JPH03281505A - ポリスチレン重合液からの揮発成分除去方法 - Google Patents

ポリスチレン重合液からの揮発成分除去方法

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JPH03281505A
JPH03281505A JP7902490A JP7902490A JPH03281505A JP H03281505 A JPH03281505 A JP H03281505A JP 7902490 A JP7902490 A JP 7902490A JP 7902490 A JP7902490 A JP 7902490A JP H03281505 A JPH03281505 A JP H03281505A
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heat exchanger
polystyrene
volatile components
polymer solution
polymer
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JP7902490A
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English (en)
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Takasuke Ashida
芦田 尊資
Yoshinori Sato
義則 佐藤
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明はポリスチレン重合液からの揮発成分除去方法に
関し、詳しくは、重合反応後のポリスチレン重合液から
効率よくモノマーや溶剤などの揮発成分を除去する方法
に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕ポリス
チレン塊状重合では、最終反応器の出口で約10〜50
%のモノマーと溶剤が存在するため、これらの揮発成分
をポリマーから分離する必要がある。そのためには、高
温で溶融した状態にポリマーをさらすため、いかに短い
時間で効率よく脱揮を行うかが、製品の物性1品質を決
定するポイントとなる。したがって、従来から揮発成分
を除去するための各種装置が提案されている。
代表的なものとしては、以下の三種を挙げることができ
る。
(1)遠心薄膜蒸発器 壁面に沿って流下するポリマーを、スクレーバーを回転
させることで表面更新し、脱揮を促進する装置である。
しかしこの装置は、機器コスト運転コスト共に高く、し
かも機械的剪断力を加えるため、ポリマーの分子量低下
を招き、物性1品質低下の原因となる。
(2)ベント付押出機 特に高粘度での対応が可能であるため、遠心薄膜蒸発器
との組み合わせ用いることが多いが、脱揮能力としては
小さいため、多段ベント化等の改良がなされている。し
かし機器コスト、運転コスト共に高くなるので実用的で
はない。
(3)熱交換器付フラッシュドラム 熱交換器内部あるいは出口でポリマー中の揮発成分を発
泡させ、フラッシュドラムで脱揮するシステムであるが
、機器コスト運転コストとも安価であるため主流の技術
となりつつある。但し、溶融ポリマーを極力短い時間で
脱揮するかが製品の物性1品質を決定するポイントとな
るため、熱交換器のハード、ソフトの両面で種々の改良
がなされている。上記熱交換器として、たとえば特開昭
62−183801号公報では、複数個のチャンネルを
有するプレートタイプの熱交換器を提案しているが、加
圧下で運転するため、ポリマー温度は常に高温に維持さ
れ、しかもポリマーが中心部を垂直に流下した後、水平
方向に分割して排出されるため、器内の圧力分布により
偏流、滞留を生じ、ポリマーの劣化を招き易いと考えら
れる。
また、熱交換器の効率が悪いと、たとえば特開昭59−
166506号公報に記載されるように、揮発成分を低
減するため、フラッシュドラム三段をシリーズ化するよ
うな対応が必要となるが、これもポリマーの熱劣化の機
会が増えることになり好ましくない。さらに特公昭60
−44323号公報では、ポリマーに発泡剤を添加して
熱交換器の効率の低さを補うことが示されているが、ポ
リマーが高粘度であるために、発泡剤をポリマー中に分
散させるために多大のエネルギーが必要となる。
