JPH03294708A - 薄膜状火炎のガス燃焼機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 し産業上の利用分野］ 本発明は、予混合させた燃焼用混合気の噴流を薄膜状に
成層燃焼させる薄膜状火炎のガス燃焼機器に関する。

［従来の技術］ 特願昭６３−３８３９６号の薄膜状火炎を用いたガス燃
焼機器は、燃料ガスと空気との予混合気を噴出するバー
ナの噴出口から、所定の距離だけ隔てて噴出流を遮蔽す
る平板状の遮蔽面を配し、該噴出流の層流域にて該遮蔽
面に沿って流れる予混合気を薄膜状火炎に燃焼させる構
成であった。

この薄膜状火炎のガス燃焼機器は、以下の特徴を有して
いた。

（ａ）遮蔽板を被加熱体とすることにより、容易に調理
に適用でき遮蔽板を輻射熱源とすることにより、暖房、
加熱などの用途に利用できる。

（ｂ）燃焼炎を大面積で薄くかつ偏平にできるため被加
熱体を均一に加熱できる。

（Ｃ）空気過剰率が大きい領域でも安定燃焼させること
ができるため、燃焼温度が低く、熱による窒素酸化物（
ＮＯｘ）の発生が少ない。

（ｄ）偏平で薄い全予混合火炎を大面積で被加熱物に近
接して形成できるため、熱効率が高い。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、上記、特願昭６３−３８３９６号の薄膜状火炎
を用いたガス燃焼機器では、薄膜状火炎の形成と予混合
気の流速とが、微妙な釣り合い範囲で保たれているので
、炎孔負荷（噴出口断面積あたりの発熱Ｍ）は、狭い範
囲に限定される。このガス燃焼機器は、予混合気の噴出
口が一重であるため、噴出口断面積は一定であり、予混
合気の流量を増減させて、燃焼機器の発熱量を大きく変
化させようとすると、薄膜状火炎が形成できず燃焼不能
になる。

本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目
的は、予混合気の流量を増減させて、燃焼機器の発熱量
を大きく変化させても、安定した、薄膜状火炎を形成で
き、燃焼できる薄膜状火炎のガス燃焼機器を提供するこ
とにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明の薄膜状火炎のガス燃焼機器は、上記課題を解決
するために、燃料ガスと空気との予混合気を噴出するバ
ーナの噴出口から、所定の距離だけ隔てて噴出流を遮蔽
する遮蔽面を配し、該噴出流の層流域にて該遮蔽面に沿
って流れる予混合気を薄膜状火炎に燃焼させるガス燃焼
機器において、前記バーナは、大きなバーナの内側に順
次率さなバーナを１または複数個配した多重構造であり
、該多重構造の各バーナは、同軸的に配された多重構造
のノズルを有し、また多重構造の各バーナには、それぞ
れガス量調節弁と空気量調節弁が装着されていることを
技術的手段とし、 さらに、前記同軸的に配された多重構造のノズルは、外
側ノズルの先端より内側ノズルの先端が引込められてい
ることをを技術的手段とし、さらに、前記同軸的に配さ
れた多重構造の各ノズルは、先端が尖っていることを技
術的手段とする。

［作用および発明の効果］ 本発明の薄膜状火炎のガス燃焼機器は、上記構成を有し
、 請求項１について、 （作用）多重構造の各ノズルを選択的に使用して、予混
合気の噴出口断面積を変化さぜることができるので、 （効果）発熱量を大きく変化させても、安定した薄膜状
火炎が形成され、安定燃焼できる。

請求項２について、 （作用）予混合気の流速は、噴出口近傍の内側ノズル延
長域が乱流の発生により遅くなり、噴流の不安定域が噴
出口から突出してでき、薄膜状火炎に凹凸が発生し不安
定になるが、内側ノズルの先端を引込めると、噴流の不
安定域が噴出口近傍に圧縮されるので、 （効果）薄膜状火炎形成域の噴流は流速が平坦になり、
薄膜状火炎は平坦かつ安定する。

