JPH03219047A - 熱間圧延ロール材及びロールの製造法 - Google Patents

熱間圧延ロール材及びロールの製造法

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JPH03219047A
JPH03219047A JP1298390A JP1298390A JPH03219047A JP H03219047 A JPH03219047 A JP H03219047A JP 1298390 A JP1298390 A JP 1298390A JP 1298390 A JP1298390 A JP 1298390A JP H03219047 A JPH03219047 A JP H03219047A
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hot rolling
hardness
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工藤 利博
Takao Kurahashi
隆郎 倉橋
Takahiko Koga
甲賀 孝彦
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、耐久性の飛躍的に優れた熱間圧延ロール及び
その製造法に関するものである。
【従来技術とその問題点】
近年の熱間圧延技術においては低コスト化及び圧延製品
の高級化に対する追求が一段と著しく、圧延ロールに対
しても耐久性の向−Lが強く望まれている。 具体的には、ロール使用1同当たりの圧延M(ton/
回)、即ち圧延スケジュールの大幅な制約緩和が重要な
課題となっている。 圧延スケジュールは主としてロールの摩耗により制約さ
れており、現在熱間圧延ロールとして賞出されている 
Ni−グレン鋳鉄ロールの場合にはワークロールシフト
、エツジ油圧延等の技術を駆使してら高品位の圧延製品
を確保できる圧延量が高々 1500 ton/回程度
というのが現状である。 従って、Ni−グレン鋳鉄ロール対比で、数倍の耐摩耗
性に優れたロールが出現すれば、圧延スケジュールの大
幅な拡大が可能となり、圧延コスト低減等の直接的なメ
リットが生ずるのみならず、製鋼工程における製造ロフ
トの集約化等によって鉄鋼の大幅な低コスト化が可能と
なりうる。 しかしながら、かかる要望を充たす、耐摩耗性の飛躍的
に優れた圧延ロール材及びそれをロールとして安定して
供給できる製造法に関する発明は少なく、わずかに特願
平1−191031号記載の、ビッカース硬さ2800
のV炭化物を多く分散させた高炭素高バナジウム系[熱
間圧延用鍛造ロール及びその製造法]等にその例を見る
のみである。 この理由としては、従来の耐摩耗性ロール材開発システ
ムに下記の問題点があったことがその一因として考えら
れる。 ■ 熱間圧延ロールの摩耗現象を明確に表現するモデル
が構築されていないこと。 ■ 従って、ロールの耐摩耗性に及ぼすロール材質因子
の整理・評価が正確になされていないこと。 ■ 又、ロール材の耐摩耗性評価試験としては数多くの
方法が提唱・実施されているが、実機ミル成績との整合
性がいまだ不十分であること。 即ち、実機ミル成績に一義的に対応できるような耐摩耗
性に関連するロール材質因子の整理・評価法が確立して
いなかったがために、耐摩耗性ロールの飛躍的な発展が
出現しなかったということができる。 更に、耐摩耗性ロールにおいては、圧延9の増加に比例
して、ロールの転勤数(熱的、機械的作用応力の繰り返
し数)も増加するので、耐熱疲労性のみならず転勤疲労
強度等の耐クラツク性の改善がなくしては耐久性ロール
としての価値が激減するものであるが、これらの耐摩耗
性の他に耐久性ロールとして具備すべき特性についての
検討も十分なされていないというのが現状である。
【発明の目的及びその解決手段の概略】本発明の目的は
