JPH03185344A - X線を用いた成分分析方法及び装置 - Google Patents

X線を用いた成分分析方法及び装置

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JPH03185344A
JPH03185344A JP1324954A JP32495489A JPH03185344A JP H03185344 A JPH03185344 A JP H03185344A JP 1324954 A JP1324954 A JP 1324954A JP 32495489 A JP32495489 A JP 32495489A JP H03185344 A JPH03185344 A JP H03185344A
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JP
Japan
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ray
absorption
rays
filter
measured
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Application number
JP1324954A
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Inventor
Toshiaki Tabei
俊明 田部井
Kazuyuki Tamura
和行 田村
Shigero Kimura
木村 茂郎
Koichi Kawamura
幸一 川村
Shizuo Ninomiya
二宮 鎮男
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
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Publication of JPH03185344A publication Critical patent/JPH03185344A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はX線を用いた成分分析方法及び装置、特にX線
装置等により被検体中にX線を照射しその通過X線の線
量を測定して被測定部位の成分、例えば骨塩量等を分析
する方法及び装置に関する。
[従来の技術] 医療分野において、放射線を被検体中に照射してその通
過線量を測定し、該被検体中の所望測定部位の成分分析
をすることが広範囲に行われている。
具体的には、例えば生体内の骨に含まれているカルシウ
ムを中心とする成分の測定が行われており、骨中の含有
カルシウムを中心とする成分量を骨塩量として計測して
いる。
そして、この骨塩量により、特に腎透析患者の腎性骨形
成異常、ステロイドホルモン治療における骨消失、又は
代謝性骨疾患等の診断を行うことが可能となる。
そして、この種の放射線を用いた成分分析装置において
、単色化放射線の被検体中の透過率変化により、生体中
の骨塩ユ変化を測定することは臨床上有用であり、近年
、老人人口の増加と共に高年齢者に多く見られる骨粗壓
(こつそしよう)症等の診断にとって最も重要である。
−膜内に、従来の125■(ヨウ素)等のR1(放射性
同位元素)を放射線源として利用した分析装置において
は、主に骨塩量の測定が行われている。
このRIを使用する骨塩量分析装置では、放射線源から
被検体中に照射されるγ線は、水槽、氷袋及び被検体軟
組織と骨組織とでは、異なった減衰が認められる性質が
あり、これにより、透過された骨の大きさや骨塩量に応
じた放射線強度の変化を測定し、この測定結果から骨塩
量が計測される。このようにして、骨塩量の測定装置と
しては、R1分析装置が広範囲に利用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の放射線源を用いた成分分析装置及
び方法によれば、特に前述したR1を線125  15
3 源  1.    Gdとして利用した骨塩量測定装置
においては、使用される放射線源は半減期が短いために
照射線量が経時的に低下し、これにより、測定精度が悪
化していた。従って、精度を保つためには、比較的頻繁
に線源を交換しなければならず、これには、高額な放射
線設備管理費用がかかり、更に該放射性廃棄物は法律に
定められた手続に従って廃棄しなければならず、放射線
設備管理が非常に煩雑であった。
また、従来のR1分析装置においては、十分な放射線エ
ネルギー強度が得られず、被測定物の測定精度や、その
再現性が悪くなるという欠点があった。
そこで、X線源を用いて成分分析を行う骨塩量測定装置
が用いられ、特に回折法によりX線の単色化を行い、こ
の単色化X線を利用して所望の骨塩量を高精度に分析す
る骨塩量測定装置が本出願人により出願されている(特
開昭64−49547号)。
すなわち、このX線回折法を利用した骨塩量測定装置は
、例えば回折格子を用いて2種類の異なった低エネルギ
ーの単色化X線ビームを被測定物に照射し、該被測定物
におけるX線の通過率変化により生体中の骨塩量を測定
することが特徴であり、これによって、X線回折格子を
用いた分析装置は、前述したR1における問題点を改善
することが可能となり、高精度にかつ長期間にわたって
優れた再現性を有する骨塩量の分析結果が得られるとい
う利点がある。
しかしながら、前述したX線回折法による回折格子を用
いた骨塩量測定装置によれば、X線発生器から照射され
る白色X線スペクトル分布から複数の単色化された所定
エネルギーのX線を得る必要があり、このために、X線
発生器とX線検出器との間に所定のX線ビーム幅を得る
ためのコリメータと、このX線ビームから所定エネルギ
ー幅の単色X線スペクトルに変換するための回折格子と
を所望のエネルギーレベルに応じて複数個設ける必要が
ある。
