JPH03185028A - 多孔質ポリマー微小球の製法 - Google Patents

多孔質ポリマー微小球の製法

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JPH03185028A
JPH03185028A JP32553889A JP32553889A JPH03185028A JP H03185028 A JPH03185028 A JP H03185028A JP 32553889 A JP32553889 A JP 32553889A JP 32553889 A JP32553889 A JP 32553889A JP H03185028 A JPH03185028 A JP H03185028A
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polymer
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microspheres
porous
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Junjiro Aoki
青木 恂次郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は多孔質ポリマー微小球、とくにサブミクロンオ
ーダーの多孔質ポリマー微小球の製法に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題]このよう
なサブミクロンオーダーの多孔質ポリマー微小球につい
ては種々の有望な用途が見込まれるところから、その開
発が進められつつある。
たとえば、各種機能性塗布組成物などにおいて有効成分
をその空孔に含有せしめ、必要な時あるいは必要な場所
で放出せしめる、いわゆるキャリヤーとしての用途、ま
た着色剤をその空孔に含有せしめて電子写真用トナーと
して使用する用途(従来のトナーにくらべて著しく微小
なものかえられるため、画像の鮮明度が大+lJに向上
すると期待される)などが考えられる。
このような用途の多孔質ポリマー微小球にはだとえばっ
ぎのような条件が要求される。
(1)形状が球に近くかっ粒径性布巾が狭いこと分散性
、流動性、展延性などをよくするためにはこの条件が満
されることが必要である。
(2)粒径、気孔率を所望値に合わせることができるこ
と 用途により粒径、気孔率が異なるから、それに会うもの
を製造する必要がある。
(3)W面活性剤をできるだけ含有しないこと重合法な
どで微小粒子を製造するばあいは製造時における分散安
定性の点から通常は界面活性剤が使用されるが、微小粒
子に界面活性剤が含まれると、微小粒子の表面性質を変
えるのが困難となり、その用途が限定される。
しかしながら、このような要件をすべて満足するサブミ
クロンオーダーの多孔質ポリマー微小球を製造する方法
は未だ開発されていない。
微小なポリマー粒子を製造する方法としては乳化重合法
が一般的であるが、乳化重合法では多孔質粒子をうるの
が困難であり、また界面活性剤を使用するので問題があ
る。界面活性剤を使用しない、いわゆるソープフリー重
合法があるが、やはり多孔質粒子をうることができない
本発明は、前記の点に鑑みて、前記諸条件をいずれも満
足する、とくにサブミクロンオーダーの多孔質ポリマー
微小球を製造するまったく新規な方法を提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、水素粘合による結晶性ポリマーを第1の溶剤
に溶解した溶液を、前記第1の溶剤とは相溶するが、前
記ポリマーに対して実質的に非溶剤であり、かつ水素結
合指数が第1の溶剤より大きい第2の溶剤の液中に薄膜
状に押出し、前記第2の溶剤を前記薄膜中に浸透させ、
薄膜中の前記ポリマーの相分離と結晶化を行なわせて薄
膜の面方向に不連続化された球状の多孔質結晶領域を形
成せしめ、ついで該結晶領域を相互に分離して孤立粒子
