JPH0318138Y2 - - Google Patents

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JPH0318138Y2
JPH0318138Y2 JP1983179980U JP17998083U JPH0318138Y2 JP H0318138 Y2 JPH0318138 Y2 JP H0318138Y2 JP 1983179980 U JP1983179980 U JP 1983179980U JP 17998083 U JP17998083 U JP 17998083U JP H0318138 Y2 JPH0318138 Y2 JP H0318138Y2
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torque
tightening
screw member
rotational
bevel gear
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、動力によりナツト、ボルト等のねじ
部材を回転駆動し、そのねじ部材を最適なトルク
にて締付ける動力駆動型ねじ部材締付機に関する
ものである。
各種機器や構造物等における複数部材の結合や
組立てにおいて、ボルト、ナツト、止めねじ等の
ねじ部材を用いて締付け固定する場合、最も原始
的には、手動のレンチ、スパナ、ドライバ等の締
付具が用いられる。しかしながら、このような手
動の締付具は、能率が悪い上、作業による疲労が
大きく、締付けトルクも個人差が大きいという欠
点がある。
このような欠点に対処するものとして、動力に
よりねじ部材を回転させ締付けを行うようにした
動力駆動型ねじ部材締付機なるものが一般市場に
供されている。ここで、その構成の概要を第1図
を参照した説明する。
すなわち、第1図は、ナツトランナと称される
動力駆動型ねじ部材締付機の原理を説明するため
の図である。
同図において、1はナツトランナのケースであ
り、その一端が鉤状(直角)に屈曲しており、そ
の屈曲した先端部からは、回転出力部としてのシ
ヤンク2の一端が突出している。このシヤンク2
は、一点鎖線をもつて示す軸心3の回りに回転
し、例えばナツトの締付けを行う場合、ケース1
より突出したシヤンク2の先端部に装着したナツ
トソケツト(図示せず)がナツトに嵌合され所定
の方向(例えば、ナツトが右ねじであれば、、時
計方向)に回転して、締付けを行う。シヤンク2
を駆動する回転力は、外部(空気圧縮機)より供
給された空気で回転翼を高速回転させるいわゆる
エアモータを含む回転駆動部4にて生成される。
この回転力は非常に小さいため、第1の伝達部材
5を介して減速機構6に与えられ、ここで回転数
を減少することにより回転力を増大され、さらに
伝達部材7を介して、傘歯車伝達機構8により変
向された上、シヤンク2に与えられるように構成
されている。
このように構成されたナツトランナによるナツ
トの締付具合、すなわちナツトの締付けトルク
は、製品の品質を保持する上で極めて重要なこと
である。例えば、ナツトの締付けが弱すぎると、
ナツトが緩んだり脱落してしまい製品にガタを生
じ所期の性能を発揮し得なくなつたり故障したり
すぬ虞れがある。また、逆にナツトの締付けが強
すぎると、ナツトあるいはボルトが破損したり、
ねじ部材によつて緊締される部材が変形したり、
過度の摩擦力が付加されるなど、やはり、製品の
性能や耐久性を阻害する要因となる。このような
ナツトの締付具合は、手動のレンチやスパナを用
いる場合、ある程度経験を積んだ作業者であれ
ば、勘で知ることができたが、ナツトランナのよ
うに動力で締付駆動するものにおいては、人為的
な調整が困難でその締付トルクを勘により知るこ
とはできなかつた。
そのため、例えば、実公昭53−29272号公報に
開示されている増力型エヤトルクレンチ(以下
「第1の従来例」という)のように、ナツトラン
ナにより締付けを終了した後に、トルクスパナに
より締付トルクを電気的に検出して人間の勘に頼
らなくて済むようにしたものがある。
すなわち、この第1の従来例の増力型エヤトル
クレンチは、エヤモータから出力される回転力
を、第1減速部、第2減速部により増大させて原
動側傘歯車と従動側傘歯車からなる動力伝達部に
