JPH03217815A - コンタクトレンズ及びその製造方法 - Google Patents

コンタクトレンズ及びその製造方法

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JPH03217815A
JPH03217815A JP1270590A JP1270590A JPH03217815A JP H03217815 A JPH03217815 A JP H03217815A JP 1270590 A JP1270590 A JP 1270590A JP 1270590 A JP1270590 A JP 1270590A JP H03217815 A JPH03217815 A JP H03217815A
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JP
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contact lens
plasma
low
contact
compds
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Application number
JP1270590A
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English (en)
Inventor
Naokatsu Tanahashi
棚橋 直勝
Yoshiaki Kageura
能章 影浦
Hiroshi Kobayashi
小林 紘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Menicon Co Ltd
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Contact Lens Co Ltd
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH03217815A publication Critical patent/JPH03217815A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
τ産業上の利用分野】 本発明は、コンタクトレンズ及びその製造方法に関する
ものである.
【発明の背景1 近年のコンタクトレンズ材料は、いわゆるハード系材料
として従来から利用されているポリメチルメタクリレー
ト樹脂から、いわゆる通気性コンタクトレンズの材料と
して用いられるポリオルガノシロキサニルアクリレート
とパーフルオロアルキルアクリレートとアルキルアクリ
レート等との共重合体、いわゆるソフト系材料としての
2−ヒドロキシエチルメタクリ.レート系、ボリN−ビ
ニルビロリドン系のヒドロゲル材料、及びシリコーンゴ
ム材料等多種多岐にわたって提案されている。 しかしながら、上述のような材料から製造したコンタク
トレンズの表面は、水濡れ性、酸素透過性、及び耐汚染
性いずれの特性も満足できるとは言い難い.その為に、
コンタクトレンズ表面の改質手段が色々考えられている
. その一つとして、近年、電気材料関係分野等で盛んに行
われてきたプラズマ励起反応を用いた表面改質あるいは
重合体薄膜の形成等の技術が、コンタクトレンズの表面
改質に応用することが試みられ出した. 例えば、特公昭51−13520号公報においては、疏
水性表面を有する有機シリコーン重合体を酸化媒質中で
イオン照射に暴露し、前記重合体に安定な過酸化物を生
成させた後、重合体をNビニルビロリドン等の親水性単
量体と接触させることによって、重合体に親水性を付与
させる方法が提案されている。 又、特開昭51−42553号公報においては、注型重
合させたシリコーン樹脂レンズに対して、酸素、窒素、
アンモニアガスを用いた低温ガスプラズマを照射した後
、アクリル酸及びメタクリル酸のアルキレングリコール
モノエステルやアクリルアミド、メタクリルアミド、N
−ビニルビロリドン等の親水性モノマー溶液又は溶液重