とすることを特徴とする多孔質ポリマー微小球の製法に
関する。
[作用・実施例] 本発明の作用効果はつぎのとおりである。
(1)本発明は、前記のごとく、重合法ではなく、すて
に製造されているポリマーを用い、これを溶液から薄膜
状にしたのち、非溶剤を用いてポリマーの相分離、結晶
化を利用して薄膜の面方向に不連続化された球状の多孔
質結晶領域を形成せしめ、ついでこれを相互に分離する
ことによって孤立粒子化する方法を採るものである。
このポリマーを薄膜としたのち孤立粒子化する方法によ
るときは粒径が薄膜の厚さで規制され、重合法によるば
あいにくらべて球状化および粒径、粒径性布巾を規定す
る条件の設定が容易であり、そのため所望の粒径で粒径
分布]11が狭く、かつほぼ完全な球形の微小粒子を容
易にうろことができる。
(′2J  本発明における前記ポリマー薄膜の孤立粒
子化は、薄膜中でポリマーの相分離と結晶化を行なわせ
薄膜の面方向に不連続化された微小な多孔質結晶領域を
形成させたのち、これらを相互に分離する方法によって
行なう。
そのため、ポリマーとして水素結合による結晶性のもの
を用い、このポリマーを溶解するための第1の溶剤とポ
リマー薄膜をその液中に形成する媒体としての第2の溶
剤とをつぎの関係を満足するように選択する。すなわち
第1の溶剤としてはポリマーに対して良溶剤であるもの
を、第2の溶剤としては、第1の溶剤とは相溶するが、
ポリマーに対して実質的に非溶剤であり、かつ水素結合
指数が第1の溶剤より大きいものを用いる。
ポリマー、第1の溶剤および第2の溶剤をこのように選
ぶことによってポリマー薄膜の孤立粒子化が達成される
すなわち、第2の溶剤が薄膜中に浸透し、第1の溶剤と
相溶する結果、薄膜中の溶剤組成がポリマーに対して実
質的に非溶剤になり、それによってポリマーが相分離を
起し、かつポリマー分子間の水素結合を切っていた第1
の溶剤が少なくなっていくことによりポリマー分子間に
水素結合が形成され、結晶化が起る。この現象が進行す
ることによって薄膜中に球状の多孔質構造の結晶領域が
薄膜の面方向に沿って形成される。このような状態の薄
膜に外力を作用させることによって各結晶領域が相互に
分離されて孤立粒子化され、これを分離し、乾燥するこ
とによって目的とする多孔質ポリマー微小球かえられる
前記孤立粒子化方法によるときは、全体として均斉な気
孔径を有し、しかも粒子1個1個の気孔率が均斉なポリ
マー微小球かえられる。
そして、薄膜の厚さを規制することによって微小球の大
きさを決めることができ、またとくにポリマーに対する
第1の溶剤の混合比率を適宜選択することによって所望
の気孔径、気孔率を有するものが容易にえられる。
(3)微小粒子をうる方法として重合法を採らず、ポリ
マー溶液を薄膜状にしたのち孤立粒子化する方法を採る
から、界面活性剤を使用せずにサブミクロンオーダーの
微小球が製造できる。
つぎに本発明の詳細な説明する。
第1図は本発明の方法によりえられる多孔質ポリマー微
小球を模式的に示す断面図である。
第1図において、(A)はポリマーのラメラ結晶であり
、該ラメラ結晶(A)が球の中心部から放射状に延びて
球状の粒子を構成している。(B)は段数のラメラ結晶
(A)の間に形成された空孔であり、球の中心部から放
射状に延びている。
各ラメラ結晶(A)の巾は70〜120A程度である。
空孔(B)の開口、径(B1)は微小球の直径によって
かわるが、通常150〜200A程度とするのが好まし
い。
第1図に示される多孔質ポリマー微小球の直径は、ポリ
マー溶液中のポリマー濃度にもよるが、前記したポリマ
ー薄膜の厚さのほぼIO%減となる。したがってポリマ
ー薄膜の厚さによってポリマー微小球の大きさが規制さ
れることになる。
本発明の多孔質ポリマー微小球の粒径、気孔率などはそ
の用途により異なり、−概には定まらないが、−数的に
は粒径がtol!m以下で均斉なもの、すなわち粒径分
布巾のできるだけ小さいものが好ましい。粒径の下限は
実用」二からは0.5.c+m程度である。粒径が0.
