JPH03255A - インクジェットヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は常温で固体のインク（ホットメルトインク）を
溶融し液体状態でインク滴を飛翔させ記録紙等の媒体上
にインク像を形成するプリンタ等インクジェット方式の
記録装置に関し、更に詳しくは同装置に用いられるイン
クジェットプリンタヘッドに関する。

［従来の技術１ 従来のホットメルトインクを用いたインクジェット記録
装置では紙種対応性が高く、休止時のインク蒸発がなく
目詰まり等の発生が無い装置が実現できるというメリッ
トを有する。この装置に用いられるインクジェットヘッ
ドの構造としては複数のノズル開口部を有するノズル形
成部材、ヒータ、圧電変換器、インク槽を有し、上記ノ
ズル形成部材を圧電変換器等ヘッドを構成する部材と一
体化して構成された。（ＵＳＰ４８３１５５７゜実用新
案公開公報　昭和５６−４１６５２）［発明が解決しよ
うとする課Ｍ１ 上記従来技術のインクジェットヘッドの構造では異なる
熱Ｗ張車を有する構成部材がインク溶解のため必然的に
経験する温度変化によって熱応力を生じ、構成部材が変
形して安定した特性確保上必要な精度確保が困難になっ
たり、更には構成部材の損傷を生ずる等の高い信頼性が
実現できないという問題点を有していた。

本発明の目的は上記問題点を解決して温度変化に伴う熱
応力の発生を解消し、その結果安定した特性を実現し、
高い信頼性を実現することにある。

１課題を解決するための手段１ 本発明のインクジェットヘッドは複数のノズル開口部を
有するノズル形成部材と圧電変換器と加熱手段を有し、
常温で固体のインクを上記加熱手段で加熱液化し、該ノ
ズル形成部材と該圧電変換器の間に該インクを満たし上
記圧電変換器によって吐出させるごとく構成されたイン
クジェットヘッドにおいて、上記ノズル形成部材が該ノ
ズル形成部材とほぼ熱膨張係数が等しい支持部材に、上
記圧電変換器は該圧電変換器とほぼ熱膨張係数が等しい
支持部材にそれぞれ固着されることを特徴とする ［作用　Ｉ 本発明の上記構成によると、ノズル形成部材及び圧電変
換器がそれぞれ熱膨張係数を等しくする支持部材に固着
されているためインク溶融に伴う温度変化に際して、部
材間の熱膨張率が異なることにより発生する応力から解
放される。

［実施例１ 次に実施例に基づいて詳細に説明する。

第１図は本発明の一実施例を示すプリンタの斜視図であ
る。同図において記録紙１はプラテン２に巻き回され送
りローラ３，４によって押圧される。ガイド軸５．６に
案内されプラテン軸に平行な方向に移動可能なキャリッ
ジ７上にインクジェットヘッド８が搭載されて構成され
る。インクジェットヘッド８は独立にインク滴を噴出制
御可能な複数のノズルを有し、プラテン軸方向に走査さ
れ上記ノズルから選択的にインク滴を吐出し記録紙１上
にインク像を形成する。記録紙１はプラテン２、送りロ
ーラ３．４０回転により走査方向と直行する副走査方向
に搬送され記録紙上への印字が行われる。

第２図に本発明の一実施例を示すインクジェットヘッド
の断面図を示す。まず、片持ち梁状の圧電変換器１１は
、ＰＺＴよりなる圧電材層３１の片面にＡｕ薄層よりな
る電極３２と、この反対面にＰＺＴと熱膨張係数がほぼ
等しい合金であるインバー薄層よりなる金属層３３を有
する多層構造を成し、やはりＰＺＴと熱膨張係数がほぼ
等しいセラミック部材からなるベース１２に接合されて
いる。絶縁材であるベース１２は電気接続される電極パ
ターン４２が上面に施され、圧電変換器１１の電極３２
と、外部の駆動回路と接続するために前記電極パターン
４２に対向して対応する配線パターンを有するフレキシ
ブル基板の配線４３がそれぞれ導通をとりながら接合さ
れる。各圧電変換器１１とも共通電位に保つための電極
は上述の面と反対側の金属層３３の面にスペーサ４４を
接合する際に電気接続されて配線される。さらにベース
１２はヘッド内のインクを溶解し融点以上に保つためヒ
ータ１４を内蔵したホルダー１５上に配置される。一方
、Ｎｉの電鋳加工により作成された複数のノズル１６ａ
を有するノズル形成基板１６はこれと熱膨張係数がほぼ
等しいステンレス部材からなるセンターフレーム１７に
溶接により固着されている。

第３図は第２図に示したインクジェットヘッドを図面左
手より見た断面図で、それぞれ独立に駆動可能な複数の
圧電変換器１１を形成するために、ベース１２に固着さ
れた平板状態の圧電変換器１１をダイシング加工により
溝４１をいれて分割している。溝４１はベース１２まで
及ぶ深さとすることで相互干渉のない複数個の圧電変換
器１１が形成できる。センターフレーム１７はその一端
をベース１２に直接ネジ１８により固着され、他端に、
互いの一端を溶接して７字型をなす２枚の板バネ１９の
７字の一端を備える。板ばね１９のｖ字の他端はセンタ
ーフレーム１７と同じ材質からなる取り付は板２０に溶
接され、取り付は板２゜はネジ１８によりベース１２に
固着される。この際、ノズル形成基板１６は圧電変換器
１１に対してスペーサ４４により所定の間隙を保つよう
に股定されている。

