JPH0330846Y2 - - Google Patents

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JPH0330846Y2
JPH0330846Y2 JP1985076587U JP7658785U JPH0330846Y2 JP H0330846 Y2 JPH0330846 Y2 JP H0330846Y2 JP 1985076587 U JP1985076587 U JP 1985076587U JP 7658785 U JP7658785 U JP 7658785U JP H0330846 Y2 JPH0330846 Y2 JP H0330846Y2
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carbon
carbon furnace
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、フレームレス原子吸光分析法として
一般に普及している炭素炉原子吸光分析装置に関
し、特にその炭素炉保持機構に関するものであ
る。
従来の技術 炭素炉原子吸光分析装置は、マイクロピペツト
等の試料採取器を用いて円筒又はボート状の炭素
炉の内部に極微量の分析試料溶液を注入し、この
炭素炉を3000℃にジユール加熱することによつて
試料溶液を気化し、且つ溶液中の金属元素を原子
化し、光源ランプ(ホローカソードランプ)の発
する特定元素固有の波長光をこの気化原子の中に
導いたとき、同種元素の原子が存在すれば上記波
長光を吸収し、その吸収率が原子の存在量、ひい
てはその元素の含有量に比例するという原子吸光
分析の原理に基づき、上述の波長光の吸収率を分
光器で計測して特定元素の含有量を検知する定量
分析用の装置であつて、試料溶液必要量が極微量
(20μl)でよく、しかも高感度・高精度に分析で
きるという長所をもつている。
本考案は円筒炭素炉を用いる場合に限定し、以
下これについて説明する。試料溶液が極微量であ
るため、円筒炭素炉内でこれが気化・原子化した
際の原子密度を高めるためには、炭素炉の内部空
間は可能な限り小さいことが望ましい。このため
円筒炭素炉は外径6mm、内径4mm、長さ30mm程度
の小型のものが通常使用されており、これを効率
良くジユール加熱するために端子との接触部の構
造及び形状に加熱効率向上のための工夫を要し、
また電気的接触面が円筒炭素炉の両端の小面積に
限定され、金属端子に直接接触させた場合には
3000℃の高温によつて金属端子が熔融・変形する
ため、両者間に炭素製補助端子を介在させてこれ
を防止するものである。
すなわち、第2図に示すごとく、一般に採用さ
れている炭素炉保持部の構造は、先端が空隙をは
さんで互いに嵌合する一対の円筒型炭素製補助端
子6を用い、突合せられた先端口部6B内に炭素
炉を収容し、その炭素炉両端に口部内の円錐段部
6Cを圧接させることにより、各補助端子6の外
周に固定された金属製通電端子5から間接的に円
筒炭素炉7へ通電する形式のものである。補助端
子6の外周には冷却水路2を穿設した金属製主端
子5が嵌合・固定されている。
考案が解決しようとする問題点 経済上、炭素炉は可能な限り繰り返し使用した
いのであるが、ジユール加熱によつて3000℃の高
温に達するため空気の存在下ではその酸化消耗が
甚だしく、炭素炉の使用回数を減ずる。すなわ
ち、寿命を短くする。これを防止するために炭素
炉を補助端子の突合せ口部内に形成する不活性ガ
ス雰囲気中に置くが、その雰囲気形成における空
気の不活性ガスへの置換度および空気吸込みの防
止度の二つが炭素炉の寿命を左右する。前者の不
活性ガスへの置換度は炭素製補助端子の形状、お
よび口部6B内に開口する不活性ガス噴出孔(図
示せず)の位置・方向によつて影響される。後
者、すなわち空気の吸込みは炭素炉が冷却される
際に生ずる。周知のとおり気体の容積は温度低下
1℃につき1/273づつ減少する。例えば2730℃の
気体が273℃に冷却されると、気体の体積は1/10
に収縮する。いま3000℃にジユール加熱された炭
素は一試料の分析終了後は一旦電流が切られて
自然冷却に移り、300℃程度にまで温度降下する。
そのため炭素製補助端子の内部に存在する不活性
ガスの体積は約1/10に減じ、したがつて外部より
空気が侵入してくる。この空気の侵入が炭素炉の
酸化消耗の原因となるので、これを防止すること
が必要となる。
すなわち、炭素炉の熱昇温過程においては、補
助端子内部の不活性ガスは体積膨脹するので空気
の侵入は無いが、最高温度到達後は通電を停止す
るので、1000℃位まで急速に冷却され、この時は
不活性ガスの体積が急速に収縮する。その体積収
縮分だけ速やかに不活性ガスを供給しなければ外
部の空気が不活性ガス層に混入することとなる。
1000℃程度の炭素と空気中の酸素の反応によつて
炭素の酸化消耗を生ずるが、この不活性ガス層が