この結果、測定装置自体が複雑になり、非常に大型にな
っていた。
そして、前記X線回折格子を介して得られる単色化され
たX線ビームのエネルギー幅は、X線ビーム幅に依存し
ており、高精度の分析結果を得るためには、コリメータ
及び回折格子により前記X線ビームを幅の細いビームに
絞らなければならない。
すなわち、これは第7図に示すように、例えば60ke
Vの広いエネルギー幅を有する白色X線スペクトルAの
エネルギー領域から非常にエネルギー幅の狭い領域、例
えば27±1.5keVの単色化X線ビームBを取り出
すことになり、その照射X線ビーム幅を細くしたために
、使用するエネルギー領域はごくわずかになる。
従って、X線回折格子による成分分析方法では、X線エ
ネルギー領域を効率的に使用することが困難であった。
このようなことから、X線回折格子を用いた分析装置に
おいては、従来の一般的に用いられているR1を用いた
分析装置よりも、X線線量は強いが、被測定物によって
はより強い照射X線線量を得て、より高精度の例えば、
骨塩量情報を得たい場合があった。
また、このX線回折格子を用いた分析装置は、従来のR
1分析装置よりも強いビーム強度が得られ、これにより
、比較的精度の良い分析結果が得られ、更に測定あるい
は検査も短時間で行えるようになったが、該照射X線ビ
ームは、回折格子によりペンシルビームでスキャン操作
をしなければならず、この操作機構のために装置自体の
構造が複雑になり、またこのスキャン時間によって測定
及び検査に時間がかかっていた。
従って、複雑でかつ微妙な変化をデイする1j1測定物
の成分を短時間でとらえ、高精度に分析することは困難
な場合があった。
すなわち、この種のX線を用いた成分分析装置において
は、より装置の小型化を図り、X線エネルギーを効率的
に使用してあらゆる種類の被測定物の成分分析をより短
時間でかつ高精度に行うことが要求されている。
発明の目的 本発明は上記従来の課題に鑑みなされたものであり、そ
の目的は、測定精度を常に一定に保ち、再現性を有する
成分分析結果を得ると共に、照射X線の利用効率を向上
させてX線エネルギーを効率的に使用し、これにより、
被測定物を通過するX線照射強度を向上させ、より短時
間で高精度に被測定物の成分分析を行うことができるX
gを用いた成分分析方法及び装置を提供することにある
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明に係るX線を用いた
成分分析方法によれば、所定線量の白色X線スペクトル
分布を有するXaを被測定物に照射し、その被測定物を
通過した通過X線を検出して該X線線量を測定し、被測
定物の成分分析を行うX線を用いた成分分析方法におい
て、前記白色X線スペクトル分布を有するX線を被測定
物に向かって照射する照射工程と、所定のエネルギー領
域内に任意のエネルギーレベルのに殻吸収端を有する吸
収特性を複数設定し該複数の各吸収特性に基づいて前記
白色X線スペクトル分布を減衰させて低エネルギー及び
高エネルギーの各領域に該各吸収特性に応じた線ユピー
ク値を有する吸収スペクトル分布を得る減衰工程と、前
記減衰工程により減衰された透過X線が被測定物に照射
され前記被測定物を通過した通過X線線量の複数の吸収
スペクトル分布のうち前記に殻吸収端のエネルギーレベ
ルが高い第1の吸収スペクトル分布とそれよりもエネル
ギーレベルが低い第2の吸収スペクトル分布との差を求
めて単色化差分スペクトル分布を得る演算工程と、を有
し、前記複数の各吸収特性により異なるエネルギー領域
の単色化差分スペクトル分布を少なくとも2以上求め、
該単色化差分スペクトル分布からX線!lff1を測定
し、X線が照射された被測定物の成分分析を行うことを
特徴とする。
また、本発明に係る他のX線を用いた成分分析方法によ
れば、前記白色X線スペクトル分布を有するX線を被測
定物に照射する照射工程と、所定のエネルギー領域内に
任意のエネルギーレベルのに殻吸収端を有する吸収特性
を複数設定し、該複数の各吸収特性に基づいて被測定物
を通過した通過xHの白色X@スペクトル分布を減衰さ
せて、低エネルギー及び高エネルギーの各領域に該各吸
収特性に応じた線量ピーク値を有する吸収スペクトル分
布を得る減衰工程と、前記減衰工程により減衰されたX
線線量の前記複数の吸収スペクトル分布のうち前記に殻
吸収端のエネルギーレベルが高い第1の吸収スペクトル
分布とそれよりもエネルギーレベルが低い第2の吸収ス
ペクトル分布との差を求めて単色化差分スペクトル分布
を得る演算工程と、を有し、前記複数の各吸収特性によ
り異なるエネルギー領域の単色化差分スペクトル分布を
少なくとも2以上求め、該単色化差分スペクトル分布か
らX線線量を測定し、X線が照射された被測定物の成分
分析を行うことを特徴とする。
また、本発明に係るX線を用いた成分分析装置によれば
、所定線量の白色X線スペクトル分布を有するX線を被
測定物に向かって照射するX線発生器と、所定のエネル
ギー領域内の任意のエネルギーレベルのに殻吸収端を有
する吸収特性を複数設定し該複数の各吸収特性に基づい
て前記白色X線スペクトル分布を減衰させて低エネルギ
ー及び高エネルギーの各領域に該各吸収特性に応じた線
量ピーク値を有する吸収スペクトル分布の透過X線を得
るフィルタと、前記フィルタが共通した基板に複数配置
され該各フィルタを所定の周期で選択・切換可能とする
フィルタ切換板と、前記フィルタによる減衰により得ら
れた各透過X線を被測定物に照射してその通過X線線量
を検出し該線量に応じた検出信号を出力するX線検出器
と、前記検出信号を測定しこの測定値をデジタル信号に
変換して記憶する記憶手段と、前記記憶手段の記憶内容
のうち前記に殻吸収端のエネルギーレベルが高い第1の
吸収スペクトル分布を得る第1フィルタ選択時のデジタ
ル信号とそれよりもエネルギーレベルが低い第2の吸収
スペクトル分布を得る第2フィルタ選択時のデジタル信
号とを減算して単色化差分スペクトル分布に対応したデ