伝達し、この動力伝達部に設けられた係合部をも
つてナツト、ボルト等のねじ部材を回動するよう
に構成されており、さらに、このエヤトルクレン
チには、柄部、杆部およびボルトの頭あるいはナ
ツト等と係合する係合部からなるトルクスパナが
その係合部にて連結された状態で付設され、且つ
このトルクスパナの柄部の両側部にひずみゲージ
が接着され、このひずみゲージの出力を増幅器に
より増幅した後、アナログ計器や計数表示管等に
より締付トルクを表示させ、さらには記録計等に
記録させるように構成されている。
しかしながら、この従来の増力型トルクレンチ
は、先ずエヤにより仮締めし、最後にトルクスパ
ナの柄をもつて締付けるのであり、更に詳しく
は、エヤによつてある程度締付けた後、締付トル
クをアナログ指示計器等を見ながらトルクスパナ
の柄を持つて所望の締付トルクになるまで手動で
締付ける、という二重手間を必要とし、しかも締
付トルクは、作業者の指示計器の読取り誤差によ
つてバラツキが生じ易く、従つて操作性が悪く、
締付け作業に少なからぬ時間を要するという問題
があつた。
また、上記第1の従来例と基本構成が同じでは
あるが、トルクを電気的でなく、機械的に検出す
るようにしたものが特開昭57−15680号(以下
「第2の従来例」という)に記載されている。
この第2の従来例は、ねじ部材を締付けるのに
いわゆるエアモータを用いているが、トルクの検
出においては、従来のトルクレンチと称されるも
のと同じ原理を採用しており、具体的構成では、
トルクレンチのハンドル部分の基部(シヤンクに
近い部分)と端部との間の回動量(回転角)の
差、つまり曲り具合をテコレバーとしての機能を
果たす歯部付プラツトホームの回転角に拡大して
変換せしめ、さらにこの歯部付プラツトホームの
端部に形成した扇形ギヤ部と噛合する小歯車の回
転角に拡大して変換せしめ、この小歯車の回転で
トルク値を示すダイヤルを直接回動せしめるよう
に構成されている。しかしながら、この第2の従
来例の場合、曲げひずみは、ハンドル部分の把持
部分と台形プラツトホームの固定基部との間のハ
ンドル部分の末端側の単純な曲り(湾曲)を検出
している方式であるため、従来のいわゆるトルク
レンチであれば、締付トルクに対応した曲りが生
ずるものの、いわゆるエアモータ式のトルクラン
ナの場合、ハンドル部分を押し回しても直接シヤ
ンクに回転力は伝達されず、内部の動力伝達機構
(エアモータ、クランク軸、可逆ラチエツト機構)
を介して間接的に伝達されるので、ハンドル部分
の曲りは、締付トルクの他にこれら伝達機構の負
荷の影響をも受けてしまい、精度上の問題がある
ほか、曲りの程度も、ハンドル部分全体で大きく
弧を描くようになるため、その曲率は小さくなら
ざるを得ず、従つて、仮に、この部分にひずみゲ
ージを添着してみても、小さなひずみ出力しか得
られず、従つて所望の精度を確保することが困難
である。これに加えて、ハンドル部分のトルク
(曲り)を検出している方式であるため、ハンド
ル部分を持つ位置によつて、その検出結果が大き
く変化してしまうという致命的な問題もある。
(因みに、手で持つ位置が基部より遠のく程、ト
ルク検出値は大きく現われる。)。また、締付トル
クは、ダイヤルを見ながら、締付けを行う関係
上、作業者によつてバラツキを生じる虞れがあ
る。
このような問題に対処するには、ナツトランナ
自体にトルク検出器を設ければよい。ところが、
ナツトランナは、ケース1の内部機構が回転する
ことによりナツトの締付けを行つているため、ケ
ース1自体がトルクレンチのように回動されて締
付けを行う場合と異なり、外部に上述したような
指針を設けてトルク検出を行うことはできない。
そこで、従来から回転体のトルク検出方法として
行われている方法の応用を考えてみると、 先ず、第1の方法として、第1図におけるシヤ
ンク2の外周にひずみゲージを添着し、シヤンク
2がナツトの締付けによりねじられたときに生ず
るせん断ひずみを該ひずみゲージで検出すること
によつて、ナツトの締付トルクを測定する方法が
考えられる。
しかしながら、この第1の方法は、ひずみゲー
ジがシヤンク2と共に回転するので、例えば、ひ
ずみゲージで形成されたホイートストンブリツジ
にブリツジ電圧を印加したり、該ブリツジからの
出力電圧を導出するためのスリツプリング機構を
