JPH0325424Y2 - - Google Patents
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- JPH0325424Y2 JPH0325424Y2 JP6581686U JP6581686U JPH0325424Y2 JP H0325424 Y2 JPH0325424 Y2 JP H0325424Y2 JP 6581686 U JP6581686 U JP 6581686U JP 6581686 U JP6581686 U JP 6581686U JP H0325424 Y2 JPH0325424 Y2 JP H0325424Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は圧電体を用いて衝撃波、圧力、加速度
等を測定する圧電型センサに係り、特に焦電現象
を補償すると共に、水平振動(圧電素子の厚さ方
向と直角方向の振動をいう)によるノイズを軽減
して広い周波域に亘り、かつ広い温度範囲に亘つ
て一定の感度で垂直方向振動(圧電素子の厚さ方
向振動)を選択的に測定を可能とした圧電型セン
サに関する。
等を測定する圧電型センサに係り、特に焦電現象
を補償すると共に、水平振動(圧電素子の厚さ方
向と直角方向の振動をいう)によるノイズを軽減
して広い周波域に亘り、かつ広い温度範囲に亘つ
て一定の感度で垂直方向振動(圧電素子の厚さ方
向振動)を選択的に測定を可能とした圧電型セン
サに関する。
従来の高分子系圧電体を用いた圧電型センサ
は、膜状圧電体の周囲をケーシング等の支持部で
挟持して支持しているが、環境温度変化によつて
センサの感度が変化し、精密な測定ができない欠
点があつた。
は、膜状圧電体の周囲をケーシング等の支持部で
挟持して支持しているが、環境温度変化によつて
センサの感度が変化し、精密な測定ができない欠
点があつた。
その原因を追求した結果、高分子系圧電体は熱
膨張係数が大きいため、環境温度が変化すると膜
状圧電体の緊脹力が変化し、このため変位によつ
て発生する圧電膜の応力に変化が生じ出力が一定
しないことが判明した。
膨張係数が大きいため、環境温度が変化すると膜
状圧電体の緊脹力が変化し、このため変位によつ
て発生する圧電膜の応力に変化が生じ出力が一定
しないことが判明した。
そこで本出願人は、上記の問題点を解決するた
め、圧電体の一面に一対の正、負電極を設け、圧
電体の他面に中立電極を設け、この中立電極の表
面に繊維強化プラスチツク板(裏打材)を設けて
なる圧電型センサを実願昭59−182542号として既
に提案した。
め、圧電体の一面に一対の正、負電極を設け、圧
電体の他面に中立電極を設け、この中立電極の表
面に繊維強化プラスチツク板(裏打材)を設けて
なる圧電型センサを実願昭59−182542号として既
に提案した。
この先行技術による圧電型センサは、周囲温度
に比例した電荷が正、負電極に発生するが、両電
極が同一分極面にあるため、両電極に焦電現象に
より発生する出力電圧はその出力も型性も等しく
両電極間の出力電圧は変化しないため焦電現象に
よるノイズが少なく、焦電補償効果を奏し、低周
波域から高周波域にまで広い周波域に亘つて垂直
振動を測定することができる。
に比例した電荷が正、負電極に発生するが、両電
極が同一分極面にあるため、両電極に焦電現象に
より発生する出力電圧はその出力も型性も等しく
両電極間の出力電圧は変化しないため焦電現象に
よるノイズが少なく、焦電補償効果を奏し、低周
波域から高周波域にまで広い周波域に亘つて垂直
振動を測定することができる。
また裏打材として弾性率が高く、かつクリープ
の少ない材料を使用することによつて水平振動に
よるノイズを大幅に低減できる利点を有する圧電
センサを容易に得ることができる。
の少ない材料を使用することによつて水平振動に
よるノイズを大幅に低減できる利点を有する圧電
センサを容易に得ることができる。
しかし上記先行技術による圧電型センサにおい
ては、これを支持して衝撃波、圧力、加速度等の
垂直振動を測定する場合、支持するケーシングと
裏打材との熱膨脹係数が異なるため、温度変化に
対して両者の熱膨脹、収縮に差が生じて湾曲し湾
曲によるノイズを検知してしまうため垂直振動を
高精度に測定できないという課題があつた。
ては、これを支持して衝撃波、圧力、加速度等の
垂直振動を測定する場合、支持するケーシングと
裏打材との熱膨脹係数が異なるため、温度変化に
対して両者の熱膨脹、収縮に差が生じて湾曲し湾
曲によるノイズを検知してしまうため垂直振動を
高精度に測定できないという課題があつた。