、従来の耐摩耗性ロール材開発システムにおける上記問
題点を解消することによりて耐摩耗性を保証しうるロー
ル材質の設定を行い、これに耐久性ロールとして必要な
耐熱性・耐クラツク性を兼備させるための条件設定を行
うことによって、飛躍的に耐久性の優れた熱間圧延ロー
ル材及びそれをロールとして具現化しうる製造法を提供
しようとするものである。 このような本発明の目的は、概路次のような手段によっ
て達成された。 まず、検討の経緯を述べると、 ■ 熱間圧延ロールの摩耗現象並びにロールの摩耗に関
連するロール材質因子、温度因子及び使用条件の影響に
ついて鋭意検討し、ロール摩耗量を
【J−ル材質因子及
び使用条件において定量的に把握できる普遍的な熱間圧
延ロールの摩耗式を構築した。 ■ 低コスト及び圧延製品の高級化を飛躍的に達成させ
るべき条件として、現用のNi−グレン鋳鉄ロール対比
で少なくとも5倍以上の耐摩耗性を(了するロール材の
材質因子を上記摩耗式により設定した。 ■ 更に、耐摩耗性の他に耐久性ロールとして必須であ
る耐熱性・耐クラツク性を兼備させるために、上記で設
定した材質因子の範囲を限定的に選択した。 ■ 限定したロール材質因子を具現化しうる成分範囲及
び安定してロールとして供給できる製造法について鋭意
検討を行った。 これらの検討結果に基づき、具体的に次のように構成さ
れた手段を採用することにより、飛躍的に耐久性の優れ
た熱間圧延ロールを得ることができた。 【発明の構成】 本発明の第1は、 胴部の圧延使用層として、基地の硬さがビッカース硬さ
で550以上で、かつビッカース硬さ2100以七の硬
質炭化物を含有する鉄基合金を用い、該硬質炭化物の平
均粒径d及び面積率E1が、それぞれ45μm以下及び
14%以下であり、かっEI / d ”が6.7Xl
O−’以−Lである条件を満足させるように前記硬質炭
化物を基地中に分散させたことを特徴とする熱間圧延ロ
ール材であり、第2の発明は、 胴部の圧延使用層として、 C1,5〜2.5重量%(以下同じ) Si    1.2  %以下 Mn    1.2  %以下 Cr   1.5〜6.0% ■   4.5〜8.0%     及びNi   3
.0  %以下 Co:   5.0  %以下 Nb   2.0  %以下 Ti   2.0 %以下 の1種以上を含み、残部が
不可避的不純物であって、かつ C二%VX0.24+(0,4〜1.0)%及び0.3
 Cr4− (Mo+ 0.5 W)が2.6%以上を
満足する組成を有し、基地の硬さがビッカース硬さで5
50以上であって、かつビッカース硬さ2100以上の
硬質炭化物を含有する鉄基合金を用い、該硬質炭化物の
平均粒径d及び面積率E、が、そわぞれ45μm以下及
び14%以下であり、かつE I / d”が6.7X
10−3以上である条件を満足させるように前記硬質炭
化物を基地中に分散させたことを特徴とする熱間圧延ロ
ール材であり、そして 第3の発明は、 +iij記第1又は第2の発明の合金を用いて熱間圧延
ロールを製造するに際し、少なくも鍛造し、かつ胴部は
表層焼入れした後に、500℃以−Lの温度で焼きもど
しすることを特徴とする、熱間圧延ロールの製造法を要
旨とするものである。 次に、本発明の基礎となった技術的知見について説明す
る。
【熱間圧延ロールの摩耗式】
(1)熱間圧延ロールの摩耗 一般に、ころがりすべり負荷条件下での摩耗量は(荷重
×転動数)に比例し、硬さに反比例する。 熱間圧延ロールの場合にら、摩耗量Wは次式で整理でき
ることが知られている。 ここで、P、Pi;圧延荷111?(tOn)N;〔1
−ル転動数 μ:  摩擦係数 11:   ロール硬さ D:  ロール径(―) Bi:  圧延幅(−一) Li;  圧延長さ(簡) K:  ロール材質によって決まる定数(2)摩耗のモ
デル及び1次炭化物形態の効果鉄基合金の熱間圧延ロー
ル材の組織は、一般に基地と1次炭化物とから構成され
る。ここで、1次炭化物とは凝固過程において品析出す
