JPH0330607Y2 - - Google Patents

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JPH0330607Y2
JPH0330607Y2 JP13205184U JP13205184U JPH0330607Y2 JP H0330607 Y2 JPH0330607 Y2 JP H0330607Y2 JP 13205184 U JP13205184 U JP 13205184U JP 13205184 U JP13205184 U JP 13205184U JP H0330607 Y2 JPH0330607 Y2 JP H0330607Y2
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piston
heat
ring
piston crown
crown
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はレシプロエンジン用断熱ピストンに関
する。
〔従来の技術〕
第2〜3図は従来形の断熱ピストンの構成図で
ある。1はピストンクラウンで上部に燃焼室が形
成され耐熱合金、耐熱鋼または耐熱セラミツクス
材料などでつくられている。2はピストンボデイ
でアルミニユーム合金材料でつくられピストンリ
ング溝3、ピストンピンボス4が形成されてい
る。5は固定ナツトでピストンクラウン1とピス
トンボデイ2を機械的に締結している。6は断熱
円板でリング状の突起7を複数本有する円板状部
材で、ピストンクラウン1とピストンボデイ2の
間に1枚又は複数枚挟み込まれた形で固定ナツト
5によつて締結され、これらリング状突起の間に
は空気層8が形成されている。
次に前記実施例の作用について説明する。
エンジンの作動中、ピストンクラウン1に形成
された燃焼高温ガスからの熱はピストンクラウン
1に伝えられ高温となる。図示しない冷却手段に
て冷却されているアルミニユーム合金製のピスト
ンボデイ2は低温であり、ピストン溝3もその機
能が阻害されない程度の低温に保持されている
が、高温のピストンクラウン1から低温のピスト
ンボデイ2への熱の流路は、断熱円板6に形成さ
れた空気層8によつて遮断され、幅の狭い複数本
のリング状突起7と固定ナツト5による締結部の
みに縮減されているため高い断熱構造が形成され
ている。
このため熱焼室内作動ガスからピストンを通つ
て外部へ伝えられる損失熱量は通常のピストンに
比べて大幅に減少し、エンジンの高性能が実現さ
れる。一方本断熱ピストンでは、ピストンクラウ
ン1に作用するガス圧力はクラウン1と当接して
いる断熱円板6がリング状突起7を介してアルミ
ニユーム合金製のピストンボデイ2により支えら
れ、またピストンの往復運動によつてクラウン1
に作用する上向きの慣性力は固定ナツト5によつ
てピストンボデイ2で支えられるようになつてい
る。
ピストンクラウン1とピストンボデイ2との間
に断熱円板を挟んで結合ナツトを介してこれらの
部材を締結するときに、従来のものではピストン
クラウン1の変形及び断熱円板6に設けられたリ
ング状突起7の変形により第4図に破線で示すよ
うに最外周のリング状突起7とピストンクラウン
1との間に矢印で示すような隙間Aを生じる。
この隙間Aは、エンジンの作動運転中にはピス
トンクラウン1の熱変形によりクラウン1の外周
部が下方に押し下げられてなくなるが、エンジン
の始動時には上述のように隙間が生じた状態とな
つている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
前述のとおりエンジン冷態時には、断熱円板6
のリング状突起7間に形成される空気層8は燃焼
室空間と連通され、エンジンの圧縮比が低下した
状態となつている。その結果、従来構造の断熱ピ
ストンではエンジンの始動性が悪くまた暖機運転
中に白煙の発生などの問題を生じていた。
本考案の目的は、前記従来装置の欠点を解消
し、燃焼室を形成する耐熱材よりなるピストンク
ラウンと、ピストンリングを有するアルミニユー
ム合金製ピストンボデイとをボルトで締結すると
ともに、前記ピストンクラウンとピストンボデイ
との間にリング状突起を複数本有する円板を一枚
又は複数枚挿入し、これら突起間に形成される空
記層の断熱性によつてピストンクラウンからピス
