JPH0319867Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の目的 ［産業上の利用分野］ 本案は、一戸建て、マンシヨン、団地等におけ
る家庭用の遠赤外線サウナに供される折畳式サウ
ナルームボツクスの改良に関する。

［従来の技術］ この種折畳式サウナルームボツクスとしては過
去に本考案者が創作し、実開昭61−182727号公報
に記載されたものが存在するが、天壁体が一枚仕
上げであつたために嵩張つて使用時の天井のセツ
トや折畳が厄介であるとともに強度的な問題と使
用していく内に熱変形を来たし不都合を生じた
り、また前扉壁体も折曲げ不能の一枚扉板であつ
たために設置した前方が大きく開けていないと扉
板の開披に場所を取り狭くて出入りに支障を来た
す種々なる問題点を具有し改良の余地があつた。

［考案が解決しようとする問題点］ 本案は前記実開昭61−182727号に記載のものの
更に使い勝手を改善した折畳式サウナルームボツ
クスを提供せんとするものである。

(2) 考案の構成 ［問題点を解決するための手段］ 本案の折畳式サウナルームボツクスは、相対峙
する前扉壁体と後壁体と内方へ二つ折自在な左右
側壁体と天壁体とで有天無底筒状体を形成し、折
畳重合する前記前扉壁体と前記後壁体間内に前記
左右側壁体と天壁体が完全に収蔵隠蔽自在な薄型
に形成しかつ全壁枠および縁枠を総アルミニウム
製として軽量化を計つたサウナルームボツクスに
おいて、前記前扉壁体の壁枠に１側端を回転自在
に枢着するとともに他端側上下を前記壁枠内側の
上下に沿つてスライド往復自在に係合した前扉体
を外方へ二つ折開披自在に形成する一方、前記天
壁体を前天壁体と後天壁体に二つ割に上下揺動自
在にそれぞれ枢着し、使用時当該前後両天壁体の
左右両側端を前記左右側壁体の上端に適宜手段に
て掛止し、当該前後半天壁体と当該左右前後半側
壁体の突き合せ面には閉鎖時のみ電源電流が流れ
るマグネツトとパッチン錠を対向埋込み、前記左
右前半壁体と前記左右後半側壁体にはそれぞれの
縁枠にアルミニウム箔を重着した耐熱布を張設
し、前記前半天壁体と前記後半天壁体にはそれぞ
れの壁枠内にアルミニウム箔を貼り付けたウレタ
ン充填パネルを嵌設し、前記前扉壁体には縁枠に
アルミニウム箔を貼り付けたウレタン充填パネル
を嵌張し、前記後壁体には壁枠にアルミニウム箔
を貼り付けたウレタン充填パネルを嵌張してな
る。

［実施例］ 本案の実施例を第１図乃至第６図につき説明す
る。

本案の折畳式サウナルームボツクスＡは、有天
筒状体を形成する前扉壁体１と後壁体２と内方へ
二つ折自在な左右側壁体３，４と上下に二つ割り
揺動開閉自在とする天壁体５のそれぞれ壁枠６，
７，８，９，１０ａ，１０ｂを総アルミニウム製
として軽量化を計り、折畳時相対重合する前扉壁
体１と後壁体２間内に左右側壁体３，４と天壁体
５を完全収蔵隠蔽自在に形成してなる。

第１図乃至第６図に示すように前記前扉壁体１
は、左右両側竪枠６ａ，６ｂと上下溝枠６ｃ，６
ｄとからなる壁枠６内前面に亘り、左半扉体１１
と右半扉体１２を並棒１３，１４入り柔軟性又は
柔弾性連結資材１５にと連結した前扉体１の左半
扉体１１の左側端をヒンジ等の適宜手段（図示せ
ず）にて回転自在に枢着する一方、右半扉体１２
の右側自由側の上下に突出したスライド突子１
６，１７を上下溝枠６ｃ，６ｄのガイド溝６c′，
６d′内に滑動自在に係合して右半扉体１２の右側
中央に取付けた持手１８を前方に引張れば上下ス
ライド突子１６，１７は上下溝枠６ｃ，６ｄの上
下ガイド溝６c′，６d′内に沿つて内方に案内され
て第３図仮想線のように前扉体１は連結資材１５
にて前方に二つ折り突出し終には左側に重ね合せ
に寄めて開披自在に形成してなる。

