JPH0326980Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、自動車の開口部を着脱自在に開閉
する自動車の着脱屋根の開口部周縁部に固定する
ウエザストリツプと、その開口部を閉塞する着脱
屋根のシール構造に関する。

（従来の技術） 自動車等の開口部、例えば自動車の屋根のＴバ
ー部の左右両側に開口する開口部は、着脱屋根に
よつて閉塞される。そして、着脱屋根の開口部へ
の取り付けは、着脱屋根のＴバー部側の辺を差込
辺部として、そこにブラケツト９等を突設し、開
口部周縁部または、そこに固定するウエザストリ
ツプに当接または挿入して、差込辺部を位置きめ
し、差込辺部の対向辺であり、自動車本体との嵌
合手段を有する嵌合辺部を自動車本体と嵌合させ
て装着していた。

他方、実開昭59−74118「サンルーフのウエザス
トリツプ構造」（従来例）も知られている。同従
来例は、ルーフガラスの周縁部にはアウタウエザ
ストリツプが設けられ、コーナ部のガラス嵌着部
内側面に、内側方向に突設するバツフア部を一体
に形成され、他方ドリツプレールの先端部にイン
ナウエザストリツプを装着するものである。

（考案が解決しようとする課題） 自動車の屋根開口部を着脱自在に閉塞する着脱
屋根は、その差込辺部にブラケツトを突設してな
る。該ブラケツトは、着脱屋根本体とは別途に製
造し、それを着脱屋根本体に取り付けるため、そ
の製造工程、製造費が嵩むという課題があつた。

また、ブラケツトが着脱屋根本体より突設して
いるため、着脱屋根の取り付け、取り外しの作業
時に、自動車本体にブラケツトをぶつけて傷を付
け易いという問題点があつた。さらに、開口部周
縁部にブラケツトとの嵌合部を設けるため、着脱
屋根とウエザストリツプ間に間隙が生じ易く、雨
漏りの原因になるという課題があつた。

さらに従来例では、ルーフガラスの周縁部のア
ウタウエザストリツプ、バツフア部とインナウエ
ザストリツプとで、着脱屋根を固定させる作用を
有するものではなかつた。

（課題を解決するための手段） この考案は、 自動車車体屋根に設けられた開口部と、開口部
中央部に前後方向に上端を幅方向にオーバーハン
グさせて形成されるＴバー部と、Ｔバー部で仕切
られた開口部をそれぞれ着脱自在に閉塞する着脱
屋根と、Ｔバーのオーバーハング部分下部を含む
開口部周縁部に変形可能な凸状からなる凸部が設
けられ、凸部より開口部側に突設させる凸部より
硬質の突起状支持体が設けられたウエザストリツ
プと、Ｔバーのオーバーハング部分とウエザスト
リツプの凸部との間に設けられた着脱屋根の差込
間隙とからなることを特徴とする着脱屋根シール
構造、 を提供することでこれら課題を解決する。

（作用） 着脱屋根の差込辺部をウエザストリツプと開口
部周縁部のＴバーのオーバーハング下部との間隙
に差し込み、着脱屋根の差込辺部との対向辺部を
自動車本体に取り付けさせて着脱屋根を自動車車
体開口部に取り付ける。このとき、着脱屋根の差
込辺部はウエザストリツプとＴバーのオーバーハ
ングとの間隙に挟まれるが、凸は変形して着脱屋
根を上方に押し付け、オーバーハングは着脱屋根
のそれ以上の上方への移動を規制するとともに、
着脱屋根はその下面をウエザストリツプに設けら
れた硬質の突起状支持体によつて支持されるた
め、上下面から押圧され挟まれて固定される。