一方、特公平1−30847号公報では、伝熱効率に優
れるプレートフィン型熱交換器を用いることを提案して
いるが、ポリマーの品質、物性まで考慮した運転方法は
明らかにされていない。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、上記従来技術の欠点を解消し、機
器コストや運転コストの低減並びに製品ポリスチレンの
物性や品質の向上を図れるポリスチレン重合液からの揮
発成分の除去方法を開発すべく鋭意研究を重ねた。その
結果、特定の熱交換器を備えた脱揮装置を用いるととも
に、ポリスチレン重合液の熱交換器内での処理条件を制
御し、さらに続けて特定条件下での第二の脱揮処理を行
うことにより、所期の目的を達成できることを見出した
。本発明はかかる知見に基いて完成したものである。
すなわち本発明は、プレートフィン型熱交換器を有する
脱揮装置内にポリスチレン重合液を導入して、該ポリス
チレン重合液中から揮発成分を除去する方法において、
前記熱交換器内に導入される重合液が垂直に流下し、熱
媒が水平に通過するように形成され、垂直に流下する重
合液通路の一つの流路断面が、1〜20I1m×1〜2
0ffII11の矩形を成し、その高さが50〜500
mmである複数個のチャンネルを有し、表面積対容積比
が400〜200 Or+r’である熱交換器内に、ポ
リスチレン重合液を滞留時間20〜250秒5温度20
0〜280°Cの条件にて導入し、次いで該ポリスチレ
ン重合液を600 Torr以下の脱揮装置内に放出し
、揮発成分の80%以上を該脱揮装置内にて除去した後
、該脱揮装置から取り出されたポリスチレン重合液を、
温度230〜290″C2圧力5QTorr以下の雰囲
気下に滞留時間20〜250秒で導入し、該雰囲気下に
て揮発成分の96%以上を除去することを特徴するポリ
スチレン重合液からの揮発成分除去方法を提供するもの
である。
以下、本発明の方法を図面に基いてさらに具体的に説明
する。
本発明では、第1図に示すように、ポリスチレン重合液
を、第一の脱揮装置10aに導入して揮発成分の80%
以上を除去した後、該脱揮装置10aから取り出したポ
リスチレン重合液を第二〇脱揮装置10bに導入して揮
発成分の96%以上を除去するものである。
本発明において対象となるポリスチレン重合液は、通常
の重合反応によって得られるポリスチレンとモノマー及
び溶剤の混合溶液であり、例えばスチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマーの単
独重合体もしくは共重合体、あるいはスチレン系モノマ
ーとアクリロニトリル、アクリル酸メチル、メタクリル
酸メチル等のモノマーとの共重合体、さらにはスチレン
系モノマーと共重合可能なゴム状物との共重合体を挙げ
ることができる。
またポリスチレン重合液中のポリスチレンの含有率は6
0重量%以上、好ましくは70重量%以上が適当である
。このポリスチレン含有率が60重量%未満では回収す
る揮発成分量が多くなるために大型の脱揮装置が必要と
なり、建設コストが上昇する。
第一〇脱揮装置10aには、減圧可能なフラッシュドラ
ム内に、複数個の矩形状のチャンネルを有するプレート
フィン型の熱交換器を設けたものが用いられる。即ち、
第一〇脱揮装置10aは、第2図に示すように、フラッ
シュドラム(脱揮装置本体01の内部上方に熱交換器1
2を配設し、下部に排出口13を形成している。この本
体11は、ジャケット14に覆われており、該ジャケッ
ト14内に供給される熱媒体により所定の温度に加熱さ
れる。また本体11の上部には、真空ポンプ等に接続さ
れた排気口15が設けられており、本体11内を所定の
減圧状態とするとともに、蒸発した溶媒を排出している
。さらに本体11内には、適所に温度検出器16が設け
られている。
ここで、前記熱交換器12は、熱交換効率が極めて良好
でしかも短時間で熱交換処理を行えるプレートフィン型
熱交換器を使用する。プレートフィン型熱交換器は、第
3図に示すように、仕切板(プレート)17を垂直方向
に平行に多数枚設け、各仕切板17間に凹凸状あるいは
波状の金属板(フィン)18を交互に方向を変えて直交
するように設けて横方向の流路を加熱室19とし、縦方
向の流路を溶液室20としたものである。加熱室19の
入口側及び出口側には、加熱室19の各流路に均一に熱
媒体を分配するためのヘッダーが設けられており、溶液
室20の出口側には、同様にポリスチレン溶液を分配す