ジタル信号を算出する演算回路と、を有し、前記複数の
吸収特性により穴なるエネルギー領域の単色化差分スペ
クトル分布を少なくとも2以上求め、該単色化差分スペ
クトル分布に対応したデジタル信号から所定エネルギー
領域のX線線量をJl定し、被測定物の成分分析を可能
とすることを特徴とする。
また、本発明に係る他のX線を用いた成分分析装置によ
れば、所定線量の白色XvA7.ベクトル分布を有する
X線を被測定物に照射するX線発生器と、所定のエネル
ギー領域内に任意のエネルギーレベルのに殻吸収端を有
する吸収特性を複数設定し、該複数の各吸収特性に基づ
いて被測定物を通過した通過X線の白色X線スペクトル
分布を減衰させて低エネルギー及び高エネルギーの各領
域に該吸収特性に応じた線量ピーク値を有する吸収スペ
クトル分布の透過X線を得るフィルタと、前記フィルタ
が共通した基板に複数配置され該各フィルタを所定の周
期で選択・切換可能とするフィルタ切換板と、前記フィ
ルタの減衰により得られた各透過X線線量を検出し、該
!Ijlに応じた検出信号を出力するX線検出器と、前
記検出信号を測定し、この測定値をデジタル信号に変換
して記憶する記憶手段と、前記記憶手段の記憶内容のう
ち前記に殻吸収端のエネルギーレベルが高い第1の吸収
スペクトル分布を得る第1フィルタ選択時のデジタル信
号とそれよりもエネルギーレベルが低い第2の吸収スペ
クトル分布を得る第2フィルタ選択時のデジタル信号と
を減算して単色化差分スペクトル分布に対応したデジタ
ル信号を算出する演算回路と、を有し、前記複数の吸収
特性により異なるエネルギー領域の単色化差分スペクト
ル分布を少なくとも2以上求め、該単色化差分スペクト
ル分布に対応したデジタル信号から所定エネルギー領域
のX線線量を測定し、被測定物の成分分析を可能とする
ことを特徴とする。
[作用] 以上のような構成としたので、本発明に係る成分分析方
法及び装置によれば、所定線量の白色X線スペクトル分
布を有するX線をX線発生器から被測定物に向かって照
射する。
そして、前記白色X線スペクトル分布を有する照射X線
は、所定のエネルギー領域内に任意のエネルギーレベル
のに殻吸収端が存在する複数の吸収特性を有する複数の
フィルタにより減衰された透過X線を得る。これは低エ
ネルギー及び高エネルギーの各領域に該各吸収特性に応
じた線量ピ−り値を持つスペクトル分布となる。
このような、所定の吸収スペクトル分布を得るための前
記複数のフィルタは共通した基板に配置されたフィルタ
切換板により、所定の周期で任意に選択・切換を可能に
している。
従って、前記に殻吸収端のエネルギーレベルが高い前記
第1フィルタ選択時には、該第1フイルタによる減衰に
より得られた透過X線が被測定物に照射され、該被測定
物を通過したX線IInをX線検出器により検出して線
量に応じた検出信号を出力する。そして、この検出信号
を測定して、デジタル信号に変換し記憶手段に記憶する
また次に、前記フィルタ切換板により前記第1フイルタ
よりもに殻吸収端のエネルギーレベルが低い第2フィル
タ選択時には、該第2フイルタによる減衰によって得ら
れた透過X!Iが前記第1フィルタ選択時と同様にX1
jl検出器により検出信号に変換され、更にデジタル信
号に変換されて記憶手段に記憶される。
そして、該記憶手段に記憶された内容のうち、演算回路
により第1フィルタ選択時の吸収スペクトル分布に対応
したデジタル信号と第2フィルタ選択時の吸収スペクト
ル分布に対応したデジタル信号とを減算して、所定のエ
ネルギー領域の少なくとも2以上の単色化差分スペクト
ル分布に対応したデジタル信号を算出する。
この演算算出結果により、所定エネルギー領域のX線線
量を求めて透過X線が照射された被測定物の成分分析を
行うことが可能となる。
これにより、X線エネルギーを効率的に使用した強いX
線!lff1が得られ、例えば被測定物である被検体組
織内の叉なる物質の減衰量を求めることができ、他の組
織と良好に識別して骨の骨塩量を短時間にかつ高精度に
測定することが可能となる。
また、本発明に係る他の成分分析方法及び装置によれば
、前記白色X線スペクトル分布を有するX線をX線発生
器により、被測定物に照射してから該被測定物を通過し
た通過X線を前記第1フイルタ、第2フイルタにより減
衰させて透過X線を得ることができる。
これにより、前記第1、第2フイルタに対応した吸収ス
ペクトル分布を得ることができ、前記フィルタ切換板に
よって、前記第1フィルタ選択時には第1フイルタによ
る減衰により得られた透過X線が、また前記第2のフィ
ルタ選択時にはm2フイルタによる減衰により得られた
透過X線がそれぞれX線検出器により前記透過X線線量
が検出され、該線量に応じた検出信号を出力することが
可能である。
[実施例] 以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例を説明する
第1図には、本発明に係るX線を用いた成分分析方法の
基本的な原理が示されており、また第2図には、本発明
に係るX線を用いた成分分析装置の回路構成が示されて
いる。
本発明において特徴的なことは、フィルタ切換板を有し
、この切換板により透過X線を第1フィルタ選択時に第
1の吸収スペクトル分布として求め、第2フィルタ選択
時に前記第1の吸収スペクトル分布と異なる第2の吸収
スペクトル分布として求め、これらの両者をそれぞれ被
測定物に通過させて、前記第1、第2の吸収スペクトル
分布から演算回路により単色化差分スペクトル分布を算
出し、所定エネルギー領域のX線線量を求めることにあ
る。そして、これにより被測定物の成分分析を可能とし
たことにある。
第1図の基本原理の説明 次に、第1図を用いて本発明に係るX線を用いた成分分
析方法の基本原理を説明する。
第1図(a)、(b)は、X線発生器から被測定物に向
かって照射される白色XRスペクトル分布Aを示した図
であり、縦軸には、X線強度(線量)、横軸にはX線の