設ける必要がある。このスリツプリング機構は構
成が複雑でかなりのスペースを要するため、ナツ
トランナ自体が大型化、高価格化してしまう。ま
た、既存のナツトランナに付設しようとすると、
大幅な改造を要し、コストを著しく上昇させるこ
ととなる。
第2の方法として、第1図示の第1の伝達部材
5または第2の伝達部材7等の回転力を伝達する
部材にひずみゲージを添着しトルクを検出する方
法も考えられるが、第1の方法と同様な問題が生
じる。
第3の方法として、特開昭60−16200号公報に
て提案されているように、減速歯車機構としての
遊星歯車機構の遊星歯車が噛合する固定内歯車
(環歯車)を薄肉のリング体を介してケースに支
持し、そのリング体に添着したせん断ひずみ検出
用のひずみゲージによつて締付トルクを検出する
方法もある。
しかしながら、この第3の方法によると、既存
のナツトランナに付設することは不可能であり、
さらには上記リング体を遊星歯車機構とケースと
の間に付設するには半径方向または軸方向にその
配設スペースを設ける必要があり、その分ナツト
ランナーが大径化または長大化すると共に複雑化
を来たし、製作コストが少なからず上昇すること
は避けられない。それのみならず、上記リング体
におけるトルクは、実際に回転出力部におけるト
ルクに対して著しく小さいため、リング体表面か
ら充分なひずみ出力を取り出すことができず、正
確なトルクの測定を行い得ないという問題があ
る。
つまり、ひずみゲージが、モータの回転力を増
大させて入力側傘歯車を持つ入力軸へ伝達させる
ための2段式遊星歯車機構の一部をなす環歯車と
一体の環状歯車ケース部材の薄肉部分に添着され
ているために、遊星歯車機構を介してモータの回
転力がスピンドル、入力軸、傘歯車、スピンドル
へと伝達されるとき、スピンドルがねじ部材から
受ける回転反力は、傘歯車を介して一旦減少さ
れ、さらに遊星歯車機構の後段で減少されて上記
環状の歯車ケース部材に伝達されるので、上記薄
肉部分に発生するせん断(ねじり)ひずみは極め
て小さいものとなり、従つて、その薄肉部分に添
着された8枚にも及ぶひずみゲージから導出され
るひずみ出力も極めて小さく正確なトルクの測定
が行えないという難点がある。
本考案は、上述した種々の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、構造
が簡略で、特別の追加工、改造を殆ど施す必要が
なく、既存の動力駆動型ねじ部材締付機にもいと
も簡単に適用することができ、故障の虞れが少な
く、ねじ部材の締付けと同時にその締付トルクを
高精度に検出でき、さらには、その締付トルク
が、そのねじ部材のために最適な締付トルクに達
したとき、その締付を確実に終了させることがで
き、作業効率を飛躍的に向上せしめると共にねじ
部材締付トルクの均一化に伴う品質の向上に大い
に寄与せしめ得る動力駆動型ねじ部材締付機を提
供することにある。
本考案は、上記の目的を達成させるために、エ
アモータ等原動機を含む回転駆動部から出力され
る回転力を、減速機構により増大させて回転主軸
に伝達し、この回転主軸の回転力を、この回転主
軸と一体的に回動する原動側傘歯車およびこの原
動側傘歯車と噛合する従動側傘歯車を介して回転
出力部に伝達し、この回転出力部をもつて直接ま
たは間接的にナツト、ボルト等のねじ部材を回動
するようにし、前記回転駆動部および前記減速機
構の各不動側をそれぞれ固定支持し、前記回転主
軸の前記減速機構側および前記原動側傘歯車寄り
の中間部をベアリングを介しそれぞれ回転可能に
支持し、前記従動側傘歯車と共に前記回転出力部
を回転可能に支持し、且つこれらをカバーするケ
ースのうち、前記原動側傘歯車の近傍で前記回転
主軸を支持する前記ベアリングが設けられた位置
に略対応する部位を、前記ねじ部材締付時に弾性
変形し得る程度に薄肉の中空体に形成してなる動
力駆動型ねじ部材締付機において、前記ベアリン
グが設けられた位置に略対応する前記ケースの前
記中空体の側部外表面に曲げひずみを検出し得る
ようにそれぞれひずみゲージを添着し、ねじ部材
締付時に前記ひずみゲージから導出される締付ト
ルクに対応する電気出力を、当該ねじ部材が最適
な締付トルクに達したならば前記ひずみゲージか
ら導出されるであろう電気信号に相当する値に予
め設定してなる基準値と比較し、前記電気出力が