本考案圧電型センサは上記の課題を解決するた
め、第1図及び第2図示のように有機高分子系圧
電体の一面に一対の正、負電極を設け、圧電体の
他面に中立電極を設けると共に、電極を有する圧
電体の片面に充填材・合成樹脂複合体又は金属か
らなる裏打材を設けてセンサ素子を構成すると共
に、この裏打材の表面に当該裏打材とほぼ等しい
熱膨脹係数の支持リングを接着し、これをケーシ
ング内に収納してなる構成としたものである。
め、第1図及び第2図示のように有機高分子系圧
電体の一面に一対の正、負電極を設け、圧電体の
他面に中立電極を設けると共に、電極を有する圧
電体の片面に充填材・合成樹脂複合体又は金属か
らなる裏打材を設けてセンサ素子を構成すると共
に、この裏打材の表面に当該裏打材とほぼ等しい
熱膨脹係数の支持リングを接着し、これをケーシ
ング内に収納してなる構成としたものである。
このようにセンサ素子7を支持リング8に接着
することによりセンサ素子7の外周部が支持リン
グ8に支持され固定されているから、センサ素子
7の周縁部が安定化され加えられた垂直振動に忠
実に応力が発生し、振動の広い周波域に亘つて出
力低下をきたすことなく測定ができる。裏打材5
と支持リング8の熱膨張係数をほぼ等しくしてあ
るので、温度変化に対して両者の熱膨張・収縮に
差が生じて湾曲することがなくなり、湾曲による
ノイズの影響をなくして垂直振動を一層高精度に
測定でき、かつ広い温度範囲に亘つて一定の出力
を得ることができる。
することによりセンサ素子7の外周部が支持リン
グ8に支持され固定されているから、センサ素子
7の周縁部が安定化され加えられた垂直振動に忠
実に応力が発生し、振動の広い周波域に亘つて出
力低下をきたすことなく測定ができる。裏打材5
と支持リング8の熱膨張係数をほぼ等しくしてあ
るので、温度変化に対して両者の熱膨張・収縮に
差が生じて湾曲することがなくなり、湾曲による
ノイズの影響をなくして垂直振動を一層高精度に
測定でき、かつ広い温度範囲に亘つて一定の出力
を得ることができる。
第1図は本考案圧電型センサの一実施例を示す
斜視図、第2図はその縦断面図である。
斜視図、第2図はその縦断面図である。
まず、その構成を説明する。
この実施例は圧電体1の一面中央部に正電極2
を、その周部に正電極2と同一面積の負電極3を
設け、圧電体1の他面に中立電極4を設け、この
中立電極4の表面に裏打材5を設けてセンサ素子
7を構成すると共に、この裏打材5の表面に当該
裏打材5とほぼ等しい熱膨張係数の支持リング8
を接着せしめこれを第3図示のようにスペーサー
用リング9と共にケーシング10内に収納され
る。
を、その周部に正電極2と同一面積の負電極3を
設け、圧電体1の他面に中立電極4を設け、この
中立電極4の表面に裏打材5を設けてセンサ素子
7を構成すると共に、この裏打材5の表面に当該
裏打材5とほぼ等しい熱膨張係数の支持リング8
を接着せしめこれを第3図示のようにスペーサー
用リング9と共にケーシング10内に収納され
る。
圧電体1としてはPVDF、圧電セラミツク・合
成樹脂複合体等の有機高分子系のものを用いるこ
とができる。
成樹脂複合体等の有機高分子系のものを用いるこ
とができる。
裏打材5、支持リング8としては、5×104
Kg・F/cm2以上の高弾性で、熱膨張率が5×
10-5/度以下のものが用いられ、具体的には、ガ
ラスフアイバー、カーボンフアイバーまたは窒化
ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC)、アルミナ
(Al2O3)等のウイスカー、ポリアセタール等の
高分子ウイスカーなどとエポキシ、不飽和ポリエ
ステル等の高弾性率の樹脂などから成る複合材、
無機充填剤を充填したフエノール、ユリアなどの
熱硬化正樹脂等の充填剤・合成樹脂複合体、ある
いは銅、黄銅、アルミなどの金属を用いることが
できる。
Kg・F/cm2以上の高弾性で、熱膨張率が5×
10-5/度以下のものが用いられ、具体的には、ガ
ラスフアイバー、カーボンフアイバーまたは窒化
ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC)、アルミナ
(Al2O3)等のウイスカー、ポリアセタール等の
高分子ウイスカーなどとエポキシ、不飽和ポリエ
ステル等の高弾性率の樹脂などから成る複合材、
無機充填剤を充填したフエノール、ユリアなどの
熱硬化正樹脂等の充填剤・合成樹脂複合体、ある
いは銅、黄銅、アルミなどの金属を用いることが
できる。
本考案において熱膨張係数がほぼ等しいとは、
一方の熱膨張係数が他方の0.5〜2倍、好ましく