5−より小さいと均斉に結晶化しないため均斉な粒径の
球形の粒子をうるのが困難となる。とくに好ましいのは
粒径が0.5〜1.2珊、なかんづ<0.8〜1.2岬
の範囲内のものである。粒径分布「11としては、Dp
50が5−以上であるばあいはそのDp50値を中心に
±1−1なかんづく±0,5−の範囲、D950が5〜
1.2Jnの範囲にあるばあいはそのDp50値を中心
に±0.4泊、なかんづく±0.2−の範囲、Dp50
が1.2 刷以下のばあいは、そのDp50値を中心に
±0,2−1なかんづく±0.1 anの範囲が好まし
い。
気孔率は10〜90容工%、ながんづ<25〜75容量
%、とくに45〜55容量%の範囲が好ましい。
気孔率が前記範囲より低いと気孔に含有せしめうる有効
成分の量が少なくなるので、用途が開眼される。気孔率
が前記範囲より高いと機械的強さが低下するので好まし
くない。本発明においては前記気孔率の範囲内で個々の
粒子が均斉な気孔率を有する微小球を容易にうろことが
できる。
本発明に用いるポリマーは、水素結合による結晶性ポリ
マーであり、とくにラメラ結晶を形成しうる結晶性ポリ
マーが好ましく用いられる。
通常は結晶性の熱可塑性ポリマーが用いられる。
このような結晶性熱可塑性ポリマーとしては、ナイロン
6、ナイロン66などのポリアミド、ポリエチレンテレ
フタレートなどのポリエステルなどがあげられる。
さらに硬質セグメント(結晶性、疎水性)と軟質セグメ
ント(非結晶性、親水性)とからなるランダムあるいは
ブロックコポリマーがあげられる。これらコポリマーに
おいて水素結合の形成には主に軟質セグメントが寄与す
る。硬質セグメントと軟質セグメントの組合せとしては
たとえば第1表に示すものがある。
第  1  表 前記において、ポリアクリレートとしては、ポリアルキ
ルアクリレート、ポリアルキルメタクリレート(ここで
アルキル基は炭素数1〜8のものである)などがあげら
れる。なおポリブタジェンはそれ自体とともに重合時に
含有される微量成分に起因して親水性、水素結合性であ
る。
さらに本発明においては、前記ポリマーがセミIPN構
造をとるようにしてもよい。たとえばポリエチレンとポ
リアクリレートとの組合せにおいて、ポリエチレンセグ
メントを非架橋型、ポリアクリレートセグメントを架橋
型とすればよい。
本発明に用いるポリマーは硬質セグメントを多くして規
則正しく結晶化させるのが好ましく、なかんづく硬質セ
グメントと軟質セグメントとの割合を前者95〜75モ
ル%、後者5〜25モル96の範囲とするのが好ましい
。各セグメントがこの範囲を外れ、前者が少なく、後者
が多くなると、結晶化、多孔質化が困難になる傾向にあ
る。
しかし第3成分を加えるなどして改質することにより前
記範囲外でも使用可能である。
本発明に用いるポリマーはその種類によっても異なるが
、分子量分布巾のせまいことが、結晶化を均斉に行なえ
、粒径性布巾のせまい微小球をうるために好ましい。
前記ポリマーを溶解するための第1の溶剤(以下、溶剤
Aという)、およびポリマー溶液をその中に薄膜状で押
出す媒体としての第2の溶剤(以下、溶剤Bという)は
っぎのように選択する。
溶剤Aとしては用いるポリマーの良溶剤が用いられ、溶
剤Bとしては溶剤Aとは相溶するが、用いるポリマーに
対しては実質的に非溶剤(貧溶剤を含む)であるものが
用いられる。特定されたポリマーに対する溶剤A、Bの
選択は、たとえば表面張力(臨界表面張力)あるいは溶
解度パラメータを尺度として行なえばよい。たとえば溶
剤Aとしてはその表面張力Cダイン/cm、以下同様)
がポリマーの臨界表面張力(ダイン/ cm 、以下同
様)に近いもの、たとえば±20、なかんづく±5の範
囲内のものを選べばよい。
溶剤Bどしてはその表面張力がポリマーの臨界表面張力
とはなれている(たとえば±20の範囲外)が、溶剤A
の表面張力に近いもの(たとえば±20、なかんづく±
5の範囲内のもの)を選べばよい。
そしてポリマーの溶剤Aへの溶解を容易にするためには