前記基準値に達したときストツプ信号を出力する
トルク弁別回路を設け、前記トルク弁別回路から
出力される前記ストツプ信号で前記原動機の回転
駆動を停止させ、前記回転出力部による前記ねじ
部材の回動を直ちに停止させるように構成したも
のである。
以下、本考案の実施例を図をもとに詳細に説明
する。
第2図は、本考案の一実施例としてのナツトラ
ンナの構成を示す断面図である。
同図において、1はナツトランナのケースであ
り、このケース1は、機能別にみるとナツト等の
締付けを行うヘツド部1a、作業者がこのケース
を把持する部分であり後述の回転駆動部、減速機
構が内蔵されている胴部1bおよびヘツド部1a
と胴部1bとを連ねるネツク部1cとに分けるこ
とができる。ケース1のうち胴部1bの一端側よ
り回転駆動部4にかけてエア導入孔9が穿設され
ており、胴部1bの一端側にはエアパイプ継手1
0が螺合され、外部に設置された空気圧縮機(図
示せず)より送入された圧搾空気がこのエア導入
孔9を介して回転駆動部4に導入される。エア導
入孔9に連通してバルブ室11が形成されてお
り、その内部には、常時はエア導入孔9を閉塞す
るようにバルブ12がバネ13によつて押圧され
た状態で設けられている。このバルブ12の他側
には、バルブ棒14の一端が固定されており、こ
のバルブ棒14の他端は、ケース1の外部に突出
している。この突出したバルブ棒14の他端は、
ケース1の胴部1bに沿うように一端が胴部1b
の端部に軸支された始動レバー15と当接可能な
る位置まで延びている。4は回転駆動部で、その
内部機構については図示を省略したが、エア導入
孔9より導入された圧搾空気により高速で回転す
る回転翼が設けられており、その回転翼により、
ベアリング16により支持され前記回転翼と一体
化された回転軸17が回転する。18は圧搾空気
の排気口である。6は回転軸17の回転数を落
し、トルクを増大させるための遊星歯車群(図示
せず)よりなる減速機構であり、その回転は、回
転軸19に嵌合された剛性大なる回転主軸20に
伝達される。この回転主軸20のうち減速機構6
側は、ベアリング21により支持されており、中
間部は、回転主軸20の外周部とケース1のネツ
ク部1cとの間に間挿された円柱状のニードルベ
アリング22により支持されている。さらに、回
転主軸20の先端部は、原動側の傘歯車23とな
つており、ケース1のヘツド部1a内の従動側の
傘歯車24と噛合している。この傘歯車24は、
回転出力部としてのシヤンク25に嵌入され且つ
図示省略の半月キーにより固定され、さらに押え
輪26がシヤンク25に嵌入されている。シヤン
ク25は、その軸心が回転主軸20と直交するよ
うに設定されている。シヤンク25の押え輪26
が嵌入された一端側はニードルベアリング27を
介してケース1のヘツド部1a内に支持されてい
る。シヤンク25に嵌入固定された傘歯車24
は、シヤンク25の他端側よりベアリング28を
介してケース1のヘツド部1aに螺合されたベア
リング受け29によりシヤンク25と共に保持さ
れている。このシヤンク25とベアリング受け2
9との間には、さらに、ケース1内の密閉を保つ
ためのオイルシール30が嵌入されている。シヤ
ンク25のうち、ケース1のヘツド部1aより外
部に突出した出力端側には、軸方向にソケツト穴
(角穴)31が穿設されており、この穴31には
例えば、種々の口径を有するナツトソケツトが選
択的に装着し得るようになつている。また、32
はこのナツトソケツトをシヤンク25に固定する
ための止めねじ(またはクリツクボールでもよ
い)用の穴である。
SGはひずみゲージであり、第3図および第4
図に平面図および側面図をもつて示すように、4
枚のひずみゲージSG1,SG2,SG3,SG4
が、回転主軸20を支持するニードルベアリング
22が設けられた位置にほぼ対応するケース1の
ネツク部1cの両側部(第2図において、前面部
および背面部)に各2枚ずつ添着されている。ま
た、図示は省略したが、これら4枚のひずみゲー
ジSG1〜SG4は、同一側部に添着されたひずみ
ゲージSG1とSG2(同様にSG3とSG4)をそ
れぞれ対辺に配してホイートストンブリツジが構
成されている。
尚、ケース1のネツク部1cのうち、少なくと
もニードルベアリング22が設けられた位置に略
対応する部位近傍は、ナツトあるいはボルト等の
