JPH0320964B2 - - Google Patents

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JPH0320964B2
JPH0320964B2 JP60037036A JP3703685A JPH0320964B2 JP H0320964 B2 JPH0320964 B2 JP H0320964B2 JP 60037036 A JP60037036 A JP 60037036A JP 3703685 A JP3703685 A JP 3703685A JP H0320964 B2 JPH0320964 B2 JP H0320964B2
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current
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current transformer
transmission line
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Masaru Yamaoka
Terunobu Myazaki
Yoshiteru Miki
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、多導体送電線路の着氷雪防除装置に
係り、特に低気圧接近時の湿雪降雪または過冷却
水滴飛来の気候条件下におれる送電線路への着氷
雪を確実に防止するに好適な多導体送電線路の着
氷雪防除装置に関するものである。
〔発明の背景〕
従来より、山岳着氷雪地帯における送電線路に
あつては、冬季間電線着氷雪が発生し、これが原
因による事故が多発しているのが現状である。こ
のような着氷雪に対する方策としては、例えば
“昭和48年6月、日本雪氷学会発行、氷雪の研究
No.5「架空送電線の氷雪対策」”に紹介されている
ものがある。
その中の実用化さている対策の代表的なもの
は、湿雪を付着しにくくする難着雪電線の利用
と、融雪回線の構成等電線の発熱効果を利用して
融氷雪するものである。
難着雪電線はプラス気温領域で雪と電線の表面
の間に水膜が介在しているような、いわゆる水分
の多い湿型着雪を対象にしており、この対策は実
線路でも多数利用され効果のあるデータも得られ
ている。しかしながら、気象条件は単一でなく、
難着雪電線の効果が十分でないものも出現してい
る。例えば、気温が1℃以下、湿度が70%程度以
下では、湿雪が氷結するため、難着雪電線の効果
がでなくなる。一方融雪回線は、送電線路に流れ
る電流のジユール熱によつて送電線路温度を上昇
させ、着氷雪を防止するようにしたものであり、
具体的には、系統切替をすることによつて、その
線路の潮流を大きくするという方法であつた。こ
のような着氷雪防止方式によると、着氷雪の予想
される都度、複雑な系統切替をする必要があり、
その切替等をして融雪回線を構成することが相当
に困難であり、また、その回線にジユール熱を発
生させるために他の回線を経由させる等をしなけ
ればならず、過大な電力損失につながるという問
題もあつた。
また、融氷雪対策の多の方策については、特開
昭59−139816号に記載されたものがある。これ
は、送電線に対して、これとは絶縁された添線を
設け、添線の一端を送電線に接続し、添線の他端
と送電線との間に変成器の2次側を整流器を介し
て接続し、変成器の1次側を送電線と大地とに接
続したものであり、送電線・添線のループに直流
電流を流すことによつて氷雪を融かすものであ
る。
この方式によれば、上記従来方式のような複雑
な系統切替等の操作はする必要がなくなるもの
の、変成器は高電圧が印加されることになるの
で、その絶縁を大きなものとしなければならず、
高価にして大型化となつてしまう問題がある。ま
た、この方式によれば、大地間との間に変成器が
設けられるために、地絡電流となる可能性がある
こと、および将来系統電圧を上昇させる等の電圧
変更に対して、それに自由に対処するこができな
いという問題があつた。
〔発明の目的〕
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、送電線路に流れている潮流
を利用して送電線路の随意の区間で着氷雪を防止
するに必要な温度まで送電線路を温めるようにし
