JPH03287156A - フイルムパトローネ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真撮影用フィルムをスプールにロール状に巻
付けた状態で収納してなるフィルムパトローネに関し、
特にフィルムの使用状態すなわちフィルムが未使用であ
るか、または使用済み（撮影済み）であるかを識別表示
する機能を備えてなるフィルムパトローネに関する。

〔従来の技術〕

一般に、写真撮影用フィルムは、遮光機能付き簡易容器
であるパトローネ内に収容された状態で取扱われ、カメ
ラ内への装填や取外し、さらに保管、持ち運びの際など
にフィルムが露光しないように保護されている。

ところで、このようなフィルムパトローネにあっては、
パトローネ内に収納されるフィルムが未使用であるか、
使用済み（撮影済み）であるかの確認が必要とされる場
合がある。そして、従来から一般的な３５ｍｍロールフ
ィルム用のパトローネにあっては、内部に収納されてい
るフィルムが未使用であるか、あるいは撮影済であるか
の判別を、フィルム先端がパトローネの繰出し口から出
ているかどうかを確認することで行なっていた。

すなわち、撮影終了に伴なうフィルム巻戻し時において
、フィルムは、殆どの場合、その先端部分をも含めてパ
トローネ内に巻き取られるもので、これによってフィル
ムの未使用、使用済みの識別が可能となるものであった
。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、−上述したようなパトローネからフィル
ム先端が出ているか否かによるフィルムの使用状態の識
別方法では、撮影終了後のフィルム巻戻し時に、フィル
ム先端をパトローネ内に必ず巻き込むという確実性に欠
ける操作が必要であり、確実な識別を行なえるとは言え
ないものであった。特に、何らかの原因によってフィル
ム先端がパトローネから出ている状態で撮影済みのフィ
ルムパトローネをカメラから取出し、−旦保管しておく
と、これを未使用フィルムと誤認する虞れがあった。し
かも、このようなパトローネをカメラ内に装填したりす
ると、そのまま撮影が可能であるために、二重露光とい
う問題を生じることを避けられないものであった。

このため、パトローネあるいはその収納ケースの外側に
、フィルムの使用状態の区別を手書きで表記する等の方
法も採られているが、煩雑さは避けられず、このような
問題点を一掃し得る伺らかの対策を講じることが望まれ
ている。

さらに、フィルムを収納するパトローネとして、たとえ
ば米国特許第４，８３２，２７５号明細書や実開昭５８
−８７３２９号公報等には、パトローネ単体時は常にフ
ィルム先端がパトローネ内に引き込まれた状態となって
いるタイプのものが提案されている。そして、このよう
なパトローネでは、前述した３５ｍｍフィルム用パトロ
ーネでのフィルム先端を利用した識別方法は全く採用で
きず、しかも撮影済みのフィルムをカメラ内に装填して
も、そのまま撮影が可能であり、上述したような二重露
光という問題を避けられないもので、このようなタイプ
のパトローネにあっても、そのフィルムの未使用、使用
済み（撮影済み）等の区別を簡単に確認できるような何
らかの対策を講じることが必要とされている。

〔課題を解決するための手段〕

このような要請に応えるために本発明に係るフィルムパ
トローネは、スプールへのフィルムの巻締りを感知して
第１の位置から第２の位置に変位する変位部材を、スプ
ールの一部に可動可能に設けるとともに、この変位部材
の第１または第２の位置での変位状態をパトローネ外部
に表示することによりフィルムの使用状態を表示する表
示部を設けてなり、さらにパトローネ内での変位部材の
動きを弾性的に係止しフィルムのスプールへの巻締り以
外の外力によってはいずれの変位位置でも位置ずれしな
いように拘束する手段を選択的に付設したものである。

〔作用〕

本発明によれば、フィルムの巻上げまたは巻戻し初期に
おいてスプールへの巻締りによって、スプール内で変位
部材を第１の位置から第２の位置へと度拉させ、これを
パトローネ外部に表示部を介して表示することで、パト
ローネ内でのフィルムの使用状態、つまり未使用、使用
済み（撮影済み）という識別表示を行なうものである。

〔実施例〕

第１図ないし第４図は本発明に係るフィルムパトローネ
の一実施例を示すものであり、この実施例では、フィル
ムパトローネＩＯとして、第３図（ａ）、（ｂ）からも
明らかなように、たとえば米国特許第４，８３２，２７
５号明細書に示されるように、フィルムＦ先端が初めか
らパトローネ外部内に取込まれており、しかもスプール
１１が回転駆動されることでフィルムが先端から送出さ
れたり巻戻される構造によるものを用いている。なお、
このパトローネ１０は、円筒状本体部とその一部から突
出されたリップ状フィルム送出し部とからなる形状をも
つ外殻ケース１２を有している場合を示し、またその内
部にはスプール１１に巻付けられるフィルムＦの収納空
間が形成されるとともに、フィルム給送機構（図示せず
）等が内設されるが、その詳細は省略する。

