JPH03293303A - 集積型位相シフト回折格子とその製造方法および光半導体装置 - Google Patents

集積型位相シフト回折格子とその製造方法および光半導体装置

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JPH03293303A
JPH03293303A JP7642190A JP7642190A JPH03293303A JP H03293303 A JPH03293303 A JP H03293303A JP 7642190 A JP7642190 A JP 7642190A JP 7642190 A JP7642190 A JP 7642190A JP H03293303 A JPH03293303 A JP H03293303A
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phase shift
diffraction grating
light
optical
grating
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JP7642190A
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Manabu Matsuda
学 松田
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔目 次〕 概要 産業上の利用分野 従来の技術と発明が解決しようとする課題格子周期のみ
を変えた場合の回折格子の光透過特性を示す図    
  (第13図)格子周期のみを変えたレーザ・アレー
の発光スペクトルを示す図    (第14図)課題を
解決するための手段 本発明の集積型回折格子を示す図 (第1図) 本発明の位相シフトマスクを示す斜視図(第5図) 作用 本発明の集積型回折格子を示す図 (第1図) 2光束干渉露光に於ける位相シフトを説明する図   
         (第4図)本発明の位相シフトマス
クを示す斜視図(第5図) 実施例 本発明の位相シフトマスクを示す斜視図(第5図) 本発明の位相シフト回折格子の製造工程を示す模式図 
         (第6図)本発明のフィルタの波長
特性を示す図 (第7図) 本発明の光分波器を示す図  (第8図)本発明の光分
波器の製造工程を示す模式図(第9図) 本発明のレーザ・アレーを模式的に示す図(第10図) 本発明のレーザ・アレーの波長特性を示す図(第11図
) 本発明のレーザ・アレーの製造工程を示す模式図 (第12図) 発明の効果 〔概 要] 本発明はブラッグ反射を利用することによって複数の波
長の光を選別透過する機能を備えた回折格子に関し、 透過波長の設定をより精密に行い得る位相シフト回折格
子の複合体とその製造方法の提供を目的とし、 位相シフト量を異ならせた位相ソフト回折格子を平行に
配置した構造を採ることによって、上記回折格子および
該回折格子を利用した多波長型半導体レーザ、複合波長
型光フィルタを実現すると共に、階段状平板マスクを使
用する2光束干渉露光によって位相シフト量の異なる回
折格子を製造する構成とする。
この回折格子によって、発光波長の異なる複数のレーザ
を一体化した構造の多波長型半導体装置ザや、特定波長
の光のみを透過するフィルタ、該フィルタの機能を利用
する光分波器などが実現することになる。
〔産業上の利用分野〕
本発明は光通信等に利用される各種の光半導体素子の構
造及び製造方法に関わり、特に位相シフト回折格子を応
用した光半導体素子の構造及び製造方法に関わる。
光通信システムでは当初、光ファイバを介して単一チャ
ネルの光信号を送受することが行われたが、近年は多チ
ャネル化した光信号の送受、即ち複数の波長の光信号を
1本の光ファイバに通す方式によって、伝送容量を増す
ことが図られている。
このような波長多重光通信システムでは、複数の光信号
を夫々独立に発生させて送出し、個々の波長に分離して
受光することになるが、多重度を高めるためには搬送光
の発振、変調、受信光の分離、復調などを行う光電装置
の小型化、集積化が必要となる。
一方、屈折率の異なる2種の半導体或いは誘電体の界面
を周期的に変化させて形成した回折格子を利用し、レー
ザの発振波長やフィルタの透過波長を固定することが行
われている。この種の素子はレーザでは分布帰還型(D
FB)レーザであり、光フィルタでは光導波路を回折格
子に結合させ、回折格子に共振する波長光のみを透過す
るようにしたものがあって、光導波路と格子構造を結合