、ポリマーの水素結合を切るようにすればよく、この点
から溶剤Aとしては水素結合指数が小さいものが好まし
く、たとえば水素結合指数が2〜7のものが好適に用い
られる。
また薄膜中で溶解状態にあるポリマーの結晶化を容易に
するには、ポリマーを溶解している溶剤Aを水素結合指
数の大きな溶剤で置換するようにすればよく、この点か
ら溶剤Bとしては水素結合指数が溶剤Aより大きいもの
が好ましく、たとえば水素結合指数がlO〜20のもの
が好適に用いられる。
用いるポリマーの種類によって異なるけれども、通常溶
剤Aとしてはジメチルホルムアミド([i、4) 、ア
セトン(5,7) 、酢酸イソプロピル(5,2) 、
酢酸ブチル(5,4) 、メチルエチルケトン(5,0
) 、ベンゼン(3,8) 、メタノール(8,9)な
どが単独であるいは2種以上混合して用いられ、溶剤B
としてはエチレングリコールモノメチルエーテル(15
,3) 、エチレングリコールモノエチルエーテル(1
5,3)、エチレングリコールモノブチルエーテル(1
5,5) 、プロピレングリコールモノメチルエーテル
(14,8)などが単独であるいは2種以上混合して用
いられる。前記においてカッコ内の数値は水素結合指数
である。
混合溶剤を用いるばあいは、溶剤の種類、混合比によっ
て水素結合指数、表面張力を調節する。fli独では水
素結合指数、表面張力が前記範囲外の溶剤でも、混合す
ることによって前記範囲内になるようにすれば使用でき
る。たとえば溶剤Bとして前記溶剤と水(水素結合指数
20.7)を作用して水素結合指数を調節するようにし
てもよい。
ポリマーの溶剤溶液におけるポリマー濃度はえられる多
孔質微小球の気孔率に関係し、通常ポリマー濃度がV容
量%の溶液からは気孔率が約V容量%の多孔質微小球か
えられる。したがってポリマー濃度はlO〜90容量%
、通常25〜75容澁%、より好ましくは45〜55容
量%の範囲から所望の気孔率に合せて適宜選択される。
本発明の方法はつぎの工程よりなる。
第1工程 ポリマーを溶剤Aに溶解してポリマー溶液を調製する。
第2工程 ポリマー溶液を溶剤Bの液中に薄膜状に押出し、この薄
膜中に溶剤Bを浸透させてポリマーの相分離、結晶化を
行なわせしめ、薄膜の面方向に不連続化された球状の多
孔質結晶領域を形成せしめ、ついで該結晶領域を相互に
分離して孤立粒子化して多孔質ポリマー微小球とする。
第3工程 えられた多孔質ポリマー微小球を媒体から分離、乾燥す
る。
つぎに各工程を説明する。
(1)第1工程 本発明の第2工程は操作の安定性の点から一定温度で行
なうのが好ましく、通常は室温で行なう。したがって通
常は室温のポリマー溶液を調製する ポリマーが溶剤Aに溶解しにくいばあいは加温して溶解
してもよいが、完全に溶解したらそのままの状態で室温
に戻す。
(2)第2工程 ポリマーを溶剤Aに溶解した溶液を微小な間隙のスリッ
トから溶剤Bの液中に薄膜状で押出す。
スリットから溶剤Bの液中に押出されたポリマー溶液の
薄膜には溶剤Bが浸透していく。ポリマー溶液の薄膜に
溶剤Bが浸透していくと薄膜中のポリマーがゲル化、結
晶化し、このゲル化、結晶化がほぼ完了すると薄膜の面
方向に不連続化された球状の多孔質結晶領域が並んだ構
造(第1図に示す粒子構造のものが平面状に並んたもの
に相当する)の薄膜かえられる。
このような状態の薄膜はわずかな外力の作用で前記結晶
領域が分離して孤立粒子化するので、これを集めれば目
的とする多孔質ポリマー微小球かえられる。
第2工捏を連続化するには、たとえば前記のスリットか
らポリマー溶液を溶剤Bの液中に連続的に押出してポリ
マー溶液の薄膜を連続的に形成し、薄膜を移動させなが
らゲル化、結晶化を行なわせしめ、ゲル化、結晶化がほ
ぼ完了し球状の多孔質結晶領域が形成された薄膜を溶液
Bから連続的に分離するようにすればよい。
スリットから押出されたポリマー溶液の薄膜が緊張下に
引張れる程度の自己支持性を有するばあいは、薄膜を緊
