JPH0320109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は紙容器のトツプ部成形密封、内容物の
充填、充填口の密封等を自動的に行う製造装置に
おいて、胴貼り済の紙容器素材を角筒状に開放し
た状でトツプ成形装置へ搬送するためのマガジン
に関するものであり、特に、胴部の内径を一定に
して高さを変えて内容量を調整するために、高さ
を容易に変えることのできる簡単な構造のマガジ
ンに関するものである。

（従来技術） 牛乳、ジユース、酒等の液体飲料の包装容器と
して、紙容器が広く利用されている。この紙容器
はそのトツプの形状によりゲーベルトツプ型とフ
ラツトトツプ型に分けられ、前者は外形的な人気
を得て比較的内容物の量が多い場合、後者は重み
積ねの必要性などから比較的少量を包装する場合
に利用されている。

上記フラツトトツプ型容器の製造装置として
は、胴貼り済の紙容器素材を角筒状に開放し、ト
ツプ成形用マガジンで搬送しながらトツプを密封
成形し、両側に突出した耳部を折曲げ接着処理
し、上下を反転し、別のボトム成形用マガジンで
搬送しながら上方開口部より内容物を充填し、そ
の開口部を密封成形し、両側に突出した耳部を折
曲げ接着処理するような自動成形、充填、密封装
置が開発されている。

（解決しようとする問題点） 上記製造装置においては、成形用マガジンが紙
容器の容量に合わせて外径及び高さが一定にの形
状なつているため、最近の多品種ロツトの需要に
合せて容量の異なる紙容器を製造する場合には、
コンベア、チエーン等に固定されている多数の成
形用マガジンを取替えるか、製造装置全体を変更
しなければならなかつた。そこで、例えは、特開
昭55−89007号公報に示されるような、紙容器の
自動成形、充填、密封をする一連の装置に、胴部
の内径を一定にして高さを変えてることにより、
内容量を調整するような機構を組み込むことが行
われている。

しかしながら、前記公報に示された機構はエア
シリンダーを作動させて容器開放端を支えて高さ
を変えるようにしたもので、その作動機構及び構
成が複雑になるという問題点があつた。

本考案はこのような問題点を解消するために、
胴部の内径を一定にして高さを変えて内容量を調
整するために、高さを容易に変えることのできる
簡単な構造の紙容器のトツプ成形用マガジンを提
供するものである。

（問題点を解決する手段） 本考案は、上記問題点を解消し、紙容器の製造
装置のトツプ成形用マガジンを改良したもので、
角筒状に開放された紙容器素材の胴部内径に合う
外観形状を有する型マンドレルと、紙容器の高
さに合せて下方開放端を支える受ブロツクからな
り、該ブロツクは二本の受部材が対向する内面中
央同志がスプリングで連結され、その両側内面に
は対向する係止用ピンが設けられ、他方型マン
ドレルの二本の柱部の外側には前記係止用ピンが
差込まれる紙容器の高さに合せて多数段になつた
係止用穴が形成され、該二本の柱部の間は前記ス
プリングを通すための貫通孔が設けられているこ
とを特徴とする紙容器のトツプ成形用マガジンを
提供するものである。

（作用） 上記型マンドレルの多数段の係止穴の中から
容器の高さに合せて選択して、受ブロツクの係止
用ピンを差込めば簡単にサイズ変更ができる。

（実施例） 以下、本考案のトツプ成形用マガジンを好適な
実施例を用いて詳細に説明する。

第３図イ〜ハは、本考案の対象となる紙容器の
トツプ成形順序を示したものであり、本考案の搬
送マガジンは、胴貼り済で角筒状に開放した状態
〔第３図イ〕からトツプ部ａの成形、密封後、耳
部ｃ接着〔第３図ハ〕の各工程中紙容器素材Ａを
装着した状態で搬送するものである。

すなわち、トツプ成形用マガジンＢ第１図イに
示すようにコンベアー、チエン等に固定されるマ
ンドレル１と、第１図ロに示すように容器の高さ
に合せて調整する受ブロツク２からなる。

