JPH03168569A - 極低温冷凍機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はヘリウム等を冷媒として使用する小形の極低温
冷凍機に関する。

（従来の技術） 絶対温度１０〜２０　［Ｋ］程度の極低温まで冷凍を行
う小形の冷凍機としては、ギフオート・マクマホン（以
下Ｇ　Ｍと酩す）サイクル、逆スターリン？サイクルな
どの原理を利用したコールドヘッドとヘリウム圧縮機を
組み合わせた冷凍機があり，ＭＲＩをはじめとする超電
導マグネットの冷却用としてや、高真空ポンプであるク
ライオポンプ用として広く使用されている。

一例として、ＧＭサイクルによる極低温冷凍機の基本的
構或を第５図を用いて説明する。

圧縮機（１）の吐出側にはガスクーラー（２），油分離
器（３）、アドソーバー１）などの機器が設けられ、配
管０を介して吸気弁０、ＧＭ式コールドヘッドωに接続
される。ＧＭ式コールドヘッドωは、シリンダ（８）、
第１段蓄冷器（９）、第１段ガスシール（１０）、第２
段蓄冷器（１．１）．第２段ガスシール（ｌ２）、蓄冷
器ｔ駆動機構（ｌ３）から構威される。第１段蓄冷器Ｃ
のは、第２ｒ９？？冷器（ｌ１）と直列にピン（ｌ４）
で接続されており、両者は蓄冷器駆動機構（１３）によ
りシリンダ（８）の上死点、下死点間を一定の周期で同
時に往復動する。第工段、第２段とも蓄冷■■■（９）
，（１１）にはガスシール（ｔｏ）　（１２）が設けら
れ、それぞれ蓄冷器（９），（１１）とシリンダ（８）
間のギャップの冷媒へリウムガスの流通を防いでおり、
冷媒ヘリウムガスは蓄冷器（９），（１１）内におかれ
る蓄冷材（１５）　，　（１６）内を流通する構造とな
っている。幼冷材（１５）　，　（１６）としては，第
１段蓄冷器０では銅合金の金網を積層したものが用いら
れ、第２段蓄冷器（１１）には鉛の小球を充填したもの
が通常用いられる。ＧＭ式コールトヘソト０と圧縮機（
１）のガス吸入側の間にはｖ１、ＡＣ弁（１７）や，サ
ージタンク（１８）等が設けられ配管（５）で１妾続さ
れている。

圧縮機０）で｝Ｊ，圧昇温した冷媒はガスクーラー（２
）で冷却され，また冷媒中に混入している油ミスト算の
不純物を准分離器■で除去されて．さらにアトソーハー
０）に不純物を吸着されたのち、吸気弁０からＧＭ式コ
ールドヘッドω内へ流入する。冷媒としては、極低温で
も液化しないヘリウムガスが一般的に使われる。吸気弁
０、排気弁（１７）の開閉タイミングと蓄冷器（９），
　（１１）のシリンダ（８）内における位置関係は第６
図に示すような関係にある。

すなわち蓄冷器（■，　（ＩＩ）が下死点にある時に、
吸気弁（５）がひらいてシリンダ（８）上部空間に室温
で高圧のヘリウムガスが流入する。この時排気弁（１７
）は開じたままである。吸気弁０が開いたまま蓄冷器（
９），　（１１）が上死点へ移動し、冷媒ヘリウムガス
は寒冷を蓄えた第ｌ段蓄冷器（９）の蓄冷材（１５）と
熱交換して冷却されながら第１段膨張室（１９）へ流入
し、次に第２段蓄冷器（ｌ１）の蓄冷材ク１６）と熱交
換してさらに低温に冷却されて第２段膨張室（２０）へ
と流入する。蓄冷器（９），（１１）が上死点へ達する
と同ｌ１￥に吸気弁（６）が閉じ、排気弁（１７）が開
く。すると排気弁（１７）は低圧である圧縮機（１）の
吸入側に接続されているので、ヘリウムガスは断熱膨張
して第１段および第２段の膨張室（１９）．　（２０）
に寒冷が生しる。そして蓄冷器（９），　（１１）が下
死点に到達するまで排気弁（１７）は開いており、第２
段膨張室（２０）の冷えたヘリウムガスは第２段蓄冷器
（１１）の蓄冷材（１６）と熱交換して寒冷を蓄冷材（
１６）に蓄え、冷媒は温度上昇して第１段膨張室（１９
）に流入する。

