JPH03236172A - 無重力空間用ナトリウム硫黄電池 - Google Patents

無重力空間用ナトリウム硫黄電池

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JPH03236172A
JPH03236172A JP2032312A JP3231290A JPH03236172A JP H03236172 A JPH03236172 A JP H03236172A JP 2032312 A JP2032312 A JP 2032312A JP 3231290 A JP3231290 A JP 3231290A JP H03236172 A JPH03236172 A JP H03236172A
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sodium
chamber
cathode
electrolyte
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JP2032312A
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Howard H Rogers
ハワード・エイチ・ロジャース
Richard P Sernka
リチャード・ピー・サーンカ
Steven J Stadnick
ステイーブン・ジェイ・スタッドニック
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、蓄電池、特に無重力空間で使用するナトリ
ウム硫黄蓄電池に関するものである。
[従来の技術] 再充電可能な電池、すなわち蓄電池は電荷を蓄積し、保
持し、後でその電荷を有用な電力として放出する電気化
学的装置である。再充電可能な電池の卑近な例は自動車
で使用されている鉛酸電池およびカメラ等のポータプル
な電子装置で使用されているニッケル・カドミウム電池
である。その重量に対して大きい蓄電容量を有する別の
形式の電池は酸化ニッケル加圧水素電池であり、その重
要な形式は通常ニッケル水素電池と呼ばれ宇宙船で使用
されている。
さらに別の形式の電池はナトリウム硫黄電池であり、そ
れは汚染を生じない電気自動車のような各種の地上の応
用に使用されるために過去20年にわたって開発されて
きている。ナトリウム硫黄電池はその電池の単位重量当
たりの蓄電容量がニッケル水素電池の蓄電容量のほとん
ど3倍、設計によっては約5倍である利点を有する。そ
れ故ナトリウム硫黄電池は宇宙船で使用する電池として
魅力的なものである。
ナトリウム硫黄電池の最も普通の構造は正端子として作
用する円筒状金属外側容器およびこの外側容器内のアル
ミナをベースとするセラミックの円筒形シェルを備えて
いる。ナトリウムはアルミすの円筒形シェル内に形成さ
れた第1の、すなわち内側室中に配置されており、硫黄
はアルミナの円筒シェルと外側の容器との間に形成され
た第2の室に配置されている。電池は約350℃の温度
に加熱され、その温度でナトリウムと硫黄の両者は溶融
する。液体ナトリウムは電池のアノードとして作用し、
液体硫黄は電池のカソードとして作用し、固体セラミッ
クは電解質として作用する。
電気エネルギは、ナトリウムイオンがセラミックを通っ
て硫黄中に拡散したとき解放され、それによってナトリ
ウムポリサルファイドが形成される。
電気エネルギはプロセスが反転されたとき蓄積されるこ
とかでき、供給された電圧はナトリウムポリサルファイ
ドを分解してナトリウムと硫黄を生成し、ナトリウムイ
オンはセラミック電解質を通って第1の室に戻る。
ナトリウム硫黄電池は電気自動車等の大容量の電気エネ
ルギ蓄積を必要とする装置で考慮される。
このような電気自動車の開発状態のためにおよび高温に
おける電池の動作に関連する工学的問題のためにまた広
く使用されるに至っていない。
ナトリウム硫黄電池はまた通信衛星のような宇宙船用の
エネルギ蓄積に使用する候補である。地球を回る軌道の
人工衛星は周期的に強い太陽光線にさらされ次に陰に入