合させた液中に浸漬させ、シリコーン表面に親水性を付
与させる方法が提案されている. 特開昭62−10616号公報においては、グロー放電
中でシリコーンアクリリート及びフルオロアクリレート
等を主体とした酸素透過性コンタクトレンズをプラズマ
処理し、表面に発生するラジカルに親水性モノマー(例
えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート等)をコンタ
クトさせて親水性モノマーをグラフト重合し、親水性を
付与する方法が提案されている。 特開昭62−94819号公報においては、ポリ(トリ
アルキルビニルシラン)を主材とする重合体レンズに対
してアルゴン、ヘリウム等のガス中で低温ガスプラズマ
照射を行い、ついで親水性グラフトモノマーとしてアク
リル酸、メタクリル酸やN−ビニルビロリドン等の中か
ら選択した一種又は数種の溶液中に前記レンズを浸漬す
ることによりグラフト重合を行い、親水性を付与する方
法が提案されている。 ところで、これら提案の技術は、基本的に、表面が疏水
性の主材に対してイオン照射、低温ガスプラズマ処理又
はグロー放電処理等の表面励起反応を行った後に、主材
を親水性モノマー(N−ビニルピロリドンやヒドロキシ
アルキルアクリレート等》にコンタクトさせることによ
り、主材表面に親水性を付与させるものであり、これら
の方法で処理された場合には、主材へのモノマーのとけ
込み等による高い酸素透過性の低下が考えられ、又、単
純浸漬という操作の為にその処理層の量的制御が困難な
こと、処理層の厚みやモノマー主材へのとけ込みからく
る主材の光学特性への悪影響が考えられる。さらには、
その反応の制御や終了の確認が困難な為に、重合後の遊
離過酸化物ラジカル、その他副生成物の水(涙)による
溶出等が懸念される. 又、特公昭51−27546号公報におていは、!結合
有機ポリシロキサンにN−ビニルピロリドンやヒドロキ
シアルキルアクリレート等親水性ビニルモノマーを被覆
し、そのビニルモノマーが前記ボリシロキサン表面にグ
ラフトするのに充分なイオン化放射線を照射し、レンズ
表面に親水性を付与する方法が提案されている。 特開昭58−216226号公報においては、シリコー
ン樹脂製コンタクトレンズを低温プラズマ処理した後に
、N−ビニルビロリドン雰囲気下で低温プラズマ重合処
理を行い、レンズ表面に親水性を付与する方法が提案さ
れている,特開昭61−141705号公報においては
、眼内レンズの表面処理として、二重結合を含んだ炭化
水素化合物と酸素との混合ガスを用いてのプラズマ重合
処理により表面に親水性を付与する方法が提案されてい
る。 特開昭62−31803号公報においては、光学製品を
基体として、飽和炭化水素と酸素との混合ガスを用いて
前記光学製品の表面にプラズマ重合による反応生成物の
薄膜を形成し、親水性に優れた光学製品を製造する方法
が提案されている。 ところで、これらの技術は、基本的に、主材表面に対し
て親水性モノマーや炭化水素、酸素ガス等の存在下にお
いてのイオン化放射線の照射又はプラズマ処理による表
面改質であるが、親水性モノマーにN−ビニルピロリド
ンやヒドロキシアルキルアクリレート等を用いた場合に
は優れた親水性を示すが、これまで開発されてきた2−
ヒドロキシエチルメタクリレートやN−ビニルビロリド
ン主体のヒドロゲルレンズの欠点の一つである涙液中の
蛋白質等の沈着による汚染性をそのまま継承してしまう
結果になる。又、酸化性雰囲気下でのプラズマ処理は、
素材表面に過酸化物等の副産物の生成が懸念され、そし
てその過酸化物がコンタクトレンズ装用中に分解し、ラ
ジカルの発生による汚染物の固定化が引き起こされる可
能性がある。 又、特開昭57−34518号公報においては、疏水性
表面を持つシリコーン重合体あるいはポリウレタンを含
んだコンタクトレンズ用重合物に対し、炭化水素、ハロ
ゲン化炭化水素又は元素状のハロゲンガス雰囲気中で、
グロー放電プラズマ重合を行うことにより、水濡れ性及
び耐汚染性に優れたコンタクトレンズを得る方法が提案
