JPH032455B2 - - Google Patents

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JPH032455B2
JPH032455B2 JP8207688A JP8207688A JPH032455B2 JP H032455 B2 JPH032455 B2 JP H032455B2 JP 8207688 A JP8207688 A JP 8207688A JP 8207688 A JP8207688 A JP 8207688A JP H032455 B2 JPH032455 B2 JP H032455B2
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JP
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dielectric constant
ptfe
hollow spheres
low dielectric
fibrous
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Tetsuya Hirose
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Junkosha Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
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    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/0373Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement containing additives, e.g. fillers

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、微小中空球体により電気的特性等
を向上せしめた低誘電率複合材料に係り、特に機
械的特性及び耐湿性を向上させた低誘電率複合材
料に関する。
〔従来技術〕
四フツ化エチレン樹脂(以下PTFEと称す)
は、その優れた電気的特性、耐熱性、耐薬品性に
基づき、種々の用途に広く用いられているが、例
えば電気絶縁材料として使用する場合には、電気
的特性等をより向上させるため、多孔質化させて
使用することが検討されている。
多孔質PTEFの製造方法については、溶融時に
おけるPTFEの粘度が著しく高いために、不活性
ガスの吹込みによる物理的発泡、あるいは発泡剤
による化学的発泡等の一般の熱可塑性樹脂もしく
は他のフツ素樹脂において行われている方法を適
用することができず、特殊な方法が採られてい
る。その方法としては、例えば、PTFEに抽出や
溶解によつて除去される物質を混和して加圧成形
した後、これらの物質を除去する方法(特公昭35
−13043号)、PTFEの微粉末に液体潤滑剤を添加
し、これを押出し、圧延などの剪断力が加わる条
件下で成形した後液体潤滑剤を除去し、次いで延
伸した後焼成する方法(特公昭42−13560号、特
公昭56−17216号、及び特公昭57−30057号)、
PTFEの未焼成成形体を、例えばハロゲン化炭化
水素、石油系炭化水素、アルコール、ケトンなど
のPTFEを濡らし得る液体中で延伸させた後、焼
成する方法などがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記のごとく、多孔質PTFEの製造方法として
種々の方法が提案されているが、いずれの方法に
おいても得られる多孔質体は、連続気孔性のもの
となる。このため、フイルター等に使用すると好
適であるが、例えばテープ状、シート状などに成
形して電線、プリント基板等の絶縁体として使用
した場合に、耐湿性が悪く、しかも気孔率の上昇
に伴い、この機械的強度、特に圧縮に対する強度
が急激に低下するばかりか、寸法安定性も大幅に
低下し、電気的特性が不安定になり、さらに引張
強度及び引裂強度も低下して扱いにくいという問
題点があつた。
それに加え、これら従来の製造方法に共通する
欠点として、気孔径、気孔率の調整が極めて難し
く、作業性が悪いという欠点がある。
そこで、本出願人は、これらの問題点を解決す
るため、特願昭62−214604号として微小中空球体
を繊維質化したPTFE内に分散せしめた複合材料
を提案している。かかる構成とすることにより、
問題点の大部分は解決され実用上の問題点はほと