エネルギーを示し、−膜内には、例えばX線管から照射
されるX線スペクトル分布は図示のように強度ピーク値
として、一つの山を有する特性となる。
第1図(c)、(d)は、前記白色X!Iスペクトル分
布を減衰させるための吸収特性Cを示した図であり、こ
れらは高エネルギー及び低エネルギ−の各領域に異なる
に殻吸収端りを有し、図のように低エネルギー及び高エ
ネルギーに各界なる減衰値を持った第1、第2フイルタ
特性であり、縦軸にはX線の吸収係数を示し、横軸には
エネルギーを示す。
特に、第1図(c)は、高エネルギー領域にに殻吸収端
を、第1図(d)は、低エネルギー領域にに殻吸収端り
を有し、両者は異なる減衰特性を示している。
このに殻吸収端は、X線の光電効果による光電吸収が急
激に変化し、例えばに殻電子による吸収が始まるエネル
ギー状態を示しており、第1図(c)、  (d)に示
すように、このエネルギーレベルの状態ではX線の減衰
が急激に変化していることが分かる。
このようなに殻吸収端を有する単色化X線吸収スペクト
ルを得る方法は、平衡フィルタ法と呼ばれ、−殻内には
前記白色X線スペクトルを減衰させて単色条件を得る方
法として用いられている。
この平衡フィルタ法によれば、例えば、第1図(c)、
  (d)に示されたフィルタは異なる2種類の物質か
ら成り、所定のエネルギー範囲以外に対しては等しい吸
収を示すようにその物質の厚さSが調整される。すなわ
ち、この2種類のフィルタは、K殻吸収端の狭いエネル
ギー範囲以外の全てのエネルギー領域に対し、図に示す
特性の傾き部分が同一の吸収特性を示すことになる。
そこで、本出願人は、この平衡フィルタ法を応用して、
K殻吸収端エネルギーの異なる2種類の物質を用いたフ
ィルタ特性を利用して、第1図(e)、  (f)に示
すように相互に異なる透′過X線の吸収スペクトル分布
を求めると共に、両者(e)と(f)との差を求め、第
1図(g)に示す差分スペクトル分布を求めて所定エネ
ルギー領域のX線線量を測定する方法を考案した。
すなわち、第1図(e)の第1の吸収スペクトル分布は
、前記第1図(c)の高エネルギー領域にに殻吸収端を
有する第1吸収特性に応じて第1図(a)の白色X線ス
ペクトル分布Aを減衰させることにより得られ、これに
より、低エネルギー及び高エネルギーの各領域に線量ピ
ーク値を有する減衰特性となる。
もちろん、同様にして、第1図(f)の第2の吸収スペ
クトル分布も、第1図(d)の低エネルギー領域にに殻
吸収端を有する第2吸収特性に応じて、第1図(f)の
異なる2つの線量ピーク値を有する減衰特性となる。
そして、第1図(e)、  (f)のこの各吸収スペク
トル分布の特徴は、第1図(C)、(d)に示す各に殻
吸収端のエネルギーレベルが第1図(e)、  (f)
に示す一つ目の山の線量ピーク値エネルギーレベルと同
一になっていることである。
(図に示す一点鎖線)。
これにより、前記第1の吸収スペクトル分布から第2の
吸収スペクトル分布の差分は、異なるに殻吸収端の差分
エネルギー幅に゛を有する例えば、中エネルギー領域の
第1図(g)の斜線部に示す差分スペクトル分布を得る
ことができる。
すなわち、第1図(g)に示すこの斜線部分の面積は、
第1図(e)から(f)の特性を引いた結果であり、例
えば吸収スペクトルで示せば、第1図(f)の−点鎖線
で囲まれた範囲の面積Fと同一になり、このFが第1図
(e)と(f)との差分面積となる。
なお、第1図(h)は、X線吸収係数(減衰特性)で前
記Fの面積に相当する減衰領域を示した図である。
第2図の主要構成の説明 次に、前述した第1図に示されているX線を用いた成分
分析方法における、例えば、骨塩量の分析装置の一例を
第2図に示し、以下構成を説明する。
図におイテ、Xva管10は、前記mi図(a)。
(b)に示された白色X線スペクトル分布の所定X線を
被測定物に向かって照射するX線発生器であり、照射X
線10aを発生し、該照射X線10aはコリメータ12
で所定レベルの幅に集束される。
このコリメータ12は、図に示すようにX線照射方向に
2つ縦列配置されており、両コリメータ間にはフィルタ
装置14が設けられている。
このフィルタ装置14は、照射X線10aを透過させ所
定線量レベルに減衰させるフィルタと、該フィルタをX
線照射方向に面して対向配置するための円板状のフィル
タ板14aと、該フィルタ板14aを回転させるための
回転駆動源であるフィルタモータ14bとから構成され
ている。
このフィルタ板14aは、前記フィルタモータ14bの
回転軸先端に該フィルタ板14aの円板中心部が来るよ
うに取り付けられており゛、これによって、フィルタ板
14aを回転させながら、X線を各フィルタに透過させ
るようにしている。
すなわち、前記フィルタ板14aには、例えば、2つの
第1フイルタ14C1第2フイルタ14dが第3図(a
)の平面図に示すように円板状のフィルタ板14aの側
周に配設されており、このフィルタ板14aには、所定
の厚さSに設定された物質、例えば低エネルギー用に第
1フイルタ14CはガドリニウムGd、第2フイルタ1
4dはセリウムCeが使われ、高エネルギー用に第1フ
イルタ14cは鉛PbS第2フィルタ14dは金Auが
使われる。
これは本実施例では前述した第1図(g)に示されてい
る差分スペクトルに゛を第4図に示すように、低エネル
ギーと高エネルギーとの各領域に両方を得るために前記
それぞれの物質をフィルタ板14aに設けた場合を示し
ている。
そして、第3図(b)のフィルタ装置14の断面図に示
すように、矢印の方向へ該円板を所定周期で回転させ、
前記照射X線10aを低エネルギーでは第1フイルタ1
4cのGd、第2フイルタ14dのCeを、高エネルギ
ーでは第1フイルタ14cのpb、第2フイルタ14d
のAuをそれぞれ所定時間ごとに通過させる。
前記フィルタ装置14により、前記各フィルタを透過し
た透過X線10aが被測定物である被検体16に照射さ