る。多くの人工衛星は機上のシステムに給電する電気エ
ネルギは人工衛星かは周期的に強い太陽光線にさらされ
いるときに動作する太陽電池によって生成され、発生さ
れた電気エネルギの一部は蓄電池に蓄積される。蓄積さ
れたエネルギは人工衛星が陰の区域に入ったとき、また
はピーク電力か必要なとき電池から取出されて利用され
る。
[発明の解決すべき課題] ニッケル・カドミウムおよびニッケル水素電池は現在多
くの人工衛星で使用されている。その様な電池は電池の
重量1ポンド当り約17〜18ワツトを蓄電する能力を
有している。ナトリウム硫黄電池は現在ある電池の構造
を使用して電池の重量1ポンド当り約50ワツト以上を
蓄電する能力を有している。−例として約670ポンド
のニッケル水素電池がその必要な蓄電容量に合致するも
のとして通信衛星に必要とされている。ニッケル水素電
池かナトリウム硫黄電池で置換されるならば、電池の重
量は250ポンド以下に減少されるであろう。
電池の重量は人工衛星の発射の費用に含まれ、それは現
在では1ボンド当り約20.000ドルであり、400
ポンド以上の重量の減少は価格の減少としても顕著なも
のである。
このようにナトリウム硫黄電池は宇宙船での利用におい
て大きな利点を有しているがそれらの動作は地上でしか
確率されていない。地上と宇宙船とにおける動作の主要
な相違は宇宙空間においては重力がないことである。重
力がないことは、特に急速な放電下で電池の機能に顕著
な悪影響を有し、それは地上の場合には経験されないも
のである。したがってこのような電池を構成して打上げ
る前に予想される悪影響を避ける方法を開発することが
必要である。この発明はこの必要性を満し、さらに関連
する利点を与えるものである。
[課題解決のための手段] この発明は、無重力空間において電池の使用に関連する
問題を克服することのできるナトリウム硫黄電池、およ
びエネルギを蓄積し、蓄積されたエネルギを利用できる
方法を提供するものである。
この発明は蓄電池の基本的構造および動作を大きく変え
るものではなく、蓄電池が重力のない状態で動作される
とき蓄電池の高いインピーダンスおよび放電率に対する
関連した制限を避けるものである。この方法は電池のコ
ストと重量を僅かに増加させるたけである。
この発明によれば、ナトリウム硫黄電池は、ナトリウム
アノードと、硫黄カソードと、ナトリウムアノードと硫
黄カソードとを分離している固体セラミック電解質と、
硫黄中の気泡を避ける手段とを具備している。この気泡
を避ける手段は、硫黄中の気泡の形成を阻止するために
硫黄カソードに圧力を加える手段を備えている 約350℃の動作温度において、ナトリウム硫黄電池の
ナトリウムアノードと硫黄カソードは溶融する。これら
の相中において気泡が形成され、特に硫黄相における気
泡の形成は電池の内部インピーダンスの漸進的な増加を
生し、以下説明する理由によりさらに蓄電することがで
きないような事故を発生する。
ナトリウム硫黄電池か放電するとき、ナトリウム陽イオ
ンはアノードとカソードとを分離しているセラミック電
解質を通って硫黄カソードに向がって拡散する。ナトリ
ウム陽イオンがセラミック電解質を完全に通過すると、
それらは硫黄陰イオンと遭遇して結合し、ナトリウムポ
リサルファイドを形成する。ナトリウムポリサルファイ
ドの形成は大きな発熱を伴い、そのためセラミック電解
質の表面に直接隣接する硫黄カソードの領域は電池の通
常の動作温度より上に加熱される。
気泡は同時に、ポリサルファイド反応とは無関係に形成
される。気泡は蒸気化した硫黄および、または製造時に
電池中に封じ込められたその他のガスを含んでいる。地
上で使用される電池の場合には気泡は周囲の液体の硫黄
よりも密度が低いために上方に浮く傾向があり、電池の
上部に集められ、そこでは無害である。しかし無重力空
間では、気泡を上方に駆動する重力は存在しない。
その代りに、硫黄中の気泡はシステムの最も高温の部分
へ移動してそこに留まる傾向があり、以前に宇宙船の液
体推進剤タンク中で観察されたようなマリンゴニ(Ma
ringoni )効果の別の現れである。上述のよう
に硫黄カソードの局部的に高温になった部分はセラミッ
