JPH03235688A - 電動サーボモータ式調速機 - Google Patents

電動サーボモータ式調速機

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JPH03235688A
JPH03235688A JP2028750A JP2875090A JPH03235688A JP H03235688 A JPH03235688 A JP H03235688A JP 2028750 A JP2028750 A JP 2028750A JP 2875090 A JP2875090 A JP 2875090A JP H03235688 A JPH03235688 A JP H03235688A
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torque
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水車等の水力機械の水口開閉制御を行う電動
サーボモータ式調速機に関するものである。
〔従来の技術〕
調速機は、水車の回転速度及び出力を調整するため水車
に対する流量を制御する装置である。この流量制御は水
口に取付けられたガイドベーンの開度を調節することに
より行なわれる。
一般に、ガイドベーンはリンク機構を介してガイドリン
グへ機械的に接続され、ガイドリングはロッド、ビン等
を介して一対のサーボモータへ機械的に接続されている
そして、この一対のサーボモータの駆動力によってガイ
ドリングが所定範囲内で回動し、ガイドベーンの開度調
節が行なわれるようになっている。
ところで、サーボモータには油圧式のものと電動式のも
のとがあるが、前者を採用する場合には、圧油装置、圧
油タンク、配管、弁類、油中異物除去用フィルタ等を設
置しなければならず、装置全体が大型化、複雑化する。
また、フィルタで除去しきれなかった油中異物の蓄積に
よってアクチュエータの正常動作が妨げられるなどの不
具合も生じ、さらに、油の河川流出防止など環境問題に
対しても注意を払わなければならなくなっている。
そのため、近時は後者すなわち電動式のサーボモータか
次第に多く採用されるようになってきている。
このような電動サーボモータを用いた調速機として例え
ば特開昭64−52014号公報に記載されたものがあ
る。これは、電動サーボモータとして、可変速性能が良
好なブラシなし直流モータを用い、このブラシなし直流
モータをインバータにより可変速運転するようにしたも
のである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、直流モータは交流モータに比べてそのモ
ータ容量が小さなため、充分に大きな駆動力が得られな
いという欠点がある。
したがって、大容量乃至中容量の水車発電機に使用する
調速機については、依然として油圧サーボモータが用い
られており、電動サーボモータを用いることができるの
は、小容量の水車発電機に使用する調速機に対してのみ
であるという制約があった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、大容量乃
至中容量の水車発電機に使用する調速機についても電動
サーボモータを用いることができる電動サーボモータ式
調速機を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、第1の発明にあっては、ガイ
ドベーンの開閉制御を行うガイドリングに一対のロッド
を取付け、この一対のロッドを一対の電動サーボモータ
により個別に駆動するようにした電動サーボモータ式調
速機において、前記一対の電動サーボモータとして用い
られる一対の交流電動サーボモータと、前記一対の交流
電動サーボモータに電力を供給する一対の電力変換器と
、前記一対の交流電動サーボモータに出力される電流を
検出する一対の電流検出器と、前記一対の交流電動サー
ボモータに生ずる磁束の大きさ及び方向を検出する一対
の磁束検出器と、前記一対の電流検出器及び前記一対の
磁束検出器の検出に基き、前記一対の電力変換器を介し