れると、被検体16には、例えば人体の腕部内部の骨を
介してXIjIが通過し、骨の骨塩量に応じた線量だけ
が減衰される。
X線検出器18は、例えば複数の二次元検出素子として
CdTeアレイ18a及びプリアンプ18bから成り、
前記通過Xtl16aを該CdTeアレイ18aで受け
、該X線線量を検出してプリアンプ18bにより所定振
幅レベルに増幅し、線量に応じた検出信号18Cを計数
・変換回路20に出力する。
前記検出信号18cが人力されるこの計数・変換回路2
0は、前記二次元検出素子18aの数に対応した複数個
のコンパレータ20aとゲート回路20bとカウンタ2
0cとで図に示すように直列接続されて構成されており
、この計数・変換回路20は、コンパレータ20aで検
出信号18Cを所定波高値以上に弁別し、予め設定され
ている波高値レベル以上の信号のみがスイッチング0N
−OFF制御するゲート回路20bを介してカウンタ2
0cで計数され、該計数結果をデジタル信号20dに変
換している。
もちろん、図に示すように、このデジタル信号20(1
1は前記検出素子18aの数に応じて出力される。
前記デジタル信号20dは、記憶回路22と制御回路2
4とに供給され、記憶回路22は、該デジタル信号20
dを一時的に記憶する専用のDATAメモリ22aと、
該デジタル信号を保存したり又は予め制御パターン等を
記憶したりするRAM22bとから成り、これらの記憶
内容はインターフェースI/F26を介して、演算器2
8に供給される。
前記演算器28は、前記記憶回路22に記憶されている
デジタル信号を減算し、所望の所定エネルギー領域の差
分スペクトル分布に対応したデジタル信号を算出し、こ
れにより、骨の骨塩iiIBMC(g/cm)(ボーン
・ミネラル・コンテント)を算出し、除算器30及びデ
ータ処理部32に該検出結果が入力される。
前記除算器30は、該骨塩ffiBMcの演算結果を入
力し、これを更に除算することにより、平均骨塩量密度
BMD (g/Cm2)(ボーン・ミネラル・デンシテ
ィ)を算出して表示器34に表示する。
前記骨塩ffiBMcがデータ処理部32に入力される
と、ここで演算結果が集計、データ整理され、データ処
理信号32aが画像処理部36に入力される。そして、
この画像処理部36は、画像表示するための画像信号3
6aを生成し、前記表示器34へ出力される。
前記表示器34は、前記演算器28の出力及び該画像信
号36aを受け、例えば、テレビモニタ等により骨塩f
fiBMc、骨塩量密度BMDと共に所望の被検体の骨
部を画像表示する。
前記制御回路24は、操作パネル38からの測定者の制
御指令や、計数・変換回路20の計数結果、前記記憶回
路22の記憶内容、前記フィルタ装置14のフィルタ板
14aの回転状態などの各情報を入力、監視して常に最
適な測定動作が行えるように制御する回路である。
すなわち、この制御回路24は、例えばフィルタモータ
駆動部40より、フィルタモータ14bを回転制御した
り、前記X線管10の電圧をX線管コントローラ42に
より高圧発生器42aを介して最適値に電圧制御したり
、前記X線検出器18をx−(y)テーブルモータ駆動
部44により移動させると共に、前記X線管10をもX
線管モータ駆動部46により連動して移動させ、例えば
X線ビームをエリアスキャンさせたりすることができる
また、この制御回路24は、前記計数・変換回路20の
ゲート回路20bの0N−OFF制御を行っており、こ
の制御により、所定時間、検出信号18cを計数し、デ
ジタル信号20dに変換している。
なお、本実施例において、前記フィルタ装置14は、円
板状の回転フィルタ板としたが、例えば、スライド式に
横方向に可動させて、前記第1、第2フイルタを選択さ
せる構造としてもよい。
第2図の動作説明 次に、第2図に示されている分析装置の測定動作につい
て、第5図及び第6図を用いて以下詳細に説明する。
本実施例における成分分析装置の実際の使用動作説明は
、骨塩量の分析をX線ファンビーム照射により行った場
合の一例を説明する。
まず、測定者は被検体16、例えば腕部等の所望患部を
X線照射位置に配置し、操作パネル38の操作により、
操作信号38aが制御回路24に人力される。そして、
前記制御回路24は、フィルタモータ駆動部40を介し
てフィルタ装置14のフィルタモータ14bを回転駆動
させてフィルタ板14aを例えば第3図(a)の矢印方
向に回転させると共に、X線管コントローラ42を介し
て高圧発生器42aから所望の高圧電圧をX線管10に
供給する。
これにより、前記X線管10は、前記第1図(a)、(
b)に示す白色X線スペクトル分布AのX線が被検体1
6に向かって照射され、フィルタ装置14のフィルタ板
に設けられている第1フィルタ14c、第2フイルタ1
4dのX線吸収特性である第1図(c)、(d)により
、照射X線はそれぞれのフィルタ減衰特性に応じて透過
される。
ここで、前記フィルタ板14aの回転速度は、同期回路
48により検出され、同期信号48aを前記制御回路2
4に人力しており、これにより、例えば、所定の一定周
期τで同期して、フィルタ板14aが回転される。
これは第5図に示すように、1回転の周期が例えば、τ
−20msに設定され、低エネルギー用及び高エネルギ
ー用の第1、第2フイルタ(Gd。
Ce、Pb、Au)には、それぞれ約5msの周期でX
線が透過される。もちろん、この周期τは、例えば操作
パネル38の操作指令により制御回路24を介して任意
に可変可能である。
ここで、低エネルギー用の第1フイルタのGdがX線を
透過した場合を説明すれば、吸収スペクトルは第1図(
C)のようになるので、被検体16に照JIJされるX
線スペクトルは、該白色X線スペクトルが第1フイルタ
により減衰されて第1図(e)の第1の吸収スペクトル
分布のようになる。
そして、この第1の吸収スペクトル分布は、前記被検体
16を通過し、骨塩量に応じた通過X線16aが例えば
