JPH03210001A - スクロール型流体装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、インボリュートなどの渦巻壁を有する固定
スクロールと、同じくインボリュートなどの渦巻壁を有
する揺動スクロールとを組込み、両渦巻壁によって構成
される渦巻室によって流体を圧縮動作するようにしたス
クロール型流体装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種のスクロール型流体装置として例えば、特
開昭６２−１９１６８６号公報あるいは特公平１−３５
１９５号公報および実公平１−３０６３６号公報に開示
されている。上記したスクロール型流体装置は従来の別
の型式の隔壁型流体装置に対して駆動音が静かで機械的
な故障が低いので例えばオソト機関およびディーゼル機
構用の過給器やエアコン用の圧縮機および産業用の真空
ポンプとして増々多く使用されている。乾式運転中の隔
室型圧縮機は、摩耗が大きすぎしかも効率が低すぎるた
めに、比較的低圧、低回転でしか使用出来ないのに対し
スクロール型流体装置は、良好な効率で高圧、高回転化
に適しており、耐久性に冨む構造を有している。

このようなスクロール型流体装置においては、可動側ス
クロールを支持し、これによって、駆動軸の偏心体が回
転する際に可動側スクロールが一緒に回転しないように
する必要がある。このために、初めに述べた形式の公知
のスクロール型流体装置（実公平１−３０６３６号公報
）においては、可動側スクロールの回転を阻止するため
の支持装置が鋼球によって形成されている。この鋼球は
アキシアル球軸受けと同じように働き、可動側スクロー
ルおよびケーシング部分に接続された軸受はリング内で
保持されている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記した従来のスクロール型流体装置に
おいては、可動側スクロールの回転を阻止するための支
持装置が鋼球によって形成され、この鋼球がアキシアル
球軸受けと同じように働き、可動側スクロールおよびケ
ーシング部分に接続された軸受はリング内で保持されて
いる。しかしながらこの鋼球も、早期に摩耗するのを防
止するためには潤滑する必要がある。

また、冒頭に述べた形式で、さらに別の公知のスクロー
ル型流体装！（特公平１−３５１９５号公報）において
は、可動側スクロールの支持装置はオルザム・リング（
Ｏ１ｔｈａ■−Ｒ３ｎｇ　）によって構成されているが
、この構造においても潤滑が必要である。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、可動側スクロールの支持装置の潤滑を不要に
したスクロール型流体装置を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係わるスクロール型流体装置は、インボリュ
ートなどの渦巻壁を有する固定側スクロールと、上記渦
巻壁に別の渦巻壁が組込まれて渦巻室を構成し、この渦
巻室の外側に吸込み室および内側に高圧室を形成する可
動側スクロールと、この可動側スクロールとエアーギャ
ップを介して上記固定側スクロールと結合されるケーシ
ングと、上記可動側スクロールに軸受けされた偏心体を
存する駆動軸と、可動側スクロールが回転しないように
支持するための支持装置とを備えたスクロール型流体装
置において、上記支持装置は可動側スクロールの外周付
近に等間隔に配置された少なくとも３つのガイド部を設
け、このガイド部は上記可動側スクロールに形成された
袋穴と、上記ケーシングに保持され上記袋穴内に挿入さ
れるガイド軸受とからなり、各ガイド軸受はスリーブ軸
受とその外周に配置された少なくとも１つのゴムリング
を介在させてブツシュを装着し、上記スリーブ軸受はケ
ーシングに圧入支持した軸受ビンに保持され、上記ブツ
シュの外径寸法と上記偏心体の直径を加えた寸法よりも
上記ガイド部の袋穴の内径をやや小さくしたことを特徴
とする。

〔作　用〕

この発明におけるスクロール型流体装置は、可動側スク
ロールを回転させないための支持装置を、ケーシングに
圧入固定した軸受ビンにスリーブ軸受を保持し、このス
リーブ軸受の外周に装着したゴムリングを介して合成樹
脂製のブツシュを装着したので、可動側スクロールの揺
動運動に伴なう支持装置の摩耗も殆んどな（、潤滑が不
要となる。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。第１
図はこの発明によるスクロール型流体装置の断面図を示
し、図において、１０は固定側スクロール、１１はこの
固定側スクロール１０の開口部を閉止する蓋状のケーシ
ングであって、各々に設けたフランジ部をボルト１２で
結合されている。上記固定側スクロール１０はその台板
１０ａから渦巻壁１３を突出し、その空間が渦巻室１４
となる・上記台板１０ａの中心には吐出孔１６が開口し
、ケーシング１１の外側部に上記固定側スクロール１０
の外周側の渦巻室１４と連通ずる吸込み口１７が設けで
ある。また、この吸込み口Ｉ７はケーシング１１に設け
られたリング状の凹部４０に収容したフィルタ４２に面
している。

