JPH03242299A - 水分の多い廃棄物の処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水分を多く含む廃棄物の処理方法に関し、主と
して豚の排泄物（以下、豚糞という）や高含水率の家庭
からの厨芥物の処理に有利に適用できる同処理方法に関
する。

〔従来の技術〕

豚の飼育場からの豚糞には糞尿混合のため、多汁質で取
扱い困難なため石灰（Ｃａｎ）を混合し、水和（ＣａＯ
＋Ｈ２Ｏ−Ｃａ　（ＤＨ）　２）反応や、水和熱による
水分の放出が行なわれている。但し夏場は気温も高く豚
糞からの水分除去が可能で多汁性の改善がなされている
が気温の低い冬期には効果がない。

〔発明が解決しようとする課題〕

グルメ時代となり多量の食肉の消費にともない、豚肉も
同様我が国では消費拡大の一途をたどった。この需要に
応じて、多頭の集団飼育となり豚糞の処理が問題となっ
ている。豚糞は飼料の関係から多量の尿を含有しており
泥状のため取り扱いが困難である。乾燥させ取り扱い性
を改良後、肥料とする方法が多く提案されている。例え
ば（１）ゼオライト等吸水剤による改質、（２）高吸水
性樹脂の利用、（３）屋外での自然乾燥、（４）火力に
よる強制乾燥、（５）石灰添加などあるが、（１）の場
合はコスト的また大量のゼオライト混入のため効能のな
い重量増を来たすのみであり、（２）では尿中のＮａＣ
１は吸水性の低下にともなうコスト高をまねき、（３）
は最も省エネルギ的であるものの膨大な土地建物が要求
され、しかも臭気公害の要因となる問題がなり、（４）
では燃費の点から難あり、（５）はすでに述べた通り冬
期では効果が薄く、このため確たる豚糞の処理方法が今
日までにはないのが現状である。

本発明は上記技術水準に鑑み、安価で簡易に、また添加
した物質が有効に作用し、季節に関係なく、豚糞や家庭
からの厨芥物の多汁性を改質し、乾燥した取り扱い性の
よい物質に変換させる方法を提供しようとするものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は水分を多く含む廃棄物を処理するに際し、木材
を爆砕して多孔質で吸水性を向上させたものを廃棄物と
混合させ、水分を吸収して乾燥させることを特徴とする
水分の多い廃棄物の処理方法である。

すなわち、本発明は豚糞及び家庭からの厨芥物のような
多汁性の廃棄物を処理するものであるため、安価で、ど
こでも入手可能で、処理後農耕用肥料とした時に無害な
処理材として吸水性木材の利用を計ったものである。

木材、特にセルロース質を高吸水性とするため、木材を
蒸気中で高温高圧下に保ち、急激に大気中に暴露するこ
とで、リグニン質の分解と、セルロース質を多孔化し、
極めて吸水性のよい物質に変化（爆砕という）させ、こ
の爆砕した木材を豚糞や厨芥物に添加混合することによ
り、これらを取り扱い性のよい乾燥した物質に改質する
。

〔作　用〕

木材を爆砕すると １）リグニンの分解により疎水性を親水性に変性する。

２）木材の骨格をなすセルロース質をも幾分とも分解し
、さらに多孔質化するため、吸水量が澱粉質のそれまで
には到らないが極めて多量の水分を吸収する。

この爆砕した木材を多汁性で取り扱い性の悪い豚糞や厨
芥物に混合することにより、（１）豚糞や厨芥物中の水
分の吸収除去、（２）　　堆積中にセルロースの醗酵に
もとづく醗酵熱による水分の気散、 などの作用をもたらす。

〔実施例〕

ブナ材のチップを２０ａｔａ、２１５ｔのスチーム下に
５分間封入した後、瞬間に大気中に放出する、いわゆる
爆砕処理をした。この処理によって得られたものは冷却
後自重の３倍（３００ｇ水／　１００　ｇ木材）の吸水
量があった。

水の圧力と温度の関係は物理定数が定まっており、具体
的には温度を１８０℃と２４５℃と定めると、そのスチ
ーム圧力は各々１０ａｔａと３５ａｔａとなる。反応時
間は木材が加温され、リグニンの分解、スチームのセル
ロース間への滲透が完了すれば、大気放出により爆砕の
効果が出る。因みに１８０℃（１０ａｔａ）にて２０分
間ブナ材チップを爆砕し吸水率を計測すると２６０ｇ水
／１００ｇ木材であった。また、２４５℃（３５ａｔａ
）でブナ材チップを２０分間保留し、大気放出の爆砕処
理では４００ｇ水／１００ｇ木材であった。反応時間は
１８０℃（１０ａｔａ）では２０分以上、２４５℃（３
５ａｔａ）では４分以上では、爆砕木材の吸水率にほと
んど変化はＳ忍められなかった。

１２０％含水率（形状はドロドロのスラリー）豚糞１　
ｋｇに吸水率３００ｇ水／１００ｇ木材の爆砕ブナ材チ
ップ２００ｇを混合し、３時間放置した。この爆砕ブナ
材チップ混合物は吸水し、バラバラとし取り扱い性のよ
い固形物に変性した。

又、製材所から外国輸入外材も加工するた約、樹種不明
の鋸屑を入数し、２１５℃（２Ｄａｔａ）５分間スチー
ム処理後大気に放出する爆砕を行い、冷却後の吸水率を
計測すると、３２０ｇ水／　１００　ｇ木材であった。

この爆砕物１５０ｇを上記１２０％含水豚糞に混入する
とやはり、みかけ上の水分は爆砕木材中に吸収され取り
扱い性のよい豚糞の改質が可能であった。

ブナ材と外材混合物の樹種不明の鋸屑の結果からである
が１８０℃（１０ａｔａ）〜２４５℃（３５ａｔａ）で
処理時間１〜２０分間で多汁性豚糞の吸水処理による改
質材が得られることがわかった。

〔発明の効果〕

本発明により、木材、特に鋸屑の利用の点から極めて安
価な多汁性廃棄物、特に豚糞からの脱水法が提供される
。さらに木材であるため、混合して肥料として使用する
場合無害のみならず肥料成分としても作用する。

さらに、また、一部の土壌を混合して堆積すると木材の
醗酵があり、この醗酵熱による水質の低減があり、−船
釣には堆積中悪臭が著しいが、木材爆砕物はこの悪臭も
よく吸収し悪臭の低減が認められ、また木材からの芳し
い匂いもありそれらの相乗作用により従来の豚糞特有の
悪臭も改善される。

なお、本発明により、季節に関係なく多汁性豚糞及び厨
芥物から脱水し取り扱い性のよい肥料に変換する安価な
全く新規な方法が提供される。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 水分を多く含む廃棄物を処理するに際し、木材を爆砕し
   て多孔質で吸水性を向上させたものを廃棄物と混合させ
   、水分を吸収して乾燥させることを特徴とする水分の多
   い廃棄物の処理方法。