gQch分設けられた二次元アレイ18aで検出され、
検出信号に変換され、プリアンプ18bで増幅されて検
出信号18cを得る。
そして、この検出信号18cは、計数・変換回路20に
入力され、まずコンパレータ20aで設定波高振幅値以
上の検出信号をゲート回路20bを介してカウンタ20
cで計数される。
もちろん、該ゲート回路20bは、制御回路24により
ON状態にあり、第5図に示されているように、透過X
線10aが第1フイルタGdを通過している■、1間を
一τ/4−5m5の間だけ該カウンタ20cで計数が行
われる。
これは、具体的には立上がりで計数開始、立下がりで計
数終了となり、第5図に示すように、各節1、第2フイ
ルタごとに、例えば、t″:5msで80ch分、計数
が行われる。
そして、前記カウンタ20cで計数された計数値は、前
記第1図(e)の第1の吸収スペクトル分布に対応した
デジタル信号に変換されて前記記憶回路22のDATA
メモリ22aに記憶される。
そして、前記制御回路24により、例えばRAM22b
に転送される。
次に、時間t−5〜10msの間においては、低エネル
ギー用の第2フイルタCeに兄線が透過され、前述した
ように同様に吸収スペクトルは第1図(d)のようにな
り、これにより、被検体16に照射されるX線スペクト
ルは、白色X線スペクトルが第2フイルタにより減衰さ
れて第1図(f)の第2の吸収スペクトル分布のように
なる。
そして、この第2の吸収スペクトル分布は、被検体16
を通過し、骨塩量の変化に応じた通過X線16aが上記
と同様にして、X線検出器18で検出信号18cに変換
され、更に計数・変換回路20で前記第1図(f)のス
ペクトル分布に応じた検出信号がカウンタ20cで計数
されて、デジタル信号20dに変換される。
ここで、前記第1フイルタGdから第2フイルタCeの
切換時には、ゲート回路20bは、前記制御回路24に
より、第5図のように瞬間的にOFF状態にされ、カウ
ンタ20cの計数を停止させて、フィルタ切換時の計数
変動及び誤差の発生を防止している。
このようにして、フィルタ板の回転速度に応じて、所定
時間、検出信号が計数され、第1図(f)の第2の吸収
スペクトル分布に対応したデジタル信号20dがDAT
Aメモリ22aに記憶される。
そして、前記第1、第2フイルタにより得られた両者の
デジタル信号20dは、インターフェースI/F26を
介して演算器28に入力され、減算して、例えば所定の
低エネルギー領域の単色化差分スペクトル分布に対応し
たデジタル信号28aを算出する。
すなわち、これは前述したように、前記RAM22bに
記憶された第1フィルタ選択時のデジタル信号から、D
ATAメモリ22aに記憶される第2フィルタ選択時の
デジタル信号を、例えばリアルタイムに減算して算出さ
れる。もちろん、リアルタイムではなく、所定時間、デ
ータ蓄積して一度に演算算出してもよい。
また、本実施例では、第1、第2フイルタを低エネルギ
ー用にGd、Ceを選択した場合を示したが、高エネル
ギー用にPb、Auを選択した場合も同様にして行うこ
とができる。
以上のようにして、第1図(g)のような低エネルギー
用の所定エネルギー幅を有するXiI量を測定すること
ができ、演算器28により、骨塩量を求めることが可能
となる。
すなわち、この骨塩量の算出方法は、第6図に示すよう
な演算器28により演算算出され、この第6図には、骨
塩量のBMC及び骨塩量密度BMDを演算算出するため
の演算器28の内部回路構成が示されている。
この演算器28は、前記低エネルギー用の第1、第2フ
イルタ(Gd、Ce)選択時のそれぞれのデジタル信号
20dを前記記憶回路22からIGd、Iceとして入
力し、一方、前記高エネルギー用の第1、第2フイルタ
(Pb、Au)選択時には、IPb、IAuを入力して
減算器100及び102で減算を行う。
すなわち、演算器28の演算内容は、次式のような計算
を行い、これにより、被測定物を通過した低エネルギー
及び高エネルギー用の各単色化差分スペクトルのX線強
度IL、IHを算出する。
すなわち、 IL−IGd−ICe 11−IPb−IAu IOL−10Gd−10Ce。
10H−10Pb−10Au (被測定物を通過しない低エネルギー及び高エネルギー
用の単色化差分スペクトルのX線強度10L、l0H) そして、このIL及びIHの結果を二次元連立方程式演
算器104に人力して下記に示す二次元−次連立方程式
を解き、骨及び軟組織の吸収厚の算出(XB、X8)を
行う。
すなわち、 Rt″″μLB′XB+μLS″X5 RH″″μHB”B+μH9”S ここで、RLとRHは、 RL −J n (I OL / I L )Ra 寓
、e n (10H/ I H)であり・“LB・ μ
LS・ μHB・X線吸収係数(cm−”)であるので
、μHSは、 これにより、骨の吸収厚X B (c m ) 、軟組
織の吸収厚X8(cm)を求め、積分器■106にXB
を入力、加算して、更に積分器■108に入力して、 BMC−Σ XB−pB−δj!  (g/cm)(た
だし、ρB−骨の密度(g/cm”)、δl−サンプリ
ングピッチ(cm)) の算出を行い、例えば80ch数分を積分して、骨塩量
のBMC信号28aを得る。
一方、次に平均骨塩量密度BMD (g/cm2)を求
めるためには、前記BMCを骨の断面積Aで除算する必
要があり、この面積Aは前記XBを積分器1110、積
分器■112に入力して2回積分を行い、例えばある波
高値レベルのスレッシュホールド値を超えた値のチャン
ネルch数を数えて骨の面積Aを求め、前記BMCとA
との算出値を除算器30に入力し、BMD−BMC/A
として除算し、BMD信号30aを得る。
このようにして、前記演算器28により算出されたBM
C信号28g及びBMD信号30a1更に二次元連立方
程式演算器104の出力である骨の吸収厚XBとがチャ
ンネルch数に応じて前記表示器34に入力され、骨塩
量の分析結果がテレビモニタ等に画像表示される。