同じように第１段蓄冷器（９）の蓄冷材（１５）とヘリ
ウムガスは熱交換して、室温まで温度上昇し、排気弁（
１７）を通ってＧＭ式コールドヘッドω外へ流出し、圧
縮機（υの吸入側へ戻ってゆく。以上のサイクルを繰り
返して第１段および第２段の膨張室（１９），　（２０
）が極低温に冷却される。第１段膨張室（１９）はおよ
そ８０［Ｋ］の液体窒素温度レベルの冷却を行い、第２
段膨張室（２０）は２０　［Ｋ　］以下の冷却を行うの
が、クライオポンプや超電導マグネットの冷却に用いら
れる場合の通常の極低温冷凍機の使用医である。

（発明が解決しようとする課題） このような極低温冷凍機において、油分離器（３）は非
常に重要な投割を担っている。圧縮機（υは泊潤滑され
ており、また、ヘリウム圧縮機の冷却方法として油噴射
方式が使われるのが普通であるため圧編機（１）から吐
出されるヘリウムガス中には多量の冷凍機油が混入して
いる。もしもこの油がＧＭ式コートヘッドω内へ流入す
ると、ヘリウムガスは常温部分から極低温部へ流入する
ためにその過ＰＡで柚は凍結してしまい、凍結した油は
蓄冷器（９），（ｔｔ）内やシリンダ（８）内にたまっ
て、ガス流通を阻書して冷凍能力を悪化させ、甚だしい
場合にはカジｒＪを生じてＧＭ式コールドヘッド０を破
壊にいたらしめる。超電導マグネットを用いた磁気共鳴
診断装置の冷却用として使われる場合には、ほぼ１年間
連続されるなど、小形冷凍機は長期間連続して使用され
るので、このような長期にわたった場合でもＧ　Ｍ式コ
ールトヘッドωに流入する油分はきわめて小量におさえ
なければならない。

そのために、通常油分離器■、アドソーバー＠）などの
油処理系統がもうけられる。この油処理系統についても
う少し詳しく説明する。

第７図は従来装置の油分離系統の詳細を示したものであ
る。油分離器■はミストセパレータ（２１）と多段のフ
ィルター（２２）からなる。これらは圧力配管（２３）
で接続される。また、ミストセパレータ（２１）、フィ
ルター（２２）には分離した油を回収するための油戻し
配管（２４）が設けられている。フィルター（２２）を
でたヘリウムガスはアドソーバ（４）を通ってＧＭ式コ
ールドヘッド０へ流入する。

圧縮機（１）をでたヘリウムガス中には多量の油滴が混
入しており、たとえば、これをサイクロン方式によって
分離するのがミストセパレータ（２１）である。第８ゝ
Ｗζ′ストセパレータ（２１）の一例を示す。ガス入口
（２５）から円周方向に流入したガスは，遠心力により
油を分離され、さらに金網（２６）によリミスト状の油
を分離されて，上部のガス出口（２７）より排出される
。分離された油は重力によりｆ方へ流れ、油出口（２８
）より排出される。ここで分離された油はミスト・セバ
レータ容器の下部に取り付けられた油戻し配管（２４）
を通って圧Ｒ′ｄ機（１）の吸入側から圧縮機（１）に
四収される。この段階ではまだヘリウムガス中の油濃度
が数千ｐｐｍのオーダーであり、さらに樹脂製のフィル
ター（２９）で油分離を行う。第９図に油フィルターの
一例を示す。