るあるLXは焼入れ加熱後も基地に固溶しないで残留し
ている比較的大きな炭化物である。 1次炭化物は基地よりも硬さが高いので、ロールの摩耗
は第1図(熱間圧延ロールの摩耗モデル)に示すように
、■硬さの低い基地の摩耗、01次炭化物の摩耗・脱落
、■基地の摩耗(■の繰り返し)の順に進行するアブレ
シブ摩耗となっていることが実機ロールの観察結果から
推定される。 B udinski [参考文献〕 によれば、同−硬
さの数種の工具鋼の(常温)アブレシブ摩耗速度Wt(
cm3/ 5in)は次式で示されるとしている。 YL−(0,2301x10−’)eXp[−0,20
5xlO−’A)・・・・(b)A=C−E−B ここで C:1次炭化物の平均サイズ(μm)]シ: 
1次炭化物の体積率(%) B、  1次炭化物の硬さ(ky/ms”)^: 材質
パラメータ(仮称) 即ち、B udinskiは高硬度で大きな1次炭化物
が゛多量にあるほど耐摩耗性が良好であるとしている。 しかしながら、実機ロールの観察結果に基づく第1図に
示す熱間圧延ロールの摩耗モデルによれば、1次炭化物
の硬さが高いほど■の進行が遅れロールの耐摩耗性が向
上することに異存はないが、1次炭化物の形態としては
炭化物間距離りが短いほど、即ち単位面積当たりの個数
N^(am−”)が多いほど■の進行が遅れ、ロールの
耐摩耗性は向りすると考えられる。 そこで、本モデルは、材質パラメータA1及び摩耗に関
する材質係数Wwを次のように設定した。 ・・・・・・・・・・(c) Wv−al(!Xp[−at^+)         
−−−−−−−−−−(d)ここで、IL;1次炭化物
のビッカース硬さ1シ、; 1次炭化物の面積率(%) d:1次炭化物の円径換算平均粒径 (μm) a + * a t ;定数 (3)温度の効果 熱間圧延ロールは、作用面(ロール表面)の温度が圧延
材との接触時に少なくとも500℃以上に達するので、
その摩耗は高温におけるアブレシブ摩耗として把握する
必要がある。 特に、基地の温度」−昇による硬度低下は大であるので
、摩耗量におよぼす温度の効果は(a)式のロール硬さ
IIを次式に置き換えることにより表すこととした。 H=HvM4v ・・・・・・・・・・(e) ここで、IIVM;基地のビッカース硬さWT:  摩
耗に関する温度係数 T; 温度(’C) B3. aa・B5;定数 なお、硬さの温度降化代は材質によって幾分界なるので
、WTは材質パラメータA、による補正も行っている。 (4)熱間圧延ロールの摩耗式及び実機ミルにおける適
合性の検証 以上の諸関係式を有機的に結合させ、最終的に熱間圧延
ロールの摩耗式として次式を導出した。 ここで Wlはロール摩耗it(μm)であり、K、は
ロール材質・温度によらない定数である。 即ち、ロール材として常温の基地硬さ)(VM 、1次
炭化物の平均粒径d、面積率E1及び硬さB1を、使用
条件として圧延荷重Pi1圧延幅Bi1圧延長さL i
、摩耗係数μ及び作用面のロール温度Tを設定すれば、
ロールの摩耗量は(g)式から一義的に推定することが
可能となった。 実機ミルにおいて、[l−ル材として現状のNiグレン
鋳鉄及び)Ii−Cr鋳鉄のみならずセミハイス系、ハ
イス系等を含む各種ロールを使用した際の(g)式によ
る推定摩耗量と実績摩耗Ejkとの関係は、第2図に示
すように、相関係数0.96 であり、本摩耗式の適合
性が検証された。 更に、(g)式は]」標とする耐摩耗性ロールの高精度
材質設定手段として使用することができる。
【ロール材質因子の限定理由】
(1)摩耗式による耐摩耗性ロール材の設定熱間圧延ロ
ールの摩耗式(g)において、摩耗に関する[1−ル材
質(温度)因子の項は、W v/ II VM・WT(
巳W、とする)である。 即ら、ロール材の耐摩耗性は、このWRで評価すること
ができる。 WRは、実機ミルにおける検証で得られた定数項(a+
=1.o  at=10−5ai=1.o  a==o