て、前記一対の交流電動サーボモータに対するベクトル
制御を行う一対のベクトル制御回路と、を備えた構成と
しである。
また、第2の発明にあっては、第1の発明において、前
記一対のベクトル制御回路のそれぞれは、前記電流検出
器及び前記磁束検出器の検出に基いて演算されたトルク
電流信号を入力するトルク電流比較演算器を有しており
、しかも、このトルク電流比較演算器は、この一方のト
ルク電流信号と他方のベクトル制御回路内で演算された
他方のトルク電流信号とを比較し、前記一対の交流電動
サーボモータのトルクがほぼ均一となるような補正トル
ク電流信号を演算して出力するようになっており、それ
ぞれのベクトル制御回路はこの補正トルク電流信号を用
いて前記ベクトル制御に関する動作を行う構成としであ
る。
第3の発明にあっては、第2の発明において、前記一対
のベクトル制御回路のそれぞれは、前記電流検出器及び
前記磁束検出器の検出に基いて演算された磁化電流信号
を入力する磁化電流比較演算器を有しており、しかも、
この磁化電流比較演算器は、この一方の磁化電流信号と
他方のベクトル制御回路内で演算された他方の磁化電流
信号とを比較し、前記一対の交流電動サーボモータのト
ルクがほぼ均一となるような補正磁化電流信号を演算し
て出力するようになっており、それぞれのベクトル制御
回路は二の補正磁化電流信号を用いて前記ベクトル制御
に関する動作を行う構成としである。
第4の発明にあっては、第2の発明又は第3の発明にお
いて、前記一対のベクトル制御回路のそれぞれは、前記
トルク電流比較演算器に入力される一方のトルク電流信
号と他方のトルク電流信号との偏差量が所定基準偏差量
を超えたときにトルク電流異常信号を出力するトルク電
流異常検出器を備えており、このトルク電流異常信号に
基いて所定の保護動作を行う構成としである。
第5の発明にあっては、第3の発明又は第4の発明にお
いて、前記一対のベクトル制御回路のそれぞれは、前記
磁化電流比較演算器に入力される一方の磁化電流信号と
他方の磁化電流信号との偏差量が所定基準偏差量を超え
たときに磁化電流異常信号を出力する磁化電流異常検出
器を備えており、この磁化電流異常信号に基いて所定の
保護動作を行う構成としである。
〔作 用〕
第1の発明では、一対のベクトル制御回路は、一対の電
流検出器及び一対の磁束検出器の検出に基いて、磁化電
流及びトルク電流に関する演算などを行い、一対の電力
変換器を介して、一対の交流電動サーボモータに対する
ベクトル制御を行う。
この場合、交流電動サーボモータは交流モータであるが
故に、そのモータ容量を大きくすることができる。また
、ベクトル制御が行なわれるため、交流モータであるに
もかかわらず、一対の交流電動サーボモータの可変速性
能は、調速機にとっては充分に満足し得るものとなる。
第2の発明では一対のベクトル制御回路のそれぞれに設
けられたトルク電流比較演算器は、自己の属するベクト
ル制御回路内で演算された一方のトルク電流信号と、他
方のベクトル制御回路内で演算された他方のトルク電流
信号とを入力し、補正トルク電流信号を出力する。この
補正トルク電流信号によって、一対の交流電動サーボモ
ータのトルクがほぼ均一となる。したがって、ガイドリ
ングに取付けられた一対のロッドのうち、いずれか一方
の側に過大な力が加わることがない。
第3の発明では、第2の発明におけるトルク電流比較演
算器の他に、磁化電流比較演算器が一対のベクトル制御
回路のそれぞれに設けられている。
そして、補正トルク電流信号の他に補正磁化電流信号を
出力する。これら両信号によって、一対の交流電動サー
ボモータのトルクがほぼ均一となるように制御され、そ
の制御精度も高いものとなる。
第4の発明では、一対のベクトル制御回路に関し、一方
のトルク電流信号と他方のトルク電流信号との偏差が一
定以上になると、トルク電流異常検出器によって交流電
動モータの運転停止あるいは主機の運転停止などの保護
動作を行うようになっている。これは、両信号の偏差が
余りに大きなときは何らかの異常か発生していると考え
られるからである。
第5の発明では、第4の発明におけるトルク電流異常検