ク電解質に直接隣接しており、気泡はこの領域に移動す
る傾向がある。無重力空間では対流は存在しないから、
気泡がこの領域に到達するとそれらはそこに留まること
になる。
セラミック電解質に隣接した気泡の徐々の滞積は硫黄イ
オンがこの領域に到達することを阻止するからナトリウ
ム陽イオンと硫黄陰イオンとの反応によるナトリウムポ
リサルファイドの形成を妨害する。その結果は外部的に
は電池の容量の徐々の減少および内部インピーダンスの
増加として観察される。
この発明は硫黄内の気泡の存在を避ける手段を備えてい
る。気泡の悪影響は種々の方法によって避けることがで
き、気泡の形成の阻止や形成された気泡の悪影響の回避
等が含まれる。好ましい方法は気泡の形成を完全に避け
ることであり、それは、形成後の気泡の除去は詳細に後
述するようにカソードの導電性の内部構造の観点から困
難であるからである。好ましい実際的な方法の一つは硫
黄中の気泡の形成を抑制するために充分に高い圧力のガ
ス圧力を硫黄カソードに与えることである。
このような圧力は硫黄の蒸発を阻止するのに充分なよう
に少なくとも電池の動作温度における硫黄の蒸気圧より
大きくなければならない。
正の圧力が幾つかの方法で硫黄に与えられる。
そのような方法の一つは外部の圧力源からの圧力の印加
である。電池製造の通常の過程では硫黄もナトリウムも
流出しないように電池を完全に密封するが、外部圧力源
を設けることはこれらの成分の流出路を与える可能性が
ある。それ故密封された電池により硫黄に圧力を与える
ことが好ましい。
硫黄カソードに圧力を与える最も好ましい方法は硫黄に
ほとんど溶解しないガス源を硫黄を含む室内に配置する
ことである。ガス源はセラミック電解質の表面から離れ
た位置に設けられ、したがってガスは電解質表面に近い
領域に集められることなく硫黄に圧力を与えるように拡
張されたポケットを形成する。このようなガスの好まし
いガス源は固体ナトリウムアジ化物NaN、であり、そ
れは電池の動作温度で分解してナトリウムとガス状の2
価の窒素分子を生成する。
したがって、この発明によれる蓄電池は、第1の室と第
2の室とを備えている電池容器と、容器の第1の室内の
ナトリウムアノードと、容器の第2の室内の硫黄カソー
ドと、ナトリウムアノードと硫黄カソードとを分離して
いる固体セラミック電解質と、硫黄をその蒸発圧力以上
に加圧するのに充分な量で第2の室内に存在する加圧ガ
スとを具備し、この加圧ガスは実質上硫黄に不溶性であ
ることを特徴とする。加圧ガスは電解質から離れた位置
で第2の室中に位置されたナトリウムアジ化物のような
化合物を含み、それは気化して加圧ガスおよび電池の動
作に悪影響を及はさない金属その他の元素を生成するこ
とが好ましい。ナトリウムはすでに電池中に存在してい
るから、金属分解生成物として好ましいものである。
この発明はまたエネルギを蓄積し、利用する方法に拡張
される。電池の放電に関連して、この無重力空間におい
て予め蓄積されていた電気エネルギを解放する方法は、
ナトリウムアノードと、硫黄カソードと、ナトリウムア
ノードと硫黄カソードとを分離している固体セラミック
電解質と、硫黄中の気泡を避ける手段とを具備している
ナトリウム硫黄蓄電池を形成し、無重力空間において約
300℃以上の温度にその蓄電池を加熱し、固体セラミ
ック電解質を通ってナトリウムアノードから硫黄カソー
ドへナトリウム陽イオンを拡散させ、硫黄中での気泡の
発生を回避してそれによって予め蓄積されていた電気エ
ネルギを解放することを特徴とする。前に説明した同じ
方法はこの方法にも等しく適用できる。
この発明はナトリウム硫黄蓄電池の技術における進歩を
与え、それは無重力空間においてそのような電池の適用
に重要である。硫黄中の気泡の滞積を避けることによっ
て、電解質表面に隣接する気泡の滞積に関連する電池の
特性の徐々の低下が避けられる。
この発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照
にしたこの発明の実施例の詳細な説明により明白になる
であろう。
