JPH0321219Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、歯科治療において、顎堤吸収部などの
補填部に、顆粒状人工骨材を充填して補強する場
合に使用する歯科治療用充填器具に関する。

従来技術と問題点 一般に、歯科治療において、歯槽のうろうや高
齢などにより顎堤吸収が大きい顎堤部或いは事故
などによつて生じた局部的な顎堤欠損部を補填す
るために、生体親和性に秀れた例えば燐酸カルシ
ウム系セラミツクス乃至これらを主成分とするア
パタイトから成る通常100〜1500μｍの大きさを
有した顆粒が用いられ、これが顎骨における海綿
質骨域に充填されるが、前記顆粒の充填に際して
は、例えば根管或いは練性の充填器具など先細状
の頭部を有した手持器具が用いられており、それ
専用の手持器具は存在しなかつたので、補填部に
対する顆粒の充填作業及び充填部の整形などに不
便であつた。

考案の目的及び構成 そこで本願は、顆粒の充填作業及び充填部の整
形が容易にできる専用の手持器具を提供するもの
で、その要旨とするところは、把持軸と、その一
端に軸着される軸部の前端部にく字状に延びる長
さを異にした１対の突出片を一体に設けると共
に、それらの前面にわたつて彎曲状に連続する押
圧面を有して成る作業部片とから成るものであ
る。

実施例及び作用 即ち図において、１は長尺な角筒状の把持軸で
その後端に短尺の軸片１ａが設けてある。２は把
持軸１の前部に軸着される軸部３の前端部にく字
状に開き、かつ先細状に延びる２本の突出片４
ａ，４ｂを一体に設けると共に、それらの端面を
夫々滑り止めのために、粗面５ａ，５ｂに形成
し、かつ前記２本の突出片４ａ，４ｂの前面にわ
たつて彎曲状に連続する押圧面６を有して成る作
業部片で、本例では、一方の突出片４ａの長さ
を、その他方の突出片よりも短かくすると共に、
その一方の突出片４ａの太さを、他方の突出片４
ｂよりも太くした場合を示している。

しかして使用の際は、骨充填材としての顆粒
を、突出片４ａ乃至４ｂを用い、その端面の粗面
５ａ，５ｂにより押し込みながら、局部的骨補填
部或いは顎堤吸収の大きな顎堤表面に添加充填
し、顆粒の充填が充分に行われたのち、押圧面６
を顆粒充填部に押し当てながら該充填部の形を整
えるものである。

考案の効果 以上のように本願によれば、長さの異なる突出
片を用いて顆粒を補填部内の奥部まで密に充填す
ることができると共に、押圧面を用いて顆粒補填
後の顎堤部の整形も行うことができて、この種の
充填器具として極めて有効なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は総
体側面図、第２図は総体正面図、第３図は要部の
拡大斜視図である。 図中、１は把持部、２は作業部片、３は軸部、
４ａ，４ｂは突出片、５ａ，５ｂは粗面、６は押
圧面である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 把持軸と、その一端に軸着される軸部の前端
   部にく字状に延びる長さを異にした１対の突出
   片を一体に設けると共に、それらの前面にわた
   つて彎曲状に連続する押圧面を有して成る作業
   部片とから成る歯科治療用充填器具。 (2) １対の突出片の端面に、粗面を形成した実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の歯科治療用充
   填器具。 (3) １対の突出片を、先細状に形成した実用新案
   登録請求の範囲第１項または第２項記載の歯科
   治療用充填器具。 (4) １対の突出片の大きさを異ならしめた実用新
   案登録請求の範囲第１項、第２項または第３項
   記載の歯科治療用充填器具。