、85  aslo−”)及び温度Tとして熱間圧延ロ
ールの場合の通常値である600℃を用いることにより
、式(c)、(d)、(e)、(f)から次のように表
される。 WRが小さいほど摩耗r11が少なくなるので、11V
M及びEl・B1/d2が大であるほど耐摩耗性が大と
なる。 即し、耐摩耗性はIIVMとEl・r3 、/d’との
関数で表すことができる。 現用のNi−グレン鋳鉄においては、)I VM500
、n、=930.E、=40%、d=125μmのレベ
ルにあるので、WR−= 2.42 X 10となる。 従って、耐摩耗性をNi−グレン鋳鉄対比で5倍以]−
にするためζこは、 WR≦2.42x10−3÷5=4.8X10−’とな
るようなl1vr−+とEl・B +/d”  を有す
るロール材とする必要がある。 コノウチ、LlvMついては、作用面の温度が500℃
以−Lにあがるので、耐熱性を確保する観点から焼きも
どし温度も、少なくとも500℃以4−にずべきであり
、従って、鉄基合金とし製造可能な範囲である850℃
以下に制約される。 第3図は、IIVM を850,700,650及び5
50としたときのE I−B+ / a ”とW との
関係を示したものである。 第3図から、WR≦4,8xlO−’とするためにはE
l・r(1/d2を少なくとも11以上、好ましくは1
4以上にする必要がある。 (2)耐久性ロールとしての限定 熱間圧延ロールには、これまで記述してきた耐摩耗性の
他に、熱的作用応力に対する耐熱性(耐熱疲労性、耐熱
衝撃性)及び機械的作用応力に対する耐クラツク性(転
勤疲労強度、破壊靭性)が要求される。 これらの耐熱疲労性、耐熱衝撃性、転勤疲労強度、破壊
靭性はいずれも1次炭化物量の平均粒径dが人であるほ
ど、また面積率EIが大であるほど劣化する。 特に、[1的とする耐摩耗性の飛躍的に優れるロールの
場合には、1回当りのロール転勤数も耐摩耗性に比例し
て増加するので、転勤疲労強度を大幅に向1−させるこ
とが必須条件となる。 第4図は、Ni−グレン鋳鉄及びl1i−Cr鋳鉄中の
E 1と、ヘルツの接触応力P max= 200 k
g/Ill”における転勤疲労寿命との関係を示すグラ
フであるが、Ni−グレン鋳鉄材対比で耐摩耗性と同様
に、5倍以上の転勤疲労寿命を確保するためには、El
を少なくとも14%以下にする必要がある。 これらの条件(E 、 −B 1/d2≧14 かつE
1≦14%)からすれば、B1が大きくdの小さい粒状
の硬質炭化物を1次炭化物として用いることが極めて有
効となるが、通常の溶製法による鉄基合金においては、
1次炭化物として活用できる炭化物は表1に示す炭化物
に限定される。 従って、1次炭化物としては、表!中の炭化物のうら、
11 、が2100以」二のMC型炭化物を用いるのが
妥ゝ1であり、B1が2100以上であれば一+i均粒
径dも45μ讃以下であればよい(d−M)d刊0/1
4.B+・−14)。 表  1 以」二のことから、耐久性の飛躍的に優れた溶製法によ
る熱間圧延ロール材としては、ビッカース硬さが550
以」二の基地に、平均粒径dが45μm以ドで、かつビ
ッカース硬さが2100以」〕のMC型炭化物を、面積
率が14%以下、かつE 1/d2が14/2100=
6.7xlO−’以上を満足させるように分散させる必
要がある。
【成分の限定理由】
E記のロール材質因子限定範囲を満足させる成分は、主
として、ビッカース硬さが2100以上の硬質炭化物と
して有効なV炭化物を面積率14%以下で含有させるた
めのC及びyr2、炭化物の平均粒径を45μ層以下と
するために粗大な共晶炭化物を晶出させやすいC及びC
r、Mo、W量の制約の検討とともに、高温焼きもどし
でビッカース硬さ550以上とするための基地中のC晴
及びCr、Mo、W!i1を検討することによって、次
のように限定される。 ■ C,1,5〜2.5重量%(以下同じ)V: 4.