図中１１ａ，１１ｂは左右両半扉体１１，１２
の上部に設けた透視窓、１９，２０は連結資材１
５の上下端を固定する二つ折金具である。

壁枠６の左側竪枠６ａ上部前面には電源遮断機
２１とタイマースイツチ２２と電源表示灯２３を
実装し、左右半扉体１１，１２はアルミニウム製
四辺縁枠１１ｃ，１１ｄ内に透視窓１１ａ，１１
ｂ以外両面にアルミエウム箔を貼り付けたウレタ
ン充填パネルを嵌張し必要に応じその上からさら
に内外両面に図示しないビニールクロスを貼り付
けてなり、透視窓１１ａ，１１ｂはアクリル板で
ある。

第２図に示すよう前記後壁体２は左右両側竪枠
７ａ，７ｂと上下枠７ｃ，７ｄからなる壁枠７内
を熱歪みに対抗する中央の補強枠２４にて左右に
二分し、それぞれに亘り、両面にアルミニウム箔
を貼り付けた左右ウレタン充填パネル２５，２６
を嵌張しその上からさらに内面側に必要に応じ図
示しないビニールクロスを貼り付けてなる。

第５図乃至第７図に示すよう前記左右側壁体
３，４は、中央縦方向前後二分割した左右前半側
壁体２７，２８と左右後半側壁体２９，３０より
成り左右前半側壁体２７，２８の壁枠８ａ，９ａ
前側端を前扉壁体１の左右竪枠６ａ，６ｂの内側
背面寄りにヒンジ３１，３２にて揺動回転自在に
枢着する一方、左右後半側壁体２９，３０の縁枠
８ｂ，９ｂ後端側を後壁体２の左右竪枠７ａ，７
ｂの内側前面寄りにヒンジ３３，３４にて揺動回
転自在に枢着し、他方左右前半側壁体２７，２８
と左右後半側壁体２９，３０との対向端間相互を
並棒３５，３６又は３７，３８入り柔弾性又は柔
軟性連結資材３９，４０で介在連結して内方に二
つ折自在に形成してなる。

また左右前半側壁体２７，２８と左右後半側壁
体２９，３０はその縁枠８ａ，９ａ，８ｂ，９ｂ
内に外側から内側へ順次ビニールシート、ポリエ
ステルシート、当該ポリエステルシートに蒸着し
たアルミニウム箔、ナイロンシート、塩化ビニー
ルシートを一体重着した耐熱布を張設してある。

図中４１，４２，４３，４４は連結資材３９，
４０の上下端を固定する二つ折金具である。

第３図および第６図乃至第７図に示すよう天壁
体５は、前後二分割した前半天壁体４５と、後半
天壁体４６とからなり、それぞれの壁枠１０ａ，
１０ｂ内に両面にアルミニウム箔を貼り付けたウ
レタン充填パネル４５ａ，４６ａを嵌張し、その
上からさらに外側面を図示しない布貼りとし必要
に応じ内面側をこれまた図示しないビニールクロ
ス貼りとしてあり、後壁体２の上枠７ｃ下側に後
端部をヒンジ４７にて上下揺動開閉自在に取付け
るとともに前扉壁体１の上溝枠６ｃ下側に前端部
をヒンジ４８にて上下揺動開閉自在に取付る一
方、前後半天壁体４５，４６壁枠１０ａ，１０ｂ
の自由端寄りの左右両側枠１０a′，１０b′，１０
a″，１０b″上にそれぞぞれ定着した一方の掛止手
段たるＬ型下向フツク４９を左右側壁体３，４の
左右前後半側壁体２７，２８，２９，３０の縁枠
８ａ，８ｂ，９ａ，９ｂ上端に対応定着した他方
の掛止手段たるＬ形上向フツク５０に掛止自在に
形成してなる。この上下向フツク４９，５０は掛
止手段の例示であつてこれに限定されない。

