JPH03285615A - つる性植物の採苗方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、イチビ（苺）などつる（蔓）性植物の採苗方
法に関するものである。

（従来の技術） 従来からつる性植物例えばイチビの採苗方法としては、
イチビの親株を土壌に定植し、その親株から派生したラ
ンナーより根が土壌に活着しイチビの子株ができる。そ
の子株が、上記ランナーの派生を繰り返し次々と子株を
増やす。そしてこの苗が十分生育してから、この苗をラ
ンナーより切り離し、イチビの苗として収穫する方法が
知られている。

（発明が解決しようとする課題） ところで前記従来のイチビなどの採苗方法では多くの雑
草が発生し、そのため薬剤散布による防除も考えられる
が、特にイチビの苗は、農薬等の薬剤に弱い。そのため
手作業で雑草を除去するほかなく、そのための労働負荷
は多大なものとなっている。

一方、雑草の発生防止のためには、従来からエチレン等
のマルチ材が一般に使用されているが、イチビのランナ
ーより派生する根は、このマルチ材を貫通せず、従って
イチビの子株の生育は不可能である。

そこで本発明の目的は、イチビなどつる性植物のランナ
ーより派生する根を土壌に十分活着させ、健全なイチビ
の苗を増やすと共に発生する雑草を防除し、イチビなど
つる性植物の採苗作業を容易にする方法を提供すること
にある。

［課題を解決するための手段コ 本発明の特徴は、植物繊維で抄紙したクレープ状シート
（以下単に「クレープ状シート」という。

）の」二に、イチゴなとっる性植物のランナーを這わせ
るところにある。

本発明のクレープ状シートは、その上をイチゴのランナ
ーが這うと、派生する根がそのクレープ状シートを貫通
し、健全に土壌に活着する。同時にクレープ状シーｌ・
は表土を被覆して、土壌中から牛えてくる雑草を防止し
ながら、目数の経過とともに崩壊し腐食するものである
。

クレープ状シートと（７て、例えばバルブ、ピトモス、
パーク、キノコの栽培残渣などの植物繊維を使用するこ
とかできる。バルブとしては、針葉樹由来、広葉樹由来
または古紙由来のバルブなとどれても使用することがて
きる。ピートモス、パーク、キノコの栽培残渣は、粉砕
して篩いにがけ、均一にしたものを使用するのが好まし
い。

またこれらの植物繊維は、単一で使用したり、混合して
使用しても良く、その植物繊維に水を加え、紙力増強剤
、凝集剤等を添加し、液状を有する組成物［固形分２〜
３％］を得る。紙力増強剤と【７ては、乾燥時紙力増強
剤と湿時紙力増強剤があり、抄紙工程で使用されるもの
であれば使用しても良く、一般的には両者を相み合わせ
て使用するのが効果的である。

乾燥時紙力増強剤としては、例えば澱粉、植物ガム、ラ
テックス樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等があげられる
。また湿時紙力増強剤としては、メラミン−ホルムアミ
ド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレンイ
ミン、ポリアミドポリアミン、エピクロールヒドリン樹
脂等があげられる。

これらは通常１種類で使用されるが、２種以上使用して
も良い。使用量は、植物繊維に対して００１〜６．０重
量９６用いるのが好ましい。また紙力増強剤の添加方法
は、特に限定されるものではなく、また使用する水の量
も、植物繊維と紙力増強剤か混合し得る量以」二あれば
良い。

また凝集剤としては、通常抄紙等で使用されるものであ
れば良く、例えばアニオン系凝集剤、カチオン系凝集剤
を挙げることができる。その使用量は、植物繊維に対し
て０．００５〜０．５重量％、好ましくは０，０１〜０
．１重量％用いる。

クレープ状シートは、坪量］０〜１．００　ｇ　、好ま
しくは１５〜４０ｇのものが使用される。またクレープ
状シートは、１枚敷きかまたはそれ以」二重ねて敷いて
も良い。

また本発明のクレープ状シートを使用し土壌を被覆する
時期は、特に限定されるものでは無く、イチゴなとつる
性植物の親株を定植する前に被覆するか、親株の定植時
に被覆するか、あるいは定植後に被覆しても良い。通常
クレープ状シートは、単独で使用するが、農薬、肥料、
土壌改良剤をあらかしめ添加するか、または絹み合わせ
て使用しでも良く、その目的あるいは美観等より着色し
て使用して何ら差して支えない。

［作用］ １７たかってイチゴなどつる性植物の親株よりランナー
をはわせる際、植物繊維で抄紙したクレブ状ンートの」
二にランナーをはわぜると、ランナから派生する根がク
レープ状シートを貫通して土壌に活着する。