されている。 又、特開昭62−23401号公報においては、限外濾
過膜に対して飽和のフルオロカーボン化合物や不飽和フ
ルオロカーボン化合物によるフッ素系プラズマ処理によ
る耐汚染性に優れた重合膜を形成する方法が提案されて
いる. ところで、これらの技術は、フッ素系プラズマ重合膜を
形成して基材の表面エルギーを低下させることにより汚
染物質の付着を防止するのであるが、ハロゲン化炭化水
素等のプラズマ重合させたコンタクトレンズ表面は、実
際には、シリコーン以上の疏水性であり、そこで特開昭
57−34518号公報においては良好な水濡れを得る
為、更に酸素等の酸化性雰囲気下でプラズマ処理し、表
面を親水性化しなければならないことが同公報における
実施例4.5に示されている.さらには、酸化性雰囲気
下の処理では前記した欠点が考えられるし、製造方法自
体も複雑になる. このように、これまでのものにあっては、耐汚染性に優
れ、適度な水濡れ性及び酸素透過性を有するコンタクト
レンズは提案されていない.【発明の開示】 本発明の目的は、耐汚染性に優れ、適度な水濡れ性及び
酸素透過性を有するコンタクトレンズを提供することで
ある。 この本発明の目的は、分子内に二重結合を有し、かつ、
カルボキシル基及び/又はスルホン基を有するフルオロ
アルキルエーテル化合物の群の中から選ばれる少なくと
も一種以上の化合物を用いての変性部が、コンタクトレ
ンズ表面に構成されていることを特徴とするコンタクト
レンズによって達成される。 又、分子内に二重結合を有し、かつ、カルボキシル基及
び/又はスルホン基を有するフルオロアルキルエーテル
化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種以上の化合
物を用い、かつ、低温プラズマ手段を用いてコンタクト
レンズ素材の表面を変性することを特徴とするコンタク
トレンズの製造方法によっても達成される。 尚、上記の発明におけるフルオロアルキルエーテル化合
物としては、次の一般式 ?F2・CFO (CF *CFO) l1(CF x
) −So■FCF.   (nは0〜2、mは2〜5
)CFz=CPO (ChCFO) l1(cps) 
.COOCR3CF.   (nはO〜3、mは1〜4
)で表されるものがあり、この中でも好ましいものとし
て Ch=CFOCFzCFOCFzCF*CFzSOzF
  (以下GFSと略)CP3 cpz・CFOChCFOCFzChCOOCHx  
 (以下GFCと略)CPs 等が挙げられる。 そして、これらのフルオロアルキルエーテル化合物は、
分子内に二重結合を有するので、低温プラズマ処理等の
表面励起反応によって容易に重合し、基質表面に強固な
処理層を設けることが出来る。 又、ハロゲン化炭化水素等の低温プラズマ処理において
は表面の疏水性化が起きるが、本化合物の場合には、分
子内においてカルボキシル基やスルホン基等の極性基を
有しているので、各種表面励起反応による表面改質にお
いて適度な水濡れを示すのである。 さらには、GFS及びGFC化合物の沸点はlTorr
i%fi圧下において室温以下であり、減圧下における
低温プラズマ処理用のモノマー導入に際して、供給流量
の制御が容易である等の利点もある。 本発明に使用し得るコンタクトレンズ素材は、架橋ポリ
ジアルキルシロキサンから構成されるシリコーンコンタ
クトレンズ素材、ポリオルガノシロキサニルアクリレー
トとアルキルアクリレートとの共重合体から主に構成さ
れる通気性コンタクトレンズ素材、パーフルオロアルキ
ルアクリレートとアルキルアクリレートとの共重合体か
ら主に構成される通気性コンタクトレンズ素材、ポリオ
ルガノシロキサニルアクリレート、パーフルオロアルキ
ルアクリレートとアルキルアクリレートとの共重合体か
ら主に構成される通気性コンタクトレンズ素材、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート及び/又はN−ビニルラ
クタム等の共重合体から主に構成されるヒドロゲルコン
タクトレンズ素材等が挙げられる. 次に、上記のような素材から形成されたコンタクトレン