させたものは一般的にグレーティング導波路と呼ばれる
グレーティング導波路に、特定波長光に対する共振型の
透過特性を持たせるため、回折格子を2つに分け、両者
の位相をシフトさせることが知られている。DFBレー
ザ或いは光フィルタで共振型の特性を得るには、この位
相シフト量をλ/4とする。λは回折光の波長である。
これは回折格子の周期性に着目してその位相で表すとπ
ラジアンである。以下の本明細書では、回折光の位相を
言う時にはλを用い、格子の位相はラジアンで表現する
この位相シフト回折格子をDFBレーザや光フィルタに
利用した場合、共振波長を微細に調整し得れば、波長多
重光通信に適したレーザや光フィルタが実現することに
なる。
一方、波長多重光通信システムの中、例えばCPFSK
変調方式を採るシステムでは隣接する搬送波の波長間隔
は最小0、lnmである。即ち、lnmの帯域に10本
まで搬送波を入れることが許される。これは、この波長
間隔に相応した精度で搬送波を発生させ、或いは透過さ
せる技術が要求されていることを意味する。
位相シフト回折格子を利用し、半導体レーザの発振波長
や光フィルタの透過特性を上記の精度で制御することが
出来れば、波長多重光通信システムの発展に寄与すると
ころ大となる。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題]第13図
に細い実線で示されたものは、位相シフト量がπであっ
て共振波長が1.550μmである回折格子の光透過特
性を示す図である。これをフィルタに適用した場合もは
一同様の特性となるが、共振波長の鋭いピークの両側に
強い吸収を示す傾城が存在するので、同図に太い破線で
示したように、ピーク位置を僅かにずらした2個の回折
格子によって近接した2波長の光を分離し得ると考えら
れる。
一つの回折格子の共振波長は格子の周期によって定まる
ので、異なる波長の光に共振させるには、回折格子の周
期を共振波長に合わせて設定することになる。その場合
、位相シフト量はπに固定されている。ところが、この
ような方法で共振波長を設定した場合、第13図の回折
格子では、格子周期を0.1nm(=1人)変化させた
だけでも共振波長は0.65nm程度変化してしまう。
格子周期を0゜1nmの精度で形成し、或いは測定する
ことは現在の技術の限界に近いので、前記の最高密波長
多重に於いて要求される波長差0.1 n mの光を分
離し得るフィルタはこの方法では実現し得ないことにな
る。更にこの方法では、2個のフィルタの波長間隔を拡
げた場合にも、一方のフィルタの中心波長と他方のフィ
ルタの側波帯波長が近接し或いは一致することによって
濾波機能が劣化するという問題もある。
かかる状況は位相シフト回折格子を設けたDFB型半導
体レーザに於いても同様である。第14図には、位相シ
フト量がπで回折格子の周期が夫々2409人、241
0人、2411人であるレーザ・アレーの、発振闇値に
近い動作時のスペクトル分布が示されている。各ピーク
に相当する発振波長は夫々1.54898 p m、1
.54962 tt m 、 1.55028 p m
である。
に述べたように、現在の技術水準では回折格子の形成精
度は0.1 n m程度であるから、これ等のDFBレ
ーザの発振波長差0.64〜0.66 n mを0.1
nmまで縮小することはできないことになる。
更に、発光波長の異なるDFBレーザを複数個集積して
形成する製造方法、或いは透過波長の異なるフィルタを
集積形成する製造方法について見た場合も、共振波長の
異なる複数の回折格子を近接配置した構造体を簡易に形
成する方法は知られておらず、従って上記の如き集積さ
れた構造のし上 一ザ・アレー或いは光分波器の実用的な製造方法も知ら
れていない状況にある。
本発明の目的は、共振波長をより微細に調整し得る回折
格子の構造を提供すると共に、共振波長の異なる複数の
回折格子を簡易に集積形成する方法を提供することであ
り、それによって複数の波長光を発光する半導体レーザ
や透過波長の異なる複数の光フィルタの集積体及びそれ
等の製造方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための本発明の中心となる技術は次
のようなものである。
本発明の集積型位相シフト回折格子は、第1図(a)の
斜視図及び同図C#3)の平面図によって模式的に示さ
れる形状である。この例では、4個の位相シフト型回折
格子DC−1,DC−2,DG−3及びDG−4によっ
て構成されている。これ等の図面に明示されているよう
