JPH03199658A - コネクティングロッド一体型ピストン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は内燃機関のピストン、特に燃焼圧力を受ける
主要部がコネクティングロッドと実質的に一体化された
コネクティングロッド一体型ピストンに関する。

従来の技術 内燃機関のピストンは、一般に、燃焼圧力を受ける冠部
とスカート部とが一体となった有底円筒状に形成されて
おり、コネクティングロッド小端部にピストンピンを介
して揺動可能に連結されるようになっている。

これに対し、燃焼圧力を受けるピストンの主要部をコネ
クティングロッドと実質的に一体化し、慣性質量の軽減
等を図ったコネクティングロッド一体型ピストンが従来
から一部で提案されている。

第４図は、−例として特開昭６２−４８９５０号公報に
開示されたコネクティングロッド一体型ピストンであっ
て、コネクティングロッド２１の先端に比較的高さの低
いピストン２２が螺合している。そして、このピストン
２２は、スカート部２３外周面がシリンダボア２４の口
径と等しい径の球面をなしており、シリンダボア２４壁
面に直接に接触している。

また第５図は、特開昭５９−１５３９５１号公報に開示
されたコネクティングロッド一体型ピストンであって、
きのこ状をなすピストン本体２５がコネクティングロッ
ド２６先端に一体に形成されており、このピストン本体
２５の外側に円筒状のスリーブシリンダ２７がピストン
ピン２８を介して揺動可能に連結されている。

発明が解決しようとする課題 前者の構成においては、ピストン２２とシリンダボア２
４とが線接触となり、ピストンリングも用いられていな
い。従って、シリンダボア２４とピストン２２との熱膨
張差やスラスト力によるスカート部２３の変形等に対し
てシール性の確保が困難であり、側底実用に供すること
ができない。

また後者の構成においては、スリーブシリンダ２７とシ
リンダボア２９との間のシール性確保は容易になるもの
の、ピストン本体２５周縁とスリーブシリンダ２７内周
との接触が線接触となって、やはりシール性が悪い。ま
たピストン本体２５とスリーブシリンダ２７との間の摺
動部に対する潤滑が特に考慮されておらず、焼き付きを
生じる虞れがある。

課題を解決するための手段 この発明に係るコネクティングロッド一体型ピストンは
、コネクティングロッド先端に一体に固設され、かつ外
周面が球面状をなすピストン本体と、このピストン本体
外周に装着され、外周側の円筒面がシリンダボアに嵌合
するとともに、内周側の球面が上記ピストン本体の外周
面に揺動自在に面接触する１８０°毎に２分割された略
円筒状のリングホルダと、このリングホルダの外周に嵌
合して該リングホルダを組立状態に保持する固定リング
と、上記リングホルダに装着されたピストンリングと、
上記リングホルダのリング溝底部から該リングホルダの
内周面へ至るオイル通路とを備えて構成されている。

作用 上記構成では、燃焼圧力の大部分を、コネクティングロ
ッドと一体になったピストン本体が受ける。またシリン
ダボア壁面には、略円筒状のリングホルダがピストンリ
ングを介して嵌合するので、両者間で良好なシール性が
得られる。

そして、上記ピストン本体とリングホルダとは、それぞ
れの球面が広く面接触し、やはり良好なシール性が得ら
れる。またピストンリングによってシリンダボア壁面か
らかき落とされた潤滑油が、上記オイル通路を通して両
者の接触面に供給される。

実施例 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

第１図はこの発明に係るコネクティングロッド一体型ピ
ストン１の一実施例を示している。

同図において、２は内燃機関のシリンダボア、３はクラ
ンクシャフトのクランクピン４に大端部３ａが連結され
たコネクティングロッドを示しており、このコネクティ
ングロッド３の先端にピストン本体５が一体に形成され
ている。上記ピストン本体５は、燃焼圧力を受ける円板
状の冠部５ａと、その周縁に接続された略円筒状のスカ
ート部５ｂとを有し、かつ上記スカート部５ｂの外周面
５ｃが、シリンダボア２の口径よりも若干小さな径の球
面状に形成されている。

また６は、上記ピストン本体５とともにピストン１を構
成する略円筒状のリングホルダを示している。このリン
グホルダ６は、第２図にも示すように、外周面６ａが円
筒面をなし、シリンダボア２内に摺動可能に嵌合するよ
うになっている。また内周面６ｂは、上記ピストン本体
５の外周面５Ｃと等しい径の球面をなしており、このピ
ストン本体５の外周面５ｃに揺動自在に面接触している
。