るためのヘッダーが設けられている。また溶液室20の
出口側は、各流路から溶液が抵抗なく流下するように解
放されている。加熱室19を流れる熱媒体の熱は仕切板
17及び金属板18を伝わって速やかに溶液室20の溶
液に伝えられ、溶液を加熱する。この熱交換器12は、
本体11の外部上方に設置することもできる。
上記のプレートフィン型は、重合液を一様に加熱できる
構造であることが望ましく、重合液の加熱部に温度分布
を生じると熱交換器12内での閉塞の原因となる。また
本体11内で重合液が偏流を起こしたり、滞留を生じる
と熱劣化を受けるので、これが回収ポリスチレンの分子
量の低下や機械的強度の低下の原因となる。従って、本
体11内での偏流や滞留を防止し、さらに内壁への溶融
ポリスチレンの付着を防止するためには、熱交換器12
の排出口を垂直方向下向きとすることが望ましい。
上記熱交換器12の重合体の流れる各流路−つの流路断
面は、縦×横が1〜20皿×1〜20mmの矩形状とす
る。この流路の断面が小さい場合は圧力損失の増加と操
作上の問題を有することになり、逆に断面が大きい場合
は、必要伝熱面積確保のため大型化することと、強度上
の問題を有することになる。
また熱交換器12の高さは、50〜500mが適当であ
る。この寸法が短すぎる場合には、脱揮による温度低下
と発泡で加熱、溶融が不十分となり、脱揮効率の低下を
招き、逆に長すぎる場合には、圧力損失の増加と重合体
の熱劣化を招く。前述の範囲であれば、重合体は垂直方
向に流下するため、減圧下で発泡が生じても、伝熱は十
分で脱揮は促進されることになる。
さらに熱交換器12の有効伝熱面積(A)と、溶液室2
0、すなわちポリスチレン重合液流路の空間部体積(V
)との比、すなわちA/V(m−Jは、400〜200
0m−’が適当である。このA/■が400以下では伝
熱不十分となり易く、熱交換器12で溶媒を除去する段
階において、ポリスチレンが固化して熱交換器12内を
閉塞したり、あるいは揮発成分が適度に除去されないう
ちに熱交換器12から重合液が排出されたりして、所期
の目的が達成されないことがある。逆にA/Vが200
0を超える場合は、熱交換器12内の重合液流路を非常
に狭くする必要があり、この部分での差圧が高くなって
重合液の供給に困難を来たすことがある。また過度の熱
伝達と滞留時間の増加から、重合体の劣化が促進される
ことになる。
このように熱交換器12を形成し、重合液流路を垂直に
設定することで、重合液の偏流、滞留の抑制が可能とな
る。また、熱交換器12内部が減圧になるため発泡が推
進され、しかも、流路が多分割されているため、ポリマ
ーがストランド状で分割落下し、十分な表面積が確保さ
れるため、優れた脱揮機能が得られる。
このようなプレートフィン型熱交換器を有する第一〇脱
揮装置10aの運転条件は、以下の範囲に設定する必要
がある。
即ち、1段目の脱揮においては、重合液中の揮発成分が
多いため、高温、高減圧下では過度の発泡が生じ、伝熱
効率が低下するため、温和な条件下で脱揮を行う必要が
ある。そのためには、温度を200〜280℃、好まし
くは210〜280°Cとし、圧力を600Torr以
下、好ましくは200〜550 Torrに設定し、熱
交換器内での重合液の滞留時間を20〜250秒、好ま
しくは30〜200秒として脱揮量を揮発成分全体の8
0%以上、好ましくは85%以上とする。温度が200
°C未満であったり、圧力が600 Torrを越える
場合、あるいは滞留時間が20秒よりも短い場合には脱
揮を十分に行うことができない。また逆に温度が高すぎ
たり、圧力が低すぎたり、滞留時間が長(なるとポリマ
ーの劣化などを生じることがある。
第一〇脱揮装置10aで揮発成分の80%以上を除去し
た重合液は、続いて第二〇脱揮装置lObに導入して、
揮発成分の96%以上を除去する。
この第二〇脱揮装置10bには、温度及び圧力を所定の
範囲に設定できるものならば各種装置を使用することが
でき、たとえば、上記第一〇脱揮装置10aと同じ構成
の脱揮装置や押出機などを使用することができる。
この2段目の脱揮においては、重合液中の揮発成分量が
少なく発泡が少ないため、上記1段目の脱揮条件よりも
高温、高減圧として伝熱効率を向上させ、揮発量が揮発
成分全体の95%以上となるよう条件設定するのが好ま
しい。したがって、温度は230〜290°C1好まし
くは240〜280°C2圧力は50 Torr以下、