出器の他に磁化電流異常検出器も設けられており、一対
のベクトル制御回路に関し、一方の磁化電流信号と他方
の磁化電流信号との偏差が一定以上になった場合も所定
の保護動作が行なわれるようになっている。したがって
、保護がより完全なものとなる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図乃至第4図に基き説明す
る。第1図は第1の発明の実施例を示すブロック図であ
る。
ガイドベーン1にはリンク機構2を介してガイドリング
3が接続されており、このガイドリング3は一対の操作
ロッド4及びビン5を介して一対の駆動装置6に接続さ
れている。
駆動装置6は、交流電動サーボモータとしての誘導モー
タ7と、この誘導モータ7の回転運動をボールネジ等を
用いて直線運動に変換する運動変換器8と、誘導モータ
7の回転速度を検出するレゾルバ ポテンショメータ、
エンコーダあるいはタコジェネレータ等の速度検出器9
と、ガイドベーン1の開度を検出する開度検出器10と
から構成されている。
誘導モータ7には、インバータあるいはサイクロコンバ
ータ等の電力変換器12から3相交流電流が供給され、
その際の電流及び磁束は、CT等の電流検出器13、及
びホール素子等の磁束検出器14で検出されるようにな
っている。そして、電力変換器12は3相交流電源15
に接続されており、電力変換器12が誘導モータ7に出
力する電流量はベクトル制御回路16によって制御され
るようになっている。
ベクトル制御回路16の構成を説明すると、これは電流
検出器13で検出された3相交流電流を2相交流電流に
変換する3相2相変換器17と、この2相交流電流を二
つの直流量すなわち磁化電流及び磁束電流に変換する座
標変換器18と、磁束検出器14の検出に基いて磁束の
大きさ及び方向を演算する磁束演算器19とを有してい
る。そして、調速機Iノギュレータ29からの信号に基
いて基準値を設定する基準磁束設定器20及び基準速度
設定器21と、磁束設定器22及び速度設定器23と、
磁化電流調節器24及びトルク電流調節25と、直流量
を交流量(2相)に変換する座標変換器26と、2相交
流量を3相交流量に変換する2相争3相変換器27と、
誘導モータ9に供給する電流量を制御するための信号を
出力する電流調節器28とを有している。
調速機レギュレータ29には、速度指令器30及び出力
指令器31からの指令信号が入力されると共に、水車回
転速度演算器32及びガイドベーン開度演算器33から
の演算信号が入力されるようになっており、これらの入
力信号に基いて、基準値設定信号が一対のベクトル制御
回路16゜16に出力されるようになっている。なお、
水車回転速度演算器32は、速度検出器(スピード・シ
グナル・ジェネレータ)34の検出に基いて演算を行な
い、ガイドベーン開度演算器33は開度検出器10の検
出に基いて演算を行う。
次に、このように構成される第1の発明の実施例につい
て説明する。
ここで、交流モータに対するベクトル制御の原理を簡単
に説明しておくと、この原理は、磁束の大きさと方向(
磁束のベクトル)とを検出し、磁束の大きさが一定とな
るように磁束を作る磁化電流を調整すると共に、所要ト
ルクの大きさに比例したトルク電流を磁束に対し90”
となる方向へ流すことを内容とする原理である。
つまり、モータに発生する力の大きさをF1磁束をφ、
電流を15電流と磁束のなす角度をθ、定数をKとする
と、これらの間には F−に−φ・l−8inθ なる関係が成り立つ。
ここで、磁束φを作る電流を磁化電流iMと呼び、磁束
φと直交してトルクを発生させる電流をトルク電流iT
と呼ぶこととすれば、磁化電流1間は直流モータの界磁
電流に、トルク電流iTは直流モータの電機子電流にそ
れぞれ対応させて考えることかできる。
したがって、磁束φの大きさを検出してこれが一定にな
るよう磁化電流iMを調整すると共に、この磁束φの方
向も検出してこれと同一方向の固定子巻線にトルク電流
iTを流せば、このとき、θ−90’となり、固定子に
は磁束φとトルク電流iTとの積に比例するトルクが発
生するため、回転子がその反作用トルクで回転すること
になる。