請求項３について、 （作用）ノズル先端部形状による乱流の発生が抑制され
るので、 （効果〉噴流の流速が平坦になり、薄膜状火炎は平坦か
つ安定する。

［実施例１ 次に本発明にかかる薄膜状火炎のガス燃焼機器を第１〜
５図に示す一実施例に基づき説明する。

薄膜状火炎のガス燃焼機器Ａは、ケース７内に垂直に設
置された全予混合（全−次空気）式バーナー、該バーナ
ーへ燃料ガスと燃焼所要空気との混合気を供給する混合
気供給袋Ｗ２と、前記バーナ１の上方にバーナの軸心と
直交的に配された円形の遮蔽板３を主要構成物とする。

前記遮蔽板３は、（本実施例では）金属製円板であり。

また、遮蔽板３は、被加熱物が載置される受熱板であり
、風防を兼ねた円筒状の脚部８上に設置され、脚部８は
、前記ケース７上に設置されている。

前記バーナ１は、二重壁構造による内側バーナＩＡと外
側バーナＩＢからなる。また、バーナ１は、（本発明の
要旨である）同軸的に配された内側ノズル１１Ａ（内側
バーナＩＡ用）と外側ノズル１１Ｂ（外側バーナＩＢ用
）からなる円筒二重壁のノズル１１を備える。該ノズル
１１は、先端に向かって絞られ、絞られる度合は先端に
行くに従い減少するように設定されている。内側ノズル
ｌＩＡの先端部１２Ａ（本実施例では口径φ２０ｍｍ）
と外側ノズル１１Ｂの先端部１２Ｂ（本実施例では口径
φ４２ｍｍ）は、ともに尖っている。内側ノズルの先端
部１２Ａは、外側ノズルの先端部１２Ｂより約５閣引込
められている。

前記混合気供給装置２は、送風手段（図示しない）から
圧送される空気を、内側ノズル１１Ａ用通気路２１Ａと
外側ノズル１１Ｂ用通気路２１Ｂに分配し、該通気路２
１Ａと２１Ｂには、それぞれ空気量を調節する空気量調
節弁２２Ａ、２２Ｂが装着されている。また、ガス管か
ら供給されるガスを、内側ノズル１１Ａ用ガス路２３Ａ
と外側ノズル１１Ｂ用ガス路２３Ｂに分配し、該ガス路
２３Ａと２３Ｂには、それぞれガス量を調節するガス量
調節弁２４Ａ、２４Ｂが装着されている。

通気路２１Ａとガス路２３Ａ、また、通気路２１Ｂとガ
ス路２３Ｂが、下流で接続され、混合気供給路２５Ａ、
２５Ｂとなり、それぞれ内側バーナＩＡと外側バーナＩ
Ｂに混合気を供給する。

バーナ１は、混合気供給装置２で予混合された混合気が
下方から供給され、絞られたノズル１１（内側ノズルＩ
ＩＡと外側ノズル１１Ｂからなる）の円形噴出口１２か
ら上方に噴出される。

（全点火時の作用） 前記噴出口１２から噴出される噴流４は、（内側ノズル
の先端部１２Ａから発生する乱流の影響を受けるが、先
端部１２Ａは尖っているので乱流は微小であり、且つ先
端部１２Ｂより引込められているので乱流の影響は小さ
く）噴出口１２において均一の噴出速度Ｖ。の噴流４と
なっている。

噴流４は、上昇するに従い漸次水平方向に拡散して、流
域の断面積を広げる。それと共に、垂直方向の噴流４の
流速■は、漸減していき、噴流４の中心線と遮蔽面３Ａ
との交点で噴流４の流速■０の測点となる。噴流４は、
遮蔽板３によって偏向され、遮蔽板３に沿って放射状に
広がる。噴流４と外気との境界では、粘性によるぜん断
層４３が生じる。遮蔽面３Ａに沿っては、境界層４４が
生じる。

この状態で噴流４に点火すると、予混合気の火炎伝播速
度Ｓと、噴流４の流速Ｖとが釣り合った面において薄膜
状の燃焼火炎（以後薄膜状火炎）５が形成される。この
薄膜状火炎５は、噴出速度■ｏが大きくなるか、または
予混合気の空燃比がリーン（燃焼空気の過多）になるな
どで火炎伝播速度Ｓが低下すると遮蔽板３側に変位し、
その逆のときは噴出口１２側に変位する。すなわち噴出
速度■。＞Ｓ（火炎伝播速度）である限り、噴出口１２
と遮蔽面３Ａとの間には、噴流４の流速■Ｓ（火炎伝播
速度）となる面は必ず存在するので、噴出速度■。が増
大しても吹消えによる失火は生じ難い。

