JPH03272769A - 骨空隙部及び骨吸収部充填用造粒物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は骨空隙部及び骨吸収部等の骨欠損部に充填し、
充填箇所に固定され、かつ、骨組織及び骨類似組織を生
成させるための骨空隙部及び骨吸収部充填用造粒物に関
する。

〈従来の技術〉 従来、骨欠損部及び骨空隙部に対し、治療を必要とする
場合、該骨欠損部及び骨空隙部の形状が一定でなく、し
かも複雑な形状を有しているので、例えばその形状に適
合するように加工された焼結体を充填材として使用する
方法が行なわれていた。

しかしながら、該方法では、実際の手術において、充填
材をその形状に合わせて更に加工する必要があり、手術
時間が延長し、術者ならびに患者に対して、多大な負担
を強いらなければならないという欠点がある。そこで近
年、このような問題を解決するために種々の充填材が提
案されている０例えば形状が球形、不定形、楕円等の単
純な形状を有する生体用セラミックスの顆粒等が知られ
ている。しかしながら該生体用セラミックスの顆粒は、
骨欠損部等に充填した後、外力が作用すると個々の顆粒
が容易に移動し、新生骨の生成が遅延する傾向にある。

一方最近セラミックス粉末を有機バインダー及び水と混
合したスラリーを所定の型へ流し込み形成した充填材や
、金型中にセラミックス原料粉末を充填してプレス底型
した充填材、更にはセラミックス原料粉末と有機バイン
ダー及び水を湿式で練り上げ金型を用いて押出し成型し
、所望の長さに切断して形成した充填材等が開発されて
いる（特開昭５８−１４４１号公報）。

しかしながら、前記充填材では、工業的に大量生産が困
難であり、突出部がかなり大きいために突出部が相互に
交錯した際に形成される３次元的空隙が著しく広くなり
、従って生体親和性が良好にも拘らず新生骨の生成が遅
延するという欠点がある。

〈発明が解決しようとする課題〉 従って本発明の目的は、生体適合性に優れ、しかも異物
反応を伴わずに特に短期間にて骨組織及び骨類似組織を
形成し、骨組織欠損箇所の構造及び機能を速やかに修復
及び回復させることができる骨空隙部及び骨吸収部充填
用造粒物を提供することにある。

本発明の他の目的は、骨欠損部へ充填した後に外部から
作用を受けても個々の顆粒が移動しない骨空隙部及び骨
吸収部充填用造粒物を提供することにある。

＜ａｍを解決するための手段〉 本発明によれば、リン酸カルシウム系セラミックスから
成る造粒物であって、該造粒物の表面が、該リン酸カル
シウム系セラミックスと同一組成の粉末によりコーティ
ングされ、複数の突出部を具備してなることを特徴とす
る骨空隙部及び骨吸収部充填用造粒物が提供される。

以下本発明を更に詳細に説明する。

本発明の骨空隙部及び骨吸収部充填用造粒物は、表面に
複数の突出部を有するリン酸カルシウム系セラミックス
の造粒物である。

本発明の充填用造粒物を形成するリン酸カルシウム系セ
ラミックスとしては１例えばアルミナ等を含むリン酸三
カルシウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸四カルシウ
ム、オキシアパタイト、ピロリン酸カルシウム、フッ素
アパイタト、ヒドロキシアパタイトの水酸基の１部がフ
ッ素イオンで置換された化合物、プルラシャイト（Ｃａ
ＨＰｏ。

２Ｈ，Ｏ）及びこれらの混合物等を挙げることができ、
これらのうちで新生骨の生成速度が早いもの、すなわち
リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素ア
パタイト若しくはリン酸四カルシウムのうちから選ばれ
た１種若しくは２種以上の混合物等を用いることが好ま
しい。中でも、ヒドロキシアパタイトは新生骨生成速度
が最も早いことから、最も好ましい。

本発明の充填用造粒物を製造するには、リン酸カルシウ
ム系セラミックスから成る粒状物の表面に、該粒状物と
同一組成の粉末をコーティングし、該表面に複数の突出
部を形成させることにより得ることができる。前記粒状
物は、例えばコーティング造粒法等により球状に形成し
たものが好ましく、その大きさは、粒径２．Ｏ＝０．５
ｍの範囲であるのが望ましい、また前記粉末は、粒状物
の表面に強固に固定するために、粒状物と同一組成にす
る必要がある。粉末の粒径は１５０μｍ以下であるのが
好ましく、粒末をコーティングした造粒物の粒径は１０
．０〜１．０閣の範囲であるのが望ましい。