た多導体送電線路の着氷雪防除装置を提供するこ
とにある。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するため、本発明は、2条以上
の導体を絶縁スペーサで支持してなる複導体送電
線路に対して、一定区間の末端を導体スペーサと
して閉ループを構成し、そのループ内へ潮流から
変成した任意の大きさの電流を還流させることに
より、その還流電流が送電線路の抵抗分によつて
発生するジユール熱を効果的に用いようとするも
のである。
本発明は、小さい潮流時においても着氷雪防除
効果を確実に発揮し、特に、装置の小型化、すな
わち電流変成器を送電線路上に設置可能な大きさ
となし得るものである。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
第1図は本発明が適用される架空送電線路を示
す説明図、第2図は多導送電線路の詳細を示す説
明図である。第1図において、1A,1Bは鉄
塔、2,3,4は送電線、5A,6A,7A,5
B,6B,7B,8,9,10は碍子であり、送
電線2,3,4は碍子5A,6A,7A,5B,
6B,7Bを介して鉄塔1Aおよび1Bに取り付
けられている。また、本実施例で用いられる電変
成器を含む装置11は、碍子8,9,10をそれ
ぞれ介して鉄塔1Aに取り付けられている。
12は鉄塔1A,1Bの上部に張られる架空地
線である。以下、同一構成要素には同一符号を付
すことにする。
第2図は、送電線路2,3,4の1相分の線路
の一構成例であつて、2本の導体からなる複導体
の構成例を示したものである。13Aおよび13
BはACSR等の電線であり、それら電線13Aお
よび13Bは、一定ピツチとなるように電線13
A,13B間をスペーサ14A,14B,14
C、…で支えられている。
上記スペーサ14A,14B,14C、…は、
通常30〜60〔m〕位のピツチで電線13A,13
Bに取り付けられる導電性の支持物であり、その
両電線13A・13B間は、400〜600〔m〕位隔
離されるようにしてあるが、本実施例は、電線1
3A,13Bと、絶縁スペーサ14A,14B,
14C、…からなり、一定区間の末端のスペーサ
のみ導電性として閉ループを構成させ、この閉ル
ープに電流を還流させようとするものである。と
ころで、その閉ループの区間長は、現行の導電性
スペーサを、既に述べたように絶縁性のスペーサ
とし、一定区間長毎に設ける導電性スペーサによ
り任意に決めようとするものである。
このように本発明は構成したので、複導体送電
線路のうち、任意の区間長のみに循環電流を還流
させることができ、従来のように重負荷潮流をわ
ざわざ迂回して行う、いわゆる融雪回線の構成を
必要としない。つまり、季節風の通路、山越送電
線路、高湿度地帯等の条件の重なる虞れのあると
ころなどの真に着氷雪の発生しやすい特定区間に
のみ、予め本装置を設置すればよく、経済的で、
装置も小型化でき、確実に着氷雪も防止できる。
それでは、本発明の具体例について、以下に説
明してゆくが、その前に本発明の要点を下記にま
とめておくことにする。すなわち、 (1) 送電線路に流れる潮流を、電流変成器を介し
て大きさを増幅する。
(2) 複導体送電線路のスペーサは、本装置の設置
対象区間(以下、特定区間という)の両端のみ
を導電性スペーサとし、他は全て絶縁性のスペ
ーサとする。
(3) 電流変成器の2次側は、復導体の導電性スペ
ーサを回路とする閉ループを負荷とする。
まず、本発明の第1実施例から説明する。
第3図は本発明の第1実施例を示す回路図であ
る。
第1実施例は、電流変成器(以下、単に「CT」
と称す)17を特定区間のほぼ中央に設置し、片
方の送電線路15,16をCT17の一次巻線1
71,172の一端子に、二次巻線173は、極
性切替装置18を介して複導体送電線路15,1
6に図示の如く接続する。他の複導体送電線路2
0,21は、CT17の一次巻線171,172
の他端子と、導電性スペーサ24とが両端となる
ように接続する。ここで、送電線路15,16お
よび20,21の長さLは、電気インピーダンス
がほぼ等しい値となるように、すなわち線路イン
ピーダンス値が等しくなるように構成しておくも
のとする。
すなわち、CT17の一次から見たCT17の洩
漏インピーダンスを、線路20,21の区間は線
路インピーダンスに加算して考慮する必要があ