に、位相シフト型回折格子DC−1〜DC−4はいづれ
も第1の回折格子GAと第2の回折格子CBから成り、
位相シフト量は両格子間の間隔りによって定まるが、D
C−1〜DC−4でこの値は僅かづつ異なっている。即
ち位相シフト量が異なっている。
また、上記位相シフト回折格子集積体の製造に於いては
2光束干渉露光によって縞状のレジストパターンが形成
されるが、真空或いは大気との屈折率の相違を利用した
、段差つき平板の位相シフトマスクを用いて所定の位相
シフト量を持つ回折格子を形成しており、更に、段差量
の異なる複数の位相シフトマスクを集積した第5図に例
示される位相シフトマスクを使用することにより、位相
シフト量の異なる複数の回折格子を集積形成することを
可能にしている。
なお本願出願人は先に、本願発明とl!像の構成であり
且つ本願発明者の発明になるDFBレーザの製造方法を
、特願平1−32460号として特許出願しているが、
本願発明はDFBレーザを含む光個体素子の製造に広く
適用されるものである。
〔作 用〕
本発明は、回折格子の共振波長を変化させるのは、格子
の周期を固定したままで2格子間の位相シフト量を変化
させる方法によっても可能であるという事実に基礎を置
いている。
第2図は位相シフト回折格子の断面形状を模式的に示す
図であって、2組の格子GA及びCBはいづれも幅Wの
凸部と凹部から成り、GAとCBの間隔はしてある。今
、(1,AおよびGBでブラッグ反射した回折光の位相
を考えると、L=2wの時に、即ち格子の位相シフト量
がπの時に両回折光の位相差はλ/4となり、第3図に
細い実線で示されるような共振特性を持つことになる。
これはグレーティング導波路としての光透過特性と同じ
と見てよい。
今、GAおよびCBの周期を固定したままLを変更し、
格子の位相シフト量をπから僅かに減じた場合を考える
と、その光透過特性は、第3図に太い破線で示されるよ
うに、側波帯の波長は変わらず、共振波長だけが僅かに
変位したものとなる。
位相シフト量が少しづつ異なる複数の位相シフト回折格
子を配列した第1図の如き構造を半導体L・−ザ内に設
け、夫々に活性領域を結合させてDFBレーザを形成す
れば、複数の発光波長を持つ半導体レーザが実現するこ
とになり、また、分岐させた光導波路を上記の位相シフ
ト回折格子複合体に結合すれば、個々の波長の光を分離
して取り出すフィルタとなる。なお、位相シフト回折格
子とそれを用いたDFBレーザに関するより詳細な説明
は、応用物理学会の編集・発行になる「光集積回路J 
pp、49〜79に掲載されている。
このような位相シフト量が少しづつ異なる複数の位相シ
フト回折格子を配列した構造体は2光束干渉露光法を応
用した製造方法によって形成することができる。以下、
この製造方法に関わる作用効果を説明するが、2光束干
渉露光法によって位相シフト回折格子を形成する処理の
詳細に関しては、白崎正孝他による論文(白崎、9田、
山腰1石川、中島:信学技報、 OQ E85−60(
1985)、57)を参照されたい。
第4図(a)は2光束干渉露光の原理を示す図である0
図示の如く、波長λのレーザ光をハーフミラ−HMによ
って2本の可干渉光束A及びBに分け、反射鏡Mを用い
て基板Sに対し±θの角度で入射させると基板表面に周
期Aの干渉縞が生じる。
ここで八とλ、の間には Δ−λL /’2 s i nθ なる関係があり、左右の入射角が夫々θ5.θ、と異な
る値であれば A=λL/(sinθ、+sinθ、)となる。
基板表面に感光性のレジスト膜が置かれていれば該皮膜
は縞状に感光するので、これを現像処理すれば周期への
縞状レジストパターンが得られる。
同じレーザ光源を用いても、θを変えることで八を変え
ることが出来る。これが基本的な2光束干渉露光法であ
る。
同図伽)には、屈折率が1より大である誘電体平板10
表面に、左右の入射角を異ならせて前記2光束を入射さ
せた場合の状況が模式的に示されている。該2光束の波
面は成る時刻には細い実線で示された位置にあり、両光
束の干渉による光強度最大点は図中にPとして示された
位置に分布する。
波面の進行に伴って光強度最大点Pはり、で示された方
向に進行し、前記の干渉縞も同方向に進行してレジスト
膜面に到達することになる。更に、該図のように光路中
に屈折率が1より大である誘電体平板1が存在すると、
光束A及びBの屈折により、この干渉縞の見掛けの針路
も屈折し、D2方向となる。
ここで、(C1図のように誘電体平板1の厚さが図示の
ように段差りを持って変化している場合を考えると、薄
い方の平板から射出された光束は再び屈折し、元の大気