ズへのフルオロアルキルエーテル化合物を用いた低温プ
ラズマ重合法を応用した表面処理方法について述べる。 上記のような素材から得られるレンズを表面改質する方
法としては、10−3〜10Torrの真空下で低温プ
ラズマを応用し、当該フッ素化合物を装置内へ導入して
プラズマ照射を行う方法、あるいは先に低温プラズマ処
理を行い、素材表面にラジカルの活性種を形成させた後
に当該フッ素化合物を蒸気状又は液体状で接触させて反
応させる方法もあるが、当該フッ素化合物を装置内に直
接供給してプラズマ照射を行う方法が望ましい.又、当
該フッ素化合物と親水性モノマー、炭化水素、酸素ガス
等を用いた混合ガスのプラズマ処理や各々のガスを用い
た場合の多段階プラズマ処理等についても考えられるが
、当該フッ素化合物のみを用いた場合のプラズマ照射を
行う方法が処理の簡便さ等の理由で望ましい. このような装置としては、放電用電極を有する反応容器
、重合化合物の供給系(当該フン素化合物の系を加熱し
、蒸気化を促進させることも可能である)、キャリャー
ガスを装置内に導入する場合にはキャリャーガスの供給
系(重合化合物の供給系を通過させて重合用化合物との
混合物を装置内に供給してもよい)、排気系、放電用電
源から構成される一般のプラズマ重合装置が用いられる
。 そして、放電の形式は、直流グロー放電法、あるいはパ
ルス化高周波放電を含めた高周波グロー放電法、ラジオ
波グロー放電法のいずれでも可能である. 尚、プラズマ重合反応を制御する因子としては、放電周
波数、真空度、処理時間、重合用ガスの流量、放電電力
、キャリャーガス流量等があり、この条件設定は反応容
器の形状や大きさ等によって適宜決めれば良い.
【実施例1】 2液型シリコーンRTVゴムコンパウンドKE106R
TV(信越化学製)10部対しTRG触媒1部を添加し
、真空下で脱泡を行い、レンズ製造用の金型に注入し、
電気オーブン中で100℃で1時間加熱硬化させた後に
、レンズを金型から取り出し、そして水中に浸漬し、オ
ートクレープで1気圧、120℃の条件下で20分間保
持してアフターキュアを行い、シリコーン製コンタクト
レンズを得る. 次に、このコンタクトレンズを低温プラズマ反応装置内
に設置し、フッ素化合物GFSをガス状態で0.  0
 1dl (STP) /shinで装置内に供給し、
真空度0.ITorrに保、持し、放電周波数13.5
6MHz,放電電力20Wで5分間プラズマ照射を行っ
た。 このようにして得られたコンタクトレンズについてのX
PSによる表面分析の結果、690eVにFI3の束縛
エネルギーに由来するピークが確認され、この処理によ
りコンタクトレンズ表面に本モノマーが低温プラズマ重
合されていることが確認された. 又、上述の方法と同様にして作成した平板サンプルを用
いて酸素透過係数(以下Dkと略)及び表面の水濡れ性
を知る目的で接触角を以下に示した方法により測定した
。 その結果は、処理前のサンプルのDk値は、5 9 1
 x 1 0−” (cm”/sec)(mloz/ 
+llI ・mmHg)、処理後のDk値は、5 8 
0 x 1 0..−” (cm”/sec)(a+l
oz/ ml ・mll}Ig)であり、低温プラズマ
処理による酸素透過性の低下はほとんど認められない。 又、処理前の接触角は110度、処理直後の接触角は7
0.8度、乾燥後の接触角は76.3度、蒸留水への再
浸漬後の接触角は72.5度であった。 酸素透過係数 日本分光工業■製のガス透過膜測定機C,ASPERM
−1 00を用いて25゜Cに於けるDk値を加圧式容
積法にて測定した。サンプルには直径13IIII1、
厚さ0.2mmの平板を用い、透過有効径10IIIm
を2kg/cm”の加圧条件にて適当な時間当たりの透
過量を測定することによってDkを求めた。 接触角 蒸留水をサンプル表面に滴下し、サンプルと蒸留水との
前進性接触角をゴニオメー夕で測定した.接触角の測定
は、次に示した4種類の条件で行った. 1.プラズマ重合処理前の接触角の測定2.プラズマ処
理を行った後、直ちに表面を界面活性剤で洗浄し、表面