り、線路インピーダンスがCT17の洩漏インピ
ーダンスに比べて充分大きければ、両長さLは略
等しい値としてもよい。
このような第1実施例の作用を説明する。
図において、潮流の大きさをI(A)とすると、各
送電線路には、(1/2)I(A)の電流が図示の如く同
方向に流れる。この電流によつて、CT17の二
次巻線173には、巻数比に応じた電流iが誘起
される。この電流は(1/2)iに分かれて、図示
の如く、左、右の両閉ループ(15,24,16
のループ、171,20,24,21,172の
ループ)を還流することになる。この場合、CT
17の一次巻線171,172に流れる電流のう
ち、(1/2)i成分は大きさ等しく方向反対の電流
が流れるため、互いに打ち消すことになり、(1/
2)i電流の成分による二次巻線173への電流
は発生しない。
この結果、線路16,20に流れる電流の大き
さは、1/2(I+i)となり、また線路15,2
1は、1/2(I+i)となる。
すなわち、CT17の巻線比を任意とれば、複
導体送電線路16,20の片方には、大電流を流
すことができ、この電流と線路16,20の抵抗
分によるジユール熱で線路16,20の温度を上
昇させることができることになる。
第4図は第3図に示す第1実施例を具体的数値
を代入した場合の例について説明するために示す
説明図である。
ここでは、CT17の2次側にコンデンサCを
設けている。まず、L=1〔Km〕とし、I=160
〔A〕、インピーダンスZ(=0.088+j0.628)、 巻数比N=n1/n2=1.26、α=7.136とすると、 V2は、 V2=(640+800)(0.088+j0.628) =127+j904=|913|(V) となり、また、二次電流I2は、 I2=N・I=1.26×160=202(A) となる。ここで、コンデンサCに流れる電流を I0とすると、 I0=913/0.628=1453.8(A) となり、I0は、 V1=913×1.26=1150(V) となるので、CTの容量VA(CT)は、 VA(CT)=I2・V2=913×202 =184426(VA)=185(KVA) となる。また、コンデンサCの容量VA(C)は、 VA(C)=I0・V=1453.8A×913 =1327319.4(VA)=1.3(MVA) となり、容量が小さくてよい。
極性切換器18は、送電線路15,16,2
0,21への電流方向を180度切替えるもので、
線路15,21に1/2(I+i)、線路16,20
に1/2(I+i)を流したり、前記の如き方向に
流したりするものである。すなわち、当該極性切
替器18は、交互に送電線路のうちの発熱回線を
切替えることを目的とする装置である。
また、極性切替器18の他の目的は、夏季等の
着氷雪のない時期には、CT17の二次巻線を短
絡して線路へ電流iを流入させないようにするも
のである。
図において、CT17および極性切替器18を
まとめて一つの装置11として送電線路の途中
に、第1図に示すように、線路と同電位で設置す
ることで、本装置は特別な高電圧の絶縁を必要と
しない安価な構成物とすることができる。
第5図は第2実施例を示す回路図である。第2
実施例が第1実施例と異なるところは、第1実施
例におけるCT17が一次巻線171,172に
巻数を多く要するために、巻線型CTする必要が
あるのを、貫通型CTを適用できるようにした点
にある。
さらに詳説すると、CT25は、一次導体が貫
通型の電流本成器であり、その二次側の小電流を
増幅する電流変成器CT26を別に必要とする。
すなわち、主回路の潮流は、一旦CT25で小電
流としたのち、極性切替器18を介してCT26
で増幅され、導体27,28を介して複導体の送
電線路15,16および20,21に電流が供給
されるものである。
この第2実施例によつても、上記第1実施例と
同様の作用効果が得られる。また、第2実施例に
よれば、極性切替器18の電流容量が小さくてよ
い利点がある。
第6図および第7図は、第3図に示す第1実施
例および第5図に示す第2実施例の変形であつ
て、第3実施例および第4実施例を示す構成図で
ある。
第1実施例および第2実施例の場合は、特定区
間の中央部に本装置11を設置しなければならな
かつたものを、第3実施例および第4実施例で
は、端部への設置を可能としたものであり、装置
11の端部側に電流バランサ30を設置した点が
第1実施例および第2実施例と異なるのみであつ
