JPH03252370A - セラミック製品の焼成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は中空状に成形されたセラミックバイブや多孔質
セラミック製品等を焼成するためのセラミック製品の焼
成方法に関する。

（従来の技術） 例えば濾材として使用される多孔質のセラミックフィル
ター等のバイブ状製品や複雑な形状を有する多孔質セラ
ミック製品は、骨材粒子原料とこれらを結合させるため
の無機質結合材原料とを混合してバイブ形状等に成形し
、乾燥後、無機質結合材原料の溶融温度まで加熱・焼成
して製造される。この場合、焼成中のバイブや複雑形状
製品の変形を極力避けるため、埋め焼きと称する焼成方
法が採用される。これは、耐火物製の箱状の窯道具内に
焼成すべきバイブ等の製品を横並びまたは縦並びに収納
すると共に、窯道具内にセラミック粒体を散布してバイ
ブ等の製品をセラミック粒体群により埋めた状態として
焼成炉内に配置するのである。このようにすればセラミ
ックバイブや複雑形状の製品はセラミック粒体群に包ま
れた状態で焼成されるから、焼成時に自重で熱変形し易
い中空製品や複雑形状製品でもその変形を比較的小さく
抑えることができる。

（発明が解決しようとする課題） ところが、この埋め焼きに使用されるセラミック粒体は
、アルミナ、ムライト等の比重が３以上の重い粗粒原料
が使用されていたため、セラミック粒体群の中に埋めら
れたセラミックバイブ等の中空製品や複雑形状製品等に
その上に被さる粒体層から比較的大きな荷重が作用する
ことを避は得なかった。このため、高温によって熱軟化
したセラミックバイブがその上に被さる粒体層から受け
る荷重によって変形し易いという問題があった。

そこで、本発明の目的は、中空状のセラミックバイブや
複雑形状製品等が焼成時に変形することを防止できるセ
ラミック製品の焼成方法を提供するにある。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） 本発明にかかるセラミック製品の焼成方法は、被焼成品
をセラミック製の無数の中空粒体の中に埋めた状態で焼
成するところに特徴を有する。

（作用） セラミック製の中空粒体は、従来のアルミナ、ムライト
等の中実粗粒原料に比べて見掛は嵩比重がはるかに小さ
いので、同一体積だけ埋め焼き用に充填したとしても、
その重量は相当に小さくなる。このため、被焼成品に作
用する荷重は極めて小さくなり、その変形を招きにくい
。また、被焼成品の周囲に充填される粒体は中空であっ
てしかも熱伝導率も小さいから、被焼成品を全域にわた
り一様に加熱できるようになって均一焼成が可能となる
。更に、中空粒体になっていて空気層による断熱作用が
あるから、焼成後の冷却スピードを早くしても埋め焼き
されている被焼成品が急速に冷却されることを防止でき
てスポーリングによるクラック等が発生する虞もなく、
焼成スケジュールの短縮も可能になる。

（実施例） 第１図は本発明によるセラミックバイブの焼成方法の一
例を示す。ここで被焼成品としてのセラミックバイブ１
は例えばアルミナ粗粒原料を骨材としてこれをガラス質
又は結晶質の無機質結合材にて結合させた多孔質をなし
、例えば食品濾過用のセラミックフィルターやアルミニ
ウム溶湯の濾過用フィルターに使用される。その寸法は
例えば外径が約１００ｍ、内径が約５０＋ａ＋＊である
。

セラミックバイブ１は複数本が箱状をなす耐火物製の窯
道具２内に収納した状態で窯炉内に運び込まれるように
なっており、その窯道具２内には各セラミックバイブ１
を埋めるように無数の中空セラミック粒体３を充填して
いわゆる埋め焼きにより焼成が行われる。

各セラミック粒体３は第２図に略半分を示すように中空
球状をなしており、本実施例の場合はアルミナ質の材料
によって製造されたものである。

これには例えば商品名「アルミナバブルＪとして販売さ
れているものが各種粒径について容易に入手可能である
。中空セラミック粒体の材質としては、アルミナ、シリ
カ、ムライト、炭化珪素等を焼成温度に合わせて適宜選
ぶことが可能だが、被焼成物に対する反応や着色等の問
題を避けるためには、同系統の材質の中空セラミック粒
体を用いることが望ましい。特に、この実施例のように
多孔質の被焼成品を焼成する場合には、セラミック粒体
の粒径は被焼成品の平均的な表面気孔径よりも大であれ
ばよいが、好ましくは、その４〜８倍の範囲にあること
が望ましい。それが４倍未満では中空セラミック粒体が
被焼成品の表面から気孔中に入り込んで気孔を塞ぐ可能
性が高く、８倍以上では被焼成品の表面が荒らされて凹
凸状になってしまうからである。また、セラミック粒体
３の比重及び充填度合いは、セラミックバイブ３に上か
ら作用する荷重を減少させるため、その充填嵩比重が１
以下、好ましくは０．７５以下となるように選定される
ことが望ましい。