は0.8〜1.5倍を意味する。
一方の熱膨張係数が他方の0.5〜2倍、好ましく
は0.8〜1.5倍を意味する。
支持リング8は第4図示のように低壁8aを備
えたものであつてもよい。
えたものであつてもよい。
次にその作用を説明する。
圧電体1には焦電常数P〔COUL/degcm2〕という
ものがあり、周囲温度に比例した電荷が正、負電
極2,3の表面に発生するが、両電極とも同一分
極面にあるため、両電極2,3に焦電現象により
発生する出力電圧はその極性が等しく互いに相殺
されて焦電現象によるノイズを検知することはな
く、焦電補償効果を奏し、低周波域から高周波域
まで広い周波域に亘つて垂直振動を測定すること
ができる。
ものがあり、周囲温度に比例した電荷が正、負電
極2,3の表面に発生するが、両電極とも同一分
極面にあるため、両電極2,3に焦電現象により
発生する出力電圧はその極性が等しく互いに相殺
されて焦電現象によるノイズを検知することはな
く、焦電補償効果を奏し、低周波域から高周波域
まで広い周波域に亘つて垂直振動を測定すること
ができる。
また裏打材5は接着が容易で接着による本考案
センサの製造が容易になると共に、裏打材5とし
て弾性率が高く、かつクリープの少ない材料を用
いることにより、水平振動による曲げ、ねじれを
受けにくくなるので、水平振動によるノイズを大
幅に軽減できる。
センサの製造が容易になると共に、裏打材5とし
て弾性率が高く、かつクリープの少ない材料を用
いることにより、水平振動による曲げ、ねじれを
受けにくくなるので、水平振動によるノイズを大
幅に軽減できる。
衝撃波、圧力、加速度等を受けると、正電極2
の部分と負電極3の部分の変形が逆になるので、
正、負電極2,3に逆極性の電荷が発生し、正、
負電極2,3間より出力電圧V0が得られ、加速
度の測定ができる。
の部分と負電極3の部分の変形が逆になるので、
正、負電極2,3に逆極性の電荷が発生し、正、
負電極2,3間より出力電圧V0が得られ、加速
度の測定ができる。
この場合、センサ素子7は支持リング8に接着
されており、センサ素子7の外周部は支持リング
8に支持され固定されているから、周縁部が安定
化し、センサ素子7に加えられた加速度等の垂直
振動に忠実に応力が発生し、振動の広い周波域に
亘つて出力低下をきたすおそれがないと共に、ケ
ーシングが温度上昇したときにも熱が支持リング
に直接伝わることがなく、またケーシングの熱膨
張も支持リングとケーシング間のズレあるいは支
持リングの緩衝作用によつて歪の発生が防止され
る。
されており、センサ素子7の外周部は支持リング
8に支持され固定されているから、周縁部が安定
化し、センサ素子7に加えられた加速度等の垂直
振動に忠実に応力が発生し、振動の広い周波域に
亘つて出力低下をきたすおそれがないと共に、ケ
ーシングが温度上昇したときにも熱が支持リング
に直接伝わることがなく、またケーシングの熱膨
張も支持リングとケーシング間のズレあるいは支
持リングの緩衝作用によつて歪の発生が防止され
る。
また、裏打材5と支持リング8の熱膨張係数を
ほぼ等しくしてあるので、温度変化に対して両者
の熱膨張、収縮に差が生じて湾曲することがなく
なり、湾曲によるノイズが検出されることがない
から、垂直振動を一層高精度に測定でき、かつ広
い温度範囲に亘つて一定の出力を得ることができ
る。
ほぼ等しくしてあるので、温度変化に対して両者
の熱膨張、収縮に差が生じて湾曲することがなく
なり、湾曲によるノイズが検出されることがない
から、垂直振動を一層高精度に測定でき、かつ広
い温度範囲に亘つて一定の出力を得ることができ
る。
第5図は本考案による効果を実験結果に基づい
て理解できるよにするための温度−出力特性図を
示し、a特性は裏打材5と支持リング8を用いな
い場合、b特性は裏打材5のみを用いた先行技術
の場合、c特性は裏打材5及び支持リング8を用
いた本考案の場合である。
て理解できるよにするための温度−出力特性図を
示し、a特性は裏打材5と支持リング8を用いな
い場合、b特性は裏打材5のみを用いた先行技術
の場合、c特性は裏打材5及び支持リング8を用
いた本考案の場合である。
この実験結果からも明らかなように、本考案の
場合は、先行技術の場合(−10〜40℃)に比べて
もこれより広い温度範囲(−10〜60℃)に亘つて
一定の出力が得られることが判る。
場合は、先行技術の場合(−10〜40℃)に比べて
もこれより広い温度範囲(−10〜60℃)に亘つて
一定の出力が得られることが判る。
上述のように本考案によれば、センサ素子7を
支持リング8に接着したので、センサ素子7の外
