JPH0330005B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はセラミツクス製プランジヤと金属部と
の接続構造に関するものである。

（従来技術） 従来セラミツクス製プランジヤａと金属ｂとの
接続は接着（第２図−１）、溶着（第２図−３）、
拡散溶接（第２図−２）、焼嵌め（第２図−４）
等により行なつていた。つまり、固定方式により
接続していた。この場合、曲げ荷重、又は偏芯荷
重が作用した場合、接続部セラミツクスが破損す
る可能性が大きかつた。又、接続時間、費用の面
での損失が大きかつた。

（発明の解決しようとする問題点及び目的） セラミツクス製プランジヤは、 １） プランジヤの軽量化による燃料ポンプの制
御応答性が向上する。

２） 耐摩耗性に優れている。

３） 高温使用時の断熱特性が優れている。

４） 高圧負荷時の圧縮強度が高い。

等の利点があり、実用化開発が進められている
が、反面芯ずれした時偏心荷重による曲げ及び引
張りに弱いという欠点があり、この点がネツクに
なつている。

本発明はこのようなセラミツクス製プランジヤ
と金属部の接続部において、セラミツクスに曲げ
又は芯ずれが生じても自動的に芯を修正し、曲げ
作用時でもセラミツクスの破損を回避できるよう
にし、これにより組立時及び作動時に於て接続部
に曲げ又は芯ずれが生じてもセラミツクスが破損
することなく、ポンプ等の機能を維持することを
可能としようとするものである。

（発明による解決手段） セラミツクス製プランジヤーの頂部にプランジ
ヤー本体部と同心に、該プランジヤー本体部より
大径のカラーと中央突出部を設け、カラー上に中
央突出部に嵌合した凸の球座を固着し、該球座と
共働する球面を備えたブロツク球座を接続部カバ
ー内にブロツク止めで固設し、接続部カバーを介
し金属軸と接続させ、該接続部カバーの底部に脱
着可能に取付けたカバー蓋と前記プランジヤーの
カラー間に皿ばねを間装して前記球座とブロツク
球座を常時押圧するよう構成した。

（実施例） 第１図に基いて説明する。１はセラミツクス製
プランジヤー、２は接続しようとする金属軸であ
る。プランジヤー１は頂部にプランジヤー本体部
と同心に、プランジヤー本体部より大径のカラー
１ａと中央突出部１ｂが設けられている。４はセ
ラミツクス又は金属製のブロツク球座で、球座３
に対向する側に凹球面５を備え、かつ中心孔６を
有している。７はブロツク球座４の側面と頂面を
丁度囲む大きさを有する接続部カバーである。８
はカバー蓋でプランジヤー１の径よりも大きな中
心孔８ａを有している。カバー蓋８は接続部カバ
ー７の底部にボルト９で固着され、これにより接
続部の全面を略覆つている。

１０はブロツク球座４の中心孔６内に嵌合する
ブロツク止めで、該ブロツク止めの頂部に皿状凹
部１１が設けられている。１２は前記金属軸２を
接続部カバー７に対し固着するボルトで、該ボル
トの頭が前記ブロツク止め１０の頂部に設けた皿
状凹部１１内に位置している。

前記球座３はプランジヤー１の中央突出部１ｂ
に嵌合する中心孔を備え、カラー１ａの頂面に接
着剤１３で接着すると共に、中心孔部はプランジ
ヤーの中央突出部１ｂに対しては接着又は軽焼嵌
め１４によつて取付けられる。

１５はカバー蓋８とプランジヤーのカラー１ａ
間に設けた皿ばねで、荷重を除いたとき、球座３
とブロツク球座４が離れるのを防止している。な
お本発明はプランジヤーと金属軸の接続部構造で
あるが、たとえばセラミツクス製燃料弁、内燃機
関ピントン及び各種プランジヤー（セラミツクス
製）と駆動部の接続部にも適用することができ
る。

（作 用） セラミツクス製プランジヤー１に曲げが作用す
ると、その端部に固設した球座３がブロツク球座
４との間に自動調心を行ない自動的にプランジヤ
ー１にかゝる曲げを避ける。

（効 果） (1) セラミツクス製プランジヤー１の接続部にプ
ランジヤー本体部と同心に、カラー１ａと中央
突出部１ｂとを形成し、該カラー１ａ上に、突
出部１ｂに嵌合した球座３を固定するようにし
た。

このため、球座３に破損が生じても球座３を
取替えるだけで簡単に補修できる。また、セラ
ミツクス材は切削加工、特に球面加工は極めて
困難であるが、本発明の構成では球座３を本体
部とは別体で形成したので、加工が容易であ
り、更に球座３を金属製とすることもできる。

(2) 球座３と共働する球面を備えたブロツク球座
４を接続部カバー内にブロツク止めで固設し、
接続部カバーを介し金属軸２と接続させてい
る。

このような構成としているから、ブロツク球
座４に破損が生じても簡単に取替えが可能であ
る。ブロツク球座４は２〜４個の分割タイプで
構成しうるから、破損の場合１ブロツクの取替
えですみ、極めて経済的である。

(3) 接続部カバーの底部に脱着可能に取付けたカ
バー蓋とプランジヤーのカラーとの間に皿ばね
を間装して球座とブロツク球座を常時押圧する
構成としているので、全体的に分解補修が容易
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るセラミツクス製プランジ
ヤーと金属軸との接続部構造を示す断面図。第２
図１〜５は従来のセラミツクス製プランジヤーと
金属との接続構造例を示す。 図において；１…セラミツクス製プランジヤ
ー、２…金属軸、３…球座、４…ブロツク球座、
５…球面、６…中心孔、７…接続部カバー、８…
カバー蓋、９…（カバー取め用）ボルト、１０…
ブロツク止め、１１…皿状凹部、１２…接続治具
と金属軸止めボルト、１３…接着剤、１４…接着
剤又は軽焼嵌め、１５…皿ばね、１６…シリン
ダ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ セラミツクス製プランジヤーの頂部にプラン
   ジヤー本体部と同心に、該プランジヤー本体部よ
   り大径のカラーと中央突出部を設け、該カラー上
   に中央突出部に嵌合した凸の球座を固着し、該球
   座と共働する球面を備えたブロツク球座を接続部
   カバー内にブロツク止めで固設し、接続部カバー
   を介し金属軸と接続させ、該接続部カバーの底部
   に脱着可能に取付けたカバー蓋と前記プランジヤ
   ーのカラー間に皿ばねを間装して前記球座とブロ
   ツク球座を常時押圧するよう構成したことを特徴
   とするセラミツクス製プランジヤの金属部との接
   続構造。