の水分を拭き取り接触角を測定 3.上記2の条件で接触角を測定した後、24時間真空
デシケータ中で乾燥し、再度接触角を測定 4.上記3の条件で接触角を測定した後、24時間蒸留
水に浸漬させ、その後表面の水分を拭き取り、接触角を
測定 又、上記のプラズマ処理条件で表面改質したコンタクト
レンズについて以下に示した汚れ、特に脂質系統の汚れ
付着に対するシュミレーション試験を行い、コンタクト
レンズの耐汚染性について検討した。 汚れ試験液の調整:コレステロール5g、パルミチン酸
コレステロール5g及びトリバルミチン5gを量り採り
、エタノールlOIdに溶解させた後、クロロホルムを
適量加えた後にスダン染料を0.01g添加し、再度ク
ロロホルムにて総!100mlになるように調整する。 汚れシュミレーション試験:試験片(コンタクトレンズ
)を汚れ試験液に10秒間浸漬した後、試験片を室温下
、濾紙上で1時間程度風乾する。 そして、指にて蒸留水を用いて適度に洗浄した後、表面
を顕微鏡で観察した。 その結果、本実施例においてプラズマ処理されたシリコ
ーン製コンタクトレンズ表面に汚れの付着はほとんど観
察されなかった。 さらに、本実施例で作製された表面処理シリコーン製コ
ンタクトレンズ3枚を界面活性剤で洗浄し、生理食塩水
中に入れ、1 2 1 ”Cで20分間オートクレープ
滅菌処理した後、これらのレンズを白色家兎に1週間連
続装用させ、取り出したコンタクトレンズの汚れの状態
を観察した.その結果は、本実施例のコンタクトレンズ
にわずかに汚れが観察されたが、この汚れは界面活性剤
による通常の洗浄操作にて簡単に除去できた。
【実施例2】 実施例1と同様な方法でシリコーン製コンタクトレンズ
を作成し、これを低温プラズマ反応装置内に設置し、フ
ッ素化合物GFCをガス状態で0.70d (STP)
/+ninで装置内に供給し、真空度0.2Torrに
保持し、放電周波数13.56MHz、放電電力40W
で10分間プラズマ照射を行った。 得られたコンタクトレンズについてのXPSによる表面
分析の結果、690eVにFI3の束縛エネルギーに由
来するピークが確認された。プラズマ処理直後の接触角
は50.9度、乾燥後の接触角は60.2度、蒸留水へ
の再浸漬後の接触角は55.0度であった。 又、実施例1と同様な汚れ付着に対するシェミレーショ
ン試験は同様に良好な結果であった.
【比較例1】 実施例lと同様な方法でシリコーン製コンタクトレンズ
を作成し、低温プラズマ反応装置内に設置し、アノレゴ
ンガスを7 0d (STP)/winで?置内に供給
し、真空度0.15Torrに保持し、放電周波数13
.56MHz、放電電力80Wで2分間プラズマ照射を
行った. 処理後のDk値は575xlO一目(cw”/sec)
(10■/1・一一〇g)であり、プラズマ処理による
酸素透過性の低下はほとんど認められなかった。 又、処理後の接触角は35.7度、乾燥後の接触角は9
0.3度、蒸留水への再浸漬後の接触角は83.9度で
あった. しかしながら、実施例1と同様な汚れ付着に対するシェ
ミレーシゴン試験を行ったところ、本比較例におい・て
プラズマ処理されたシリコーン製コンタクトレンズにつ
いては、蒸留水を用いた水洗後においても顕微鏡観察で
脂質汚れが認められた。 特に、汚れが斑点状もしくは層状に付着していた。 さらに、本比較例にて作成されたシリコーン製コンタク
トレンズ3枚を界面活性剤で洗浄し、生理食塩水中に入
れ、120゜Cで20分間オートクレープ滅菌処理した
後、これらのレンズを白色家兎に1週間連続装用させ、
取り出したコンタクトレンズの汚れの状態を観察したと
ころ、蛋白質や脂質の沈着が多く観察され、これらの汚
れは通常のコンタクトレンズの洗浄操作あるいは蛋白分
解酵素を用いた洗浄でも除去できなかった。
【比較例2】 実施例lと同様な方法でシリコーン製コンタクトレンズ
を作成し、低温プラズマ反応装置内に設置し、アルゴン
ガスを70d (STP)/sinでN−ビニルビロリ
ドントラップ中に吹き込み、そのガスを装置内に供給し
、真空度0.15Torrに保持し、放電周波数13.