周部が支持リング8に支持され固定されているか
ら、センサ素子7の中央部に加えられた垂直振動
を妨げることがなく、振動の広い周波域に亘つて
出力低下をきたすおそれがないばかりでなく、環
境温度変化に対しても安定で、一定の感度の出力
を得ることができ、また裏打材5と支持リング8
の熱膨張係数をほぼ等しくしてあるので、温度変
化に対して両者の熱膨張、収縮に差が生じて湾曲
することがなくなり、湾曲によるノイズの影響を
なくして垂直振動を一層高精度に測定でき、かつ
広い温度範囲に亘つて一定の出力を得ることがで
きる。
支持リング8に接着したので、センサ素子7の外
周部が支持リング8に支持され固定されているか
ら、センサ素子7の中央部に加えられた垂直振動
を妨げることがなく、振動の広い周波域に亘つて
出力低下をきたすおそれがないばかりでなく、環
境温度変化に対しても安定で、一定の感度の出力
を得ることができ、また裏打材5と支持リング8
の熱膨張係数をほぼ等しくしてあるので、温度変
化に対して両者の熱膨張、収縮に差が生じて湾曲
することがなくなり、湾曲によるノイズの影響を
なくして垂直振動を一層高精度に測定でき、かつ
広い温度範囲に亘つて一定の出力を得ることがで
きる。
第1図は本考案圧電型センサの一実施例の要部
(ケーシングを外した部分)を示す斜視図、第2
図はその縦断面図、第3図はこれをケーシングに
収納した状態を示す簡略断面図、第4図はその他
の支持リングを用いた場合の要部縦断面図、第5
図は本考案による効果を実験結果に基づいて理解
できるようにするための温度−出力特性図であ
る。 1……圧電体、2,3……正、負電極、4……
中立電極、5……裏打材、7……センサ素子、8
……支持リング。
(ケーシングを外した部分)を示す斜視図、第2
図はその縦断面図、第3図はこれをケーシングに
収納した状態を示す簡略断面図、第4図はその他
の支持リングを用いた場合の要部縦断面図、第5
図は本考案による効果を実験結果に基づいて理解
できるようにするための温度−出力特性図であ
る。 1……圧電体、2,3……正、負電極、4……
中立電極、5……裏打材、7……センサ素子、8
……支持リング。
Claims (1)
- 有機高分子系圧電体の一面に一対の正、負電極
を設け、圧電体の他面に中立電極を設けると共
に、電極を有する圧電体の片面に充填材・合成樹
脂複合体又は金属からなる裏打材を設けてセンサ
素子を構成すると共に、この裏打材の表面に当該
裏打材とほぼ等しい熱膨脹係数の支持リングを接
着し、これをケーシング内に収納してなる圧電型
センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6581686U JPH0325424Y2 (ja) | 1986-04-28 | 1986-04-28 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6581686U JPH0325424Y2 (ja) | 1986-04-28 | 1986-04-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62177063U JPS62177063U (ja) | 1987-11-10 |
JPH0325424Y2 true JPH0325424Y2 (ja) | 1991-06-03 |
Family
ID=30903240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6581686U Expired JPH0325424Y2 (ja) | 1986-04-28 | 1986-04-28 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0325424Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5686443B2 (ja) * | 2013-01-10 | 2015-03-18 | 日本写真印刷株式会社 | 接着層付きフィルム状感圧センサとこれを用いたタッチパッド、タッチ入力機能付き保護パネル及び電子機器 |
-
1986
- 1986-04-28 JP JP6581686U patent/JPH0325424Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62177063U (ja) | 1987-11-10 |
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