尚、上記ピストン本体５外周に装着可能とするために、
上記リングホルダ６は１８０°毎に２分割されている。

そして、外周面６ａの中間高さ位置に環状に連続して凹
設した溝７内に、第３図に示すような環状の固定リング
８を嵌め込むことで、リングホルダ６の組立状態が保持
されている。

上記リングホルダ６の外周面６ａには、更に２本のリン
グ溝９．１０が凹設されており、ここにピストンリング
、詳しくはコンブレッションリング１１およびオイルリ
ング１２がそれぞれ装着されている。

また上記リングホルダ６の周壁の内部には、第２図に示
すように、複数本のオイル通路１３が形成されている。

このオイル通路１３はリングホルダ６下面からシリンダ
軸方向に沿って形成された通路１３ａと、オイルリング
１２用の下方のリング溝ＩＯの底部に開口した連通孔１
３ｂと、球面をなす内周面６ｂに開口した連通孔１３ｃ
とから構成されている。

上記の構成によれば、燃焼圧力の大部分をコネクティン
グロッド３と一体のピストン本体５が受け、これによっ
てピストンｌ全体が往復動作する。

このとき、リングホルダ６の円筒状外層面６ａがシリン
ダボア２に嵌合し、しかも両者間にはコンプレッション
リング１１およびオイルリング１２が介在するので、リ
ングホルダ６とシリンダボア２との間では非常に良好な
シール性を確保できる。

また余分な潤滑油の燃焼室側への流入もオイルリング１
２によって十分に防止される。

一方、ピストン本体５とリングホルダ６とは、それぞれ
の球面によって広く面接触した状態のまま相対的に揺動
する。従って、この部分においても非常に良好なシール
性が得られ、ブローバイガスの増大を招くことがない。

また、オイルリング１２によってシリンダボア２壁面か
らかき落とされた潤滑油が、リングホルダ６内部のオイ
ル通路１３を通してリングホルダ６内周面６ｂに導かれ
る。つまり、ピストン本体５とリングホルダ６との接触
面に潤滑油が積極的に供給され、両者の焼き付きや早期
摩耗を防止できる。

尚、図示例ではピストン本体５がコネクティングロッド
３と完全に一体の一部材として構成されているが、両者
を別部材として形成し、例えば螺条等により一体に結合
するように構成することも可能である。

発明の効果 以上の説明で明らかなように、この発明に係るコネクテ
ィングロッド一体型ピストンにおいては、リングホルダ
外周の円筒面がピストンリングを介してシリンダボア壁
面に嵌合するとともに、コネクティングロッドと一体の
ピストン本体とリングホルダとが互いに球面で面接触し
つつ揺動するので、非常に良好なシール性が得られ、ブ
ローバイガスの増大等を招くことがない。またシリンダ
ボア壁面からかき落とされた潤滑油によって、ピストン
本体とリングホルダとの摺接面が積極的に潤滑されるの
で、両者の焼き付きや早期摩耗が防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るコネクティングロッド一体型ピ
ストンの一実施例を示す断面図、第２図はそのリングホ
ルダの断面図、第３図は固定リングの斜視図、第４図は
従来のコネクティングロッド一体型ピストンの一例を示
す断面図、第５図は従来の他の例を示す断面図である。 １・・・ピストン、３・・・コネクティングロッド、５
・・・ピストン本体、６・・・リングホルダ、８・・・
固定リング、１１・・・コンプレッションリング、１２
・・・オイルリング、１３・・・オイル通路。 第１ 図 ピストン コネ７今４ンクロー、１ じス「７手第 ｊン７不ルタ 固定１１７７ フンフ＋ｔｚ−ｉ−／ａンＩｊンフ イイｌしＩＩ　ンク 第２ 一−−ズイｌし遣方シ 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）コネクティングロッド先端に一体に固設され、か
   つ外周面が球面状をなすピストン本体と、このピストン
   本体外周に装着され、外周側の円筒面がシリンダボアに
   嵌合するとともに、内周側の球面が上記ピストン本体の
   外周面に揺動自在に面接触する１８０°毎に２分割され
   た略円筒状のリングホルダと、このリングホルダの外周
   に嵌合して該リングホルダを組立状態に保持する固定リ
   ングと、上記リングホルダに装着されたピストンリング
   と、上記リングホルダのリング溝底部から該リングホル
   ダの内周面へ至るオイル通路とを備えてなるコネクティ
   ングロッド一体型ピストン。