56MHz、放電電力40Wで2分間プラズマ照射を行
った。 処理後のDk値は5 6 8 X 1 0 −” Cc
mz7sec>(−1(h/ ml H smHg)で
あり、プラズマ処理による酸素透過性の低下はほとんど
認められなかった。 又、処理直後の接触角は53.0度、乾燥後の接触角は
72.1度、蒸留水への再浸漬後の接触角は65.4度
であった。 又、本比較例のプラズマ処理で表面改質したコンタクト
レンズについて寞施例1と同様な汚れ付着に対するシュ
ミレーション試験を行った結果は、比較例lと同様な結
果であり、悪いものであった。
【実施例3】 実施例1と同欅な方法でシリコーン製コンタクトレンズ
を作成し、低温プラズマ反応装置内に設置し、フッ素化
合物GFSをガス状態で0.70xdl (STP) 
/winで装置内に供給し、真空度0.2To r r
に保持し、放電周波数13.56MHz、放電電力40
Wで6分間プラズマ照射を゛行った。 得られたコンタクトレンズについてのXPSによる表面
分析の結果、690eVにF’sの束縛エネルギーに由
来するピークが確認され、コンタクトレンズ表面に本モ
ノマーが低温プラズマ重合されていることが確認された
。 処理後の接触角は73.1度、乾燥後の接触角は78.
1度、蒸留水への再浸漬後の接触角は73.3度であっ
た. 又、この様にして得られた表面改質コンタクトレンズの
酸素透過性及び耐汚染性(汚れシュミレーシッン試験)
も良好であった.
【実施例4】 実施例1と同様な方法でシリコーン性コンタクトレンズ
を作成し、低温プラズマ反応装置内に設置し、フッ素化
合物GFSをガス状態で1.50rzl (STP) 
/+sinで装置内に供給し、真空度0.3To r 
rに保持し、放電周波数13、56MHz、放電電力8
0Wで10分間プラズマ照射を行った。 このようにして得られたコンタクトレンズについてのX
PSによる表面分析の結果、690eVにFI!の束縛
エネルギーに由来するピークが確認され、コンタクトレ
ンズ表面に本モノマーが低温プラズマ重合されているこ
とが確認された。 処理直後の接触角は63.4度、乾燥後の接触角は67
.4度、蒸留水への再浸漬後の接触角は62.5度であ
った. 又、この様にして得られた表面改質コンタクトレンズの
酸素透過性及び耐汚染性(汚れシュミレーシゴン試験)
も良好であった。
【実施例5】 メタクリ口キシエトキシプ口ビルトリス(トリメチルシ
ロキシ)シラン42重量部、メチルメタクリレート53
重量部、エチレングリコールジメタクリレート5重量部
からなるモノマー混合物にジメチル−2 2゛−アゾビ
スイソブチレート0.5重量部を添加し、このモノマー
混合物を内面をテフロンコートしたステンレスチューブ
に注入し、上部の空間を窒素ガスで置換した後、窒素ガ
ス雰囲気下において40゜Cで15時間、70゜C及び
90゜Cでそれぞれ10時間保持した後、重合用の鋳型
から重合゛物を取り出し、100゜C及び110゜Cの
各温度で10時間ずつ窒素雰囲気中で加熱し、重合を終
了する。 そして、得られた丸棒状の重合物を切削、研磨してコン
タクトレンズを得、これを低温プラズマ反応装置内に設
置し、フッ素化合物GFCをガス状態で0.7 0d 
(STP)/sinで装置内に供給し、真空度0.2T
orrに保持し、放電周波数13.56MHz,放電電
力40Wで4分間プラズマ照射を行った. この様にして得られた表面改質コンタクトレンズの接触
角、酸素透過性及び耐汚染性(汚れシュミレーション試
験)は良好であった.
