JPH0325932Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、木工用集じん機のフアンに関するも
のである。

〔考案の背景〕

木工機械から排出される切屑の捕集に用いられ
る木工用集じん機においては、集塵作業時、切粉
のような細かい屑からの切断片のように大きめな
木片まであらゆる形状のものが捕集される。ま
た。作業場が屋外である場合には、切屑の他に石
などが吸い込まれることもある。このような木片
あるいは石などが吸い込まれると、これらがフア
ンに衝突し、フアンを変形させ、フアンの変形に
伴いフアンの回転バランスが崩れ、駆動軸を破損
させてしまうという問題が生じる。そこで、従来
は第３図及び第４図に示すように、円板２及び円
板２の回転面に設けられた羽根３との間にリブ５
を固着し、フアンの強度を向上させていた。

しかしながら、上記構成のフアンを駆動させた
場合、フアンに吸い込まれた切屑は、フアンの回
転駆動による遠心力で円板２の外方へ飛散される
のが正常の状態となるわけであるが、リブ５に突
き当たつた切屑６は円板２の外方へ出られず、羽
根３とリブ５の成す角部に蓄積されてしまう。従
つて、長時間使用しているうちに蓄積された切屑
６によりフアンの回転バランスが崩され、リブ５
を設けない構成と同様の問題を生じさせてしまう
ことになる。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、上記した従来技術の問題点を
なくし、フアンの変形及び切屑の詰まりをなくす
ことである。

〔考案の概要〕

本考案は、フアンを構成する羽根の外端部に補
強用のリブを接合し、前記リブの先端と羽根との
間に前記ボス側に向つた斜面で形成された切屑案
内板を設け、前記羽根、リブ及び切屑案内板によ
り形成された中空部をふさぐ側板を設ければ、フ
アンの変形防止を図りながら、フアン内に吸い込
まれた切屑を前記斜面により確実にフアンの外方
へ送り出せる点に着目し、フアンの構成を工夫し
たものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の実施例を第１図及び第２図を用
いて説明する。

１は駆動軸（図示せず）に取り付けられること
により回転駆動されるボスである。ボス１の外周
面には、前記駆動軸に対し直角に固定された円板
２が設けられている。円板２の回転面には円板２
の半径方向に延びた羽根３を複数枚（第１図にお
いて５枚）配設している。さらに、羽根３の外端
部と円板２の羽根取付面２ａとの間にリブ４を接
合し、リブ４の先端と羽根３との間に切屑案内板
７を設け、切屑案内板７はボス１側に向かつた斜
面で形成され、また、羽根３、リブ４及び切屑案
内板７により形成された中空部をふさぐ側板８が
設けられている。

リブ４は従来技術同様、羽根３の変形を防止す
る補強部材の役目をする。切屑案内板７はフアン
内に吸い込まれた切屑を円板２外方に案内する役
目をする。側板８は羽根３、リブ４及び切屑案内
板７により形成される中空部をふさいで切屑６の
侵入を防ぐカバーの役目をする。

上記構成において、フアンを駆動させた場合、
フアン内には切屑の飛散方向を妨げる部材が全く
ないため、フアン内に吸い込まれた切屑を円滑に
搬送する。

〔考案の効果〕

本考案によれば、羽根の外端部にリブを設けフ
アンの強度の向上を図りながら、リブの先端と羽
根の間に切屑案内板と羽根、リブ及び切屑案内板
により形成された中空部をふさぐ側板を設けたこ
とにより、フアンに吸い込まれた切屑やリブに蓄
積するはずの切屑を極めて円滑に円板の外方に排
出することができ、実用上優れた効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図
は第１図の縦断面図、第３図は従来技術を示す正
面図、第４図は第３図の縦断面図である。 図において、１はボス、２は円板、２ａは羽根
取付面、３は羽根、４はリブ、７は切屑案内板、
８は側板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動軸を介して回転駆動されるボスの外周面
   に、駆動軸に対し直角に固定された円板を設け、
   前記円板の回転面には前記円板の半径方向に延び
   た羽根を複数枚配設し、前記羽根の外端部と前記
   円板の羽根取付面との間にリブを接合したフアン
   において、前記リブの先端と羽根との間に前記ボ
   ス側に向かつた斜面で形成された切屑案内板を設
   け、この斜面により木片等を排出案内し、前記羽
   根、リブ及び切屑案内板により形成された中空部
   をふさぐ側板を設けたことを特徴とする木工用集
   じん機用フアン。