中の針路と同方向に戻る。従って誘電体平板lの厚さが
段差を持って変化していると、この段差部分の左右で干
渉縞の位置がdだけずれることになる。その場合も基板
面上の干渉縞の周期Δは変わらない。
容5に理解される通り、この間隔dは段差りに依存して
変化するから、第2図の回折格子の位相シフト量は、h
を調整することによって所望の値とすることができる。
第3図の回折格子の場合を例にとると、段差りが2.1
5μmの時に位相シフト量がπである位相ソフト回折格
子に対し、共振波長を0.1 n mずらすにはhを0
.172μm変化させればよい。
後に説明されるように、第5図に示される如き異なる段
差を持つ複数の位相シフトマスクの複合体をマスクとし
て干渉露光を行うことにより、第1図に示される集積型
位相シフト回折格子が形成されるのであるが、各回折格
子の共振波長をolnmづつずらすには、この段差を0
.172μmづつ変化させたものとすれば良いわけであ
る。
Sin、層をCVD法或いはスパフタリングによって堆
積する際の制御精度は、現在の技術では0.05μm程
度であるから、hを0.172μmづつ変化させて階段
状に堆積させることは困難であるにしても、hを実現可
能な最小単位で変化させて位相シフトマスクを作成すれ
ば、このマスクを使用する2光束干渉露光によって、2
nmの帯域に10本以上の共振波長が分布する集積型回
折格子を形成することは可能である。
〔実施例] 最初に本発明の集積型位相シフト回折格子とその製造方
法に関わる実施例を説明する。
第5図(a”l 、Cb)はいづれも本実施例で便用す
る厚さ分布型マスクを示す斜視図である。材料は例えば
石英(Sing)であって、導波路の方向に2分された
一方の厚さは均一であり、他方の厚さは、導波路と直交
する方向に4段階に変化している。該階段の1段と均一
厚さ部分とで1つの位相シフトマスクが構成されるので
、該図に示されたものは4個の位相シフトマスクの複合
体である。
各マスクの位相シフト量は両領域の厚さの差り、、hb
、hc、haによって定まり、He−Cdレーザ(λ=
325 nm)を光源とする2光束干渉露光を行う場合
、格子の位相ずれがπになる時の段差値は2.14μm
であり、h、〜h4はこの値を中心に例えば0.2μm
の間隔で変化している。
第5図の(a)図とら)図のマスクはいづれも同じ機能
を持ち、次のような方法で形成される。(a)図のもの
はCVD法によって石英平板上に選択的にS i O2
層を堆積することで形成可能であり、ら)図のものは厚
みのある石英平板の一部を選択エツチングで薄くし、そ
の部分にCVD法によるSiO□の選択堆積を行って形
成される。また、後者は選択エツチングの繰り返しで形
成することもできる。更に、(a) 、 (b)とも表
面には無反射コーティングが通常の如く施される。
第6図(a)〜(d)はこのマスクを用いて集積型位相
シフト回折格子を形成する工程を模式的に示す図である
。以下、この図面が参照される。
同図(a)は斜視図であり、1nP基板11の表面にフ
ォトレジストを塗布してレジスト膜12を形成する。こ
れに同図ら)に示されるように位相シフトマスク13を
重ね、2方向から可干渉光を照射する。
該両光束はHe−Cdレーザの出力光を2つに分け、夫
々平面波に整形されたもので、既に説明したように、レ
ジスト膜上に光入射面に垂直な明暗の縞を生じ、レジス
トを周期的に感光させる。λ=325nmで位相シフト
マスクへの入射角を夫々59、54°および49.54
°とした場合、2.14μmの段差を持つ屈折率n=1
.48の石英板を位相シフトマスクとすることにより、
回折格子の位相シフト量をπとすることができる。
この条件で干渉露光されたレジストを現像すれば、同図
(C1のような縞状のレジストパターン4が得られる。
該パターンをDGI〜DG4に相当する帯領域に分けて
概観すると、左手前側の部分は全ての帯領域に共通であ
り、右奥側部分ではピッチは同しだが、パターンの形状
は各帯領域で少しづつずれたものとなっている。これは
境界部分のパターン4゛の幅が少しづつ異なるためであ
り、その両側に於ける各帯領域の格子位相シフト量は、
πを中心として少しづつ変化している。
以上の処理により形成された位相シフト回折格子に導波
路を結合させたグレーティング導波路の波長透過特性は
第7図に示されたようなものとなる。なお、該図面には
3個のグレーティング導波路の波長透過特性だけが描か
れており、3個の共振型ピークの中央のものが位相シフ
ト量π、その左右は夫々0,6π、1.4πのシフト量
のものである。位相シフト量πのものの共振波長は1.