受ブロツク２は、前記紙容器素材Ａの下方開放
端ｂを支えるための平担面３，３′を有する二本
の受部材４，４′が対向しており、該角部材４，
４′の対向する内面中央部同志をスプリング５で
連結しており、該スプリング５の両側に位置する
対向面にはそれぞれ二本づつの係止用ピン６，
６′，７，７′が突設されている。

他方紙容器素材Ａが装着されるマンドレル１は
コベアー、チエン等に固定される連結板１０上に
型に突設されたもので、その外観形状は紙容器
素材Ａの内径に合せてあり、高さは最大容量容器
の高さに設定することが好ましい。

該型マンドレル１の二本の柱部１１，１１′
の外面には前記係止用ピン６，６′，７，７′が差
込まれる係止用穴１２，１２′，１３，１３′が各
種容量を持つ紙容器の高さに合せて、数段設けら
れている。またマンドレル１の二本の柱部１１，
１１′の間には前記スプリング５を通すための貫
通孔１４が形成されていて、好ましくは前記角部
材４，４′が通過できるような大きさにすること
が好ましい。しかしながら通過できない寸法であ
つてもスプリング５を取外し自在にしておけば問
題はない。

次に、本トツプ成形用マガジンの組立方法並び
にサイズ変更の手順を第２図を用いて説明する
と、まず組立方法としては、前記受ブロツク２の
一方の角部材４を前記貫通孔を通して反対側に出
し、前記多段の係止用穴１２，１２′，１３，１
３′から使用容器に合せて一段選んで両角部材４，
４′を係止用ピン６，６′，７，７′差込んで係止
する。この状態で、紙容器素材Ａを装着すると、
下方開放端ｂが前記受ブロツク２の角部材４，
４，４′の平担面３，３′で支えられ、紙容器素材
Ａの罫線とマンドレル１の上端面ｍの高さが一
致するので所望の成形が可能となる。ここで、両
角部材４，４′は互にスプリングで連結されてい
るので成形中に外れることはない。

次に、容器の高さの異なつたものにサイズ変更
する場合には、前記係止用ピン６，６′，７，
７′を抜き、別の段の係止用穴１２，１２′，１
３，１３′を選んで差込めば簡単にできる。

（効果） 本考案は上記の如き構成であつて、断面積が同
じで、高さが異なることにより内容物の量の違う
容器に対して簡単にサイズ変更できるトツプ成形
用マガジンであつて、従来のように製造装置のマ
ガジンを全部取替る必要がなく、また紙容器素材
の下方開放端を支える受部材がスプリングで連結
してあるので成形中に外れる心配がないなど実用
上優れたマガジンである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のトツプ成形用マガジンの一実施
例を示すもので、第１図イ，ロはそれぞれマンド
レルおよび受ブロツクを示す斜視図、第２図は組
立て後の状態を示す搬送マガジンと紙容器素材を
示す説明図、第３図イ，ロ，ハは紙容器のトツプ
部成形手順を示す説明斜視図である。 Ａ……紙容器素材、ａ……トツプ部、ｂ……下
方開放端部、ｃ……耳部、Ｂ……トツプ成形用マ
ガジン、１……マンドレル、２……受ブロツク、
３，３′……平担面、４，４′……受部材、５……
スプリング、６，６′，７，７′……係止用ピン、
１０……連結板、１１，１１′……柱部、１２，
１２′，１３，１３′……係止用穴、１４……貫通
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 角筒状で上下端が開放された紙容器素材の胴部
   内径に合う外観形状を有する型マンドレルと、
   紙容器の高さに合わせて紙容器素材の下方開放端
   を支える受ブロツクからなり、該受ブロツクは二
   本の受部材が対向する内面同志がスプリングで連
   結され、その両側内面には対向する係止用ピンが
   設けられ、他方型マンドレルの二本の柱部の外
   側には前記係止用ピンが差込まれる多数段になつ
   た係止用穴が形成されていることを特徴とする紙
   容器のトツプ成形用マガジン。