て、他の構成は同様であるから、説明を省略す
る。すなわち電流バランサ30の両巻線は、潮流
方向(図示)成分に対しては流れを許容するが、
還流方向に対しては阻止するようにしたものであ
る。
第8図は本発明の第5実施例を示す構成図であ
る。
図において、CT31は、複導体を電気的に1
本にまとめた線路部分32を一次導体とし、その
CT31の二次側は、極性切替器18を介してCT
33,CT34の各二次巻線に接続されている。
CT33,CT34は、一次導体を線路15,16
とする構成となつている。
この第5実施例の作用を説明する。
潮流による両CT33および34の各二次電流
iは還流し、複導体内のループを循環する電流成
分I0に対しては、両CT33および34の二次電
流(1/2)i、(1/2)iは加算方向となる。すな
わち、図示のように、潮流IがCT33,CT34
に(1/2)I分分流すると、そのCT33および3
4の二次にはi′の電流が生じ、これらは両CT3
3およば34の二次巻線間を還流することにな
る。また、CT31の一次を通過する潮流Iによ
る二次電流iは半分ずつCT33,CT34の二次
巻線へ流れ込み、これによつて各一次巻線には、
大きさI0の電流がループに流れることになる。
かかる実施例によれば、下記の如き利点があ
る。
装置を特定区間の端部に装置できる。
変成器として一次導体が緊通型のCTが使用
できる。
極性切替部は小電流でよい。
第3実施例、第4実施例のような電流バラン
サを必要としない。
第9図は本発明の第6実施例を示す構成図であ
る。
第9図において、線路15CT40の1次側の
一端を、線路16にCT41の一次側の一端を、
CT40,41の1次側各他端を導電性スペーサ
24で短絡し、線路15−スペーサ24−線路1
6からなる閉ループにCT40,41の2次側を
電流が加えられる方向に直列接続し、これを線路
15,16間に接続するとともに、その間にコン
デンサSCを接続して構成したものである。
このような構成によつても上記各実施例を同様
に作用効果を奏する。
また、この実施例によれば、電流バランサ30
が不要になるという利点もある。
第10図は本発明の第7実施例を示す構成図で
ある。
第10図に示す第7実施例は、CT42の1次
側を線路15の設け、CT42の2次側を線路1
5,16間に接続し、線路15,16の末端を電
流バランサ43に接続して構成したものである。
これによれば、線路15を流れる電流をCT4
2の2次側から取り出し、その取り出した電流を
線路15、導電性スペーサ24、線路16からな
る閉ループに流し込むものである。また、電流バ
ランサ43は線路15,16の電流は流すが、
CT42からの還流は流さない。
この第7実施例によつても上記同様の氷雪防除
効果を奏する。また、構成が簡第になるという効
果がある。
以上、述べたように上記第1実施例〜第7実施
例によれば、潮流を電流変成器(CT)によつて
増幅し、その増幅電流を複導体線路の特定区間に
おける閉ループ内に流し、その電流を流入させた
結果、特定区間の片方の導体に発熱を平常時より
多く生じるようにしたものである。また、これら
の発熱導体は極性切替器18で交互とすれば、両
導体に発熱させることができる。
なお上記実施例は、2本の複導体に限定される
ことなく、3本以上の複導体であつてもよいこと
はいうまでもない。
また、夏季等、本装置11の不使用時には極性
切替器18にて短絡するとしたが、各CTの励磁
インピーダンス分が常時線路に挿入され、系統運
用上その値が好ましくない場合には、本装置の送
電線路入口出口間を開閉器でバイパスすればよ
い。
さらに、本装置は潮流の比較的少ないときの動
作を目的とするが、大きな汐流または系統事故等
による大電流の通過時には変成器を飽和するよう
にしてやればよい。
第11図は本発明の第8実施例を示す構成図で
ある。第11図に示す実施例において、電流変成
器CT45を特定区間のほぼ中央に設置し、片方
の送電線路15,16をCT45の1次巻線45
1および452に、他の送電線路20,21は
CT45の1次巻線451および452の他端子
へそれぞれ接続する。CT45の2次巻線453
は、整流器46,47,48を介して送電線路1
5,16に図示の如く接続する。
ここに、送電線路15,16および20,21
の長さLは、電気インピーダンス的にほぼ等し
い。すなわち、閉ループ(15−24−16)