【実施例6】 メタクリロキシブ口ピルトリス(トリメチルシロキシ)
シラン50重量部、メチルメタクリレート20重量部、
ヘキサフルオロイソプロビルメタクリレート15重量部
、エチレングリコールジメタクリレート5重量部からな
るモノマー混合物にジメチル−2,2”−アゾビスイソ
ブチレート0.2重量部を添加し、このモノマー混合物
を内面をテフロンコートしたステンレスチューブに注入
し、上部の空間を窒素ガスで置換した後、窒素ガス雰囲
気下において40℃で15時間、70゜C及び90″C
でそれぞれ10時間保持した後、重合用の鋳型から重合
物を取り出し、100゜C及び110″Cの各温度で1
0時間ずつ窒素雰囲気中で加熱し、重合を終了する. そして、得られた丸棒状の重合物を切削、研磨してコン
タクトレンズを得、これを低温プラズマ反応装置内に設
置し、フッ素化合物GFCをガス状態で0.7 0d 
(STP)/winで装置内に供給し、真空度Q,2T
orrに保持し、放電周波数13、56MHz,放電電
力40Wで6分間プラズマ照射を行った。 この様にして得られた表面改質コンタクトレンズの接触
角、酸素透過性及び耐汚染性(汚れシュミレーション試
験)は良好であった。
【実施例7】 N−ビニルビロリドン64重量部、ビニルメタクリレー
ト0.5重量部、トリアリルイソシアヌレート1重量部
、メチルメタクリレート34.5重量部からなるモノマ
ー混合物に2,2゛−アゾビス(2.4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.1重量部を添加し、このモノマー混合
物を内面をテフロンコートしたステンレスチェーブに注
入し、上部の空間を窒素ガスで置換した後、窒素ガス雰
囲気下において40″Cで15時間、70゜C及び90
゜CでそれぞれlO時間保持した後、重合用の鋳型から
重合物を取り出し、100゜C及び110℃の各温度で
10時間ずつ窒素雰囲気下で加熱し、重合を終了する。 そして、得られた丸棒状の重合物を切削、研階してコン
タクトレンズを得、これを低温プラズマ反応装置内に設
置し、フッ素化合物GFSをガス状態で1.5 0d 
(STP)/+winで装置内に供給し、真空度0.3
Torrに保持し、放電周波数13.56MHz、放電
電力SOWで4分間プラズマ照射を行った. この欅にして得られた表面改質コンタクトレンズの接触
角、酸素透過性及び耐汚染性(汚れシュミレーション試
験)は良好であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)分子内に二重結合を有し、かつ、カルボキシル基
    及び/又はスルホン基を有するフルオロアルキルエーテ
    ル化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種以上の化
    合物を用いての変性部が、コンタクトレンズ表面に構成
    されていることを特徴とするコンタクトレンズ。
  2. (2)分子内に二重結合を有し、かつ、カルボキシル基
    及び/又はスルホン基を有するフルオロアルキルエーテ
    ル化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種以上の化
    合物を用い、かつ、低温プラズマ手段を用いてコンタク
    トレンズ素材の表面を変性することを特徴とするコンタ
    クトレンズの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100481119B1 (ko) * 2001-08-16 2005-04-11 (주) 베스콘 불소-함유 프로페닐 에테르 단량체, 가교제 및 이로부터제조되는 불소-함유 폴리프로페닐 에테르

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