5〜8.0% かつ、C−%VxO,24+(0,4〜1.0)%Vは
、粒状でビッカース硬さB、が2800のV炭化物形成
元素であり、■が高い程V炭化物を多く生成せしめるこ
とができ、耐摩耗性は向上する。 ■によるM C’型炭化物生成哨、即ちElは、V M
tとの関係で化学量論的に次式で表わされる。 従って、El≦14%とするためには、■を8.6%以
ド含イfさせればよい。 しかし、8.0%以−にになると、鋼塊製造においてV
の偏析が生じ易く、均質な鋼塊を得ることが困難となる
。 方、高温ロール摩耗試験によれば、■含有量4.5%以
下では耐摩耗性が劣化する。 よって、■の上限を4.5%、上限を8.0%とした。 次に、高バナジウム含有材においては、Cが2.6%以
りになると、粗大な共晶炭化物の析出r11が急激に増
加し、耐熱性、耐クラツク性を著しく劣化させる。 従って、Cを2.5%以下にすることによって、粗大な
共晶炭化物の析出量を減少させる。 このことにより、1次炭化物の平均粒径dを45μ層以
下にすることが容易になる。 また、CはV 、f1¥との関連において、500℃以
−にの高温焼きらどし後の硬さを大きく左右する。 CrIkの最適範囲を策定するための試験結果より、高
温焼きもどし後の最高硬さは、 △;%C=%V×0.24=0.65%付近で得られ、
実用上の所要硬さは、△−0,4〜1.0%の範囲で得
られることが判った。 尚、この場合の焼入温度並びに焼入時の冷却速度(焼入
温度から500℃までの降温速度)は、それぞれl05
0℃及び14℃/■inと、実体ロールに即した条件を
採用している。 C並びにVの成分範囲は、これらの諸要因を勘案し、C
の上限は2.5%、かつ高温焼きもどしで高硬度が得ら
れるV量との関係より、C:%VX2.4+(0,4〜
1.0)%下限は、■の下限量(4,5%)と、L記と
の関係から1.5% とした。 ■ Cr;  1.5〜6.0% Mo+0.5W;  1.5〜5.0%かツ(0,3C
r量 Mo+ 0.5 W): 2.6%以北Crは焼
入性を高めるとともに、高温焼きもどし硬さを増大させ
る。 Moは、基地に固溶あるいは基地中に微小炭化物を析出
させることにより、焼入性及び焼きもどし軟化抵抗の増
大に(j効である。 Cr;11及び(Mo+ 0 、5 W)と、500℃
の焼きらどし硬さとの関係を調べた結果、Cr量及び(
M o−1−0、5W )量がそれぞれ1.5%以上で
、徐冷の場合でも高温焼きもどしで基地硬さがビッカー
ス硬さで550以上が得られることが判明している。 更に、高温焼きもどし後の硬さは、C「及び(M。 1−0.5W)の複合効果で決定され、基地硬さHv5
50以七を得るには、(0,3Cr+Mo+〇 、5W
)が 2.6%以1−必要となる。 一方、Cr量及び(Mo+0.5W)量が、それぞれ6
.0%及び5.0%を超えると、M7c、型及びM、C
型の粗大共晶炭化物の品出量が増大し、耐熱性、耐クラ
ツク性を劣化させるので好ましくない よって、Cr量及び(Mo+0.5W)量の下限をそれ
ぞれ1.5%、上限を6.0%及び5.0%とし、か−
)(0,3Cr量Mo+0.5W)の下限を2.6%と
した。 ■ Si;1.2%以下 Mn;1.2%以下 Si及びMnは、脱酸コM整、流動性改善、焼入性改善
を目的に、通常鋼材と同様、1.2%まで含有させる。 更に以−Lの成分に加え、Ni、Co、Nb、Tiを、
それぞれ次の理由により所要量添加する。 ■ Ni; 3.0%以下 Co:; 5.0%以下 Ni及びCOは、いずれも基地に固溶して焼入性及び耐
熱性の増大に効果があるので、必要に応じ、それぞれ3
.0%以下及び5.0%以下添加すると好ましい結果が
得られる。 しかし、これらの!4を超えて添加しても効果の向トは
期待できないのでそれぞれ上記を上限とした。 ■ Nb、2.0%以下 Ti; 2.0%以下 本発明においては、高硬度かつ粒状のMC型炭化物を形
成する元素の主体は■であるが、Nb及びTi もVと
同様のMC型炭化物を形成するので、■とともに添加す
ると効果的である。しかし、添加rItが多くなると溶
解が困難となるので、それぞれ」−眼を2,0%とした
【製造法の特徴】
本発明は、熱間圧延ロールを対象としているものであり
、−に記成分範囲はこれら大質量の製品を安定して供給
できるように設定されている。 即ち、粗大な共晶炭化物の晶析出量を抑えた成分範囲と
なっているので、鋳塊の製造において急速凝固が可能な
エレクトロスラグ溶製法等を用いることによりロールの