と、閉ループ(451−20−24−21−45
2)との線路インピーダンス値がほぼ等しいよう
にする。ここに、各部インピーダンス値とはCT
45からの整流電流IRECに対するインピーダンス
値のこととする。
このような構成の第8実施例の作用を以下に説
明する。
図において、潮流の大きさI(A)とすると、各送
電線路には(1/2)I(A)の電流が図示の如く同方
向に流れる。この電流によつて、CT45の2次
巻線453には巻数比に応じた電流iが誘起され
る。この電流は整流器46により、全波整流され
て直流電流IRECとなり、導線47を経て(1/2)
IREC分が図示の如く左右の両閉ループを復流する
ことになる。この場合、CT45の1次巻線45
1,452に流れる電流のうちIREC成分は大きさ
等しく、方向反対のため、CT45においては磁
束が互いに打消されて、CT45の2次巻線45
3への電流は発生しない。この結果、線路16,
20に流れる電流の総合的な値は1/2(I+
IREC)、線路15,21には1/2(I−IREC)とな
る。すなわち、CT45の巻数比を任意の大きさ
とすれば複導体送電線路15,16,20,21
には半サイクル毎に交互に1/2(|I|+IREC
と、1/2(|I|−IREC)との大きさの電流が流
れることとなる。このため、送電線路16,20
と送線路15,21は半サイクル毎に交互に流れ
る電流の絶対値の大きさが変わり、したがつて線
路の抵抗分によるジユール熱が同等に発生するこ
ととなる。このため電流重畳方向を切替える極性
切替器18等を設ける必要がない。図において、
CT45,整流器46をまとめて装置11とし、
第1図に示すように、送電線路の途中に線路と同
電位で設置することにより本装置は特別な高電圧
の絶縁を必要としない安価な構成物とすることが
できる。
第12図は第8実施例の変形例であつて、第9
実施例を示す構成図である。この図において、第
11図に示すCT45は1次巻線451,452
にに巻数を多く要するため、巻線形CTとする必
要があるものを、本実施例は貫通形CTを適用で
きるようにしたものである。すなわち、CT50
は1次導体が貫通形のCTであり、CT50の2次
側の小電流を増幅する変成器CT51を別に必要
とする。すなわち、主回路の潮流は一旦CT50
で小電流としたのち、CT51で増幅され、整流
器46によつて全波整流して、線路47,48を
介して線路15,16および20,21に整流波
形の電流IRECを供給できるようにしたものであ
る。
以上述べたように上記第8実施例および第9実
施例は潮流を電流変成器によつて増幅し、その増
幅電流を全波整流して直流とし、線路インピーダ
ンスの大半をしめるリアクタンス分に無関係と
し、抵抗分にのみ効くようにしたものであるか
ら、このIRECによる電圧降下はIREC×(抵抗分)の
みとなり、交流電流を供給する場合に比べて非常
に小さな値となる。すなわち、抵抗に発生するジ
ユール熱に対応する有効電力分のみをCT45,
50は供給すればよいから、交流分をそのまま重
畳する場合に比べて非常に小さな容量ですむこと
になる。さらに述べれば、通常線路のインピーダ
ンスはリアクタンス分に比べて、抵抗分は約1/7
〜1/10程度であるから、CT45,50,51の
容量もこれに比例して小さくてよいことになる。
このことは、送電線路上に装置11を装着する
場合を想定すると、できるだけ小さな装置である
ことが望まれることから非常に実用的な方式であ
ると結論できる。また、極性切替器18がなくて
も両線路が同時に発熱されるため可動部を有せず
無保守、無点検の装置とすることができる。
本装置が不使用となる夏季等には、CT45
(またはCT50)の2次側あるいは1次側を開閉
器でバイパスすればよい(図示していない)。
さらに本装置は潮流の比較的少ないときの動作
を目的とするが、大きな潮流または系統事故等に
よる大電流の通過時には変成器を飽和するように
してやれば特に問題を生じない。加えて、全波整
流波形に含まれるリツプル分を除去するために、
整流器46の出力側に平滑用コンデンサを挿入す
れば完全な直流を供給できることになる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、常時の送電線路に流れる潮流
を利用し見掛上特定区間のみを重潮流として導体
の発熱による温度上昇で送電線路への着氷雪が防
除できる効果がある。