好ましくは40Torr以下が適当である。またポリマ
ーの劣化抑制の面から、滞留時間は1段目と同様に2段
目も20〜250秒、好ましくは30〜200秒が適当
であり、滞留時間が短い場合は、熱伝達が不十分となり
脱揮効率の低下を招き、逆に長い場合は、重合体の劣化
が促進されることになる。
さらに2段目の脱揮は、前述のように揮発成分が少ない
ため、発泡促進と揮発成分の分圧低下の目的から、1段
目の脱揮装置の出口で重合液に水を0.2〜3重量%添
加することで、脱揮効率をさらに向上させることができ
る。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説明
する。
実施例1 ポリブタジェンゴム(宇部興産型:BR−15HB)を
スチレンに9重量%の濃度で溶解したゴム溶液18.0
ffi/時と、酸化防止剤(チバガイギー社製ニイルガ
ノックス1076)を1500ppmの濃度で溶解した
エチルベンゼン溶液1.21/時とを、内容積211の
完全混合槽型の第1重合器に供給し、重合温度137°
Cでスチレンの転化率20%まで初期重合を行った。
続いて、この重合液を多段パドル翼を有する内容積23
j2の基型の第2重合器に供給し、回転数毎分120回
転、温度145°Cで転化率60%まで重合させた。
更に、この重合液を第2重合器と同形状の第3重合器に
供給し、160°Cで転化率85%まで重合させた。こ
の時の総揮発分は19.0重量%であった。またポリマ
ーの重量平均分子量(M w )は225000であっ
た。
このようにして得た最終重合液を、前記第1図に示すプ
レートフィン型のプレヒーターを有する第1フラツシユ
ドラム(F/D)に供給し、温度230°C1圧力40
0Torrの条件下で脱揮を行った。このプレヒーター
の形状は、一つの流路断面が6.4X4.2mn+の流
路を1段当たり19個で6段(流路数:114個)有し
、高さ100鵬、容積0.3ff、表面積/容積(A/
V)比=790mである。ポリマー溶液の滞留時間60
秒とした。
また、第1 F/D出口のポリマー中の揮発分は210
00ppmm(揮発分除去率は88.9%)であった。
続いて、上記第1 F/Dから導出したポリマー溶液を
、上記と同一形状のプレヒーターを有する第2F/Dに
供給し、260°(、5Torrの条件下で脱揮を行っ
た。第2 F/D出口のストランドはカッターで切断し
、製品ベレットとした。
このベレット中の揮発分は350ppm(揮発分除去率
は99.8%)であった。また得られた製品ポリスチレ
ンの分子量Mw、分子量低下ΔMw、分子量分布Mev
/Mn、膨潤度(S I)、 Izodi撃値。
成形品の表面形状を第1表に示す。
表から明らかなように、ΔM−が22000と小さく、
SIも14.2と高いことより、ポリマー及びゴムの劣
化が抑制されていることが判る。この結果、Izod衝
撃強度も13゜5 kg −cta/cmと高い値を示
している。また、揮発分も十分低減されているため、成
形品の表面状態も良好であった。
実施例2 実施例1において、第1 F/Dのプレヒーターにおけ
る重合液の流量をl/3.温度を210°Cとし、また
第2 F/Dの温度を240℃とした以外は、実施例1
と同様の操作を行った。得られた製品の揮発分、ポリマ
ー性状及び物性データを第1表に示す。
実施例3 実施例1において、第1F/Dにおける温度を240°
C1圧力を500Torrとし、第2F/Dにおける圧
力を40Torr、温度を280°Cとした以外は、実
施例1と同様の操作を行った。得られた製品の揮発分、
ポリマー性状及び物性データを第1表に示す。
比較例1 実施例1において、第1 F/Dにおける温度を180
°C1圧力を400Torrとし、第2 F/Dにおけ
る温度を220℃、圧力を5 Torrとした以外は、
実施例1と同様の操作を行った。得られた製品の揮発分
、ポリマー性状及び物性データを第1表に示す。
表から明らかなように、ポリマーの劣化は抑制され、衝
撃強度は保持できているが、残留揮発分が2800pp
mと高く、成形品にシルバーストリークが発生した。
比較例2 実施例1において、第1 F/Dにおける温度を290
°C5圧力を400 Torrとし、第2 F/Dにお
ける温度を300°C1圧力を5 Torrとした以外
は、実施例1と同様の操作を行った。得られた製品の揮
発分、ポリマー性状及び物性データを第1表に示す。
表から明らかなように、分子量低下が激しく、ゴムの劣