なお天壁体５の天張閉鎖時の安定を確保するた
めに前後半天壁体４５，４６壁体１０ａ，１０ｂ
の向い合自由端枠１０ａ，１０ｂの突合せ面
にそれぞれマグネツト５１とパツチン錠５２を対
向埋込んでなる。

図中遠赤外線ヒータ５３は前扉壁体１壁枠６の
左竪枠６ａ内中央と、後壁体２壁枠７の左右竪枠
７ａ，７ｂ内中央にそれぞれ角度調節自在に取付
けてなる。

またサウナルームボツクスＡの内壁面に露出す
る金属面に対し又は必要な内壁面に対し植毛処理
加工を施しても良い。

［作用］ 本案は前記のように構成するから、折畳むには
まず、天壁体５の下向フツク４９を左右側壁体
３，４の上向フツク５０から掛止を外し、前後半
天壁体４５，４６を引離すようヒンジ４７，４８
を中心に矢印方向下側に両開き回転して前扉壁体
１と、後壁体２の壁枠６，７内に垂下するととも
に、［第９図参照］、左右側壁体３，４の前半側壁
体２７，２８と後半側壁体２９，３０を連結資材
３９，４０を中心に内方に二つ折に畳んで前扉壁
体１と、後壁体２を漸次矢印方向に接近重合し
［第１０図参照］、終には左右側壁体３，４を第８
図および第１１図に示すように前扉壁体１と後壁
体２間内に収蔵隠蔽し両側の対応する雌雄拘止具
５４と５５，５６と５７相互を係止する。

次に本案を使用するには折畳操作とは全く逆手
順操作で、まず左右両側の雌雄拘止具５４と５
５，５６と５７を解除し、前扉壁体１と後壁体２
相互を漸次引離して行きあわせ左右側壁体３，４
の前半側壁体２７，２８と後半側壁体２９，３０
を真直ぐに直列するよう完全展開する。その後、
前後半天側体４５，４６をヒンジ４７，４８を中
心に水平位置を少許越えて持ち上げ回転して下向
フツク４９を左右側壁体３，４の上向フツク５０
に対応掛止して水平状態に天張閉鎖する。

かくして図示しない商用電源コンセントに本案
サウナルームボツクスＡに接続する電源コードの
差し込みプラグを差し込んで置き、サウナルーム
ボツクスＡの無底部にマツト等を敷いて引続きタ
イマースイツチ２２をONすると電源表示灯２３
が点灯し、遠赤外線ヒーター５３が50℃程度の遠
赤外線を照射するのでサウナルームボツクスＡ内
は前扉壁体１と後壁体２、左右側壁体３，４およ
び天壁体５に張着したアルミニウム箔による反射
線で充満し、左右半扉体１１，１２を前方に二つ
折重合状に第３図仮想線に示すように開いて中に
入りタイマースイツチ２２で設定された時間、例
えば20分〜30分遠赤外線を浴びけことごとく皮膚
に吸収し、皮膚内で共鳴吸収現象を起こして体の
内部まで達し、その結果汗腺のみならず皮脂腺ま
で十分開いて鉛やカドミウムといつた重金属が含
まれるベトツとした汗をたつぶりかくことでサウ
ナ効果を満喫する。

(3) 考案の効果 本案は構成素材の総べてに軽量化を計り従来の
折畳不能な木製サウナルームが60Kgであつたのを
本案はたつたの15Kgに減量してあることと、第８
図のように平坦コンパクトに折畳んで両側雌雄拘
止具５４と５５，５６と５７で係止してあるから
濫りに展開することはなく、運搬保管に便利であ
る。従つて中学生以上の老若男女なら簡易に運搬
取扱えることとなるし、常設ではないからマンシ
ヨン等の比較的狭い部屋でも実施することが出来
る。