厚いときは吸い込まれた空気中の酸素による炭素
炉の酸化を減少させることができる。
第3図に示すように、炭素製補助端子の内部空
間が小さい場合、不活性ガス流量を増加すると炭
素炉内で発生した原子が希釈又は逸出することに
よつて分析感度が低下する。したがつて、不活性
ガス流量は出来るだけ少ないことが望ましい。ま
た、炭素炉を包む不活性ガス層の厚さが炭素炉の
寿命に関係する。炭素炉の寿命は、酸化消耗によ
つてその質量が10%減少するまでの繰り返し使用
可能回数をもつて表現する。第4図は炭素製補助
端子内径に対する炭素炉外径の比(不活性ガス層
の相対的な厚さ)と質量10%減少までの炭素炉の
使用可能回数との関係を実験により求めたもの
で、前者すなわち不活性ガス層の厚さが大きくな
るほど、後者すなわち炭素炉の寿命が長くなるこ
とを示している。
この場合、不活性ガス層の厚さが増大するに従
つてその流量を増せば良いと考えられるが、流速
の小さい程感度が良いという第4図の結果から感
度低下を生じないように不活性ガス量を一定にし
て実験したものである。
本考案は、上述の不活性ガス層の温度降下の際
における空気の侵入を防止するための構成を提供
しようとするものである。
問題点を解決するための手段 本考案は、上記の目的を達するため、実質上同
一形状の円筒形本体部を有し、先端が空隙をはさ
んで互いに嵌合するようにした一対の炭素製補助
端子を備えた原子吸光分析装置の炭素炉保持機構
であつて、 前記各補助端子の前記先端側における円筒内周面
は、前記先端嵌合状態において円筒炭素炉の外周
を同軸的に間隙を置いて包囲する炉周包囲口部を
なし、その口部の後端において前記円筒炭素炉の
両端部にそれぞれ電気・機械的に接触する接触段
部を形成し、いずれか一方の補助端子における炉
周包囲口部周壁には前記円筒炭素炉の試料注入口
に対応する配置で試料注入兼ガス抜孔を形成した
ものにおいて、 前記一方の補助端子、及びそれと先端嵌合状態
にある他方の補助端子には、前記先端側において
前記試料注入兼ガス抜孔の側壁を貫通した孔内位
置、及び側壁に近接した孔外位置に、それぞれ開
口した不活性ガス噴出孔を前記炭素炉の軸線に実
質上平行して設けたことを徴とする炭素炉原子吸
光分析装置の炭素炉保持機構を構成したものであ
る。
作 用 上記の構成によれば、炭素炉の冷却時、補助端
子の中央ガス抜孔又は両端開口から流入しようと
する空気は、不活性ガス噴出孔からの不活性ガス
噴出流により阻止されるものである。
実施例 本考案の基本実施例は第1図に示すごとく、左
右一対の炭素製補助端子6の互いに突合せられる
口部6Bの周壁に、光軸1に平行な不活性ガス噴
出孔9を穿つ。図の向かつて右側の炭素製補助端
子6には、図示の使用状態において円筒炭素炉7
の試料注入孔14と同軸方向に不活性ガス(この
場合、アルゴン)を排出することができる試料注
入兼ガス抜孔10が存在し、同補助端子6内の不
活性ガス噴出孔9は後方より形成され、このガス
抜孔10の側壁内に開口している。一方、図の向
かつて左側の炭素製補助端子6の不活性ガス噴射
孔9はその後方(左方向)より形成され、右側の
補助端子6との突合せ及び嵌合端面において前記
ガス抜孔10の側壁に向かつて開口している。結
局、各補助端子6の不活性ガス噴出孔9はガス抜
孔10に近接して開口し、その後端は各補助端子
周面における金属製主端子5との嵌合面に形成さ
れた環状凹部6Dに連通し、この凹部6Dは主端
子5に形成された不活性ガス入口8に連通するよ
うになつている。したがつて、冷却時において、
右側入口8からのアルゴンは、噴出孔9を経て孔
10から炭素製補助端子6の内部空間に入る。ま
た、左側入口8から流入したアルゴンも抵抗の少
ない方の間隙、すなわち内部空間の方へ多く流れ
る。かくして、補助端子内部空間を効率よくアル
ゴンに置換しうるのみならず、前述した冷却時の
アルゴンの体積収縮に伴つて起こる外部空気の吸
込み現象を抑えるに足るアルゴンの供給が可能と
なり、円筒炭素炉の繰り返し使用回数を増加させ
ることができる。
なお、補助端子6の炉周包囲口部6B内の空間
に常時不活性ガス雰囲気を形成するためのアルゴ
ンガス供給は前記外周の凹部6Dより口部後端の
円錐段面6Cに開口した流路(第1図の断面内に
存在しないため、図示せず)より、破線矢印で示
すように行われる。
上記の実施例において、左右一対の炭素製補助
端子の嵌合によつて成る内部空間の実質円筒部分
の直径Dは円筒炭素炉の外径dの1.5倍以上とし
たものである。この内部空間は不活性ガス消費量
の観点からは内容積の小さい方が有利であるが、
炭素炉の酸化を緩慢とするには大きい方がよい。
すなわち、補助端子内径と円筒炭素炉外径との差
が少な過ぎる場合、炭素炉を包む不活性ガス層が
相対的に薄くなるために炭素炉の酸化が早く、且
つしその不活性ガス量が過少とならざるを得ない
ために炭素炉中空部両端より逸出する不活性ガス