容器の上部から流入したヘリウムガスは、樹脂製のフィ
ルター（２９）で油を分離され、容器の上部より排出さ
れる。油は容器下部の油出口（２８）より排出される。

この種の油フィルターは通常多段階の組合せによって、
最終段出口の不純物濃度をρｐｂオーダーまで分離する
ことが可能である。しかし樹脂製のフィルター（２９）
だけではどんなに多段にしても限界があるため、最終的
にはアドソーバー０）内に充拉された活性炭に吸着させ
て油分を取り除く。

アドソーバー（４）は活性炭に油を吸着させるので、飽
和量まで油を吸着してしまったら、冷凍機の運転を止め
てアドソーバを新品に交換しなければならない。従って
油分離器■の性能が悪いとひんぱんにアトソーバー０〉
を交換しなければならない。

袖分離器（３）の性能を上げるためには、サイクロン式
のミストセパレータ（２Ｉ）にしろフィルター（２９）
にしろ大きいものを使い、フィルター（２９）は何段も
の多段階の構成にすれば良いが，そうすると装［ごｔの
大型化を招くといった問題点がある。

また、多段階のフィルター（２９）はそれぞれを圧力配
管（２３）で接続しなければならないために複雑な配管
を余儀なくされ、またヘリウムガスの流路が配管（２３
）により拡大、縮小などの不連続な流路となるために圧
力損失が増大し、冷凍機効率の低下を招くという問題が
ある。さらに，配管（２３）が複雑であるために組立が
難しく、長期間の運転のうちに振動等によりガスリーク
の生しるおそれが大きく、長期信頼性にも欠けるといっ
た問題点がある。

これらの点に鑑み、本発明は、高い油分離性能を有しか
つコンパクトで，複雑な配管を持たない油分離器を備え
た、長時間連続運転が可能でかつ長期信頼性の優れた極
低温冷凍機を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 上記目的を達或するために、本発明の極低温冷棟機にお
いては，油分離器としてミストセパレータと多段フィル
ターを同心円筒状に配置し、これらを一つの圧力容器内
に納めた構或とする。

（作　用） 本発明の極低温冷凍機においては，一つの圧力容器内に
同心円筒状にサイクロン式ミストセパレータと多段階の
フィルターが配置されているので、従来と同じ大きさの
ままで高い曲分離性能を発揮することができ、また複雑
な配管が無くなったためにリークなどのおそれがなく、
高い信頼性を有する。

（実施例） 第ｔ図および第２図に本発明の一実施例を示す。第１図
は本発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は同じく横
断面図を示す。以Ｆ図示されない部分についてはすべて
に説明した図中の番号を用いる。圧力容器（３０）の中
央部付近にガス人口（３１）が円周方向に設けられてい
る。圧力容器（３０）の内側には隔ｃｉ（３２）が設け
られており、隔壁（３１）の内側に２段階の油フィルタ
ー（３３）が同心円筒状に１没けられている。圧力容器
（３０）の下部には、２つの／ｌ１１出口（３４）があ
り、それぞれ油戻し配管（２４）が接続されている。油
戻しラインは圧縮機（１）の吸入側に接続されている。

フィルター（２９）の外周と隔壁（３２）の間の上部に
はヘリウムガスの出口（３５）が設けられ、アドソーバ
ー０）へ接続されている。

圧縮機（１）から吐出され、油を大量に含むヘリウムガ
スは、油分離器ガス人口（３１）から圧力容器（３０）
内に円同方向に導入される。’ｔ１’Ｅ　’＋Ｚ’２は
遠心力によってヘリウムガスと分離され、分離された油
目重力によって油分離器下部にたまり、油出口（３４か
ら油戻し配管（２４）を通って圧縮機（１）へと回収さ
れる。一方ヘリウムガスはフィルタ一人口（３６）力ら
：１１Ｊ分離器（３）の中心部へ導入される。フィルタ
ーチューブ（３３）を内側から外側へ向かってヘリウム
ガスは流れ、フィルターチューブ（３３）に油は補重さ
れる。分離された油は重力によって下部へたまり中央下
部の油出口（３４）よりでて、油戻し配管（２４）を通
って圧縮機０）へ回収される。油を分離されたヘリウム
ガスは上部の油分離器ガス出口（３５：よりでて、アド
ソーバー＠）へと流入する。