更に、これらの骨塩量の情報から前記データ処理部32
と画像処理部36とを介して被測定物にX線が照射され
た患部の骨部分を画像表示することができる。
以上のようにして、本実施例におけるX線を用いた成分
分析方法及び装置においては、従来のX線回折格子によ
る方法及び装置のようなX線源の白色スペクトル分布か
ら、エネルギー幅の狭いシャープな特性を有する単色化
スペクトルを取り出すという原理とは異なるので、エネ
ルギー効率が悪く、かつX線照射線量が弱いという欠点
がなくなり、平衡フィルタ法の原理に基づいて、該白色
X線スペクトルを異なる2つの吸収特性により減衰させ
、2つの吸収スペクトル分布を求めて減算することによ
り、エネルギー幅の広い単色化差分スペクトル分布を簡
単に求めることが可能となる。
これにより、前記単色化差分スペクトルエネルギー幅は
、従来のX線回折格子では、例えば27±1.5keV
であったが、本実施例では、第4図に示されているよう
に、低エネルギーでは45.3±4.9keV、また高
エネルギー用では84.4±3.7keVを得ることが
可能となり、従来に比して広いエネルギー幅と共に、強
い照射X線線量を得ることが可能となる。
なお、本実施例においては、被測定物へのX線照射ビー
ムをスキャン操作なしでファンビームを使用して説明し
たが、もちろんペンシルビーム、ホーンビーム等を利用
してしてもよいし、スキャン機構として例えば、第2図
に示すように、X−(Y)テーブルモータ駆動部44や
X線管モータ駆動部46を用いてスキャンを行いながら
、骨塩量の分析をするようにしてもよい。
また、第2図に示すように、例えば、そのスキャン操作
パターンを前記記憶回路22に予め記憶させておき、操
作パネル38の指令により前記制御回路24を介して自
動的に所望の骨塩量を算出、画像表示することも可能で
ある。
更に、本実施例では、フィルタ装置14を第2図に示す
ように、X線管10と被検体16との間に配置させて前
記白色Xt9[スペクトルを各第1、第2フイルタで減
衰させ、第1、第2吸収スペクトル分布の透過X線を被
検体16に照射した場合を示したが、もちろん、前記フ
ィルタ装rIt14を被検体16と前記X線検出器18
の間に設けて、前記白色X線スペクトルをまず被検体1
6に通過させておき、その通過X線スペクトルを前記各
第1、第2フイルタで減衰させ、透過X線として第1、
第2吸収スペクトルを前記X線検出器18で検出するよ
うにしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係るX線を用いた成分分
析方法及び装置によれば、従来のRIを用いた分析装置
の問題点を解決できると共に、更にXls回折法による
分析装置のような回折格子を用いることなく、平衡フィ
ルタ法を応用して、前記白色X線スペクトル分布を効率
的に減衰させ、異なる2つの吸収スペクトルエネルギー
分布を求めて、その両者を減算し、所望の差分スペクト
ルエネルギー幅のX!1線量を得ることが可能となる。
これにより、被検体に照射されるXvaのxa線量を強
くすることが可能となる。
また、この結果、X線回折法による成分分析結果よりも
より高精度にかつ短時間に分析が可能となり、複雑で微
妙な成分変化を有する被測定物の測定が高精度に行うこ
とができる。
また、X線回折格子を用いた分析装置では必然的にスキ
ャン機構が必要であったが、本発明においては、スキャ
ンしなくても成分分析を行うことができる効果がある。
更に、本発明では、所望のエネルギーレベルに応じた数
の回折格子及びコリメータ等を全く用いる必要がなく、
前記フィルタ切換板のみにより所定幅のエネルギーレベ
ルを得ることが可能となるので、装置自体の構造の簡単
化を図ることができ、装置の小型化が可能となる。
また更に、本発明によれば、任意のエネルギーレベルの
に殻吸収端を有する吸収特性を複数設定することにより
、該各吸収特性に基づいた白色X線スペクトル分布をフ
ィルタで減衰させ、これによって、異なるエネルギー領
域の単色化差分スペクトル分布を複数得ることができる
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るX線を用いた成分分析方法を示
したスペクトル分布図、 第2図は、本発明に係るX線を用いた成分分析装置の回
路構成図、 第3図は、本発明に係るX線を用いた成分分析装置のフ
ィルタ装置部の構造を示した断面図及び平面図、 第4図は、本発明に係る成分分析装置の低エネルギー用
及び高エネルギー用の第1、第2フイルタにより算出さ
れた差分スペクトルのエネルギーレベルを示した図、 第5図は、フィルタ装置の動作状態を示した説明図、 第6図は、第2図に示した回路構成図の演算器内部を示
した回路構成図、 第7図は、従来のX線回折格子を用いた成分分析方法の
原理を示した図である。 a ・・・ 透過X線 ・・・ フィルタ装置 a ・・・ フィルタ板 b ・・・ フィルタモータ C・・・ 第1フイルタ d ・・・ 第2フイルタ ・・・ 被検体 a ・・・ 通過X線 ・・・ X線検出器 C・・・ 検出信号 ・・・ 計数・変換回路 d ・・・ デジタル信号 2 ・・・ 記憶回路 2a ・・・ DATAメモリ 2b ・・・ RAM 4 ・・・ 制御回路 8 ・・・ 演算器 8a ・・・ BMC信号 0 ・・・ 除算器 Oa ・・・ BMD信号 2 ・・・ データ処理部 4 ・・・表示器 6 ・・・ 画像処理部 00.102  ・・・ 減算器 04 ・・・ 二次元連立方程式演算器06.110 
 ・・・ 積分器I 68.112  ・・・ 積分器■。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)所定線量の白色X線スペクトル分布を有するX線
    を被測定物に照射しその被測定物を通過した特定エネル
    ギー領域の通過X線の線量を検出、測定して被測定物の