量を補給することが困難となり、酸化消耗が激し
くなる。
実験で確かめたところ、円筒空間の内径Dは、
炭素炉外径dの1.5倍以上、すなわち第1図にお
いて、D>1.5dが必要ということであつて、この
条件を満たした円筒炭素炉では酸化消耗が少な
く、寿命を十分永くすることができた。
前述した補助端子6と金属製主端子5との効果
的な取付のため、第1図に示した実施例において
は、炭素製補助端子6の一端にツバ6Aを設け、
その他端の外周部にネジ山3を設けることによ
り、主端子5の側面を補助端子のツバ6Aに接す
るまで嵌め込んだ後、ナツト4をネジ山3にネジ
込むようにしてある。円筒炭素炉は、大電流によ
る原子化が終了すれば、次の試料を分析するため
に速やかに常温まで冷却する必要がある。したが
つて、炭素製補助端子を速やかに冷却させること
が肝要である。その為には、金属製主端子との接
触面積を大きくし、且つ接触圧力が大きくして伝
熱抵抗を小さくすれば、水冷機構を有する金属製
主端子によつて炭素製補助端子が充分に冷却され
る。これにより、炭素炉からの輻射熱による温度
上昇が抑制され、炭素製補助端子の酸化消耗が大
幅に低下し、その使用回数を増加させることがで
きる。通常3000℃に加熱した炭素炉が常温に戻る
までの所要時間は、上記のナツトを使用しないと
きは約40秒であるが、ナツトを使用して充分に締
め付けた場合は約20秒となり、1時間当りの分析
回数が著しく増大したものである。
考案の効果 本考案は、以上のとおり円筒炭素炉の冷却時に
おける空気の流入を阻止してその酸化を防止、又
は遅延させ、補助端子の冷却効果と相俟つて、炭
素炉の長寿命化及び再現性の向上に大きく寄与す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例における炭素製補助
端子を含む炭素炉保持機構の概略構造を示す断面
図、第2図は炭素炉保持機構の概略構造を示す断
面図、第3図は原子化時の不活性ガス流量と分析
感度との関係を示す図表、第4図は炭素炉が重量
で10%酸化消耗するまでの使用可能回数を示す図
表である。 1……光軸、2……冷却水路、3……ネジ山、
4……ナツト、5……金属製主端子、6……炭素
製補助端子、6A……ツバ、6B……炉周包囲口
部、6C……円錐形接触段部、6D……凹部、7
……円筒炭素炉、8……不活性ガス入口、9……
不活性ガス噴出孔、10……試料注入兼ガス抜
孔、14……試料注入孔、d……円筒炭素炉の外
径、D……炭素製補助端子の内径。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 実質上同一形状の円筒形本体部を有し、先端
    が空隙をはさんで互いに嵌合するようにした一
    対の炭素製補助端子を備えた原子吸光分析装置
    の炭素炉保持機構であつて、 前記各補助端子の前記先端側における円筒内
    周面は、前記先端嵌合状態において円筒炭素炉
    の外周を同軸的に間隙を置いて包囲する炉周包
    囲口部をなし、その口部の後端において前記円
    筒炭素炉の両端面にそれぞれ電気・機械的に接
    触する接触段部を形成し、いずれか一方の補助
    端子における炉周包囲口部周壁には前記円筒炭
    素炉の試料注入口に対応する配置で試料注入兼
    ガス抜孔を形成したものにおいて、 前記一方の補助端子、及びそれと先端嵌合状
    態にある他方の補助端子には、前記先端側にお
    いて前記試料注入兼ガス抜孔の側壁を貫通した
    孔内位置、及び側壁に近接した孔外位置に、そ
    れぞれ開口した不活性ガス噴出孔を前記炭素炉
    の軸線に実質上平行して設けたことを特徴とす
    る炭素炉原子吸光分析装置の炭素炉保持機構。 (2) 各補助端子の炉周包囲口部の実質円筒部分の
    内径が前記炭素炉の外径の1.5倍以上であるこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項
    記載の炭素炉保持機構。
JP1985076587U 1985-05-22 1985-05-22 Expired JPH0330846Y2 (ja)

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JPS61190855U JPS61190855U (ja) 1986-11-27
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4843986A (ja) * 1971-09-30 1973-06-25

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4843986A (ja) * 1971-09-30 1973-06-25

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