次に動作について説明する。印刷動作開始時は第２図に
おいて、まずヒータ１４に電力が供給されてヘッド内の
インク５１が溶融液化する。本実施例の場合ワックスを
主成分とした固体インクが用いられ吐出特性との関係か
ら所望の粘度を有する１００°Ｃないし２００°Ｃの所
定温度に保持される。配線４３を介して圧電変換器１１
の両側に形成された電極層３２と金属層３３との間に電
圧を印加することにより圧電材層３１が収縮し一方金属
層３３は収縮しないため曲げモーメントが生じ圧電変換
器１１の先端は厚さ方向（図面下方向）に変位する。次
にこの電圧を解除すると圧電変換器１１の弾性的な復元
力により発生する圧力でノズル形成基板１６のノズル１
６ａからインクが吐出する。この動作を印刷信号に応じ
て繰り返すことにより所望の印刷が行える。

上記説明から明らかなようにインクの吐出動作時はヘッ
ドを高温に加熱、保温するため常温との間の温度差によ
り熱ＩＩ　’４Ｂ係数の異なる部材が一体化されている
と熱応力が生じ、その値が大きいと構成物の変形や破壊
を引き起こす。特に圧電変換器１１とノズル形成基板１
６の間隙はインク吐出特性確保の上から微少な寸法を高
精度に管理する必要がある。例えば本発明者らの実験に
よれば、０．１ｍｍ厚のＰＺＴを用いた場合ノズル形成
基板１と圧電変換器の間隙はインク粘度に応じて５ない
し４０ミクロンの所定値にレンジ１０ミクロン程度に管
理する必要がある。本実施例の構成では熱応力は下記の
ように解放される。圧電変換器１１とベース１２、ノズ
ル形成基板１６とセンターフレーム１７はそれぞれ熱膨
張係数の差があまりないため発生する熱応力は小さい。

詳しくは、圧電変換器１１の熱膨張係数はＰＺＴの値を
用いて１．８Ｆ−６／’Ｃ（Ｅ−６は１０の一６乗を表
すとする）、ベース１２はセラミックで２Ｅ−６／’Ｃ
とすると、平板状態で４０ｍｍの圧電変換器１１とベー
ス１２は２００℃の温度差で生ずる寸法差は僅か１．６
ミクロンである。一方、ノズル形成基板１６の熱膨張係
数はＮｉで１２．８Ｅ−６／’Ｃ、センターフレーム１
７はステンレス鋼で１３Ｅ−６／’Ｃでありやはり２０
０°Ｃの温度差で生ずる寸法差は１．６ミンクロンであ
る。もし圧電変換器１１とノズル形成基板１６を一体に
した場合、同じ条件下で生ずる寸法差は８８ミクロン有
り、これは熱膨張係数が近いものを接合した場合の５０
倍以上に相当する。これはそのまま熱応力として各構成
材料に影響する。つまり、熱膨張係数が大きいセンター
フレーム１７がベース１２を内側から押し広げる格好に
なりどちｒかが変形あるいは破壊してしまう。そこでこ
の寸法差を吸収するため第３図に示すようにセンターフ
レーム１７と取り付は板２０はその間に７字型を成す板
バネ１９を介してベース１２とネジ１８で固着されてい
る。板バネ１９はセンターフレーム１７の長手方向の力
に対しては容易に変形することができ、先に述べた熱膨
張係数の差による寸法差は板バネ１９により吸収される
。しかし、板バネ１９はセンターフレーム１７の長手方
向に直行する方向、即ち第３図図面上下方向並びに図面
に垂直方向には大きな剛性を示すため圧電変換器１１と
ノズル形成基板１６の間隙は高精度に保つことができる
。尚、ノズル形成基板１６上の各ノズル１６ａは各圧電
変換器１１の中心と使用温度下で互いに熱膨張した状態
で一致するように製作されている。

第４図は本発明の他の実施例で、センタ−フレーム１７
内部に寸法差吸収部１７ａ−ｔ−設けることにより部品
点数を減らしている。動作等は先の実施例と同様であり
省略する。

［発明の効果１ 以上述べたように本発明の上記構成によれば温度変化に
より生ずる熱応力を最小限にとどめ熱膨張率の差が大き
い物質量の寸法差は寸法差吸収部にて吸収されるため物
質の変形・破壊を防ぎ、その結果安定した特性を実現し
高い信頼性を確保できるという効果を有する。

更に、ノズル近傍でノズル形成基板とセンターフレーム
が固着されているためインク飛翔特性上重要な圧電変換
器とノズルの間隙が高精度に保たれるという利点も有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すインクジェットヘッド
を具備したプリンタの斜視図。 第２図、第３図は本発明の一実施例を示すインクジェッ
トヘッドの断面図。 第４図は本発明の他の実施例を示すインクジェットヘッ
ドの概略平面図。 圧電変換器 ベース ノズル形成基板 センターフレーム 取り付は板 以上 出願人　セイコーエプソン株式会社 代理人弁理士　鈴木喜三部　他１名 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　複数のノズル開口部を有するノズル形成部材と圧電変
   換器と加熱手段を有し、常温で固体のインクを上記加熱
   手段で加熱液化し、該ノズル形成部材と該圧電変換器の
   間に該インクを満たし圧電変換器によって吐出させるご
   とく構成されたインクジェットヘッドにおいて、上記ノ
   ズル形成部材は該ノズル形成部材とほぼ熱膨張係数が等
   しい支持部材に、上記圧電変換器は該圧電変換器とほぼ
   熱膨張係数が等しい支持部材にそれぞれ固着されている
   ことを特徴とするインクジェットヘッド。