化も促進され、衝撃強度が大幅に低下した。また、成形
品の黄色度も大となった。
比較例3 実施例1において、第1 F/Dにおける温度を230
°C9圧力を700 Torrとし、第2F/Dにおけ
る圧力と温度を260°C,100Torrとした以外
は、実施例工と同様の操作を行った。得られた製品の揮
発分、ポリマー性状及び物性データを第1表に示す。
表から明らかなように、ポリマーの劣化は抑制され、衝
撃強度は保持できているが、残留揮発分が1500pp
−と高く、成形品にシルバーストリークが発生した。
実施例4 実施例1における第2F/Dのプレヒーターを実施例1
と同一タイプで容積も同じで、流路形状を1流路断面が
3.3X2.9m(流路二80個)、高さが400閣の
ものに変更した。このプレヒーターのA/Vは430m
−1で、ポリマーの滞留時間は60秒であった。これ以
外は実施例1と同様の操作を行った。得られた製品の揮
発分、ポリマー性状及び物性データを第1表に示す。
実施例5 実施例4と同一条件で、プレヒーターのみを、第1F/
Dと第2F/Dとで交換して運転した。
得られた製品の揮発分、ポリマー性状及び物性データを
第1表に示す。
比較例4 実施例1において、第2F/Dのプレヒーターの高さを
45fiII11に変更した以外は、実施例1と同様に
操作を行った。このプレヒーターでのポリマー滞留時間
は15秒であった。得られた製品の揮発分、ポリマー性
状及び物性データを第1表に示す。
表から明らかなように、ポリマーの劣化は抑制され、衝
撃強度は保持できているが、残留揮発分が1400pp
mと高く、成形品にシルバーストリークが発生した。
比較例5 実施例1において、第2F/Dのプレヒーターの高さを
700mmに変更した以外は、実施例1と同様に操作を
行った。このプレヒーターでのポリマー滞留時間は28
0秒であった。得られた製品の揮発分、ポリマー性状及
び物性データを第1表に示す。
表から明らかなように、分子量低下が激しく、ゴムの劣
化も促進され、衝撃強度が大幅に低下した。また、成形
品の黄色度も大となった。
比較例6 実施例1において、第2F/Dのプレヒーターの1流路
断面を25X20am(流路:6個)に変更した以外は
、実施例1と同様に操作を行った。
このプレヒーターのA/Vは125m−1であった。
得られた製品の揮発分、ポリマー性状及び物性データを
第1表に示す。
表から明らかなように、ポリマーの劣化は抑制され、衝
撃強度は保持できているが、残留揮発分が2100pp
+sと高く、成形品にシルバーストリークが発生した。
比較例7 実施例1において、第2F/Dのプレヒーターを、第4
図(a)、(b)に示す水平抜き出しのフィンチューブ
型プレヒーターとした。このフィンチューブ型は、僅か
な間隔を設けて多数のディスクプレート21を積層し、
該ディスクプレート21の外周部(フィン部)21aに
加熱管(チューブ)22を設け、各ディスクプレート2
1間を溶液室23としたもので、上部に溶液の導入口2
3aが設けられている。第1 F/Dから導出された重
合液は、この導入口23aから溶液室23内に流入し、
加熱管22内を流れる熱媒体とディスクプレート21を
介して熱交換して加熱される。加熱された重合液から蒸
発する揮発成分は、上部のディスクプレート21間から
排出されるとともに、揮発成分が蒸発して濃縮されたポ
リスチレンは、下部のディスクプレート21間から流下
する。
本比較例に用いたフィンチューブ型プレヒーターの形状
は、流路断面15X3mm、流路数204個、A/Vは
800 m−’である。運転条件は、実施例1と同様と
した。
得られた製品の揮発分、ポリマー性状及び物性データを
第1表に示す。表から明らかなように、第2F/Dのプ
レヒーターにおける偏流1滞留に起因するポリマーの劣
化が見られ、分子量の低下が大でIzod衝撃強度が低
く、成形品の黄色度も大であった。
比較例8 比較例7と同一条件で、プレヒーターのみを、第1 F
/Dと第2F/Dとで交換して運転した。
得られた製品の揮発分、ポリマー性状及び物性データを
第1表に示す。結果は比較例7と同様にIzod衝撃強
度が低く、成形品の黄色度も大であった。
比較例9 実施例1において、第2 F/Dのプレヒーターを、径
6m++X300−のチューブ10本を内蔵した多管式
熱交換器(A/V=480m−’)とした以外は、実施
例1と同様に操作を行った。
得られた製品の揮発分、ポリマー性状及び物性データを