[実施例] 第1図はこの発明の1実施例のナトリウム硫黄電池10
の好ましい形態を示す。電池IOは外側円筒形容器12
(第1の円筒形シェルという)を備え、その内部に電池
のその他の部品が収容されている。
組立てを可能にするために、容器12は上部14と下部
16とを備え、それらの間にはシール18かある。
組立て後容器■2は気密封止される。容器12中には容
器12と同軸に円筒形の保護管20(第2の円筒形シェ
ルという)が配置されている。
電解質22は第3の円筒形シェルの形態の固体セラミッ
クであり、それは容器12および保護管20と同軸でそ
れらの間に配置されている。電解質22はナトリウムイ
オンがそれを通って急速に拡散することのできるセラミ
ック材料である。最も好ましい形態ではセラミック電解
質22は、酸化アルミニウム約90%、酸化ナトリウム
9%、酸化リチウム1%の組成のベータ/ベータ2重最
高級アルミナである。ここで全ての組成は特に示さない
限り重量%である。なお、この発明は電解質の特定の組
成によって限定されるものではない。
ナトリウムは保護管20の内部に収容されている。
保護管20の一端にはオリフィス25かありそれを通っ
て保護管20の内部と、保護管20と電解質22との間
の空間、すなわち第1の室24が連通している。
溶融するとナトリウムは保護管20内からオリフィス2
5を通って毛細管作用により第1の室24に流れる。
硫黄は容器10と電解質22との間の空間、すなわち第
2の室26内にある。さらに、この第2の室26は導電
性のグラファイトファイバから作られた多孔性グラファ
イトフェルト28(第2図に示されている)で満たされ
ている。フェルト28中のグラファイトファイバの詰込
み密度は、溶融したとき硫黄が自由にフェルト28を通
って流れるような密度である。フェルト28は第2の室
26を通る導電性を与える。
電解質22に隣接する電池10の領域は第2図にさらに
詳細に示されている。動作中に電池10は硫黄とナトリ
ウムが溶融する温度、恐らく約350℃に加熱される。
溶融したナトリウムは第1の室24中に流れる。ナトリ
ウム陽イオンは電解質22を通って第1の室24から第
2の室26へ拡散する。第2の室26へ到達するとナト
リウム陽イオンは電解質22の外側表面に隣接する硫黄
陰イオンと結合する。
ナトリウムの半分の電池の放電反応は次の通りである。
2Na−2Na” +2e xS+2e−=(Sx )−2 それ故、電池の全体の反応は、 2Na+xS−Na2sX 電子は反応中外部回路を通って流れる。ナトリウムポリ
サルファイドNa25Xは電池の放電の程度に応じて幾
つかの形態で存在可能であるから反応はこのようにして
行われる。放電の程度か増加すると生成されるナトリウ
ムポリサルファイドはNa2 S5 、Na2 S4 
、J’Ja2S3と順次変化する。
ナトリウムポリサルファイドを生成する上記の反応は強
い発熱性であり、反応が生しると熱を発生する。電解質
22の外側表面30に直接隣接する第2の室2Gの領域
および外側表面30目体は電池全体としてその温度に一
般的に維持されている動作温度より高い温度に選択的に
加熱される。熱は生成した地点から時間とともに拡散す
る。しかしもしも、電池の放電が急速であれば熱は拡散
する時間がなく、熱が増大する。これは特に電池が無重
力状態で動作されるとき著しい。それは熱の移動を促進
する硫黄中の対流を生じる自然の重力が存在しないから
である。第3図は、電池10の円筒半径に沿った位置の
関数として温度を重畳して示した第2図と同じ領域を表
した図である。
電池IQが重電されたとき反対の反応が生じる。
ナトリウムはこの反応により定められたアノードであり
、電池10の容器12の上部14にある負電極34によ
って外部回路32に接続されている。硫黄はこの反応の
カソードであり、電池IOの容器12の下部16にある
正電極3Bによって外部回路32に接続されている。フ
ェルト28中のグラファイトファイバは電解質22の外
側表面30付近の電気化学反応の生じた地点から第2の
室2Bを通って容器12へ、したがって正電極36へ電
流を搬送するのを助ける。電流が金属的伝導により搬送