ねじ部材を締付けるとき、弾性変形し得る程度に
薄肉の中空体に形成されている。
次に、上述の構成よりなるナツトランナの動作
につき説明する。
先ず、ナツトランナのソケツト穴31に、締付
けるべきナツト(あるいはボルト)に適合するナ
ツトソケツト(図示せず)を装着し、このナツト
ソケツトを当該ナツトに嵌合させ、ケース1の胴
部1bを把持すると共に、始動レバー15を把持
するかあるいは、図示省略の電磁機構により押し
下げる。すると、始動レバー15によつてバルブ
棒14が押込められバルブ12とエア導入孔9と
の間に隙間が生じ空気圧縮機より供給された圧搾
空気がこのエア導入孔9を通して回転駆動部4に
導入される。回転駆動部4に導入された圧搾空気
は、回転翼(図示せず)を高速回転させる。この
回転は、回転軸17を介して減速機構6の遊星歯
車群(図示せず)の入力側歯車に伝達される。こ
の遊星歯車群は、回転駆動部4内の回転翼の回転
を減速することによりトルクを増大させ出力側歯
車から回転主軸20に出力する。
次に回転主軸20の回転は原動側および出力側
の傘歯車23および24により回転の伝達方向を
90゜変向されてシヤンク25に伝達される。その
結果、当該ナツトは、ナツトソケツトを介して締
付けられることになる。
このようにしてナツトランナが動作し、ナツト
等の締付けが行われているとき、例えば第3図に
示すようにシヤンク25が矢印方向に回転してい
るものとすると、ケース1の胴部1bは、作業者
の手により把持されているためネツク部1cがひ
ずみゲージSG3,SG4が添着された側に屈曲さ
れようとする。従つて、ネツク部1cに添着され
た四枚のひずみゲージのうち、ひずみゲージSG
3,SG4は伸長され、ひずみゲージSG1,SG
2は圧縮される。これらのひずみゲージSG1,
SG2およびSG3,SG4をもつて構成されたホ
イートストンブリツジの入力端にブリツジ電圧を
印加することにより、そのホイートストンブリツ
ジの出力端から、ケース1のネツク部1cに生じ
た曲げに対応したひずみ出力を導出することがで
きる。この曲げは、締付けているナツト等による
反力により生じるものであるから、結局、ナツト
ランナの締付けによるトルクを検出していること
になる。
そして、図示は省略したが、上記ホイートスト
ンブリツジ出力端から出力される、ナツト等のね
じ部材の締付時の締付トルクに対応する電気出力
(ひずみ出力)を基準値と比較し、該電気出力が
ナツト等の最適な締付トルクに相当する上記基準
値に達したとき、ストツプ信号を出力するトルク
弁別回路を設け、このトルク弁別回路の出力(ス
トツプ信号)で、バルブ12と連動する電磁弁を
駆動し、バルブ12を閉塞せしめて回転駆動部4
の回転駆動を停止させるようになつている。
尚、ここで「最適な締付トルクに相当する基準
値」とは、当該ねじ部材がその機能上、最適な締
付トルクに達したならばひずみゲージから導出さ
れるであろう電気信号に相当する値に予め設定し
てなる基準値を意味する。
上述のように構成され且つ動作する本実施例に
よれば、ナツトランナのケース1のネツク部1c
のベアリングが設けられた位置に略対応する両側
部外表面にひずみゲージSG1〜SG4を添着する
ことによつて、回転トルクを検出し、その結果ナ
ツト等の締付具合を検出することができる。この
ようにして、本実施例ではトルク検出のための検
出素子であるひずみゲージをナツトランナの外部
に添着させるだけの簡単な構成でトルクの検出を
行なうことができるため、ひずみゲージからの出
力を導出するスリツプリング機構を設けたり、上
記第3の従来例のように、減速歯車機構とケース
との間を特別のリング体で連接し、そのリング体
にひずみゲージを添着したり、両者の間に荷重変
換器を介挿したりする必要がなく、またスリツプ
リング、リング体、荷重変換器を配設するスペー
スを特別に設ける必要がない。そのため、ひずみ
ゲージSG1〜SG4を取付けるのに、従来のナツ
トランナを分解したり、改造する必要は殆どな
く、従来のものに対して少しも大型化することが
なく、ネツク部1cのニードルベアリング22が
設けられた位置に対応する部分がねじ部材の締付
時に弾性変形をするように形成されている既存の
ナツトランナに適用可能であり、しかも極めて安
価に製作することができる。