トンボデイへの熱の流れを抑止するものにおい
て、始動時などピストンクラウンが冷態時に生じ
るピストンクラウンと断熱円板に設けられた最外
周のリング状突起の間の隙間によつてエンジンの
圧縮比の低下、始動性不良、白煙の発生などの問
題を排徐した断熱ピストンを提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕 本考案に係る断熱ピストン構造の断熱円板にお
いては、円板上に設けられた複数本のリング状の
突起の全高(同一外径の各リング状突起の高さの
総和を云う)がそれぞれ異なり、最大周部に設け
られた突起の全高に比べこれより内側に設けられ
た突起の全高が順次低くなるように構成されてい
る。
従つて固定ナツトによるピストンクラウンの締
結状態において、ピストンクラウンの変形および
断熱円板上のリング状突起の変形によつて僅かに
生じていた最外周状突起とピストンクラウンの間
の隙間Aをなくしたものである。
〔作用〕
従来例では冷態時に断熱円板6のリング状突起
間に形成される空気室が、燃焼室の空間と連通し
て実圧縮比を低下させていたのが実施例では防止
され、始動性が良好となり、暖気運転時の白煙の
発生が防止できる。
〔実施例〕
以下第1〜2図を参照して本考案の一実施例に
ついて説明する。
ここにおいて、前記従来装置と同一もしくは均
等構成部分には、同一符号を用いて説明する。
第1図、第3図で1はピストンクラウン、2は
ピストンボデイ、3はピストンリング溝、4はピ
ストンピンボス、5は固定ナツト、16は断熱円
板で、ピストンクラウン1とピストンボデイ2と
の間に一枚又は複数枚はさみ込まれた状態で固定
ナツト5で締め込まれている。171〜173は
リング状突起で断熱円板16上に複数本リング状
に設けられ、最大周の突起173の全高に比べ
て、これより内側に設けられた突起172および
171の全高が、順次低くなるように形成されて
いる。円板が複数設けられている場合には、これ
らを重ね合わせてピストンクラウン1とピストン
ボデイ2との間に配置された状態において、各円
板16の複数本の突起171〜173がそれぞれ
上下方向に同一半径上に配置され、かつ最外周部
の合計の突起高さに比べ、これより内側に設けら
れた突起の合計の高さが順次低くなるように形成
されている。その結果、固定ナツト5によりピス
トンクラウン1をピストンボデイ2に機械的に締
結する前の配置状態において、リング状突起17
1〜173とピストンクラウン1との間に生じる
すき間をそれぞれx1,x2,x3とした場合 x1
x2>x3>=0 となつている。またこのすき間x1およびx2は具体
的には数ミクロンから数10ミクロンという程度の
微小のものであり、かつそれぞれの精度も材料の
強度の点から数ミクロンの程度に確保されてい
る。
次に前記実施例の作用について説明する。
本実施例においてピストンクラウン1とピスト
ンボデイ2との間に断熱円板6を挟んで固定ナツ
ト5で締め付けたとき、最外周のリング状突起1
73がピストンクラウン1とまず当接しており突
起172および171部はまだ隙間が存在してい
るため、締付に伴つてピストンクラウン1の変形
が生じてもx3は0に保たれている。固定ナツト5
を規定締付力まで締付けた状態においては、ピス
トンクラウン1の変形とリング状突起171〜1
73の変形により、隙間x1およびx2も0となる
が、この状態においてもx3は0に保つておくこと
ができる。
第2図に本実施例における詳細変形解析(有限
要素法計算結果)の一例を示す。締付前の状態に
おける隙間x1およびx2に対して、固定ナツト5の
締付後の最外周突起173部のすき間x′3が0と
なる範囲を斜線で示している。このx1およびx2
組合せに設定すれば、締付状態で最外周突起部に
すき間を生じることはない。
つぎにこの状態でピストンクラウン1の温度が
上昇すると、熱変形によりピストンクラウン1の
中央部は上方へ、外周部は下方へ変形するが、こ
れによつて内側の突起部とクラウンとの間に隙間
を生じさせる方向に熱応力を働く。この状態で隙
間が生じていると、サイクリツクにピストンクラ
ウン1の上方から働らくガス圧力によつて、ピス
トンクラウン1は下方に押下げられ、隙間部でこ
れに応じてサイクリツクに両部材がたたかれるの
で該部にへたりを生じさらには破損に至る危険性
をもつている。そこで同じく第2図の締付状態