第1表に示す。表から明らかなように、第2F/Dのプ
レヒーターにおける偏流、滞留に起因するポリマーの劣
化が見られ、分子量の低下が大でIzodS撃強度が低
強度成形品の黄色度も大であった。
実施例6 実施例1において、第1 F/Dから取り出されたポリ
スチレン重合液に1重置%の水を添加した以外は、実施
例1と同様に操作を行った。得られた製品の揮発分、ポ
リマー性状及び物性データを第1表に示す。
実施例7 実施例1において、第1 F/Dのプレヒーターにおけ
る重合液の流量を1/2とした以外は、実施例1と同様
の操作を行った。得られた製品の揮発分、ポリマー性状
及び物性データを第1表に示す。
なお、重量平均分子量(M%1)5分子量分布(Mw/
Mn)は、分子量標準サンプルとして分散ポリスチレン
(Pressure Chemica1社製)を使用し
、ゲルバーミニ−シランクロマトグラフィー(G P 
C)によって測定した。
膨潤度(Sl)は、サンプルをトルエンに溶解し、15
000rpmで60分間遠心分離後、上澄液をデカンテ
ィシヨンし、膨潤した不溶成分量Ws[glを求め、次
にこの膨潤した不溶成分を60°Cで24時間真空乾燥
し、乾燥不溶成分量Wg[glを求め、次式により膨潤
度(Sl)を算出した。
5l−Ws/Wg また、アイゾツト(Izod)衝撃値はJISK−71
10(23”Cノツチ付)に準拠して求め、成形品の表
面状態は目視により判断した。
(以下余白) 〔発明の効果〕 畝上の如く、本発明によれば、簡単な装置並びに操作で
、ポリスチレン重合液から揮発成分を効率よく蒸発除去
することができる。また同時に、ポリマー分子量低下の
抑制1分子量分布の拡大の防止、ゴムの劣化の抑制が可
能となり、成形性が良好で、機械的強度に優れたポリス
チレンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のポリスチレンの製造方法を簡略に示す
流れ図、第2図は本発明の方法に使用する脱揮装置の構
成例を示す断面図、第3図はプレートフィン型熱交換器
の内部構造を示す要部の斜視図、第4図はフィンチュー
ブ型熱交換器を示すものであり、第4図(a)は内部構
造を示す断面図、第4図(b)はディスクプレートの平
面図である。 10a、10b:脱揮装置。 11:本体     12:熱交換器。 13:排出口、    14;ジャケット5 7 9 1 3 5 :排気0.16 :仕切板    18 :加熱室、20 :ディスクプレート =溶液室、24 :溶媒用配管 :温度検出器 :金属板。 :溶液室。 22:加熱管。 :導入口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)プレートフィン型熱交換器を有する脱揮装置内に
    ポリスチレン重合液を導入して、該ポリスチレン重合液
    中から揮発成分を除去する方法において、前記熱交換器
    内に導入される重合液が垂直に流下し、熱媒が水平に通
    過するように形成され、垂直に流下する重合液通路の一
    つの流路断面が、1〜20mm×1〜20mmの矩形を
    成し、その高さが50〜500mmである複数個のチャ
    ンネルを有し、表面積対容積比が400〜2000m^
    −^1である熱交換器内に、ポリスチレン重合液を滞留
    時間20〜250秒、温度200〜280℃の条件にて
    導入し、次いで該ポリスチレン重合液を600Torr
    以下の脱揮装置内に放出し、揮発成分の80%以上を該
    脱揮装置内にて除去した後、該脱揮装置から取り出され
    たポリスチレン重合液を、温度230〜290℃、圧力
    50Torr以下の雰囲気下に滞留時間20〜250秒
    で導入し、該雰囲気下にて揮発成分の96%以上を除去
    することを特徴するポリスチレン重合液からの揮発成分
    除去方法。
  2. (2)脱揮装置から取り出されたポリスチレン重合液に
    、水を0.2〜3重量%添加する請求項1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019035017A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 旭化成株式会社 メタクリル系樹脂の製造方法

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