また、ひずみゲージSG1〜SG4以外の、例え
ば、トルク弁別回路は、ケース1の外部に付設
(外付け)することがが可能であり、さらに、原
動機の回転駆動を制御するバルブ12を開閉する
電磁機構も、ケース1の外部(胴部1b)に付設
することが可能であるので、既存のナツトランナ
にも本考案は適用可能である。
尚、上記ニードルベアリング22が設けられた
位置に略対応するケース1の両側部外表面が、ひ
ずみゲージ添着位置として最適である理由につい
て付言すると、回転出力部がねじ部材から回転反
力を受けたとき、回転出力部と一体に回動する従
動側傘歯車24を回動せしめる原動側傘歯車23
にも回転反力が働くが、このときの原動側傘歯車
23の作用に注目すると、原動側傘歯車23は、
回転主軸20を含む面内で、従動側傘歯車24の
軸心のまわりを相対的に転動しようとするが、原
動側傘歯車23と一体をなす回転主軸20を支持
しているニードルベアリング22によつてその方
向(側方)の働きは阻止される。そしてニードル
ベアリング22は、ケース1に支持されているの
で、結果的にケース1のネツク部1cはベアリン
グによつて一方の側方に極部的(集中的)に膨出
するように押圧変形せしめる。この変形量は、回
転出力軸の受ける回転反力に近い回転反力によつ
て生せじめられるので、既述した第3の従来例に
おける歯車ケース部材に生じるせん断ひずみ(ね
じり変形量)に比べ著しく大きく、しかも、締付
トルクに正確に対応している。従つて、締付トル
クの高精度な検出と、所定のトルクにて正確に管
理されたねじ部材の締付作業が実現されるわけで
ある。
また、レンチ、スパナまたはナツトランナでナ
ツト等を締付けた後にトルクレンチでトルクを測
定する従来の方法に比べ、そのトルクレンチを用
いる手間が省けるので大幅な省力化が期待できる
だけでなく、電気的に計測できるため、トルクレ
ンチを用いた場合よりもはるかに正確な検出がで
きる。
さらにまた、ナツト等を締付ける動作と併行し
て締付トルクを検出し、その締付トルクがそのナ
ツト等のねじ部材にとつて最適な締付トルクに達
したときは、自動的にトルク弁別回路と電磁弁の
作用で回転駆動部4の回転駆動が停止されるよう
になつているので、各ナツト等の締付トルクが常
に最適の状態に保持され、また、例えば、ナツト
ランナで仮締めしてからトルクレンチで締付トル
クを見ながら最終的に最適な締付トルクになるよ
うに締付ける従来の方式に比べ、正確な締付トル
クを規制できるのみならず、作業能率を飛躍的に
向上させることができる。
尚、本考案は、上述した実施例のみに限定され
るものではなく、本考案の要旨を変更しない範囲
内において種々変形して実施することが可能なこ
とは勿論である。
例えば、トルク検出を行う対象はナツトランナ
に限らずエアモータや原動機等の動力によりボル
ト、ナツト等のねじ部材の締付機である限りその
締付トルクを検出することができる。
また、このひずみゲージは、図の場合、ケース
1の両側に各2枚ずつ添着した例を示したが、各
1枚であつてもよいし、さらに片側に3枚以上添
着してもよい。
また、ネツク部1cの曲げに影響を与えない範
囲でひずみゲージの表面を防湿処理したり、外力
によつて損傷しないよう保護カバー部材で覆うよ
うにしてもよい。
以上詳述したように本考案によれば、回転主軸
の減速機構側および原動側傘歯車寄りの中間部を
支持するベアリングが設けられた位置に略対応す
るケースの中空体の側部外表面に曲げひずみを検
出し得るようにそれぞれひずみゲージを添着する
構成としたから、上記従来例のいかなるものよ
り、高感度且つ高精度で締付トルクに対応した電
気信号を得ることができ、しかも、ひずみゲージ
の添着部位はケースの外表面であるから、既存の
ナツトランナを分解したり改造する必要は殆どな
く、従つて、製作コストが低廉で、既存のナツト
ランナに簡単に適用可能であり、外観形状、特に
直径および軸方向長さが長大化することもなく、
さらにまた、ねじ部材締付時にひずみゲージから
導出される締付トルクに対応する電気出力を、当
該ねじ部材が最適な締付トルクに達したならば、
そのひずみゲージから導出されるであろう電気信
号に相当する値に予め設定してなる基準値と比較
し、その電気出力が前記基準値に達したときスト
ツプ信号を出力するトルク弁別回路を設け、その
トルク弁別回路から出力されるストツプ信号が原