このような制御により、交流モータを直流モータ並の性
能で運転することが可能になる。
第1図に戻って説明を続けると、磁束検出器14は、誘
導モータ7内の空隙面に取付けた磁気感応素子等を用い
て構成されており、その検出信号は磁束演算器19に送
られる。磁束演算器19はこの検出信号に基いて磁束の
大きさ及び方向を演算する。
また、電流検出器13で検出された3相交a電流信号i
R,iS、iTは3相2相変換器17で2相交流電流信
号1α、iβに変換され、さらにこの信号1α、iRは
、磁束の方向についても考慮されながら、制御性の良い
直流量に変換される。
この直流量とは磁化電流iMとトルク電流ITである。
上記の変換動作の内容を第4図に基いて説明すると、ま
ず、フレミングの左手の法則により、誘導モータ7への
印加電流iのうち磁束φを発生させる磁束ベクトルφと
同一方向の成分が磁化電流iMとなり、これと直交する
方向の成分がトルク電流iTとなる。
具体的には、固定子3相巻線で作られるベクトル電流を
iR,iS、iTとしたとき、これらを合成したもので
ある電流ベクトルiと等しい合成電流ベクトルを作る2
相巻線電流iα、iβを3相・2相変換器17で求め、
次に座標変換器18でiMとiTとを求めるようにする
座標変換器18は下式の演算を行うが、この式から明ら
かなように、磁束φの方向はsinψ。
COSψにより加味されている。
iM = l i 1cos (ε−ψ)−iαeos
ψ+iβsinψiT = l i 1sin (ε−
ψ)−−iaslnφ+iβcinψ上式では、(ε−
ψ)が一定であるために磁化電流iMとトルク電流iT
は一定の直流量となっている。このように、合成電流ベ
クトルiを磁化電流iMとトルク電流iTとに分離し、
磁束φが一定となるよう磁化電流IMを調整すると共に
、所要トルクの大きさに比例するようトルク電流iTを
調整して磁束φと直角方向に流すことにより、トルク調
整が行なわれる。この場合、磁束の大きさ1φ1と磁束
の方向ψ(すなわちsinψ。
COSψ)については、ベクトルアナライザ等の磁束演
算器19が、磁束検a器14の検出に基いて、演算を行
う。
さて、第1図左方の調速機レギュレータ29には、水車
回転速度及びガイドベーン開度(サーボモータストロー
ク)が入力されるが、調速機レギュレータ29は、これ
ら両信号と速度指令信号。
出力指令信号とに基いて所定の演算を行い、制御信号を
一対のベクトル制御回路16.16に出力する。
この制御信号に基いて、ベクトル制御回路16内の基準
磁束設定器20及び基準速度設定器21は、それぞれ基
準磁束信号及び基準速度信号を出力する。なお、これら
基準磁束設定器20及び基単速度設定器21は、調速機
レギュレータ29内に設けるようにしてもよい。
基準磁束設定器20からの基準磁束信号は、磁束演算器
19からの磁束信号が重畳された後、磁束設定器22に
入力される。また、基準速度設定器21からの基準速度
信号は、速度検出器9からの速度検出信号と重畳された
後、速度設定器23に入力される。
* そして、磁束設定器22は磁束設定信号iMを* 出力するが、この磁束設定信号iMは座標変換器18か
らの磁化電流iMが重畳された後、磁化電流調節器24
に入力される。磁化電流調節器24は、以後検出される
磁化電流iMが初期値と等し** く一定となるように、磁化電流調節信号iM  を出力
する。
同様に、トルク電流設定器23は速度設定信号iT*を
出力するが、この速度設定信号11本は座標変換器18
からのトルク電流iTが重畳された後、トルク電流調節
器25に入力される。トルク電流調節器25は、以後検
出されるトルク電流iTが所要の値となるようにトルク
電流調節信号iT**を出力する。
座標変換器26は、これら磁化電流調節信号**** iM  及びトルク電流調節信号iT  を、磁束の方
向sinψ、  eO8φをパラメータとして、2相交
、ネ、* 流信号lα 、Lβ に変換する。
さらに、2相φ3相変換器27は、この2相交本   
  、    本                 
       本      本流信号iα 、1β 