１８は上記固定側スクロール１０に組込まれた可動側ス
クロールで、この可動側スクロール１８の台板１８ａか
ら突出する渦巻壁１９が上記固定側スクロールＩＯの渦
巻壁１３に組込まれ、上記両渦巻壁１３，１９によって
シールされた渦巻室１４を外側の吸込み室２０と内側の
高圧室２１とに形成している。この吸込み室２０と高圧
室２１によって可動側スクロール１８の駆動時に吸込み
口１７から吸込まれた空気が渦巻室１４で圧縮され、吐
出口１６から吐出される。２３は可動側スクロール１８
を電動機２２によって偏心駆動するための駆動軸で、こ
の駆動軸２３の端部に偏心体２４を有し、この偏心体２
４が可動側スクロール１８に連結されている。詳しくは
、偏心体２４の外周に設けた上、下２本のゴムリング２
７を介して球軸受２５がその内側の軸受リング２５１が
緊締され、上記球軸受２５の外側の軸受リング２５２が
回動側スクロール１８の袋穴２６に装着されている。ま
た、偏心体２４にはバランサーを有するクランク２８を
設けている。さらに上記駆動軸２３は電動機２２の電動
機軸１５とそのネジ部１５ａによって回動不能に固定さ
れている。偏心体２４の回転時に、可動側スクロール１
８が回転しないように支持装置３０が設けられている。

この支持装置３０は、第２図に示すように可動側スクロ
ール１８の外周部付近に角度９０″の間隔で配置された
４つのガイド部３１を有している。各ガイド部３１は、
袋穴３２と、この袋穴３２内に突入するガイド軸受３３
とからなっている。すべての袋穴３２は、偏心体２４及
び偏心体の球軸受２５の軸線と一致する可動側スクロー
ル１日の中心軸線から同間隔を保って配置されている。

ガイド軸受３３はスリーブ軸受として構成されており、
その内側のスリーブ軸受２９は、ケーシング１１に圧入
された軸受ピン３４に装着されている。これらの軸受ピ
ン３４は、駆動軸２３の中心軸線と一致するケーシング
１１の中心軸線から同一半径方向間隔を保って配置され
ている。また、スリーブ軸受２９の外周部には第３図に
示すようにゴム弾性０リング３６を介在させてややプレ
ロードをかけた合成樹脂ブツシュ３５を装着した構造と
なっている。可動側スクロール１８に設は袋穴３２の内
径は、この合成樹脂ブツシュ３５の外径と偏心体２４の
直径を加えた寸法よりもやや小さい寸法に選定されてい
る。合成樹脂ブツシュ３５をこのように構成したことに
よって、可動側スクロール１８は、駆動軸２３と偏心体
２４とから成るクランク駆動装置に対して、どの位置で
もＯリング３６を介してやや緊締され、また偏心体のゴ
ムリング２７に対してやや緊締されている。これによっ
て、可動側スクロール１８は遊びが形成されることなく
軸受けされ、種々異なる製造許容誤差及び種々異なる熱
膨張が補償され、ひいては、高回転数時においても比較
的静かに駆動される。

また、上記ケーシング１１と可動側スクロール１８との
間には僅かなエアーギャップ３日が形成されている。こ
れは乾式運転時に場合によってはケーシング１１のケー
シング面が可動側スクロール１８に接触することによっ
て発生する摩擦をできるだけ小さ（するために、可動側
スクロール１８の外周部に１〜５ｍ幅の溝４３を形成し
、この溝４３内に合成樹脂のチップシール３９を取付け
、このシール３９とケーシング１１面を接している。

また、可動側スクロール１８内には軸方向通路４０が設
けられている。この軸方向通路４０は可動側スクロール
１８を貫通して延びていて、一方では、高圧室２１内に
開口し、他方では、圧力補償室４１内に開口している。

この圧力補償室４１は、ケーシング１１に形成された同
軸的な２段の凹部から形成されており、２段目の凹部４
５の中央にはシャフト貫通孔４７が設けられている。こ
の１段目の凹部４４内でクランク２８が回転する。

圧力補償室４１はエアーギャップ３８を介して吸込み室
２０に接続されている。この圧力バランスを考慮して位
置を選定された軸方向通路４０によって、高圧室２１と
圧力補償室４１と吸込み室２０との間で所定の圧力補償
が形成され、これによって、このスクロール型圧縮機の
乾式運転時に必要な入力が少なくて済む。