前記粒状物の表面に前記粉末をコーティングするには、
例えば粒状物にポリビニルアルコール（以下ＰＶＡと略
す）、ポリ酢酸ビニル、デキストリン、アラビアゴム等
を噴霧しながら粉末をコーティングし、好ましくは８０
〜５０℃にて十分乾燥させた後、１２００〜７００℃で
焼成する方法等により行うことができる。この際粉末は
、必ずしも粒状物表面全体にコーティングされていなく
ても良く、またコーティングされた粉末の上に更にコー
ティングすることもできる。即ち粉末が粒状物表面に強
固に固定され、得られる粒状物の表面が複数の突出部を
具備し、且つ骨欠損部及び骨吸収部に充填した際に、隣
接する充填用造粒物表面の突出部と突出部とが交錯して
、３次元的空間を形成することが可能であれば、粉末が
粉状体にどのようにコーティングされていても良い。

〈発明の効果〉 本発明の骨空隙部及び骨吸収部充填用造粒物は、リン酸
カルシウム系セラミックスにより形成されるので、生体
親和性に優れており、また表面に複数の突出部を具備し
ているので、充填後の安定性に優れ、しかも充填した際
に、該突出部同志が交錯して、３次元的空隙を形成する
ので新生骨が短時間にて速やかに生威し、容易に骨欠損
部及び骨吸収部を修復及び回復させることができる。

〈実施例〉 以下本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。

去１０４Ｌ ヒドロキシアパタイト（以下、ＨＡＰと略す）乾燥物を
粉砕し、粒径０．６＋＋ａ以下の粒状物と、粒径９０μ
ｍ以下の粉末とを得た。

次いでパン型造粒機を用いて、０．６ｍ＋の粒状物に、
５重量％のＰＶＡ水溶液を噴霧しなから粒径９０μｍ以
下の粉末をコーティングし、表面に突出部が具備された
３、０〜２．０ｍのぶどうの房状造粒物を形成した。そ
の後８０℃にて十分乾燥させ、９００℃で焼成し、充填
用造粒物を得た。

得られたぶどうの房状充填用造粒物１０の拡大概略図を
第１図に示す。第１図に示されるとおり、得られた充填
用造粒物１０の表面には、粉末による突出部１１が具備
されていた。

次に得られた充填用造粒物を家兎大腿骨々髄内に充填し
、４週間経過後、その組織をＭ察したところ造粒物の突
出部を結ぶように新生骨の生成が顕著に認められた。

大倉量主 粒状物としてＨＡｐ乾燥物を粉砕した１、０〜６．０＋
＋ｅの粒状物を用いた以外は、実施例１と同様に充填用
造粒物を製造した。得られた充填用造粒物は、第２図に
示すとおり、コンペイ糖状の充填用造粒物２０であって
、その粒径は２．０〜３、’Ｏｍであり、表面には突出
部２工が具備されていた。

次に、得られた充填用造粒物を実施例１と同様に家兎大
腿骨々髄内に充填し、４週間経過後の組織をａ祭したと
ころ、突出部を結ぶように新生骨の生成が顕著に認めら
れた。

星艶盟工、至 鋳込み整形にて、ＨＡｐから成るテトラポット型の粒径
３．０〜２．０ｍｍの顆粒（比較例１）及びＨＡＰ乾燥
物を粉砕し、３．０−２．Ｏａｎでふるい分けした顆粒
（比較例２）を得た。次いで夫々の顆粒を９００℃で焼
成した後、実施例１と同様に家兎大腿骨々髄内に夫々を
充填し、４週間経過後の組織を観察した。その結果比較
例１及び２の顆粒は共に顆粒間周辺に僅かに新生骨の生
成が認められたのみであって、実施例１及び２の造粒物
に比して、新生骨の生成量は顕著に少ない量であった。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１で製造した骨空隙部及び骨吸収部充填
用造粒物の拡大概略図、第２図は実施例２で製造した骨
空隙部及び骨吸収部充填用造粒物の拡大概略図である。 １０．２０・・充填用造粒物、１１．２１・・突出部。 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. リン酸カルシウム系セラミックスから成る造粒物であっ
   て、該造粒物の表面が、該リン酸カルシウム系セラミッ
   クスと同一組成の粉末によりコーティングされ、複数の
   突出部を具備してなることを特徴とする骨空隙部及び骨
   吸収部充填用造粒物。