    成分分析を行うX線を用いた成分分析方法において、 前記白色X線スペクトル分布を有するX線を被測定物に
    向かって照射する照射工程と、 所定のエネルギー領域内に任意のエネルギーレベルのK
    殻吸収端を有する吸収特性を複数設定し該複数の各吸収
    特性に基づいて前記白色X線スペクトル分布を減衰させ
    て低エネルギー及び高エネルギーの各領域に該各吸収特
    性に応じた線量ピーク値を有する吸収スペクトル分布を
    得る減衰工程と、 前記減衰工程により減衰された透過X線が被測定物に照
    射され前記被測定物を通過した通過X線線量の複数の吸
    収スペクトル分布のうち前記K殻吸収端のエネルギーレ
    ベルが高い第1の吸収スペクトル分布とそれよりもエネ
    ルギーレベルが低い第2の吸収スペクトル分布との差を
    求めて単色化差分スペクトル分布を得る演算工程と、を
    有し、前記複数の各吸収特性により異なるエネルギー領
    域の単色化差分スペクトル分布を少なくとも2以上求め
    該単色化差分スペクトル分布からX線線量を測定し、X
    線が照射された被測定物の成分分析を行うことを特徴と
    するX線を用いた成分分析方法。
  2. (2)前記白色X線スペクトル分布を有するX線を被測
    定物に照射する照射工程と、 所定のエネルギー領域内に任意のエネルギーレベルのK
    殻吸収端を有する吸収特性を複数設定し該複数の各吸収
    特性に基づいて被測定物を通過した通過X線の白色X線
    スペクトル分布を減衰させて低エネルギー及び高エネル
    ギーの各領域に該各吸収特性に応じた線量ピーク値を有
    する吸収スペクトル分布を得る減衰工程と、 前記減衰工程により減衰されたX線線量の前記複数の吸
    収スペクトル分布のうち前記K殻吸収端のエネルギーレ
    ベルが高い第1の吸収スペクトル分布とそれよりもエネ
    ルギーレベルが低い第2の吸収スペクトル分布との差を
    求めて単色化差分スペクトル分布を得る演算工程と、を
    有し、 前記複数の吸収特性により異なるエネルギー領域の単色
    化差分スペクトル分布を少なくとも2以上求め、該単色
    化差分スペクトル分布からX線線量を測定し、X線が照
    射された被測定物の成分分析を行うことを特徴とするX
    線を用いた成分分析方法。
  3. (3)所定線量の白色X線スペクトル分布を有するX線
    を被測定物に向かって照射するX線発生器と、 所定のエネルギー領域内に任意のエネルギーレベルのK
    殻吸収端を有する吸収特性を複数設定し該複数の各吸収
    特性に基づいて前記白色X線スペクトル分布を減衰させ
    て低エネルギー及び高エネルギーの各領域に該各吸収特
    性に応じた線量ピーク値を有する吸収スペクトル分布の
    透過X線を得るフィルタと、 前記フィルタが共通した基板に複数配置され該各フィル
    タを所定の周期で選択・切換可能とするフィルタ切換板
    と、 前記フィルタの減衰により得られた各透過X線を被測定
    物に照射してその通過X線線量を検出し該線量に応じた
    検出信号を出力するX線検出器と、前記検出信号を測定
    しこの測定値をデジタル信号に変換して記憶する記憶手
    段と、 前記記憶手段の記憶内容のうち前記K殻吸収端のエネル
    ギーレベルが高い第1の吸収スペクトル分布を得る第1
    フィルタ選択時のデジタル信号とそれよりもエネルギー
    レベルが低い第2の吸収スペクトル分布を得る第2フィ
    ルタ選択時のデジタル信号とを減算して単色化差分スペ
    クトル分布に対応したデジタル信号を算出する演算回路
    と、を有し、 前記複数の吸収特性により異なるエネルギー領域の単色
    化差分スペクトル分布を少なくとも2以上求め該単色化
    差分スペクトル分布に対応したデジタル信号から所定エ
    ネルギー領域のX線線量を測定し、被測定物の成分分析
    を可能とすることを特徴とするX線を用いた成分分析装
    置。
  4. (4)所定線量の白色X線スペクトル分布を有するX線
    を被測定物に照射するX線発生器と、所定のエネルギー
    領域内に任意のエネルギーレベルのK殻吸収端を有する
    吸収特性を複数設定し該複数の各吸収特性に基づいて被
    測定物を通過した通過X線の白色X線スペクトル分布を
    減衰させて低エネルギー及び高エネルギーの各領域に該
    吸収特性に応じた線量ピーク値を有する吸収スペクトル
    分布の透過X線を得るフィルタと、 前記フィルタが共通した基板に複数配置され該各フィル
    タを所定の周期で選択・切換可能とするフィルタ切換板
    と、 前記フィルタによる減衰により得られた各透過X線線量
    を検出し該線量に応じた検出信号を出力するX線検出器
    と、 前記検出信号を測定しこの測定値をデジタル信号に変換
    して記憶する記憶手段と、 前記記憶手段の記憶内容のうち前記K殻吸収端のエネル
    ギーレベルが高い第1の吸収スペクトル分布を得る第1
    フィルタ選択時のデジタル信号とそれよりもエネルギー
    レベルが低い第2の吸収スペクトル分布を得る第2フィ
    ルタ選択時のデジタル信号とを減算して単色化差分スペ
    クトル分布に対応したデジタル信号を算出する演算回路
    と、を有し、 前記複数の吸収特性により異なるエネルギー領域の単色
    化差分スペクトル分布を少なくとも2以上求め該単色化
    差分スペクトル分布に対応したデジタル信号から所定エ
    ネルギー領域のX線線量を測定し、被測定物の成分分析
    を可能とすることを特徴とするX線を用いた成分分析装
    置。
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