される溶融ナトリウムを通る電流の伝導にはそのような
補助手段は必要ない。
再び第3図を参照すると、ガス状の硫黄の気泡38が電
池10の動作中に第2の室26内の硫黄中で形成される
可能性がある。電池が重力の影響下の地上で動作される
のであれば、この気泡38はそれらの密度かは硫黄より
も低いから上方に浮かび、第2の室2Bの上部に消散さ
れて無害である。しかしながら、無重力空間では気泡3
8は浮遊せず、その代りに何等かの他の力によって駆動
されて動かされなければ硫黄中にそのまま残る。
このような気泡38を動かす駆動力は電解質22の外側
表面30に隣接した第2の室26の部分中に温度増加を
生じる温度勾配の形態で存在する。無重力空間では流体
中のガスの気泡は、マリンゴニ効果として知られている
現象である流体の最高温度の部分に向かって移動する傾
向があることが他の場合に観察されている。同じ原理が
気泡38を外側表面30に駆動する。時間とともに第3
図に示されているように、気泡38は電解質22の外側
表面30付近に滞積し、硫黄に向かう運動を阻止する気
泡の境界層を形成し、反応生成物を外側表面30から遠
ざける。それ故電池反応は阻害され、明らかに電池のイ
ンピーダンスは時間とともに増加する。
好ましい形態では、この発明は硫黄中の気泡の形成を完
全に阻止し、そのため外側表面30に向かって移動する
気泡は硫黄中に存在しない。気泡形成は硫黄カソードの
表面に正圧力を与えることによって抑制される。正圧力
は硫黄の蒸発を阻止するような充分に高いものでなけれ
ばならない。
350℃の好ましい動作温度において、硫黄の蒸気圧は
約1/2気圧である。それ放生なくとも約1/2気圧の
正圧力が蒸発を阻止するために硫黄の表面に加えられな
ければならない。
正圧力は種々の方法で与えられることができる。
好ましい方法は第2の室26内の硫黄カソードの表面に
ガス圧力を供給するものである。選択されたガスは硫黄
に実質上溶解しないものでなければならない。そうでな
ければそれは硫黄中に入って恐らく気泡を生成すること
により別の問題を提起することになるからである。ここ
で使用する“実質上溶解しない”とはカズが硫黄に対す
る溶解度を有さず、実際に全てのガスが溶融した硫黄中
で非常に低い溶解度であることを意味するものである。
そのような非常に低い溶解度はこの発明の動作において
許容されるものである。
正ガス圧力を与える最も好ましい方法は硫黄に実質上溶
解しないガスを生成するために電池の動作温度で分解す
る充分な量の化合物40を室内に含ませることである。
化合物の分解は硫黄を汚染して電池の動作を妨害するよ
うな他の生成物を生じてはならない。化合物40は外側
表面30に隣接した第2の室26の部分から離れた点に
配置されなければならず、それによって生成された加圧
ガスが外側表面30に隣接した領域に現れることがない
ようにしなければならない。そうしなければ再び重要な
問題を生しる。
加圧ガスを生成する最も好ましい化合物はナトリウムア
ジ化物NaN3である。ナトリウムアジ化物は電池の動
作温度で分解してナトリウムおよび2価の窒素ガスを生
成し、この窒素ガスは実質上液体硫黄に不溶性である。
ナトリウムは上述の反応中ナトリウムか硫黄と反応する
のであるがら当然汚染物質ではない。固体ナトリウムア
ジ化物は最初は第1図に示されるようにカーボンのセパ
レータ41によって硫黄から分離されて電解質22から
離れた第2の室26の一端に配置されている。電池10
がその動作温度に加熱されるとナトリウムアジ化物は分
解して窒素加圧ガスを発生し、硫黄中の気泡の発生を阻
止する。ガスの圧力は最初に設けられ蒸発されるナトリ
ウムアジ化物の量によって決定される。
電池lOの最も好ましい形態の構造のさらに詳細な部分
について例示として説明する。しかしこれはこの発明を
限定するものではない。この発明はその他の形態の電池
にも適用可能である。電池1゜の全体の長さは約10イ
ンチであり、容器12の外径は約1−3/8インチであ
る。容器12は硫黄により腐食されないクロムで被覆さ
れたステンレス鋼またはモリブデンで形成され、約0.