を3相交流化号iR,is*零* iTに変換する。この3相交流化号iR,is。
本 iTは、電流検出器13からの電流検出信号lR11s
、iTが重畳された後、電流調節器28に入力される。
そして、この入力に基いて、電流調節器28は、零**
本    木本 電流調節信号iR、iS  、iT  を電力変換器1
2に対して出力する。これにより、誘導モータ7には、
磁化電流iMを一定とし、所要トルクに応じたトルク電
流iTとなるように、電力変換器12から電流が供給さ
れる。
ところで、ガイドリング3を駆動する一対の誘導モータ
7.7は互いに同一のものであるが、その特性について
は完全に同一となるわけではない。
したがって、この一対の誘導モータ8,8の電流値が同
一となるように、すなわち、一対のベクトル制御回路1
6.16がそれぞれ同一の電流調節木本**    本
本 信号iR、is  、iT  を一対の電力変換器12
゜12に出力するようにしたのでは、一方の誘導モータ
7の応答が遅くなり、他方の誘導モータ7の応答が速く
なるため、どちらかのモータに負荷が片寄ることになる
。そのため、負荷が片寄った側のモータの寿命が著しく
損なわれ、また、これに駆動される操作ロッド4等の部
材にも破壊、破損、カジリ等の不具合が生じることが考
えられる。以下に、述べる第2乃至第5の発明の実施例
は、このような不具合の発生を防止するため、一対の誘
導モータ7に働く負荷の不均一、すなわち発生トルクの
不均一を解消しようとするものである。
第2図は、第2及び第4の発明の実施例を示すブロック
図である。この第2図におけるベクトル制御回路16A
は、第1図におけるベクトル制御回路16の構成に、新
たにトルク電流比較演算器35、トルク電流異常検出器
36.トルク電流設定器37を加えたものである。そし
て、座標変換器18は自回路内及び他方の回路内の双方
のトルク電流比較演算器35にトルク電流信号iTを出
力している。
このように構成される第2の装置の動作について説明す
ると、まず、トルク電流比較演算器35は、自回路内及
び他方の回路内の双方の座標変換器18からトルク電流
信号iTを入力する。
トルク電流比較演算器35は、この二つのトルク電流信
号iTの偏差を演算し、この偏差の値がトルク電流設定
器37で予め定められている設定値以下であるか否かを
チエツクする(この場合、両信号の偏差に加えて、両信
号の和についても所定値以下であるか否かをチエツクす
るようにしてもよい。)。
そして、偏差の値が設定値以下である場合、トルク電流
比較演算器35は、自回路内の座標変換器18からのト
ルク電流信号iTと、他方の回路内の座標変換器18か
らのiTとの平均値を演算し、これを補正トルク電流信
号ITOとして出力する。
このように、一対のベクトル制御回路16A内の各トル
ク電流比較演算器35は共に同一の値(両信号の平均値
)の補正トルク電流信号iTOを出力するので、ガイド
リング3を回動または保持するのに必要な一対の誘導モ
ータ7.7の発生トルクを互いにほぼ均一にすることが
できる。
また、二つのトルク電流信号iTの偏差が設定値以上で
ある場合は、トルク電流異常検出器36のタイマが動作
を開始し、一定時間経過後もまだ設定値以上であれば、
異常であるとして、異常信号を調速機レギュレータ29
に送出する。異常信号を受けた調速機レギュレータ29
は、ガイドベーン閉指令信号を各ベクトル制御回路16
に出力して各誘導モータ7に閉動作を行なわせる。これ
により、ガイドベーン1は全閉し、ランナへの流水が遮
断されるため、水車は停止する。
なお、上記の例では、異常信号を一旦調速機レギュレー
タ29に送って水車を停止させるようにしているが、ベ
クトル制御回路16A内に新たに保護回路を設けるよう
にし、この保護回路に異常信号を入力させることにより
、誘導モータ7に閉動作を行なわせるようにするか、あ
るいは誘導モータ7への電流を遮断するようにしてもよ
い。また、トルク電流比較演算器35から出力される補
正トルク電流信号iTOは二つのトルク電流iTの平均
値となっているが、いずれか大きい方の値をそのまま採
用するようにしてもよい。
そして、第1図では、磁束検出器14としてホール素子