54962μm、0.6πのもののそれは1.5491
4 u m 、 !、 4πのもののそれは1.550
12μmであり、フィルタとして見た場合、いづれも隣
接共振波長光を弁別する性能を備えている。
波長多重光通信の受信システムに適した分波器である本
発明の光分波器は第8図6二例示される構造を持つこと
になる。線図はその平面形状を模式的に示す図であり、
誘電体基板21には周期が同じで位相シフト量が異なる
3個の位相シフト回折格子23と三叉に分岐した導波路
22が設けられている。
入力光はλ1.λ2.λ、を含む多重光信号であり、各
出力端からの出力光は、夫々のグレーティング導波路の
共振波長であるλ1.λ2.λ、の単一波長光である。
ここでは理解を容易にするため3波長光多重の場合を例
に挙げたが、実際にはより多(の光が多重化されるのが
通常であり、多重度に合わせた数のグレーティング導波
路が設けられる。
上記構造の集積型光分波器は第9図(a)〜(f)に示
される工程により形成される。この実施例は4種の波長
の光を弁別する光分波器である。同図(a)はInP基
板31にポジ型のレジストl!1I32を塗布した状態
を示す斜視図であり、これに同図(b)の如く位相シフ
トマスク33を重ねてレーザ光を2方向から照射する。
照射条件は既に述べた通りで、2光束の中心軸は基板の
法線方向から傾けて所定の周期の干渉縞と位相シフトを
生せしめる。
この露光処理によってレジスト膜は回折格子を形成すべ
きでない部分も縞状に感光しているから、次に、同図(
C)の如く回折格子形成領域を遮光マスク34で覆い、
通常の紫外光をレジスト膜に照射する。これを現像処理
すると同図(イ)に示されるように基板上に帯状のレジ
ストパターンが形成される。
その中央のものは幅が段階的に変化したものである。
このレジストパターンをマスクにしてInP基板をエツ
チングする。エツチング法はRIEのようなドライ・エ
ツチングでもよく、ウェット・エツチングでも良い。こ
の工程で同図(e)のように位相シフト回折格子が形成
される。エツチングの深さは、導波路の屈折率の周期的
変化に関わるので、素子の設計時に設定された値を実現
するようにする。
この上にMOVPE法によってInGaAsP層を堆積
し、パターニングして同図げ)のように分岐路を持つ導
波路34を形成すれば光分波器が出来上がる。InGa
AsP層の堆積は液層成長法によっても良く、また、基
板がSiO□の場合は導波路はCVD法により堆積形成
されたコーニングガラスが用いられる。
該光分波器の概略寸法を例示すると、位相シフト回折格
子の光路軸方向の長さは300μm、分岐後の光路の間
隔も300μmであり、光路の断面は幅2μm×厚さ0
.2μmである。
次の実施例は集積型位相シフト回折格子をDFBレーザ
に応用したものである。第10図(a)はこの種のレー
ザを集積したレーザ・アレーの斜視図であり、同図(b
)は該レーザ・アレー内に配置されている集積型位相シ
フト回折格子の斜視図である。
同図(a)に於いて、41は前記回折格子が設けられた
InP層であり、位相シフト量を異にする各回折格子の
上方に夫々活性層42が設けられ、更にその上方に電極
43が設けられている。44は他方の電極である共通電
極である。ここで用いられる集積型位相シフト回折格子
は前記光分波器に用いたものと同構造であり同機能であ
るが、光分波器では基板内部に必要であった分岐路形成
領域は、ここでは不要である。
回折格子の一つの位相シフ)SN域と活性層と電極によ
って形成されるDFBレーザは夫々発光波長が異なり、
且つ独立して動作させ得るものであるから、個々に変調
された光信号を発生させることが可能であり、波長多重
光通信に適した光信号発生手段となる。
該レーザ・アレーの発振光のスペクトルの一例が第11
図に示されている。これは位相シフト量が夫々0.6π
、π、1.4πである3個の回折格子により形成された
レーザ・アレーの波長特性であり、各回折格子の周期は
全て2410人、各シフト量に対応する発光波長は夫々