020インチの厚さである。保護管20はステンレス鋼
で形成され、約0.015インチの厚さである。電解質
22は約0.045インチの厚さの前述のようなセラミ
ック材料である。第1の室24、すなわち保護管20の
外面と電解質22の内面との間の空間は約0.020イ
ンチの広さである。第2の室26、すなわち電解質22
の外面と容器12の内面との間の空間は約0.170イ
ンチの広さである。350℃の電池の動作温度で約2気
圧の加圧圧力を得るために、約2〜5グラムのナトリウ
ムアジ化物か配置される。
この発明の電池10はその容量範囲の大部分にわたって
約2.08ボルトの開放回路電圧を発生する。
上述のような好ましい寸法および特性を有する電池は約
40アンペア時間の容量を有する。通常の宇宙船構造に
おいては多数の個々の電池か所要の電圧および容量の電
力を提供するように適当な態様で互いに接続されている
気泡の形成を阻止するための硫黄の加圧の別の方法が第
4図に示されている。窒素のような加圧ガスは外部源5
0からガス供給管52を通って電解質の外側表面30か
ら離れた硫黄の表面に供給されている。この方法は圧力
が第2の室26中の一液体のレベルに関係なく一定に維
持されることができ、バッテリーを構成する全ての電池
中のガス圧力が単一の弁54によって動作中に制御され
ることができる利点を有している。しかしそれは個々の
電池をもはや密封することができず、そのためシステム
中のどこかの一つの漏洩がバッテリー全体の故障となる
欠点を有している。このため密封した電池の内部に化合
物40を配置する方法のほうが好ましい。この場合には
1個の電池の故障かバッテリー全体の故障に波及するこ
とがない。
任意の許容できる方法によって硫黄に充分な大きさの圧
力を加えることによって硫黄中の気泡の形成は抑圧され
る。その結果無重力空間における電池の動作を妨害する
第3図に示したような移動する気泡が硫黄中に存在しな
くなる。前に形成された気泡を除去することも一つの方
法であるが、フェルトで満たした第2の室26から気泡
を除去することは困難であるから好ましい方法ではない
それよりも前記のように気泡の形成を阻止することが好
ましい。
この発明の電池10は硫黄中に形成される気泡の発生に
よる特性の低下がなく無重力空間で動作させることがで
きる。ナトリウム中の気泡の形成は問題にはならない。
それはその融点がずっと高いからである。
以上、この発明は説明のための特定の実施例について詳
細に説明したが、この発明の技術的範囲内で多くの変形
が可能である。したがって、この発明は特許請求の範囲
の記載によってのみ限定されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の1実施例のナトリウム硫黄蓄電池の
断面図である。 第2図は電解質に隣接する領域を示している第1図の部
分的剋拡大詳細図である。 第3図は蓄電池の放電中の温度分布を重畳した第2図に
対応する図である。 第4図はこの発明の別の実施例の原理のナトリウム硫黄
蓄電池および加圧装置の概略図である。 12・・・容器、14・・・容器上部、16・・・容器
下部、20・・・保護管、22・・・電解質、24・・
・第1の室、25・・・オリフィス、26・・・第2の
室、40・・・ナトリウムアジ化物。 F/G、4

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ナトリウムアノードと、 硫黄カソードと、 ナトリウムアノードと硫黄カソードとを分離している固
    体セラミック電解質と、 硫黄中の気泡を避ける手段とを具備していることを特徴
    とするナトリウム硫黄蓄電池。
  2. (2)前記気泡を避ける手段は、硫黄中の気泡の形成を
    阻止するために硫黄カソードに圧力を加える手段を備え
    ている特許請求の範囲第1項記載のナトリウム硫黄蓄電
    池。
  3. (3)前記硫黄カソードに圧力を加える手段は、硫黄中
    に実質的に溶解しないガスを生成するために分解する化
    学的化合物を含んでいる特許請求の範囲第2項記載のナ
    トリウム硫黄蓄電池。
  4. (4)前記硫黄カソードに圧力を加える手段は、ナトリ
    ウムアジ化物を含んでいる特許請求の範囲第2項記載の