等の磁気感応素子を用いることを想定して説明したが、
第2図では磁束検出器として計器用変圧器(PT)38
を用いた例を示している。
すなわち、計器用変圧器により各相別に検出された電圧
Vl?、VS、VTは3相・2相変換器39により2相
電圧Vα、Vβに変換される。次いで、電動機磁束は電
動機内部誘起電圧を積分したちのであるという原理を利
用し、2相電流iα、1βと固定子換算全漏れインダク
タンスとを用いて積分器40により2相離束φα、φβ
が求められる。
磁束演算器であるベクトルアナライザ19は、この2相
離束φα、φβに基いて磁束の大きさφ1と、磁束の方
向s1nψ、  eO8ψとを演算する。
第3図は、第3及び第5の発明の実施例を示すブロック
図である。この第3図におけるベクトル制御回路16B
は、第2図におけるベクトル制御回路16Aの構成に、
新たに磁化電流比較演算器41、磁化電流異常検出器4
2.磁化電流設定器43を加えたものである。そして、
座標変換器18は自回路内及び他方の回路内の双方の磁
化電流比較演算器41に磁化電流信号iMを出力してい
る。
これら磁化電流比較演算器41.磁化電流異常検出器4
2.磁化電流設定器43は、第2図で説明したトルク電
流比較演算器35.トルク電流異常検出器36.トルク
電流設定器37と同様に動作し、磁化電流比較演算器4
1は補正磁化電流信号iMoを出力する。
このように、第3図では一対のベクトル制御回路16B
内の各トルク電流比較演算器35が共に同一の値の補正
トルク電流信号iTOを出力するのみならず、各磁化電
流比較演算器41も共に同一の値の補正磁化電流信号i
MOを出力するようになっているので、第2図のものよ
りも、さらに精度の高い制御を行うことが可能になる。
この場合、一対のベクトル制御回路16B。
16B内において、各磁化電流調節器24、及びトルク
電流調節器25は互いに同一の信号を出力し、一対の誘
導モータ7.7に発生するトルクを同一にすることがで
きる。
ただし、この場合、一対の誘導モータ7.7に供給され
る各電流i1?、iS、iTが互いに同一の値をとるわ
けではない。これは、各誘導モータ7に供給される電流
の合成電流ベクトルiの大きさlilはたしかに同一と
なるが、各誘導モータ7における瞬時の発生磁束φの方
向は、当然のことながら同一とならない方が多いからで
ある。つまり、一対の座標変換器26.26にそれぞれ
人** 力される信号iM  は互いに等しく、また信号零* iT  も互いに等しくなっているが、上記のように磁
束φの方向が異なっていることから、一対の座標変換器
26.26からそれぞれ出力される信奉       
                         
    本号iα は互いに異なり、また信号iβ も
互いに異なるものとなる。したがって、一対の誘導モー
タ7.7に供給される各電流i1.iS、iTも瞬時に
おいては互いに異なった値をとることになる。
〔発明の効果〕
以上のように、第1の発明によれば、ガイドリングを駆
動する一対の電動サーボモータとして交流電動サーボモ
ータを用いることとし、これをベクトル制御する構成と
したので、交流モータである交流電動サーボモータを直
流モータ並の性能で制御することができる。したがって
、現在、大容量乃至中容量の水車発電機に用いられてい
る油圧サーボモータ式調速機を、全て電動サーボモータ
式調速機に代替することが可能になる。
また、第2乃至第5の発明によれば、上記効果に加えて
、一対の電動サーボモータのうちいずれかの側に負荷が
片寄るのを防止する構成としたので、より安定した制御
を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明の実施例を示すブロック構成図、第
2図は第2及び第4の発明の実施例を示すブロック構成
図、第3図は第3及び第5の発明の実施例を示すブロッ
ク図、第4図は第1図乃至第3図の一部の構成要素の動
作を説明するための説明図である。 1・・・ガイドベーン、3・・・ガイドリング、4・・
・ロッド、7・・・交流電動サーボモータ(誘導モータ
)、12・・・電力変換器、13・・・電流検出器、1