んどなくなつたが、微小中空球体の配合量を特に
高めたとき、従来の連続気孔性の多孔質PTFEほ
ど大幅ではないものの、機械的強度及び耐湿性の
低下がみられ、その改善が望まれていた。この発
明は、これらの問題点に鑑み気孔率を高めたとき
に機械的強度が良好に保持され、安定した電気的
特性を維持し、しかも気孔率等の調整及び成形加
工が容易で耐湿性も良好な、PTFEを用いる多孔
質構造の低誘電率複合材料の提供をその目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記従来技術の問題点を解決するため、この発
明によれば、絶縁材料からなる微小中空球体を分
散保持する繊維質四フツ化エチレン樹脂基材の少
なくとも表面部に低誘電率高分子材料を含浸せし
めてなる低誘電率複合材料を構成する。
本発明における繊維質四フツ化エチレン樹脂と
は、圧延等の剪断力が加わる条件下で未焼成の
PTFE粒子を成形加工したときに形成される微細
な繊維状組織をもつた樹脂である。
また、本発明で使用する微小中空球体として
は、ガラス、プラスチツク、ゴムなどの絶縁材料
からなり、好ましくは粒径が1〜300μmの中空球
体で、中でも二酸化ケイ素の有量が80%以上のガ
ラス製の中空球体が好適である。その中空部に
は、例えばN2、CO2などの気体が封入されてい
るため、低比重で低誘電率となつている。ここで
微小中空球体の配合量については特に限定され
ず、その材質あるいは複合材料の使用目的などに
より適宜選択されるが、例えば電気絶縁材料とし
て使用する場合には、配合効果等の面から、通常
複合材料中に50〜95重量%程度配合することが好
ましい。また、これら微小中空球体の表面をカツ
プリング剤であらかじめ処理しておいてもよい。
さらにまた、繊維質四フツ化エチレン樹脂基材
に含浸する低誘電率高分子材料としては、低誘電
率のプラスチツクまたはゴムであつて、溶剤に溶
けるもの、常温で液状を呈し加熱あるいは硬化剤
によつて硬化するもの、または加熱により溶融し
て低粘度の液状になるものなど、液状となり、基
材中に染み込んでその後固化するものが使用され
る。
〔作 用〕
この発明によれば、PTFEのクリープ特性によ
り多量の微小中空球体を包持でき、且つ上記のご
とく、内部にN2、CO2などの気体を封入したガ
ラス、プラスチツク等の絶縁材料からなる低誘電
率の微小中空球体を、繊維質四フツ化エチレン樹
脂中に分散してなる基材の少なくとも表面部に低
誘電率高分子材料を浸せしめてなるものであるか
ら、表面部が無孔状態で、しかも含浸した低誘電
率高分子材料により補強された独立気孔性の多孔
質構造の四フツ化エチレン樹脂組成物となり、そ
のため極めて低誘電率で機械的強度が強く、耐湿
性に優れた複合材料となる。
ここで、繊維質四フツ化エチレン樹脂の原料と
なるPTFE微粉末は、未焼成の状態においては、
押出工程でダイから押し出される時やロールで圧
延される時や撹拌を受けた時のように、剪断力を
受けると微細な繊維状組織となり、液体潤滑剤を
含む樹脂はさらに容易に繊維質化し、塑性変形を
起こす性質があるので、圧延、押出等により簡単
に成形することができる。かかる成形物は、前記
成形工程においてPTFE粒子が配向して繊維質化
され、これらは絡み合つて内部に空隙を有する繊
維状組織となつている。この繊維質化したPTFE
は、未焼成の状態であつてもある程度機械的強度
を備えている。この場合、多量の微小中空球体を
添加しても、未焼成の状態では各PTFE粉末が完
全には一体化していないから、塑性変形する性質
は残り、このため圧延、押出等による成形が可能
であり、しかも繊維質化したPTFEにより機械的
強度の大きな低下を生ずることがない。
それに対して、例えば四フツ化エチレン−六フ
ツ化プロピレン共重合体樹脂等の溶融による成形
が可能な他のフツ素系樹脂では、微小中空球体を
添加すると、溶融粘度が急激に上昇して流動性が
低下するので、成形加工性の面から、配合量の上
限は多くても10wt%程度である。
本発明は、未焼成のPTFE微粉末が多量の微小
中空球体を含んでいても容易に繊維質化して塑性
変形をし、しかもその成形品が適度な機械的強度
を有する性質に着目し、繊維質化したPTFEの各
繊維間の空所等で低誘電率の微小中空球体を保持
することにより、低誘電率化を図り、さらにこの
微小中空球体と空隙とをむ繊維質四フツ化エチレ
ン樹脂からなる基材の少なくとも表面部に、液状
を呈する低誘電率高分子材料を含浸して該低誘電
率高分子材料を固化することにより、耐湿性及び
機械的強度を向上させるものである。
即ち、未焼成のPTFE微粉末と微小中空球体と
の混和物を、押出し圧延などの剪断力が加わる条