    ナトリウム硫黄蓄電池。
  5. (5)アノード、カソード、電解質、および気泡を避け
    る手段を収容する容器を備え、この容器はアノードを含
    む第1の室と、カソードを含む第2の室とを備えている
    特許請求の範囲第1項記載のナトリウム硫黄蓄電池。
  6. (6)電解質は第2の室の壁の少なくとも一部を形成し
    ている特許請求の範囲第5項記載のナトリウム硫黄蓄電
    池。
  7. (7)気泡を避ける手段は電池の動作温度において硫黄
    の蒸気圧よりも大きい圧力を第2の室に供給する手段を
    備えている特許請求の範囲第5項記載のナトリウム硫黄
    蓄電池。
  8. (8)電解質は酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、お
    よび酸化リチウムの混合物により本質的に構成されてい
    る固体セラミックである特許請求の範囲第1項記載のナ
    トリウム硫黄蓄電池。
  9. (9)第1の室と第2の室とを備えている電池容器と、 容器の第1の室内のナトリウムアノードと、容器の第2
    の室内の硫黄カソードと、 ナトリウムアノードと硫黄カソードとを分離している固
    体セラミック電解質と、 硫黄をその蒸発圧力以上に加圧するのに充分な量で第2
    の室内に存在する加圧ガスとを具備し、この加圧ガスは
    実質上硫黄に不溶解性であることを特徴とするナトリウ
    ム硫黄蓄電池。
  10. (10)固体セラミック電解質は第2の室の壁の少なく
    とも一部を形成している特許請求の範囲第9項記載のナ
    トリウム硫黄蓄電池。
  11. (11)蓄電池の容器の壁の少なくとも一部を構成して
    いる第1の円筒形シェルと、 この第1の円筒形シェル内に適合するような寸法を有し
    、ナトリウムアノードを含む第1の室の少なくとも1つ
    の壁を構成している第2の円筒形シェルと、 第1の円筒形シェルと第2の円筒形シェルとの間に配置
    された第3の円筒形シェルの形態の固体セラミック電解
    質とを具備し、 硫黄カソードは第1の円筒形シェルと第3の円筒形シェ
    ルとの間に配置され、 第1の円筒形シェルと第3の円筒形シェルとの間の空間
    は加圧ガスが含まれており、 さらに第2の円筒形シェルの内部から第2の円筒形シェ
    ルと固体セラミック電解質との間の空間にナトリウムが
    流れるのを許容するナトリウム流通手段を備えている特
    許請求の範囲第9項記載のナトリウム硫黄蓄電池。
  12. (12)ナトリウムアノードと、硫黄カソードと、ナト
    リウムアノードと硫黄カソードとを分離している固体セ
    ラミック電解質と、硫黄中の気泡を避ける手段とを具備
    しているナトリウム硫黄蓄電池を形成し、 無重力空間において約300℃以上の温度にその蓄電池
    を加熱し、 固体セラミック電解質を通ってナトリウムアノードから
    硫黄カソードへナトリウム陽イオンを拡散させ、硫黄中
    における気泡の発生を回避してそれによって予め蓄積さ
    れていた電気エネルギを解放することを特徴とする無重
    力空間において予め蓄積されていた電気エネルギを解放
    する方法。
  13. (13)気泡の発生を回避する手段は硫黄中での気泡の
    発生を阻止するために硫黄カソードを加圧する手段を含
    んでいる特許請求の範囲第12項記載の方法。
  14. (14)硫黄カソードを加圧する手段は硫黄に実質的に
    不溶であるガスを生成するために分解する化学的化合物
    を含んでいる特許請求の範囲第13項記載の方法。
  15. (15)硫黄カソードを加圧する手段はナトリウムアジ
    化物を含んでいる特許請求の範囲第13項記載の方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06283202A (ja) * 1993-03-29 1994-10-07 Ngk Insulators Ltd ナトリウム−硫黄電池及びそれに使用される圧力調整物

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