張下にゲル化、結晶化がほぼ完了するまで溶剤B中を移
動させたのち、溶剤Bの液外に送出して巻取ロールに巻
取り、ついで巻戻して第3の溶剤(好ましくは溶剤Bな
どの溶剤Aと相溶するがポリマーに対して非溶剤である
溶剤)中に浸漬し、要すれば攪拌下に孤立粒子化しても
よい。前記において溶剤Bの液外に送出した薄膜を巻取
らずにそのまま前記第3の溶剤中に送込み、孤立粒子化
してもよい。
しかし、用いるポリマーの種類、ポリマー濃度にもよる
が、通常スリットから押出されたポリマー溶液の薄膜は
緊張下に引張れる程度の自己支持性を有さす、またゲル
化、結晶化が進行するにつれて脆くなっていく。したが
って、このようなばあいはスリットから押出されたポリ
マー溶液の薄膜を支持部材で支持しながら溶剤B中を移
動させてゲル化、結晶化させるのが好ましい。ゲル化、
結晶化が進行した薄膜は、その場で孤立粒子化してもよ
いが、そうするとスリットから卯出された薄膜が撹乱さ
れ、均一な薄膜が形成されない惧れがあるので、通常は
溶剤Bの液面に浮」ニさせ、オーバーフローにより他の
槽に移すのが好ましい。オーバーフローにより他の槽に
移されたあとでは結晶領域はほぼバラ、バラになってい
るが、不完全であれば他の槽で攪拌などの手段により孤
立粒子化を完全にする。
つぎに、第2工程を実施するための装置の一例を第2図
を参照して説明する。
第2図において、(1)は薄膜形成槽であり、はぼ矩形
の平面形状を有している。槽(1)の1つの側壁(2)
は他の3つの側壁より低くされており、橘(1)には溶
剤B(4)がその液面が該側壁(2)の上端にくるまで
溜められている。
Vl(1)の前記側壁(2に対向する側壁(3)の側方
にはポリマー溶液の押出装置(財)が配置されている。
押出装置(財)は狭いスリット01)を有し、該スリッ
ト01)は側壁(3)の内側に溶剤(B)の液面下に開
口し、側壁(3)のほぼ全長にわたって延びている。
槽(1)の液中にはエンドレスベルト02)、(13が
設置されている。エンドレスベルトOzはスリット01
)の側の上部ベルト面がスリット01)とほぼ同じレベ
ルになるように配置され、エンドレスベルト(2)はそ
の一端の上部ベルト面がエンドレスベルト(12)と同
じレベルになるように、他端の側壁(2)の側の上部ベ
ルト面が液面とほぼ同じレベルになるように傾斜して配
置されている。エンドレスベルト02)、(2)の表面
には微細な線状突起が密に設けられ、そのうえに支持さ
れるポリマー溶液の薄膜にベルト側からも溶剤Bが浸透
するようにされている。
押出装置001のスリット01)からポリマー溶液(5
)を連続的に押出して薄膜(6)を形成する。薄膜(6
)はエンドレスベルト(121S(2)に支持されて液
中を移動する。
移動途中で薄膜(6)に上方と下方から溶剤Bが浸透し
、ポリマーの相分離、結晶化が起り、薄膜の面方向に不
連続化された球状多孔質結晶領域が形成される。このよ
うな状態の薄膜(6)はエンドレスベルト□□□により
溶剤Bの液面まで移動され、移動途中である程度小片に
なった状態で側壁(2)の」二端を超えて受槽04)の
中に流れ込む。
通常受槽04)中に流入したものは完全には孤立粒子化
していないので、そのばあいは撹拌などの手段により完
全に孤立粒子化する。その際結晶化を完全ならしめるた
め前記第3の溶剤、とくに水中で撹拌するのが好ましい
槽(1)中の溶剤Bには徐々に溶剤Aが混入してき、ま
たオーバーフローによる持出しにより徐々に少なくなる
から、溶剤Bを補給し、かつ液面を常に一定のレベルを
維持するようにする。
薄膜(6)の厚さ(これによって最終の多孔質ポリマー
微小球の直径がきまる)は、ポリマー溶液のスリット0
1)からの押出時の厚さ、その後の伸長の程度などによ
ってきまるが、前記のごとくポリマー薄膜(6)は一般
には伸長が困難であるから、通常ポリマー溶液の押出速
度と移動速度をほぼ同じにして、スリット01)からの
押出時の厚さ(すなわちスリット間隙)で規制する。