（実施例） この考案の実施例を示す図面に基づいて説明す
る。

１は開口部周縁部の一部である自動車車体の屋
根中央部に前後に設けたＴバー部であり、横断面
ほぼＴ形に形成する。２は開口部の閉塞部材であ
る着脱屋根である。着脱屋根２は、Ｔバー部１側
の側辺を差込辺部としてガラス板等の板状体で形
成し、差込辺部の対向辺を嵌合辺部として自動車
車体と嵌合する部材を設ける。３はウエザストリ
ツプであり、開口部周縁部に固定されるもので、
スポンジゴム等の柔軟性のある材料で形成する。
ウエザストリツプ３は、開口部周縁部に接する接
触側と、開口側とにそれぞれ中空の凸部４，５を
周設し、その間を谷部６として形成する。ウエザ
ストリツプ３は、接触側凸部４の上面とＴバー部
１の頭部下面との間で着脱屋根２の差込間隙７を
形成する。ウエザストリツプ３の隅部は、接触側
凸部４が開口部周縁部に沿つて平面形状ほぼ直角
に形成され、開口側凸部５は、平面形状が曲線状
に形成されるため、谷部６の面積は他の部分より
広く形成される。８は、突起状支持体であり、ウ
エザストリツプ３の隅部の谷部６に底面より突設
している。この実施例では突起状支持体８は、上
面三角形状の角錐台に形成してあるが、角柱、円
柱、円錐台、楕円錐台の形状でもよく、上面点状
の角錐、円錐も可能である。突起状支持体８の上
面部の位置は、Ｔバー部１の頭部下面より着脱屋
根２の差込辺部の厚さ分だけ低い位置である。突
起状支持体８は、ウエザストリツプ３より固く内
部が充填されたソリツドゴム等の材料で形成す
る。また、突起状支持体８の突設位置隅部以外で
も差込間隙７側のウエザストリツプ３の谷部６に
適宜数設けてもよい。

着脱屋根２を、自動車本体に装着する場合は、
着脱屋根２の嵌合辺部を差込辺部より少し高く持
ち、差込辺部を差込間隙７へ斜め上方より差込
み、それから対向辺である嵌合辺部を下げて、自
動車本体に嵌合させて装着する。着脱屋根２の差
込辺部を斜め上方より差込間隙７へ差し込むと、
突起状支持体８が開口部周縁部より開口側に設け
られているので、これに邪魔されずに差し込むこ
とができる。着脱屋根２が装着された状態では、
着脱屋根２の差込辺部は、差込間隙７で上下より
挟持されるとともに、突起状支持体８によつて下
面より支持される。

（考案の効果） この考案によれば、自動車等の開口部を閉塞す
る着脱屋根の差込辺部にブラケツト等の余分な突
起物を取り付けることがないため、製造工程の簡
易化、製造費の低廉化が促進されるとともに、着
脱屋根の着脱作業時に開口部を有する自動車本体
を傷付けることが減少し、着脱作業時の安全性が
高まる。さらに、外した閉塞部材の格納スペース
が小さくなる。更に開口部周縁部に閉塞部材のブ
ラケツト等の突起物と嵌合する部分を形成するこ
とがないので、より水密性が高まり、防水効果も
向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの考案の実施例を示す図
であり、第１図は自動車の着脱屋根部分を示す斜
視図、第２図は第１図Ａ部拡大斜視図、第３図は
第２図のＢ−Ｂ線断面図である。第４図、第５図
は従来例であり、着脱屋根の斜視図である。 １……Ｔバー部、２……着脱屋根、３……ウエ
ザストリツプの接触側凸部、５……ウエザストリ
ツプの開口側凸部、６……ウエザストリツプの谷
部、７……差込間隙、８……突起状支持体、９…
…ブラケツト（従来例）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車車体屋根に設けられた開口部と、開口部
   中央部に前後方向に上端を幅方向にオーバーハン
   グさせて形成されるＴバー部と、Ｔバー部で仕切
   られた開口部をそれぞれ着脱自在に閉塞する着脱
   屋根と、Ｔバーのオーバーハング部分下部を含む
   開口部周縁部に変形可能な凸状からなる凸部が設
   けられ、凸部より開口部側に突設させる凸部より
   硬質の突起状支持体が設けられたウエザストリツ
   プと、Ｔバーのオーバーハング部分とウエザスト
   リツプの凸部との間に設けられた着脱屋根の差込
   間隙とからなることを特徴とする着脱屋根シール
   構造。