上記のように、高圧室２１と圧力補償室４１との間を軸
方向通路４０で連通すればケーシング１工をシールする
必要がある。したがって、ケーシング１１に形成された
同軸的な凹部の２段目の凹部４５に、ケーシング１１と
電動機軸１５間をシールするための滑動リングシール４
７が設けられている。この滑動リングシール４７は、０
リング４９を介在させてケーシング１１の２段目の凹部
４５内に設置し、固定用リング５０をこの凹部内に圧入
することにより保持されている。

なお、上記実施例ではガイド軸受３３がスリーブ軸受の
場合を示したが、ガイド軸受３３に球軸受あるいは、第
４図に示すようにニードル軸受５１を使用しても同様の
効果を得ることかできる。

この場合は軸受ピン３４の外周に少なくとも１つのゴム
リング３Ｇを介してガイド軸受３３の内輪が装着され、
外輪は可動側スクロール１Ｂに形成された袋穴３２内に
挿入される。なお、このガイド部の袋穴３２の内径は、
この球軸受の外輪部外径と偏心体２４の直径を加えた寸
法よりもやや小さく構成されていることを特徴とするス
クロール型流体装置としても良い。

また、上記実施例ではスクロール型圧縮機の場合につい
て説明したが、スクロール型ポンプとして適用しても上
記実施例と同様の作用が得られる。

〔発明の効果〕

以上説明したようにこの発明によれば、可動側スクロー
ルの支持装置への潤滑を不要にでき、乾式運転用のスク
ロール型圧縮機に利用できるという利点がある。また、
可動側スクロールは偏心体の各位置で容易に緊締され、
これによって可動側スクロールの回転が阻止できる。ま
た、ケーシングや固定側スクロール、可動側スクロール
および駆動装置等の種々異なる構造部の熱膨張や製造許
容誤差は補償される。さらに、固定部分の遊びがなくな
ったことで装置の高回転時においても比較的静かに駆動
でき騒音も解消される。また、この発明によるスクロー
ル型流体装置は、各種燃焼装置用プロワ−や今後需要が
見込まれる静電気式すす導出装置およびすす燃焼装置を
備えたディーゼル機関において、すすを燃焼させるため
の乾式運転用のエアーポンプとして適用可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例によるスクロール流体装置
の断面図、第２図は第１図の■−■線における断面図で
可動側スクロールの支持装置の平面図、第３図は支持装
置の詳細な断面図、第４図は支持装置の他の実施例の詳
細な断面図である。 １０・・・固定側スクロール、１１・・・ケーシング、
１３・・・渦巻壁、１４・・・渦巻室、１５・・・電動
機軸、１６・・・吐出口、１７・・・吸込み口、１８・
・・可動側スクロール、１９・・・渦巻壁、２２・・・
電動機、２３・・・駆動軸、２４・・・偏心体、２５・
・・球軸受、２６・・・袋穴、２７・・・ゴムリング、
２８・・・クランク、２９・・・スリーブ軸受、３０・
・・支持装置、３１・・・ガイド部、３２・・・袋穴、
３３・・・ガイド軸受、３４・・・軸受ピン、３５・・
・ブツシュ、３６・・・Ｏリング、３８・・・エアーギ
ャップ、３９・・・チップシール、４０・・・通路、４
１・・・圧力補償室、４２・・・フィルター　４３・・
・溝、４５．４６・・・凹部、４７・・・シールリング
、４９・・・Ｏリング、５０・・・固定リング、５１・
・・ニードル軸受、２５１，２５２・・・軸受リング。 なお、図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. インボリュートなどの渦巻壁を有する固定側スクロール
   と、上記渦巻壁に別の渦巻壁が組込まれて渦巻室を構成
   し、この渦巻室の外側に吸込み室および内側に高圧室を
   形成する可動側スクロールと、この可動側スクロールと
   エアーギャップを介して上記固定側スクロールと結合さ
   れるケーシングと、上記可動側スクロールに軸受けされ
   た偏心体を有する駆動軸と、可動側スクロールが回転し
   ないように支持するための支持装置とを備えたスクロー
   ル型流体装置において、上記支持装置は可動側スクロー
   ルの外周付近に等間隔に配置された少なくとも３つのガ
   イド部を設け、このガイド部は上記可動側スクロールに
   形成された袋穴と、上記ケーシングに保持され上記袋穴
   内に挿入されるガイド軸受とからなり、各ガイド軸受は
   スリーブ軸受とその外周に配置された少なくとも１つの
   ゴムリングを介在させてブッシュを装着し、上記スリー
   ブ軸受はケーシングに圧入支持した軸受ピンに保持され
   、上記ブッシュの外径寸法と上記偏心体の直径を加えた
   寸法よりも上記ガイド部の袋穴の内径をやや小さくした
   ことを特徴とするスクロール型流体装置。