で、かつピストンクラウン1の熱変形が生じてい
るときの内側の突起172とピストンクラウン1
の隙間x″2=0となる領域を横線で示している。
この領域内にあれば熱変形を生じている状態で
も中央部の突起172部には隙間は生じておら
ず、ガス圧力により部材のへたりは生じない。
以上のことから、第2図の斜線および横線の重
なつた領域即ちx1>x2>x3=0のある特定の領域
では 1 ピストンクラウン冷態時に最外周突起に隙間
が生じない(x′3=0) 2 ピストンクラウンが高温になつた状態におい
て、内側の突起部に隙間が生じない(x″2=0)
とすることができる。
〔考案の効果〕
前述のとおり、本考案に係る断熱ピストン用の
断熱円板のリング状突起の全高は外周部より内周
部にうつるにつれ規定量だけ低くするように構成
し、しかも第2図で指定された領域内となるよう
にすれば下記のような利点を発生する。
1 始動時のようなピストンクラウンが冷態時に
おいても、ピストンクラウンと断熱円板に設け
られた最外周のリング状突起との間にすき間が
生じないため、エンジンの実圧縮比の低下、始
動性不良、白煙の発生などの不具合を生じな
い。
2 又同時に運転中でピストンクラウンが高温と
なり熱変形した場合に於ても内側のリング状突
起部にすき間が生じることはない。従つてサイ
クリツクなガス圧力が作用してピストンクラウ
ンとリング状突起の間で、両部材が衝撃的にた
たかれることなく、これら部材のへたりや破損
を起す心配はない。
【図面の簡単な説明】
第1〜2図は本考案に係るもので第1図は新断
熱円板をそなえた断熱ピストンの断面図、第2図
はリング状突起171〜173とピストンクラウ
ンとの間に存在する隙間を固定ナツト4で締結前
においてそれぞれx1,x2,x3としx1>x2>x3=0
となつているときピストンクラウンが始動時のよ
うに低温時又はエンジン運転中でピストンクラウ
ンが高温時いづれの場合においても最適な隙間
x1,x2の範囲を示す線図、第3図は断熱円板付断
熱組合せピストンの断面図、第4図は従来形の断
熱円板付断熱組合せピストンにおいてピストンク
ラウンとピストンボデイとの間に断熱円板をはさ
んで締結した時の断熱円板の外周付近に発生する
ピストンクラウンとのすき間Aを示す断面図であ
る。 1……ピストンクラウン、2……ピストンボデ
イ、8……空気層、16……断熱円板、17……
同リング状突起。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 耐熱合金、耐熱鋼、耐熱セラミツクス材料等の
    耐熱材料により構成され燃焼室を形成するピスト
    ンクラウンと、このピストンクラウンとピストン
    径の中央部で機械的に締結されたピストンリング
    を有するアルミニユーム合金製ピストンボデイ
    と、前記ピストンクラウンとピストンボデイとの
    間に複数本のリング状突起を有する断熱円板を1
    枚又は複数枚挿入しこれら突起間に形成される空
    気層の断熱性によつてピストンクラウンからピス
    トンボデイへの熱の流れを抑止するものにおい
    て、上記円板の各リング状突起の全高が外周部よ
    り内側に移るに従い順次低くなるようにしたこと
    を特徴とする断熱ピストン。
JP13205184U 1984-09-01 1984-09-01 断熱ピストン Granted JPS6147458U (ja)

Priority Applications (1)

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JP13205184U JPS6147458U (ja) 1984-09-01 1984-09-01 断熱ピストン

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JP13205184U JPS6147458U (ja) 1984-09-01 1984-09-01 断熱ピストン

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JPS6147458U JPS6147458U (ja) 1986-03-29
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