さて、本発明によれば、上述したフィルムパトローネｌ
Ｏにおいて、フィルム巻戻し時などにおけるスプール１
１へのフィルムＦの巻締りを感知して第１の位置から第
２の位置に変位する変位部材２０を、スプール１１の一
部に可動可能に設けるとともに、この変位部材２０の第
１または第２の位置での変位状態をパトローネ１０外部
に表示することでフィルムＦの使用状態を表示する表示
部２１を設けるようにしたところに特徴を有している。

ここで、本実施例によれば、第１図から明らかなように
、スプール１１を、フィルム巻付き部１３ａおよびその
一端側のフランジ部１３ｂとからなるスプール本体１３
と、このスプール本体１３の他端側に一体的に組付けら
れるフランジ部からなるスプール蓋体１４とによって構
威し、かつこのスプール蓋体１４が組付けられるスプー
ル本体１３の軸端部に略角柱状を呈する変位部材２０を
、一端がフィルム巻付き部１３ａから外方に突出可能な
状態で保持するスライド溝２２を形成するとともに、こ
のスライド溝２２の底部側に、変位部材２０の底部に長
手方向に並設されたラッチ溝２０ａ、２０ｂに選択的に
係合するチー２チ部２３ａを有し変位部材２０を所要の
変位位置で弾性的に係止しフィルムＦのスプール１１へ
の巻締り以外の外力によってはいずれの変位位置でも位
置ずれしないように拘束するばね手段２３を収納する収
納溝２４を形成している。そして、上述した変位部材２
０は、ばね手段２３の付勢力によりクリック動作し、い
ずれかの変位位置で係止保持されるようになっている。

また、変位部材２０の上部に突設された表示部２１の端
面には指示手段として矢印が表示されるとともに、スプ
ール蓋体１４に穿設されているガイド溝部２５からパト
ローネ１０外部に露呈し、かつそのガイド溝部２５の両
端側の二位置に変位可能に構成され、その指示用の矢印
に対応してｒ１４　　、ｒ：ｉＪの数字を識別表示手段
２５ａ。

２５ｂとして付記した場合を示している。ここで、この
「ｌ」による表示は、第２図（ａ）から明らかなように
、フィルムＦがスプールｌｌに巻付いてはおらず、変位
部材２０のフィルム感知端２０ｃがスプール１１から放
射方向に突出している状態であるフィルムＦの未使用状
態を示す。すなわち、新しいパトローネ１０にあっては
、これが単体である時にはフィルムＦは自らの剛性でパ
トローネｌＯ内空間内で外側に広がる習性をもって収納
されており、変位部材２０への変位力は生じていない。

そして、このようなパトローネ１０をカメラ側に装填し
、フィルムＦを送り出す巻上げ動作時においてその動作
中にフィルムＦに作用する引張り力で該フィルムＦがス
プール１１の巻付き部１３ａに巻付くと、このフィルム
Ｆの巻締り力によって前記変位部材２０は、第２図（ｂ
）に示されるように、スライド溝２２内をスプール１１
内に変位動作し、表示部２１が、第３図（ａ）に示す状
態から同図（ｂ）に示す状態となるように、ガイド溝部
２５内を一端側から他端側へと移動し、「２」による表
示が行なわれることになる。すなわち、この「２」によ
る表示が行なわれることにより、パトローネ１０がカメ
ラに装填されてフィルムＦの送出し、巻戻しが行なわれ
たか否かは判別し得るもので、これによりフィルムＦの
未使用、使用済みが識別できるものである。

この場合、カメラ側のフィルム送り機構によってスプー
ル１１が巻上げ動作したときに、スプールｌｌの回転抵
抗等が比較的小さいときは、フィルムＦがスプール１１
に巻締りせず、変位部材２０が変位しないといった状態
を生じることがあるが、このような条件下にあっても、
撮影が終了してカメラ側の機構によりスプール１１を巻
戻し回転させると、フィルムＦはスプール１１に必ず巻
付けられた状態で巻戻されることになるもので、この巻
戻し時には変位部材２０が変位し、フィルム使用状態の
識別表示を行なえるものである。勿論、このようなフィ
ルムＦのスプール１１への巻締りによって変位部材２０
が変位できる程度の付勢力を有するように設定されてい
るばね手段２３を用いる。

なお、第２図（ａ）、（ｂ）等において１３ｃは図示を
省略したカメラ側のフィルム送り機構からの回転伝達を
受けるキ一部で、また第１図中１３ｄ。

１３ｄはスプール蓋体１４側の係止片１４ａ　。

１４ａが係止されるスプール本体１３側の係止溝で、こ
れにより前記変位部材２０やばね手段２３を組込んだ状
態でスプール１１が組立てられることは容易に理解され
よう。