このように、この燃焼機器Ａでは、燃焼量の変化や、空
気過剰率の変動、あるいは空気中の酸素濃度の変化に対
し、薄膜状火炎５の形成位置が幾分変化するだけで、燃
焼自体は極めて安定している。

（内側バーナのみ使用時の作用） 内側バーナＩＡに混合気を供給して、内側ノズル１１Ａ
だけ使用して点火すると、（第４図に示す如く）外気と
のせん断層に乱流りを生じ、薄膜状火炎５Ａは外周縁５
１Ａに乱れを生じる。しかし、（第５図に示す如く）内
側バーナＩＡには混合気を供給し、外側バーナＩＢには
空気を供給し、外側バーナＩＢから空気を噴出すると乱
流りの発生が抑えられ、薄膜状火炎５Ｂは外周縁５　］
、　Ｂがより安定する。

（実施例の効果）内側バーナＩＡだけ使用するか、ある
いは内側バーナＩＡおよび外側バーナＩＢの両方を使用
して、予混合気の噴出口断面積を変化させることができ
るので、発熱量を大きく変化さ０ せても、安定した薄膜状火炎が形成され、安定燃焼でき
る。

また、内側バーナＩＡを単独で使用する場合、外側バー
ナＩＢには空気を供給して、内側ノズル］、ＩＡから噴
出する予混合気の噴流の外側に、空気の層流を形成する
と、薄膜状火炎は著しく安定し、燃焼性が向上する。

本発明は上記実施例以外につぎの変形例を含む。

ア）多重壁構造の筒状ノズルは、二重構造以上の二重構
造以上であっても良い。

イ）遮蔽板は、遮蔽面に突起を配列して形成したもので
も良く、またセラミック板でも良い。

つ）３Ｉ！蔽板は噴流の軸心に対し幾分傾斜して配置さ
れても良く、また曲率半径の大きな曲面もしくは鈍角円
錐面であって良い。

工）噴出口は円形の他、正方形などの正多角形であって
も良い。

オ）噴出口から噴出する混合気は、空気過剰率が１以上
の全予混合気以外に、−次空気が理論空燃比より幾分少
ない予混合気であっても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる薄膜状火炎ガス燃焼機器の第１
実施例の断面図、第２図はその要部拡大図、第３図はそ
の内側ノズルと外側ノズルの斜視図、第４図と第５図は
その使用を説明する要部拡大図である。 図中　Ａ・・・薄膜状火炎のガス燃焼機器　１・・・全
予混合式バーナ　ＩＡ・・・内側バーナ　ＩＢ・・・外
側バーナ　２・・・混合気供給装置　３・・・遮蔽板　
３Ａ・・・遮蔽面　４・・噴流　５．５Ａ、５Ｂ・・・
薄膜状の燃焼火炎（薄膜状火炎）　７・・・ケース　８
・・・脚部１１・・・ノズル　１１Ａ・・・内側ノズル
　１１．８・・・外側ノズル　１２・・・円形噴出口　
１２Ａ・・・内側ノズルの先端部　１２Ｂ・・・外側ノ
ズルの先端部　２２Ａ、２２Ｂ・・・空気量調整弁　２
４Ａ、２４Ｂ・・・ガス量調節弁

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）燃料ガスと空気との予混合気を噴出するバーナの噴
   出口から、所定の距離だけ隔てて噴出流を遮蔽する遮蔽
   面を配し、該噴出流の層流域にて該遮蔽面に沿って流れ
   る予混合気を薄膜状火炎に燃焼させるガス燃焼機器にお
   いて、 前記バーナは、大きなバーナの内側に順次小さなバーナ
   を１または複数個配した多重構造であり、該多重構造の
   各バーナは、同軸的に配された多重構造のノズルを有し
   、また多重構造の各バーナには、それぞれガス量調節弁
   と空気量調節弁が装着されていることを特徴とする薄膜
   状火炎のガス燃焼機器。 ２）前記同軸的に配された多重構造のノズルは、外側ノ
   ズルの先端より内側ノズルの先端が引込められているこ
   とを特徴とする請求項１記載の薄膜状火炎のガス燃焼機
   器。 ３）前記同軸的に配された多重構造の各ノズルは、先端
   が尖っていることを特徴とする請求項１、２のいずれか
   に記載の薄膜状火炎のガス燃焼機器。