しかも従来の１回10分が限度の100℃の蒸気サ
ウナによる発汗は、水風呂との交互の繰返しによ
り血液の水分が減つて脱水症状になり疲労感と喉
の乾きを感ずるが、遠赤外線照射のため温度が40
℃〜50℃であるので20分〜30分腰を落ち着けてい
ても喉は乾かないし水風呂も浴びる必要はないの
で急激な体調の変化もないし、本案サウナルーム
ボツクスＡ内面全域には反射板たるアルミニウム
箔が張着してあることと相俟つて、漏れによる外
部への悪影響は全くなく極めて安全であり、天壁
体５を水平に閉鎖してマグネツト５１とパツチン
錠５２の接触により初めて電源電流が流れるドア
スイツチ機構をもたせ、万が一にも折畳んだ状態
で又は天壁体５の前後半天壁体４５，４６が開い
た状態で遠赤外線ヒーターが動作しないように構
成されている。

本案は天壁体を二枚に分割したので使用時の天
井セツトや折畳が容易になり強度的問題や熱変形
の問題を解消し、前扉壁体も前方に折畳開披可能
となつたため比較的狭い場所に設置しても出入り
が可能となる等優れた実用性、有用性を具有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本案の実施例を示す正面
図、背面図、平面図、底面図および右側面図、第
６図は第１図中−線視断面図、第７図は下向
フツクと上向フツクの掛止状態拡大説明図、第８
図は本案を折畳んだ平面図および第９図乃至第１
１図は同・折畳操作手順段階説明図である。 Ａ……折畳式サウナルームボツクス、１……前
扉壁体、２……後壁体、３，４……左右側壁体、
５……天壁体、６〜９，１０ａ，１０ｂ……壁
枠、６ａ，６ｂ，７ａ，７ｂ……左右竪枠、６
ｃ，６ｄ……上下溝枠、６c′，６d′……ガイド
溝、１１，１２……左右半扉体、１５，３９，４
０……連結資材、１６，１７……スライド突子、
２７，２８，２９，３０……左右前後半側壁体、
３１，３２，３３，３４，４７，４８……ヒン
ジ、４５，４６……前後半天壁体、４９……下向
フツク、５０……上向フツク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 相対峙する前扉壁体と内方へ二つ折自在な左右
   側壁体と天壁体とで有天無底筒状体を形成し、折
   畳重合する前記前扉壁体と前記後壁体間内に前記
   左右側壁体と天壁体が完全に収蔵隠蔽自在な薄型
   に形成しかつ全壁枠および縁枠を総アルミニウム
   製として軽量化を計つたサウナルームボツクスに
   おいて、 前記前扉壁体の壁枠に１側端を回転自在に枢着
   するとともに他端側上下を前記壁枠内側の上下に
   沿つてスライド往復自在に係合した前扉体を外方
   へ二つ折開披自在に形成する一方、前記天壁体を
   前天壁体と後天壁体に二つ割に上下揺動自在にそ
   れぞれ枢着し、使用時当該前後天壁体の左右両側
   端を前記左右側壁体の上端に適宜手段にて掛止
   し、当該前後半天壁体と当該左右前後半側壁体の
   突き合せ面には閉鎖時のみ電源電流が流れるマグ
   ネツトとパッチン錠を対向埋込み、前記前扉壁体
   には縁枠にアルミニウム箔を貼り付けたウレタン
   充填パネルを嵌張し、前記左右前半側壁体と前記
   左右後半側壁体にはそれぞれの縁枠にアルミニウ
   ム箔を重着した耐熱布を張設し、前記前半天壁体
   と前記後半天壁体にはそれぞれの壁枠内にアルミ
   ニウム箔を貼り付けたウレタン充填パネルを嵌設
   し、前記後壁体には壁枠にアルミニウム箔を貼り
   付けたウレタン充填パネルを嵌張してなる折畳式
   サウナルームボツクス。