（実施例） 以下に参考例および実施例により本発明をさらに具体的
に説明する。

参考例１ ［クレープ状シート（Ａ）の製造方法］新聞脱墨紙（商
品名に−ＧＰ、フリーネス３６０、■国光製）１００部
に、予めリファイナーを通したパーク（富士見工業■製
）２０部を加え、これに抄紙可能な状態にまで水を加え
攪拌する。

次にカチオン系凝集剤ＲＣ］、０４（可成化学■製）０
．０８部を添加し、５分間攪拌した後、アミオン系凝集
剤ハイホルダー３５１　（栗１１工業■製）０．０５部
を添加し、５分間攪拌した後、さらにカチオン系凝集剤
ＲＣ１０４（可成化学■製）０．０８部を添加し、更に
紙力増強剤　カイメン５５７−Ｈ（デイック　パーキュ
レス製）０．２部を添加して１０分間攪拌し、抄紙機で
抄紙し、乾燥して坪量３０　ｇ　−１１１，０ｃｍの灰
白色のタレブ状シート（Ａ）を得た。

参考例２ ［クレープ状シー１−（Ｂ）の製造方法］参考例１と同
様な方法で、新聞脱墨紙を１００部から２０部に、パー
クを２０部から１００部に変え、外は同様に抄紙し、坪
量３５ｇ、１１１１１０ｃｍの薄茶色のクレープ状シー
１−（Ｂ）を得た。

実施例］ イチゴ（女峰）の親株を６０　ａｍ間隔に１０本植え、
毎［Ｅ　′７ｆｌｔ水した。ランナーが出始めた時に、
クレープ状シー１−（Ａ）を２枚重ねて、１０本にそっ
て８ｍ敷き、シートの端を土で固定した。また同様に親
株を５本植え、比較のためシー１・を敷かない区画を設
けた。２週間後ランナーは、１５〜２０ｃｍに伸長し１
番目の子株が発生した。試験区の小株の根は、シートを
貫通して土壌に活着した。

その後次々に子株が発生し、同様に土壌に活着した。ま
た比較試験区もランナーから子株が発生し、同様に土壌
に活着した。

４週間後、試験区のシートはまだ崩壊しておらず、雑草
の発生もなかった。一方比較試験区には、オナモミ、オ
オイヌノフグリ、ホトケノザ、ニシキソウ等の雑草の発
生が多数見られた。

５週間後試験区のクレープ状シートは崩壊（、初め、２
ケ月後シートは９０％以上崩壊したが、雑草の発生はな
かった。３ケ月後試験区は、−面子株で覆われ、根は全
て土壌に活着し雑草も見られなかった。一方比較試験区
は、雑草が多数発生しているため、子株が土壌へ十分活
着していなかった。

また試験区の子株は、根を観察したが特に異常はなかっ
た。

また採苗の結果、親株１本当たり試験区は平均４３．５
本の生育した子株が得られたが、比較試験区は平均２２
．４木しか得られなかった。

実施例２ クレープ状シー１−（Ｂ）を２枚重ねで８ｍ敷き、シー
トの片側に６０ｃｍ間隔に直径５　ａｍの穴をあけ、直
ちに６０ｃｍ間隔の穴に親株を１０本植えた。また同様
に親株を５本植え、比較試験区としてシートを敷かない
区も設けた。その後、実施例］と同様に観察した結果、
５０日後試験区のシートはほぼ崩壊したが、雑草の発生
はなく子株の根の活着も良かった。一方比較試験区は、
オナモミ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ニンキソウ
等の雑草の発生が多数見られ、子株の根が土壌へ充分活
着していなかった。

また採苗の結果、親株１本当たり試験区は平均４１．２
木の生育した子株が得られたが、比較試験区は平均２０
．８本しか得られなかった。

［効果］ 本発明は、植物繊維で抄紙したクレープ状シートの上に
イチゴなどつる性植物のランナーを這わせるようにした
ので、派生した根がうまくそのクレープ状シートを貫通
し土壌に活着すると共に、雑草の発生も防止てきるもの
である。

また本発明の方法によれば、ｌｌｉ　ｑＣが生えないの
でイチゴなどの採苗作業も容易になり経済的である。し
かも日数の経過とともに、使用したクレブ状シートが崩
壊するのて公害処理の問題もなく、天然に存在する繊維
を用いるのでイチゴなとの苗に害を与えないで健全な苗
を採ることができる。

また本発明のクレープ状シートは、シーＩ・がクレープ
状になっているので、通常のシートに比べ破れにくく丈
夫である。従って、作業のためクレブ状シートの上に乗
っても破れないので、安心して作業ができるなど優れた
効果を発揮するものである。

以　　」二

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 植物繊維で抄紙したクレープ状シートを土壌の上に敷き
   つめ、このシートの上につる性植物のランナーを這わせ
   、派生する根が上記クレープ状シートを貫通して土壌に
   活着させる ことを特徴とするつる性植物の採苗方法。