1.54914μm、1.54962μm、1.550
12μmである。
第10図のレーザ・アレーは第12図(a)〜(d)の
処理工程を含む製造方法により形成される。以下、同図
を参照しながら該処理工程を説明する。
同図(a)は位相ソフト回折格子41の上に導波路層で
あるInc;aAsP層42、活性層であるInGaA
sP層45および上部のクラッド層であるInP層46
をMOVPE法或いは液層成長法によって形成した状態
を示している。これにメサエッチングを施して、同図[
有])のように活性層を個々のレーザに分割する。
続いて同図(C)の如く、液相エピタキシャル成長によ
って埋め込み層を形成し、キャップ層を設けて電極43
を形成すれば、同図(6)の樟にレーザ・アレーが出来
上がる。底面には反射損の共通電極44が設けられる。
ここで説明した実施例は回折格子や光分波器、レーザ・
アレーとそれらの製造方法であるが、その他にも、この
種の素子を組み込んだ光集積回路の形成に本発明を適用
し得ることは当業者には明らかである。
〔発明の効果〕
以上説明した如く、本発明の集積型位相シフト回折格子
を利用することによって、波長の異なる光が多重化され
た光信号の発生や分波に通した光素子が実現する。
特に本発明の集積型位相シフト回折格子は、極めて微細
な間隔で共振波長を異ならせることができ、光信号を高
度に多重化して処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の集積型回折格子を示す図、第2図は位
相シフト回折格子の断面形状を示す図、 第3図は位相シフト回折格子の波長特性を示す図、 第4図は2光束干渉露光に於ける位相シフトを説明する
図、 第5図は本発明の位相シフトマスクを示す斜視図、 第6図は本発明の位相シフト回折格子の製造工程を示す
模式図、 第7図は本発明のフィルタの波長特性を示す図、第8図
は本発明の光分波器を示す図、 第9図は本発明の光分波器の製造工程を示す模式図、 第10図は本発明のレーザ・アレーを模式的に示す図、 第11図は本発明のレーザ・アレーの波長特性を示す図
、 第12図は本発明のレーザ・アレーの製造工程を示す模
式図、 第13図は格子周期のみを変えた場合の回折格子の光透
過特性を示す図、 第14図は格子周期のみを変えたレーザ・アレーの発光
スペクトルを示す図 であって、 図に於いて 1は誘電体平板、 4はレジストパターン、 11はInP基板、 12はレジスト膜、 13は位相シフトマスク、 21は基板、 22は導波路、 23は位相シフト回折格子、 31はInP基板、32はしンスト囁。 鵠は位相シフトマスク、 34は遮光マスク、 35はレジストパターン、 36は導波路、 41はInP層、 42は活性層、 43は電極、 44は共通電極、 45はクラッド層、 46はクランド層、 である。 図面の浄遵 本発明の集積型回折格子を示す図 第 図 位相シフト回折格子の断面形状を示す図第 図 1、545 550 波長(μm) 1、555 位相シフト回折格子の波長特性を示す図第 図 2光束干渉露光に於ける位相シフトを説明する図第 図 本発明の位相シフトマスクを示す斜視図第 図 本発明の位相シフト回折格子の製造工程を示す模式図第 図(そのI) 本発明の位相シフト回折格子の製造工程を示す模式図第 図(その2) 1.545           1.550波長(μ
m) 本発明のフィルタの波長特性を示す同 第7図 555 本発明の光分波器を示す図 第8図 図面の、’i4 、 Ij 本発明の光分波器の製造工程を示す模式図第 図 本発明のレーザ・アレーを模式的に示す図第 図 波 長(μm) 本発明のレーザ・アレーの波長特性を示す図第 ■ ■ 図 本発明のレーザ・アレーの製造工程を示す模式図第12
図 波長(μm) 格子周期のみを変えた場合の回折格子の光透過特性第1
3図 波長(μm) 格子周期のみを変えたレーザ・アレーの発光スペクトル