さらに、本発明によれば、装置全体が当該相の
みに対応し、他相とのやりとりを必要としないの
で、装置を当該相の電位に保てば装置の対地間絶
縁を特に必要とせず、したがつて送電線路の適当
箇所の鉄塔上に電線とともに吊すことで容易に対
処可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される送電線路の説明
図、第2図は適用送電線路の詳細を示す構成図、
第3図は本発明の第1実施例であつて交流駆動形
の回路構成例を示す構成図、第4図は同第1実施
例を説明するために示す説明図、第5図ないし第
10図は本発明の第2実施例ないし第7実施例で
あつて交流駆動形の回路構成例を示す構成図、第
11図および第12図は本発明の第8実施例およ
び第9実施例であつて直流駆動形の回路構成例を
示す構成図である。 15,16および20,21……送電線路、1
7,25,26,31,33,34,40,4
1,45,50および51……電流変成器
(CT)、18……極性切替器、24……導電性ス
ペーサ、CおよびSC……コンデンサ、46……
整流器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2条以上の導体間を絶縁スペーサで支持して
    なる多導体送電線路において、前記導体の一定区
    間の両端で前記導体間を導体スペーサで電気的に
    接続して前記導体を含む閉ループを形成させ、該
    閉ループに送電線路の潮流を電流変成器で変成し
    て供給する構成としたことを特徴とする多導体送
    電線路の着氷雪防除装置。 2 特許請求の範囲第1項において、前記電流変
    成器は一定区間の電気インピーダンス的に中間点
    に設置したことを特徴とする多導体送電線路の着
    氷雪防除装置。 3 特許請求の範囲第1項において、前記電流変
    成器は、その1次側を貫通型とし、その2次側の
    小電流回路を極性切換器を介して第2の電流変成
    器に接続し、該第2の電流変成器の2次側を前記
    多導体の閉ループに接続してなることを特徴とす
    る多導体送電線路の着氷雪防除装置。 4 特許請求の範囲第1項において、電流バラン
    サーを前記多導体の閉ループの前記電流変成器と
    導体スペーサとの間に設けたことを特徴とする多
    導体送電線路の着氷雪防除装置。 5 特許請求の範囲第1項において、前記電流変
    成器は、その1次側は前記多導体を電気的に単一
    回路とした線路部分とし、その2次側は極性切換
    器を介して第2の電流変成器及び第3の電流変成
    器の2次側に並列接続し、該第2の電流変成器及
    び第3の電流変成器の1次側を前記単一回路とし
    た線路に接続する多導体の閉ループの一方の導体
    と、他方の導体としたことを特徴とする多導体送
    電線路の着氷雪防除装置。 6 特許請求の範囲第1項において、閉ループを
    構成する各線路に電流変成器の1次側を接続し、
    電流変成器の2次側を直列接続して閉ループの各
    線路間に接続してなることを特徴とする多導体送
    電線路の着氷雪防除装置。 7 特許請求の範囲第1項において、前記電流変
    成器は、その1次側は前記多導体の閉ループの一
    方の導体とし、その2次側は1次側を接続した前
    記多導体の閉ループの一方の導体と前記多導体の
    閉ループの他方の導体とし、電流バランサーを前
    記多導体閉ループの端部に設けたことを特徴とす
    る多導体送電線路の着氷雪防除装置。 8 特許請求の範囲第1項において、前記電流変
    成器はその2次側に整流器を設け、前記閉ループ
    に直流電流を供給できるようにしたことを特徴と
    する多導体送電線路の着氷雪防除装置。 9 特許請求の範囲第1項において、前記電流変
    成器を、一定電流以上において飽和するようにし
    たことを特徴とする多導体送電線路の着氷雪防除
    装置。 10 特許請求の範囲第1項において、不使用時
    には前記電流変成器の1次側を、開閉器でバイパ
    スし平常時の系統への影響をなくしたことを特徴
    とする多導体送電線路の着氷雪防除装置。
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