本実施例の極低温冷凍機の油分離器は，圧力台器を一つ
にしたことにより、容器の最外周側で効果的に遠心分離
することができるのでコンパクトなサイズで高い油分離
性能を発褌することができる。また、複雑な配Ｉ１？類
をなくしたので、配管の拡大・縮小による圧力損失が引
き起こす冷凍機効率の低下がなく、かつガスリークなど
の恐れがないため高い長期信頼性を有することができる
。

次に他の実施例について第３図を用いて説明する。この
実施例では、中心側のフィルターのかわりにグラスウー
ル（３７）を充填している。フィルタ（３３）１段とグ
ラスウール（３７）を併用することにより向い油分離性
能を発揮している。さらに第４図に示すように樹脂製の
フィルター（３３）の代わりにグラスウール（３７）を
充填してもよい。いずれの場合についても、圧力容器を
工つにしたことにより、最外周側で効果的に遠心分離す
るとともに、複雑な配管類をなくしたので、ｄ′６い油
分離性能と、高い長期信頼性を有する。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明に係る極低温冷凍機においては
、ミストセパレータと多段階のフィルターを同心円筒状
に配置した油分離器を用いているので、高い油分離性能
を発捷でき，かつ複雑な配管がなくなり、コンパクトで
高い信頼性を持つ極低温冷凍機を提供することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の極低温冷凍機の油分離器の一実施例を
示す構戊図、第２図は第１図の横断面図、第３図は本発
明の他の実施例の極低温冷凍機を示す図、第４図は本発
明の他の実施例の極低温冷凍機を示す図、第５図は従来
装置の構戊図、第のＩｉｌ＋分離器のミスト・セパレー
タの構成図、第９図は従来装置の油分離器のフィルター
を示す構成図である。 １・・・圧縮機　　　　　　　　　２・・・ガスクーラ
ー３・・油分離器　　　　　　　　４・・・アドソーバ
Ｓ・・配管　　　　　　　　　　６・・・吸気弁７・・
・ＧＭ式コールドヘッド　　８・・シリンダ９・・・第
工段捨冷器　　　　　　１０・・・第工段ガスシール１
１・・・第２段蓄冷器　　　　　　１２・・・第２段ガ
スシールｌ３・・・蓄冷器駆勅機構　　　　　１４・・
・ピン】５・・・第１段蓄冷材　　　　　　ｌ６・・・
第２段蓄冷材１７・・・排気弁　　　　　　　　　ｌ８
・・・サージタンク１９−・・第１段膨張室　　　　　
　２０・・・第２段膨張室２１・・・ミストセパレータ
　　　　２２・・・フィルター２３・・・配管 ２５・・・ガス人口 ２７・・ガス出口 ２９・・フィルター ３１・・・ガス人口 ３３・・フィルター ３５・・ガス出口 ３７・・・グラスウール ２４・・・油戻し配管 ２６・・・金網 ２８・・・油出口 ３０・・・容器 ３２・・・隔壁 ３４・・・油出口 ３６・・・フィルター人口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 圧縮機を有し、圧縮機から吐出される冷媒中に含まれる
   油分を除去するための油分離器としてサイクロン式ミス
   トセパレータを備えた極低温冷凍機において、サイクロ
   ン式ミストセパレータと油フィルターを同心円筒状に配
   置し、これらを一つの圧力容器内に納めたことを特徴と
   した極低温冷凍機。