セラミック粒体３の充填方法は、この実施例の場合、セ
ラミック′粒体３を窯道具２内に約５　ｍｍ−２０１１
１の厚さで敷き詰め、その上に複数のセラミックバイブ
１を横にして並べ、中空部にはセラミック粒体をできる
だけ詰め込まないようにしながら更に各セラミックバイ
ブ１間を満たすようにセラミック粒体３を散布し、最後
に全体にセラミック粒体３を散布してセラミックバイブ
１の上に約５１〜２０ｍ１１の厚さとなるように被せた
。これにより、各セラミックバイブ１は無数のセラミッ
ク粒体３の中に埋められた状態となる。なお、本実施例
では焼成後のセラミックバイブを濾過用フィルターとし
て用いるため、中空部の内側に中空セラミック粒を詰め
込むと、焼成時にバイブ内部に中空粒体が付着し、これ
を取り除く操作が必要となるため中空部にはセラミック
粒体を詰めないようにした。しかし、製品によってはこ
の中空部にセラミック粒体を詰めることは寸法精度の而
がらはより好ましいことがある。

この状態で窯道具２を窯炉内に運び込んで焼成すれば、
セラミックバイブ１はセラミック粒体３と共に加熱され
て焼成される。このような本実施例によれば、次の通り
の効果を奏する。

■焼成中、セラミックバイブ１は高温になって軟化する
が、その全周がセラミック粒体３群により周囲から締付
けるように包囲されているがら、定形性が保持され、自
重による歪みが生ずる虞はない。

■セラミックパイプ１の上にセラミック粒体３が層状に
覆い被さった状態となっているが、このセラミック粒体
３は軽量であるから、熱軟化したセラミックバイブ３に
その粒体層の重量がセラミックバイブ３に荷重として作
用するという事情があっても、セラミックバイブ３の歪
み変形を極力防止できる。因みに、中空のセラミック粒
体３を使用した本実施例方法によるセラミックバイブ３
の変形量と、従来のアルミナ粗粒原料及び炭化珪素粗粒
原料を使用した従来方法によるそれとを次表に比較して
示す。ここでは、外径１００ｍ−に成形した被焼成品を
措置の埋め焼き法で焼成し、焼成後の外径断面方向の上
下方向寸法を１本について３か所で測定して１０本の平
均値を求め、その平均値と焼成前の外径１００曹璽との
差を変形量としている。

このように本実施例によれば、変形量は従来の１１５か
ら１７７に減少させることができた。

尚、この実施例で被焼成品たるセラミックバイブ３は、
骨材原料たる２８メツシユの電融アルミナ１００重量部
に対し、ホウケイ酸ガラスからなる無機質結合材原料を
１０重量部添加して水及びバインダーと共に混練し、こ
れを外径１００ｍｍ。

内径７００鋤嘗、長さ１ｍの中空バイブ状に成形したも
のである。中空セラミック粒子はアルミナ質で粒径が１
〜３−ｌで、セラミックバイブ上に約５關〜７１１１１
１の厚さでセラミック粒子を層状に被せた状態で１４０
０℃にて埋め焼きを行った。

■セラミック粒体３が中空であって見掛上の比熱が低下
するから、焼成に直接的に寄与しない無駄な熱エネルギ
ーの消費を少なくできる。

■セラミック粒体３が中空であって熱伝導率が低いから
、セラミックバイブ３がその全域から一様に加熱される
ようになり、均一な焼成が可能になる。

■焼成後に窯炉内から窯道具２を取出して冷却する際、
熱伝導率が低い無数の中空粒体からなるセラミック粒体
３層が断熱作用を発揮するから、セラミックバイブ３は
徐冷されるようになり、スポーリングによるクラックの
発生等を防止することができる。

■本実施例では特にセラミック粒体３として被焼成品と
同質のアルミナ質の材料を選定しているから、被焼成品
との反応によって被焼成品表面が変質したり、セラミッ
ク粒体３が被焼成品に固着したりすることを防止できる
。

尚、上記実施例では多孔質のセラミックバイブを焼成す
る場合に適用した例を示したが、必ずしも多孔質の被焼
成品に限らず無孔状のセラミック製品や複雑形状の製品
を焼成する場合にも広く適用することができる。その他
、本発明は被焼成品の詰め形を横置きに限らず縦置きに
もできる等、要旨を逸脱しない範囲内で柾々変更して実
施することができるものである。

［発明の効果］ 一本発明は以上述べたように、被焼成品をセラミック製
の無数の中空粒体の中に埋めた状態で焼成するところに
特徴を有し、この結果、被焼成品に作用する荷重を小さ
くして被焼成品の変形を防止でき、また被焼成品の均一
焼成が可能となり、更に炉の冷却速度を早くして焼成時
間の短縮を図っても被焼成品のスポーリングを防止でき
るという優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は埋め焼きの状
態を示す縦断面図、第２図はセラミック粒子の一例を示
す部分断面図である。 図面中、１はセラミックパイプ（被焼成品）、２は窯道
具、３はセラミック粒体（セラミック製の中空粒体）で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．被焼成品をセラミック製の無数の中空粒体の中に埋
   めた状態で焼成することを特徴とするセラミック製品の
   焼成方法。