第14図 手続補正書□ および光半導体装置 (5η)名称 富士通株式会社 補正命令の日付 平成 2年 6月26日 0否号日) 6゜ 補正の対象 図 面 11図、第14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)半導体または誘電体の基板に、想定された光路に
    対し直交する溝又は帯状突起が周期的に設けられて回折
    格子が形成され、 該回折格子は2分割されており、該分割された両回折格
    子間の距離は、該両回折格子によって生ずる両回折波の
    位相差を所期の値とするように設定されている位相シフ
    ト回折格子であって、該位相シフト回折格子が前記光路
    に平行に複数個配置されて成ると共に該複数個の回折格
    子の位相シフト量は相互に異なるものであることを特徴
    とする集積型位相シフト回折格子。
  2. (2)請求項1の集積型位相シフト回折格子を構成する
    回折格子の夫々に、該位相シフト回折格子に光学的に結
    合された活性領域が配置されて成ることを特徴とする分
    布帰還型半導体レーザ。
  3. (3)光導波路に分岐路が設けられ、 該分岐路により分岐された個々の光導波路が、請求項1
    の集積型位相シフト回折格子を構成する個々の回折格子
    に結合されて成る構造を備えることを特徴とする光分波
    器。
  4. (4)単一光源から出力される可干渉光を2分割し、夫
    々の光束を断面方形の平面波に整形した後、同一距離の
    光路を経由した該2本の可干渉光束を、基板上に塗布し
    た感光性レジスト膜上の同一点に該基板に直交する面内
    の異なる方向から入射させ、該レジスト膜面に干渉縞を
    生じさせることにより該レジストを縞状に感光させる2
    光束干渉露光処理工程を包含し、 該2光束干渉露光処理工程は、 屈折率が均一で、且つ段階的に厚みの異なる部分を備え
    た透光性誘電体平板を前記レジスト膜上に載置し、前記
    分割光の干渉によって生ずる干渉縞を2群に分けて生ぜ
    しめる処理と、 該干渉縞により部分的に感光したレジストを現像処理し
    、それによって得た縞状レジストパターンをマスクとし
    て前記基板をエッチングする処理とを包含するものであ
    り、 更に、前記透光性平板は、前記段差に於ける厚さの差が
    異なる複数の階段構造体が前記入射2光束を含む面に平
    行に複数個配置されて成るものであることを特徴とする
    集積型位相シフト回折格子の製造方法。
  5. (5)1個のレーザから出力された光束を2分割し、夫
    々の光束を断面方形の平面波に整形した後、該2個の可
    干渉光束を、基板と直交する面内の異なる方向から基板
    に入射させる手段と、 該入射点の一方の側に生ずる干渉縞と他方に生ずる干渉
    縞との距離を変化させる手段とを備え、レジストの露光
    をおこあうことを特徴とする光半導体装置の製造装置。
  6. (6)透光性誘電体平板であって、 該平板に段階的に厚さを異ならせた段差部分が設けられ
    ていると共に、 該段差の設けられた方向と直交する方向に該段差の設け
    られた構造が複数個配列され、 該複数の段差構造の夫々の段差に於ける厚さの差は異な
    ったものであることを特徴とする位相シフトマスク。
JP7642190A 1990-03-26 1990-03-26 集積型位相シフト回折格子とその製造方法および光半導体装置 Pending JPH03293303A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07164281A (ja) * 1993-09-28 1995-06-27 Corning Inc 加工された物品および物品の表面を加工する方法
JP2004282793A (ja) * 2004-06-23 2004-10-07 Fujitsu Ltd 光送信システム

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