このような構成によれば、フィルムＦの巻上げ動作時あ
るいは巻戻し時における初期巻戻しに伴なうスプール１
１へのフィルムＦの巻締りによって、スプール１１内で
変位部材２０を第１の位置ｒｌＪから第２の位置「２」
へと変位させ、これをパトローネ１０内部に表示部２１
を介して表示することで、パトローネ１０内でのフィル
ムＦの使用状態、つまり未使用、使用済み（撮影済み）
という識別表示を適切かつ確実に行なえるものである。

なお、本発明は−Ｅ述した実施例構造に限定されず、パ
トローネ１０の形式等を始めとして変位部材２０、表示
部２１、ばね手段２３等といった１ 各部の形状、構造等を、適宜変形、変更することは自由
で、種々の変形例が考えられよう。たとえば上述した実
施例では、フィルムＦの繰出し、巻戻しをスプールの回
転によって行なえる特殊形式のフィルムパトローネｌＯ
に、本発明を適用した場合を説明したが、これに限定さ
れず、−殻内な３５ｍｍロールフィルム用パトローネで
あっても適用して効果を発揮し得るものである。また、
−上述した実施例では、フィルム使用状態の識別表示を
未使用であるか、使用済みであるかの二通りとした場合
を説明したが、これに限定されるものではない。

〔発明の効果〕

以−Ｅ説明したように本発明に係るフィルムパトローネ
によれば、スプールへのフィルムの巻締りを感知して第
１の位置から第２の位置に変位する変位部材を、スプー
ルの一部に移動可能に設けるとともに、この変位部材の
第１または第２の位置での変位状態をパトローネ外部に
表示することによりフィルムの使用状態を表示する表示
部を設け２ るようにし、さらにパトローネ内での変位部材の動きを
弾性的に係止しフィルムのスプールへの巻締り以外の外
力によってはいずれの変位位置でも位置ずれしないよう
に拘束する手段を選択的に付設するようにしたので、き
わめて簡単な構成にもかかわらず、フィルム巻上げ時あ
るいはフィルム巻戻し時における初期巻戻しに伴なうス
プールへの巻締りによって、スプール内で変位部材を第
１の位置から第２の位置へと適切かつ確実に変位させる
ことができ、これにより該変位部材の動きに伴なう表示
部の表示状態の変化によってフィルムの使用状態、つま
り未使用、使用済み（撮影済み）という識別表示を、パ
トローネ外部から適切かつ確実に識別でき、その結果フ
ィルム管理を適切に行なえるばかりでなく、従来のよう
に使用済みのパトローネをカメラに装填して二重露光し
てしまう等といった問題を一掃できる等の種々優れた効
果がある。特に、本発明によれば、識別表后用表示部を
有する変位部材を、パトローネ内でのフィルムのスプー
ルへの巻締りによって変位動作させているため、該パト
ローネをカメラへ装填して使用するだけで所要の表示を
に行なえるもので、操作者の特別な表示操作などは不要
で、しかも誤表示等といった問題もない等の利点がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るフィルムパトローネの一実施例を
示すスプールおよび表示部構成を説明するための概略分
解斜視図、第２図（ａ）、（ｂ）はその■−■線で断面
した組立て状態の縦断面図およびその動作説明図、第３
図（ａ）、（ｂ）はスプール内での変位部材の動きによ
る表示部の表示状態を示すパトローネの端面図、第４図
は第１図のＩＶ−ＩＶ線で断面した組立て状態の縦断面
図である。 １０・・・・フィルムパトローネ、ｌｌ・・・・スプー
ル、１２’・・・・ケース、１３・・・・スプール本体
、１４・・・・スプール蓋体、２０・・・・変位部材、
２０ａ、２０ｂ・・・・ラッチ溝、２１・・・・表示部
、２２・・・・スライド溝、２３・・・・ばね手段、２
３ａ・・・・ラッチ部、２４・・・・収納溝、２５・・
・−ガイド溝部、Ｆ・−・フィルム。 　３ ４ 一 （αノ （ｂ） 第５図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）フィルムをスプールに巻付けて収納するフィルム
   パトローネにおいて、 スプールの一部に可動可能に設けられ該スプールへのフ
   ィルムの巻締りを感知して第１の位置から第２の位置に
   変位する変位部材を備えてなり、かつこの変位部材の第
   １または第２の位置での変位状態をパトローネ外部に表
   示することによりフィルムの使用状態を表示する表示部
   を設けたことを特徴とするフィルムパトローネ。
2. （２）請求項１において、 パトローネ内での変位部材の動きを弾性的に係止しフィ
   ルムのスプールへの巻締り以外の外力によってはいずれ
   の変位位置でも位置ずれしないように拘束する手段を備
   えてなることを特徴とするフィルムパトローネ。