件下で成形すると、PTFEは繊維状組織を形成
し、微小中空球体はPTFEの各繊維間の空所等に
分散し担持される。そして、焼成すると、微小中
空球体がPTFEの繊維間等に担持された状態で両
者が一体化し、独立気孔性の多孔質PTFE基材と
なる。この基材には空隙が残つているので、少な
くともその表面部に液状の低誘電率高分子材料を
浸し、硬化あるいは乾燥などにより該低誘電率高
分子材料を固化すると、低誘電率高分子材料が結
着材となつて微小中空球体と繊維質化した
PTFE、及び繊維質化したPTFE同志を強固に結
合一体化すると共に、基材中の空隙を埋めてその
含浸部分を無孔状態にする。この低誘電率高分子
材料の含浸は、基材中の微小中空球体の比率を高
めたときに、繊維質化したPTFEの保持力低下を
補うため、特に有用である。なお、機械的強度の
低い使用条件等にあつては、未焼成あるいは不完
全焼成の状態であつても使用できる。
したがつて、低誘電率高分子材料を浸しても微
小中空球体の内部は中空状のまま保持されるので
低誘電率の複合材料となり、また微小中空球体の
粒径、配合量を選択することにより、所望の誘電
率に簡単に設定することができる。さらに、独立
気孔性の多孔質構造であるから、連続気孔性のも
のに比べて圧縮等による外力に対してつぶれ、変
形などの発生が少なく、しかも低誘電率高分子材
料が基材中の空隙に入り込んで結着材及び充填材
として作用するので、例えばフイルム状、シート
状などに成形した場合に、その引張強度、引裂強
度等の機械的強度が増し、寸法安定性も向上す
る。このため、例えば電線、ケーブル、プリント
基板等の絶縁体として使用すれば、電気的特性が
良好で、且つ上記外力に対して安定した性能を保
持するものが得られ、高性能化に大きく寄与する
と共に、基材の表面部が低誘電率高分子材料で塞
がれるので耐湿性も大幅に向上する。この場合、
繊維質化させた未焼成のPTFE成形品をされに完
全に焼成すると、機械的強度は一層向上する。
また、カツプリング剤で微小中空球体を処理し
た場合には、微小中空球体の表面に親油性が付与
されるので、マトリクス樹脂である繊維質四フツ
化エチレン樹脂との親和性が増し、機械的強度の
向上に効果がある。
〔実施例〕
以下、具体例をもつて本発明による低誘電率複
合材料について詳しく説明する。
実験例 1 平均粒径が25μmのガラス製微小中空球体(富
士デヴイソン化学社製H−101)70重量部と四フ
ツ化エチレン樹脂微粉末(三井デユポンフロロケ
ミカル社製テフロン6J)30重量部とを混合した
後、成形加工性を樹脂に与え、樹脂の繊維質化を
容易にするための液体潤滑剤としてソルベントナ
フサ(出光石油化学社製IP−1620)を加え、室
温下に12時間放置した。
次に、上記混和物を撹拌して多少繊維質化した
ものを、さらにロールで圧延することにより繊維
質化を促進し、厚さ0.15mmのシート状に成形し
た。そして、このシート状物から液体潤滑剤を加
熱除去した後、370℃で3分間の焼成を行ない、
繊維質四フツ化エチレン樹脂基材を得た。そし
て、低誘電率高分子材料としてエポキシ樹脂(三
井石油化学工業製EPOM1K R301M80 80%
MEK溶液)を用い、これに硬化剤を加えた樹脂
液をMEKで希釈し、この樹脂液に前記繊維質四
フツ化エチレン樹脂基材を含浸した。次いで、こ
のエポキシ樹脂含浸基材を加熱して溶液を除去す
ると共に、エポキシ樹脂の反応を進めて硬化さ
せ、本発明による低誘電率複合材料を得た。
かくして得られるシート状複合材料は、その誘
電率が2.8となり、従来の連続気孔性のPTFEシ
ートにエポキシ樹脂を含浸した場合の誘電率に比
べて誘電率が低く、また同じ比率で微小中空球体
を繊維質四フツ化エチレン樹脂に分散しただけの
ものに比べると、その引張強度及び引裂強度は約
75%向上した。さらに、水に含浸した後の体積固
有抵抗率及び誘電率について測定したところ、エ
ポキシ樹脂を含浸しないものにおいては浸漬前と
浸漬後とでこれら電気的特性に変化が見られた
が、本願発明による複合材料では全く変化が見ら
れず耐湿性も大幅に向上している。したがつて、
従来の連続気孔性の多孔質PTFEシートに見られ
る気孔のつぶれや寸法変化等がなくなり、電気的
特性の安定性も著しく向上し、耐湿性も向上する
ので、するので、電気絶縁材料として好適であ
る。
また、微小中空球体をあらかじめカツプリング
剤により表面処理した場合には、処理しないもの
に比べて誘電率は多少高くなるものの、微小中空
球体の表面がカツプリング剤により親油性となつ
ているため、マトリクス樹脂である繊維質PTFE
との結合度が増し、機械的特性を上回るものとな