本発明に用いる装置は前記のものに限定されず、各杆変
更が可能であり、たとえばエンドレスベルトは1個にし
てもよく、あるいは3個以上に分割して設けてもよい。
またエンドレスベルト■のエンドレスベルト02+の側
の端部がエンドレスベルトOzの下方にくるように配置
し、エンドレスベルトロ力によって移動されてきた薄膜
(6)またはその細片状物を当該端部で受けるようにし
てもよい。
(3)第3工程 前記のごとく孤立粒子化された微小球を媒体から分離す
る。
この分離方法はとくに制限されず、たとえば噴霧乾燥な
どの方法も採用されうる。
多孔質微小球が微小であるため、ポリマーが低融点ない
し低軟化点のばあいは加熱乾燥すると変形する惧れがあ
る。
そのようなばあいは本質的に加熱を要しない乾燥法を採
用するのが好ましい。たとえば媒体が水であるばあいは
、高吸水性樹脂を用いて乾燥する方法が好ましい。
高吸水性樹脂を利用する乾燥法としてはっぎの3段階か
らなる乾燥法が好ましい。
第1段 真空式ドラム型濾過装置を用いて脱水し、含水率7〜1
0重量%程度のケーキをうる。
この真空式ドラム型濾過装置を連結して用いると含水率
を約3重足%程度まで低下させることができるが、通常
は含水率7〜10重量%程度のケーキを次段に送る。
第2段 媒体流動乾燥装置を用い、含水率7〜10重量%の微小
球ケーキ状物を転流動しながら解砕して孤立粒子としつ
つ、高吸水性樹脂粒子を混合して含水微小球と接触させ
て脱水乾燥する。高吸水性樹脂粒子は加温しておいた方
が脱水性能が高い。
必要に応じて、この工程を繰返してほぼ完全に脱水する
また最後にメタノールなどの揮発性溶剤を加えて微量の
水分を溶剤置換するようにしてもよい。
多孔質微小球が球状であるから、転流動しつつ高吸収性
樹脂と接触部分を変えて吸着、吸水、脱水するように、
高吸水性樹脂の形状も球形とするのがよい。
高吸水性樹脂粒子のサイズは多孔質微小球のlO〜50
倍程度にし、表面における吸水能力を高め、迅速に乾燥
するようにすると共に、乾燥後の高吸水性樹脂粒子と多
孔質微小球との分離を容易にする。多孔質微小球と高吸
水性樹脂粒子との混合割合は通常1:5〜10(容量化
)程度とする。
必要に応じてつぎの第3段を加える。
第3段 第2段と同様な媒体流動乾燥装置を用い、乾燥空気中で
多孔質微小球を転流動させることによって完全に乾燥す
る。水分を完全に除去したいばあいはこのようにして完
全に乾燥する。
本発明の方法によりえられた多孔質ポリマー微小球は、
たとえばつぎの用途に有用である。
(1)各種塗布組成物 塗布組成物に用いる各種成分を予め多孔質ポリマー微小
球に含有せしめておき、このような塗布組成物を基材に
塗布したのち、加熱して多孔質ポリマー微小球を溶融し
て含有されている成分を放出せしめる。たとえば、反応
して有効成分となる各成分を別々に多孔質ポリマー微小
球中に含有せしめ、これらを混合して基材上に塗布した
のち各成分を放出させ反応させて有効成分を形成させる
(2)電子写真用トナー 着色剤などの有効成分を多孔質ポリマー微小球中に含有
せしめたものをそのままトナーとして用いる。このトナ
ーは個々の粒子が均斉な大きさを有し、均斉な機能を有
する微小粒子であるから、画像の鮮明度が向上される。
つぎに実施例をあげて本発明を説明する。
実施例1〜3 第2表に示されるポリマーおよび溶剤Aを大型デイスペ
ンサー(トミタエンジニアリング■製ツインフローVR
50を連続吐出できるように改良したもの)に第2表に
示される割合で供給し、ポリマーを溶解し、ポリマー溶
液をえた。大型デイスペンサーへの供給はエア圧送タン
クを用いて連続供給した。なおポリマーの溶解は、実施
例1では室温で行ない、実施例2〜3では約50℃に加
温して行ない、その後室温まで下げた。
前記大型デイスペンサーからの吐出液を第2図に示され
る装置に供給し、第3表に示される条件で、薄膜化し、
エンドレスベルトで支持しながら移動して相分離、結晶
化を行なわしめ受槽04)中にオーバーフローせしめた