4・・・磁束検出器、16.16A、16B・・・ベク
トル制御回路、35・・・トルク電流比較演算器、36
・・・トルク電流異常検出器、38・・・磁束検出器(
計器用変圧器)、41・・・磁化電流比較演算器、42
・・・磁化電流異常検出器、iM・・・磁化電流信号、
iT・・・トルク電流信号、iMO・・・補正磁化電流
信号、iTO・・・補正トルク電流信号。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ガイドベーンの開閉制御を行うガイドリングに一対
    のロッドを取付け、この一対のロッドを一対の電動サー
    ボモータにより個別に駆動するようにした電動サーボモ
    ータ式調速機において、前記一対の電動サーボモータと
    して用いられる一対の交流電動サーボモータと、 前記一対の交流電動サーボモータに電力を供給する一対
    の電力変換器と、 前記一対の交流電動サーボモータに出力される電流を検
    出する一対の電流検出器と、 前記一対の交流電動サーボモータに生ずる磁束の大きさ
    及び方向を検出する一対の磁束検出器と、前記一対の電
    流検出器及び前記一対の磁束検出器の検出に基き、前記
    一対の電力変換器を介して、前記一対の交流電動サーボ
    モータに対するベクトル制御を行う一対のベクトル制御
    回路と、 を備えたことを特徴とする電動サーボモータ式調速機。 2、請求項1記載の電動サーボモータ式調速機において
    、前記一対のベクトル制御回路のそれぞれは、前記電流
    検出器及び前記磁束検出器の検出に基いて演算されたト
    ルク電流信号を入力するトルク電流比較演算器を有して
    おり、しかも、このトルク電流比較演算器は、この一方
    のトルク電流信号と他方のベクトル制御回路内で演算さ
    れた他方のトルク電流信号とを比較し、前記一対の交流
    電動サーボモータのトルクがほぼ均一となるような補正
    トルク電流信号を演算して出力するようになっており、
    それぞれのベクトル制御回路はこの補正トルク電流信号
    を用いて前記ベクトル制御に関する動作を行うことを特
    徴とする電動サーボモータ式調速機。 3、請求項2記載の電動サーボモータ式調速機において
    、前記一対のベクトル制御回路のそれぞれは、前記電流
    検出器及び前記磁束検出器の検出に基いて演算された磁
    化電流信号を入力する磁化電流比較演算器を有しており
    、しかも、この磁化電流比較演算器は、この一方の磁化
    電流信号と他方のベクトル制御回路内で演算された他方
    の磁化電流信号とを比較し、前記一対の交流電動サーボ
    モータのトルクがほぼ均一となるような補正磁化電流信
    号を演算して出力するようになっており、それぞれのベ
    クトル制御回路はこの補正磁化電流信号を用いて前記ベ
    クトル制御に関する動作を行うことを特徴とする電動サ
    ーボモータ式調速機。 4、請求項2又は3記載の電動サーボモータ式調速機に
    おいて、前記一対のベクトル制御回路のそれぞれは、前
    記トルク電流比較演算器に入力される一方のトルク電流
    信号と他方のトルク電流信号との偏差量が所定基準偏差
    量を超えたときにトルク電流異常信号を出力するトルク
    電流異常検出器を備えており、このトルク電流異常信号
    に基いて所定の保護動作を行うことを特徴とする電動サ
    ーボモータ式調速機。 5、請求項3又は4記載の電動サーボモータ式調速機に
    おいて、前記一対のベクトル制御回路のそれぞれは、前
    記磁化電流比較演算器に入力される一方の磁化電流信号
    と他方の磁化電流信号との偏差量が所定基準偏差量を超
    えたときに磁化電流異常信号を出力する磁化電流異常検
    出器を備えており、この磁化電流異常信号に基いて所定
    の保護動作を行うことを特徴とする電動サーボモータ式
    調速機。
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