つた。
なお、カツプリング剤としては、シランカツプ
リング剤以外に、例えばチタネートカツプリング
剤などの使用が可能であり、微小中空球体の材
質、低誘電率複合材料の使用目的等により、その
種類及び使用量は選択されるが、低誘電率比を追
求する場合には、カツプリング剤の使用量はでき
るだけ少ないほうが好ましく、場合によつては全
く使用しなくともよい。
本発明において微小中空球体としては、例えば
ガラス、シラス、プラスチツク、ゴム等の絶縁性
を有する各種材料からなるものを単独もしくは組
み合わせて使用することができるが、これら各種
微小中空球体の中でも、酸処理等により二酸化ケ
イ素の含有量を80%以上に高めたガラス製の微小
中空球体は、誘電率が1.2と極めて低いため好適
である。なお、プラスチツクまたはゴム等の高分
子材料からなるものとしては、焼成時の加熱を考
慮して、例えばポリイミド系樹脂、フツ素系ゴム
等の耐熱性の良好なものが使われるが、焼成しな
い場合にはポリエチレン、ポリスチレン等の耐熱
性がそれほど高くない樹脂からなるものの使用も
可能である。これら微小中空球体の粒経並びに配
合量は、複合材料の使用目的、微小中空球体に材
質等に応じて適宜選択されるが、粒径としては1
〜300μmのものが好ましく採用され、また配合量
は、配合効果、得られる物の機械的強度などの面
から50〜95%程度が好ましく採用される。
次に、PTFEを繊維質化するための成形方法に
ついて幾つか例を挙げて説明する。未焼成の
PTFEは、剪断力を受けると微細な繊維質組織と
なる性質があり、液体潤滑剤を混ぜると樹脂はさ
らに容易に繊維質化する。本発明においては、こ
の繊維質化が重要な点の一つであつて、繊維質化
させてマトリクス樹脂であるPTFEの機械的強度
を向上させることにより、多量の微小中空球体の
安定保持を可能にする。従つて、微小中空球体を
含む未焼成のPTFEは使用目的により、下記に示
す押出または圧延、あるいは両者を組み合わせた
方法などで成形する必要がある。
(a) 押出によるロツド、チユーブ、シート等の成
形 これは、ラム式押出機を用いて公知の方法で
行なうことができる。一般には、微小中空球体
と未焼成PTFE微粉末と液体潤滑剤からなる混
和物の押出機への供給を容易にし、成形品を均
一にするためにあらかじめ上記混和物を圧縮成
形した後、押出機に供給する。なお、あらかじ
め押出、圧延、流体中での撹拌等で多少繊維質
化したものをさらに押出成形してもよい。
(b) 圧延によるシート、フイルムの成形 液体潤滑剤と微小中空球体を含むPTFE混和
物を、粉体状もしくはあらかじめ圧縮成形した
状態でロール間を通してシート状に成形する。
この場合もあらかじめ撹拌によつて多少繊維質
化したものをさらに圧縮することも可能であ
る。通常、一回の圧延ではPTFEの繊維質化が
充分ではなく、微小中空球体を担持するPTFE
の引張強度が小さいので、圧延を繰り返して繊
維質化を高めることが好ましい。この場合、あ
らかじめ圧縮したシートを重ね合わせてさらに
圧延を行なうことができる。また、一方向に圧
延したシートより二方向以上、例えば幅方向と
長さ方向のように直角に交わる二方向に圧延さ
れたシートの方が強度的に優れていて、品質も
良いものが得られるので、用途に応じて圧延回
数、圧延方向を増すことが望ましい。かかる方
法によつて得られるシート状物は、焼成した場
合には方向性のないものとなり、寸法安定性を
増すため、例えばプリント基板における絶縁体
として使用すると反りの発生がなく好適であ
る。
(c) 押出しと圧延との組み合わせによる成形 (a)に示したように押出成形されたロツド、シ
ート等をさらにロール間を通して圧延する。こ
の場合、圧延方向は押出方向と同一でも、また
違つていてもよく、数回圧延することももちろ
ん可能である。
これらの成形は、すべてPTFEの融点である
327℃以下、好ましくは室温付近で行なわれる。
かかる成形方法により所定の形状に成形された
PTFE混和物は、液体潤滑剤を加熱除去した後焼
成され、繊維質四フツ化エチレン樹脂基材とな
る。なお、使用目的によつては、不完全焼成もし
くは未焼成のままであつてもよい。
本発明において繊維質四フツ化エチレン樹脂基
材に含浸する低誘電率高分子材料としては、エポ
キシ樹脂以外に例えばポリイミド系樹脂、その他
の熱硬化性樹脂、あるいは熱可塑性樹脂、さらに
シリコーンゴム、ポリオレフイン系エラストマー
など、誘電率の低い樹脂もしくはゴムが用いら
れ、これらは一般的に適当な溶剤に溶かした状態
で使用されるが、特に溶剤を加えなくとも、常温
では液状であつて加熱もしくは硬化剤により化学