。溶剤Bとしては第2表に記載されているものを用いた
。薄膜形成槽(1)としては薄膜の移動方向の長さが1
5m、+11が1mのものを用いた。
受検04)中の分散液を他の槽に移し、多量の水を加え
て攪拌し、完全に孤立粒子化した。
えられた水分散液を、真空吸引式ドラム型乾燥機(鐘紡
■製カネボウ式PCセパレーターA−1型)で脱水し、
水分含量約10重量%のケーキをえた。
このケーキを■奈良機楓製作所製の媒体流動乾燥装置で
脱水乾燥した。流動媒体として平均粒径100−の高吸
水性樹脂粒子(三菱油化■製易成形性吸水性樹脂プラウ
エツト026011を球状に成形したもの)を用い、こ
れを転流動させながら常温で前記ケーキと接触させて常
温で脱水乾燥する操作を5回繰返した。
かくして第4表に示される特性値を有する多孔質ポリマ
ー微小球をえた。
第 4 表 [発明の効果] 本発明はつぎの効果を奏する。
ポリマーをその溶液から薄膜状にしたのち孤立粒子化す
る方法を採っているため、重合法にくらべて、球状化お
よび粒径、粒径分布中の調整が容易で、サブミクロンオ
ーダーの均斉な粒径の完全球に近い多孔質微小球かえら
れる。
ポリマーの多孔質粒子化を溶剤置換による(2) (1) 相分離と結晶化によって行なっており、1個1個の粒子
の気孔率、気孔径が均斉な多孔質微小球かえられる。
(3)方性自体は、とくに加熱を要せず、室温で行なえ
るなど操作が簡単であり、しかも高い固形分濃度で処理
できるから、生産性が高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法により製造される多孔質ポリマー
微小球の構造を模式的に示す断面図、第2図は本発明の
第2工程を実施するための装置の一例を示す説明図であ
る。 (図面の主要符号) (A):ラメラ結晶 (B):空 孔 (1):薄膜形成槽 (4):溶剤B (5):ポリマー溶液 (6):薄 膜 □□□:押出装置 (12)。 (13:エンドレスベル ト 特 許 出 願 人 円 木 絢 次 部 第 1 圓 ラメラ結晶

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水素結合による結晶性ポリマーを第1の溶剤に溶解
    した溶液を、前記第1の溶剤とは相溶するが、前記ポリ
    マーに対して実質的に非溶剤であり、かつ水素結合指数
    が第1の溶剤より大きい第2の溶剤の液中に薄膜状に押
    出し、前記第2の溶剤を前記薄膜中に浸透させ、薄膜中
    の前記ポリマーの相分離と結晶化を行なわせて薄膜の面
    方向に不連続化された球状の多孔質結晶領域を形成せし
    め、ついで該結晶領域を相互に分離して孤立粒子とする
    ことを特徴とする多孔質ポリマー微小球の製法。 2 前記ポリマー溶液を前記第2の溶剤の液中に連続的
    に薄膜状に押出し、形成された薄膜を支持部材で支持し
    て移動させながら前記相分離と結晶化を行なわせ、前記
    多孔質結晶領域が形成された薄膜をオーバーフローによ
    り前記第2の溶剤より連続的に取出す請求項1記載の方
    法。
JP32553889A 1989-12-14 1989-12-14 多孔質ポリマー微小球の製法 Pending JPH03185028A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5552115A (en) * 1986-02-06 1996-09-03 Steris Corporation Microbial decontamination system with components porous to anti-microbial fluids
CN100463938C (zh) * 2007-01-12 2009-02-25 北京化工大学 多孔聚丙烯微粒的制备方法

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