胴内部は強靭性に富んだ材質とすることができる。しか
しながら、少なくともロールの軸部については使用時の
耐久性向」二及び鋳塊から製品までの歩留向りの観点か
ら鍛造を施工することが望ましい。 一方、高温焼きもどしで胴表層部の基地硬さを1(v5
50以上確保できる焼入性の著しく良い材質ともなって
いるので、本発明ロールの焼入れにあたっては、胴表層
部のみ硬化させかつ胴内部には焼きが入らず強靭性が富
んだままとするために、誘導加熱等の表層焼入法を採用
する必要がある。 更に、熱間圧延ロールの表面温度は500℃以上に達す
るので、使用中の変質、軟化を避けるため、焼入後の焼
きもどし温度は500℃以上とすることが必要である。
【実施例] 表2の化学成分をaする鋼材を用いて、胴径630 m
s、胴長1442mmのロールを次工程により製作した
。 アーク式電気炉溶解(15トン炉)ESR電極鋳造(鋳
込温度1440℃)−ESrt−=鍛造(加熱温度11
00℃)−焼鈍−・誘導加熱焼入れ(1050℃XlO
′AC)−・焼きもどしく530℃x12h2回)。 以I−の]ニ程には特に困難はなく、El及びdがそれ
ぞれ10%及び25 μta (E+/d’ = I 
6 X I O−3)で、 ビッカース硬さ2800の■炭化物が分散した組織とな
っており、完成硬度Hs81が得られた。 本ロールを熱延仕−Lミルに使用したところ、従来の 
Ni−グレン鋳鉄ロールに比較して、耐摩耗性において
10倍の性能を発揮し、耐クラツク性、耐熱性も飛躍的
に改弁された。 このように、本発明ロールは、耐久性について画期的な
性能を打するものであって、熱間圧延ロールに適用した
場合の実用的効果は著大である。 表  2 (重量%) 【参考文献】 Budinski、に、G、、“1lear or T
ool 5teel、”tear ofMaLcnal
s−1977、^SME、 New York、197
7、 pplo。 106゜
【図面の簡単な説明】
第1図は、熱間圧延ロールの摩耗モデルであって、■は
硬さの低い基地厚比、■は1次炭化物の摩耗、■は基地
の摩耗を表す。 第2図は、熱間圧延ロールにおける実績摩耗量と推定摩
耗量の関係を説明するグラフ。 第3図は、HvMを850.700.550としたとき
の、E、−I’(l/d″とWRとの関係を示すグラフ
。 第4図は、Ni−グレン鋳鉄及び1li−Cr鋳鉄中の
EIと、転勤疲労寿命との関係を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)胴部の圧延使用層として、基地の硬さがビッカー
    ス硬さで550以上で、かつビッカース硬さ2100以
    上の硬質炭化物を含有する鉄基合金を用い、該硬質炭化
    物の平均粒径d及び面積率E_1が、それぞれ45μm
    以下及び14%以下であり、かつE_1/d^2が6.
    7×10^−^3以上である条件を満足させるように前
    記硬質炭化物を基地中に分散させたことを特徴とする熱
    間圧延ロール材。
  2. (2)胴部の圧延使用層として、 C:1.5〜2.5重量%(以下同じ) Si:1.2%以下 Mn:1.2%以下 Cr:1.5〜6.0% Mo W>Mo+0.5Wとして1.5〜5.0%V:
    4.5〜8.0%及び Ni:3.0%以下 Co:5.0%以下 Nb:2.0%以下 Ti:2.0%以下の1種以上を含み、 残部が不可避的不純物であって、かつ C=%V×0.24+(0.4〜1.0)%及び0.3
    Cr+(Mo+0.5W)が2.6%以上を満足する組
    成を有し、基地の硬さがビッカース硬さ550で以上で
    あって、かつビッカース硬さが2100以上の硬質炭化
    物を含有する鉄基合金を用い、該硬質炭化物の平均粒径
    d及び面積率E_1が、それぞれ45μm以下及び14
    %以下であり、かつE_1/d^2が6.7×10^−
    ^3以上である条件を満足させるように前記硬質炭化物
    を基地中に分散させたことを特徴とする熱間圧延ロール
    材。
  3. (3)特許請求の範囲第(1)項又は第(2)項記載の
    合金を用いて熱間圧延ロールを製造するに際し、少なく
    も鍛造し、かつ胴部は表層焼入れした後に500℃以上
    の温度で焼きもどしすることを特徴とする、熱間圧延ロ
    ールの製造法。
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