的に反応して硬化するようなもの、あるいは加熱
により溶融して低粘度の液状になるものなど、液
状となり、基材中に染み込んでその後固化するも
のが使用される。この場合、液状の低誘電率高分
子材料の濃度は、基材の表面部のみを含浸する場
合には多少高くてもよいが、基材の内部まで完全
に含浸させる場合には内部に移行しやすいように
幾分低めに調整する。また、低誘電率高分子材料
の種類によつても同じ濃度で粘度が異なるから、
その種類、使用条件等により適宜選択する。
繊維質四フツ化エチレン樹脂基材に液状の低誘
電率高分子材料を含浸させる方法は、例えばバタ
ーコート法、ロールコーター法、浸漬法、刷毛塗
り法など、基材の形状、液の種類等により種々の
方法を採用することができる。
ところで、従来の多孔質PTFE材料は、接着、
メツキ等を行なう場合に接着性、濡れ性を改善す
るため、例えば金属ナトリウムのアンモニア溶液
やテトラヒドロフラン−ナフタレン溶液等による
表面処理が必要であるが、この発明による低誘電
率複合材料においては、特に微小中空球体の配合
量を高めた場合に、これらの表面処理が不要にな
るという効果がある。これは、上記方法によつて
形成される微細な繊維間の空所等を多量の微小中
空球体が占め、繊維質PTFEは主として、個々の
微小中空球体の結着剤としての役割を果し、成形
後の複合材料の表面には多くの微小中空球体が露
出し、しかも基材の表面部には低誘電率高分子材
料の層が存在するので、四フツ化エチレン樹脂の
非粘着性が大幅に低下し、これにより表面に接着
性と濡れ性が出現したものと考えられる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、低誘
電率の微小中空球体を繊維質四フツ化エチレン樹
脂中に分散してなる基材の少なくとも表面部に低
誘電率高分子材料を含浸せしめてなるものである
から、低誘電率で、しかもあらかじめ微小中空球
体の粒径、配合量等を選択することにより、所望
の誘電率に設定することができ、また基材の表面
部が無孔状態になるので耐湿性が大幅に向上し、
このため電気絶縁材料としての使用に好適な複合
材料となる。
さらに、独立気孔性の多孔質構造で、低誘電率
高分子材料が基材の空隙に入り込んで結着材及び
充填材として作用するから、特に誘電率を下げる
ため微小中空球体の配合量を高めた場合に、従来
の同種材料である連続気孔性の多孔質四フツ化エ
チレン樹脂のように簡単につぶれることはなく、
また低誘電率高分子材料を含浸しないままのもの
に比べて引張強度、引裂強度、寸法安定性等の機
械的特性も良好であるので、電気的特性の変化が
なくなり極めて都合がよい。
また、微小中空球体及び低誘電率高分子材料に
よつて四フツ化エチレン樹脂の非粘着性が低下し
て基材表面に接着性、濡れ性が現れるので、例え
ばプリント基板の絶縁体として使用した場合に、
スルーホール部を特に表面処理しなくともメツキ
が可能になるという効果もあり、さらにプリンン
ト基板用材料としてドリル加工したときにスミア
の発生が低減し、作業能率の向上にも大きく寄与
する。
なお、この発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば微小中空球体の配合量及び粒
径、あるいは低誘電率高分子材料の種類及び浸方
法を変更するなど、この発明の技術思想内での
種々の変更はもちろん可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 絶縁材料からなる微小中空球体を分散保持す
    る繊維質四フツ化エチレン樹脂基材の少なくとも
    表面部に低誘電率高分子材料を含浸せしめてなる
    低誘電率複合材料。
JP63082076A 1988-04-01 1988-04-01 低誘電率複合材料 Granted JPH01254758A (ja)

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JP63082076A JPH01254758A (ja) 1988-04-01 1988-04-01 低誘電率複合材料
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JPH01254758A JPH01254758A (ja) 1989-10-11
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JPH01254758A (ja) 1989-10-11

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