動機の回転駆動を停止させ、回転出力部によるね
じ部材の回動を直ちに停止させるように構成した
から、作業効率がよく、作業者の個人誤差による
締付トルクのバラツキが無く、所定のトルクに正
確に管理されたねじ部材の締付作業を実現し得る
動力駆動型ねじ部材締付機を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来のナツトランナの原理を説明す
るための模式図、第2図は本考案の一実施例の構
成を示す断面図、第3図および第4図は同実施例
の部分平面図および部分側面図である。 1……ケース、1a……ヘツド部、1b……胴
部、1c……ネツク部、4……回転駆動部、6…
…減速機構、12……バルブ、15……始動レバ
ー、20……回転主軸、16,21,22,2
7,28……ベアリング、23,24……傘歯
車、25……シヤンク、31……ソケツト穴、
SG1〜SG4……ひずみゲージ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. エアモータ等原動機を含む回転駆動部から出力
    される回転力を、減速機構により増大させて回転
    主軸に伝達し、この回転主軸の回転力を、この回
    転主軸と一体的に回動する原動側傘歯車およびこ
    の原動側傘歯車と噛合する従動側傘歯車を介して
    回転出力部に伝達し、この回転出力部をもつて直
    接または間接的にナツト、ボルト等のねじ部材を
    回動するようにし、前記回転駆動部および前記減
    速機構の各不動側をそれぞれ固定支持し、前記回
    転主軸の前記減速機構側および前記原動側傘歯車
    寄りの中間部をベアリングを介しそれぞれ回転可
    能に支持し、前記従動側傘歯車と共に前記回転出
    力部を回転可能に支持し、且つこれらをカバーす
    るケースのうち、前記原動側傘歯車の近傍で前記
    回転主軸を支持する前記ベアリングが設けられた
    位置に略対応する部位を、前記ねじ部材締付時に
    弾性変形し得る程度に薄肉の中空体に形成してな
    る動力駆動型ねじ部材締付機において、前記ベア
    リングが設けられた位置に略対応する前記ケース
    の前記中空体の側部外表面に曲げひずみを検出し
    得るようにそれぞれひずみゲージ添着し、ねじ部
    材締付時に前記ひずみゲージから導出される締付
    トルクに対応する電気出力を、当該ねじ部材が最
    適な締付トルクに達したならば前記ひずみゲージ
    から導出されるであろう電気信号に相当する値に
    予め設定してなる基準値と比較し、前記電気出力
    が前記基準値に達したときストツプ信号を出力す
    るトルク弁別回路を設け、前記トルク弁別回路か
    ら出力される前記ストツプ信号で前記原動機の回
    転駆動を停止させ、前記回転出力部による前記ね
    じ部材の回動を直ちに停止させるように構成した
    ことを特徴とする動力駆動型ねじ部材締付機。
JP17998083U 1983-11-24 1983-11-24 動力駆動型ねじ部材締付機 Granted JPS6088244U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011005592A (ja) * 2009-06-25 2011-01-13 Nitto Seiko Co Ltd トルク検出機構付き自動ねじ締め機

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JPS5016200A (ja) * 1973-05-14 1975-02-20
JPS5329272U (ja) * 1976-08-18 1978-03-13
JPS5715680A (en) * 1980-07-01 1982-01-27 Chicago Pneumatic Tool Co Air pressure actuating portable tool
JPS59196171A (ja) * 1983-04-18 1984-11-07 豊田工機株式会社 トルク検知装置を備えたナツトランナ

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