JPH0318384Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ワンタツチで開蓋できるワイン入り
のグラスワイン（ワイングラス自体と区別するた
めにこの語句を用いる）に関する。

〔従来の技術〕

一般にビン入りで市販されている飲物は、ビン
からグラスへ移し変えて飲用されている。又、少
量を封入したひと口ビンも市販されているが、こ
れをもグラスに移して飲むのは手間がかかるし不
経済である。

そこで、従来比較的広い口部を有するひと口ビ
ンの蓋としては、ひと口ビンの開口部を被冠する
易開性構造のシヨートスカート王冠が開発されて
いる。

〔解決しようとする問題点〕

しかし、ビン口へ王冠を被せるのは打栓機で行
なうので、ビンの口部は相当の肉厚と係止用のフ
ランジが必要であり、自ずと口部形状に強度上の
制約があつた。

本考案は、ワイングラスのように形状やデザイ
ンの重んじられる容器を使用することとし、均厚
口部のワイングラスそのものにワインを入れその
まま閉塞したグラスワインを提供することを目的
とする。

又、本考案では浮玉の小容器部を備えたグラス
ワインの提供を目的とするが、従来のおつまみ付
缶ビール（実開昭54−157158号のように缶胴下端
に円筒小缶を付設した構造）とは基本的に異な
る。

又、実公昭59−37500号とは、小容器部の組合
せ方が異なる。

さらに蓋の易開性についてはより改良を重ねて
いる。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、ワイン１入りのグラス２の口部３を
易開性蓋４で閉塞してなるグラスワインとして構
成させたものであり、ワイン１を略均厚な口部３
でフランジのないグラス２に入れてそのまま易開
性蓋４で密封した点に特徴がある。

グラス２は足付きのものが好ましい。

易開性蓋４、先端を鋭角にした、立起し片５を
切り込んだ表板６およびグラス口部周縁に垂下す
るスカート部を有するシール蓋であり、グラス２
の口部３の上端に付着して密封し、前記立起し片
５を立起こし、先端でシール蓋を破ることにより
容易に開蓋できる構成のものである。

易開性蓋４には、吊設的に小容器部７′を備え
ている。

〔作用〕

本考案に係るグラスワインは、蓋を指で容易に
開蓋でき、そのままワイングラスとなつて飲用す
ることができるものである。

又、易開性蓋に浮玉の小容器部を吊設している
ので、浮玉にツマミ、景品類、販促品等を入れる
ことができるものである。

〔実施例〕

ここで、本考案に係るグラスワインの一実施例
を図面に基づいて説明する。

本考案では、グラス２の形状が極めて重要であ
るが、ワイングラスは種々のデザインがあり、又
細部については種々の設計変更が可能であり、こ
の実施例に限定されるものではない。

又、グラス２に注入されるものは、ワイン１に
制限されるものではなく他の飲料或いは非飲料で
あつても差しつかえなく、構成上は液体であれば
同じである。

図において、ワイン１は適量をグラス２に注入
される。

グラス２は足部２１、座部２２を有する形状が
おもしろく、上方に口部３を有し、口部３は、そ
の肉厚を略均等にする形状でフランジその他の凹
凸を有さなくてもよい。

グラス２は直接人の口に接するものであるので
極く普通の口部形状にしている。

グラス２はグラス製或いは合成樹脂製であり透
明又は着色半透明のものが選定される。

口部３の上端３１は、易開性蓋４をシール蓋に
した場合の接着面であるので、若干の幅を有する
平坦面が好ましい。

易開性蓋４は、ワンタツチで或いは指で容易に
開蓋できる構造のものを指称する。

易開性蓋４としては、厚紙等の表板６にアルミ
箔等の基層４２を接着し、アンカー層４３、中間
樹脂層４４を介してシール接着層４５を設けたシ
ール蓋を示している。

シール接着層４５は、熱可性樹脂やヒートシー
ル系着剤を用いている。

基層４２は、その外縁にスカート部４６を形成
すると、グラス２の口部３周辺を清潔にすること
ができる。

スカート部４６の形成は、安全性と新品である
ことを示し、有意義である。

表板６には先端を鋭角にした立起し片５を切込
んであり、この立起し片５だけは基層４２から立
起せるように不接着としている。

図中６１，６２は折れ線である。

シール接着層４５はグラス２の口部上端３１に
接着されて密封することになる。

開蓋のときは、スカート部４６を指でもつて蓋
４を引き剥すことで容易に開蓋できる。

又、スカート部４６をもたなくても、立起し片
５を持上げてその鋭角な先端５２を曲げて押圧し
基層４２を破つて容易に開蓋することができる。

立起し片５の形状は、とくに問わないが、基層
４２の１個所を破れる形状であればよい。図中二
点鎖線で示す態様のものは中央から破断すべく前
記のものとは異なる形状の立起し片５１を示すも
のである。

易開性蓋４には、第１図のように一体的に小容
器部７１を設けるとおもしろい。

小容器部７１には、ツマミ、景品類、販促品な
ど任意のものを入れることができる。

前記小容器７１は、合成樹脂製で、透明材や着
色材を用い、任意の形状（例えば富士山型、ワイ
ナリー型）にすることができる。

図示のものは、グラスワインに適するように赤
いチユリー形状の浮玉７１を易開性蓋４からひも
で吊設してカクテル風の外観印象をだしたもので
ある。

浮玉７１は、ワインに浮いて、かつ内部に適当
な品物を入れることができるものである。

〔効果〕

本考案に係るグラスワインは、前記のような構
成・作用であり、次のような特有な効果があるも
のである。

密封容器がデザイン的におもしろいワイング
ラス等の飲用グラスであるので、開蓋しそのま
ま飲んでも違和感を受けないし、上品な感じを
出すことができる。

ワイン産知等で、ひと口商品として販売する
ときや、試飲に供するときに有用であり、小容
器部へ同封する品物の組合せにより、商業的効
果が期待できるとともに、ツマミ付ワイン等の
多味商品が可能である。

易開性蓋でシールをしてあるので、開蓋が容
易であり、とくに厚紙の表板を設けたものは、
表板ごとはがすと接着剤が残留せずきれいに蓋
が剥離する効果がある。

易開性蓋を開けるときは、スカート部をもつ
て引上げたり、立起し片で蓋を破つてもよい。

このように、本考案は、グラスワインを面白味
ある商品とするアイデアであり、実用的な価値が
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係るグラスワインの一実施例
を示すものであり、第１図は一実施例の一部断面
側面図、第２図は易開性蓋とグラスの部分断面
図、第３図は易開性蓋の表板を示す平面図であ
る。 符号の簡単な説明、１……ワイン、２……グラ
ス、３……口部、４……易開性蓋、５……立起し
片、６……表板、７１……小容器部（浮玉）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 略均厚な口部に形成したワイングラスにワイン
   を入れ、該口部を易開性蓋で閉塞し、 前記易開性蓋が先端を鋭角にした立起し片を備
   えた表板およびグラス口部周縁に垂下するスカー
   ト部を有するシール蓋であつて、浮玉をグラス内
   に吊設してなるグラスワイン。