JPH03167168A - スルホニルヒドラジンおよびそれらの抗腫瘍剤及び抗トリパノソーマ剤としての使用 - Google Patents

スルホニルヒドラジンおよびそれらの抗腫瘍剤及び抗トリパノソーマ剤としての使用

Info

Publication number
JPH03167168A
JPH03167168A JP2222674A JP22267490A JPH03167168A JP H03167168 A JPH03167168 A JP H03167168A JP 2222674 A JP2222674 A JP 2222674A JP 22267490 A JP22267490 A JP 22267490A JP H03167168 A JPH03167168 A JP H03167168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
sulfonyl
effective amount
antitumor
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2222674A
Other languages
English (en)
Inventor
Alan C Sartorelli
アラン・シー・サートレリ
Alan A Divo
アラン・エイ・ディボー
Krishnamurthy Shyam
クリシュナミュルティ・シヤム
Philip G Penketh
フィリップ・ジー・ペンケス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yale University
Original Assignee
Yale University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yale University filed Critical Yale University
Publication of JPH03167168A publication Critical patent/JPH03167168A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C311/00Amides of sulfonic acids, i.e. compounds having singly-bound oxygen atoms of sulfo groups replaced by nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C311/48Amides of sulfonic acids, i.e. compounds having singly-bound oxygen atoms of sulfo groups replaced by nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups having nitrogen atoms of sulfonamide groups further bound to another hetero atom
    • C07C311/49Amides of sulfonic acids, i.e. compounds having singly-bound oxygen atoms of sulfo groups replaced by nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups having nitrogen atoms of sulfonamide groups further bound to another hetero atom to nitrogen atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • A61P33/02Antiprotozoals, e.g. for leishmaniasis, trichomoniasis, toxoplasmosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規スルホニルヒドラジン誘導体、および抗
腫瘍剤としてのそれらの利用法に関する。本発明はまた
、メチル化剤、特にN−メチル−N−スルホニルヒドラ
ジン誘導体、および抗腫瘍剤または抗トリパノソーマ剤
としてのそれらの利用法にも関する。
[従来の技術] 1.2−ビス(スルホニル)−1−メチルヒドラジン系
誘導体の合成および抗癌活性については、シャイアA(
K、 Shyam)、フルビjC−7ツ(R,T、 H
rubiec)、7A/バヤシ(R,Furubaya
shi)、コスビー(L、^。
Co5by)、およびサルトレッリ(A、C,5art
orelli)による報告がある[ジャーナル・オブ・
メディシナル・ケミストリー(J、 led、 Che
w、)、第30巻(1987年)2.157〜2.16
1ベージ]。観察された生物学的活性を説明するために
、塩基によって触媒される分解による、メチル化剤と推
定されるR8O2N=NMeなる分子種の生成が仮説と
して提案されている。
ブルーセイ(brucei)種とよばれるトリパノソー
マの一群は、鞭毛を有する原生動物であって、サハラ以
南のアフリカのほとんどあらゆる地域で、ヒトおよび家
畜に致命的な感染症を引き起こす[カッ7(M、 Ka
tz)、デスボミエール(D、 D。
Despommier)、およびグワズ(R,W、 G
wadz) : r寄生生物による疾病(Parasi
tic Diseases)J、米国ニューヨーク所在
、シュプリンガー・フエルラーク(Springer 
Verlag)社1982年出版;オーA/7−/ブ(
R,A11sopp)、ホールCD、 Hall)、お
ヨヒショーンス(T、 Jones) :ニュー・サイ
エンチスト(New 5cientist)、第7巻(
1985年)41〜43ベージ;ホーア(C0A、 H
oare) :アドバンセズ・イア−パラサイトロジー
(Adv、 Parasitol、)、第5巻(196
7年)47〜91ベージ]。αジフルオロメチルオルニ
チン(DFMO)を除けば、現在使用中の抗トリパノソ
ーマ薬は、25〜80年前に開発されたものである。初
期感染症に対する現行の治療法は、トリパノソーマ・ロ
ーデシエンセ(「Bツ庶曵斐rhodesiense)
に対するスラミン、およびトリパノソーマ・ガンビエン
セ(T。
助ml山担煕)に対するペンタミジンからなる[メシュ
ニク(S、 R,1leshnick) : r 77
リカトリパノソーマ症に対する化学療法(The Ch
emotherapyof African Tryp
anosomiasis)J : vンスフイールド(
J、M、 Mansfield)編、「寄生生物による
疾病(Parasitic Diseases月、米国
一’−ユーヨーク所在マーセル・デツカ−社(Marc
el Dekker、 Inc、 )1984年出版に
掲載;アプテド(F、 1. C,Apted) :「
マンソン熱帯病(Manson’ s Tropica
l Diseases) +18版」、英国イーストボ
ーン所在ベイリエ・チンダル(Bailliere T
indall)社1984年出版、72〜92ベージ;
ガッタリッジ(I、E、 Gutteridge)およ
びターム(G、 H,Coombs) : r寄生性原
生動物の生化学(The Biochemistry 
of Parasitic Protozoa)J、英
国ロンドン所在マクミラ7(Macmillan)社1
977年出版、1〜25ページ]。
薬剤に毒性があるため、これらの治療法には約6週間の
入院が必要である。末期の睡眠病に使用可能な薬剤は、
メラルゾプロールだけである[メシュニク:前出]。こ
の薬剤は副作用が強く、最高5%に達する患者が薬剤毒
性に起因して死亡する。スラミン、ペンタミジン、およ
びメラルゾブロールの投与は、すべて静脈内注射による
。DFMOは、ヒトおよび動物の初期の睡眠病に有効で
あることが最近明らかにされている。
しかしながら、別の更に好ましくない薬剤、例えばプレ
オマイシンなととの併用によらない限り、末期において
は、その薬効は疑わしい[マツキャン(P、P、 Mc
Cann)、パラキイ(G、J、 Bacchi)、ク
ラークソン・ジュニア(A、B、 C1arkson、
 Jr、)、シード(J、R,5eed)、ネーザン(
tl、c、 Nathan)、アモール(B、0、Aw
oke)、ハンター(S、H,1lunter)、およ
びシエルズv(A、 Sjoerdsma) :メディ
カル・バイオロジー(Med、 Biol、)、第59
巻(1983年)434〜440ページ;クラークソン
・ジュニア、パラキイ、メロウ(G、H,Mellow
)、ネーザン、?−/キャン、およびシエルズマ:フロ
シーデイングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・
オブ・サイエンセズ・オブ・ザ・ユナイテド・ステーツ
・オブ・アメリカ(Proc、 Nat、 Acad、
 Sci、 U、S、A、)、第80巻(1983年)
5.729〜5.733ページ]。
[発明が解決しようとする課題] 上記により、トリパノソーマ症の治療には、更に優れた
薬剤の開発が必要とされている。このような必要性を満
たす新規薬剤、およびそれらを用いた治療方法の提供が
本発明の目的であ[課題を解決するための手段] 本発明は、一般式 %式%(3) で示されるスルホニルヒドラジン化合物を提供する。式
中、Rは、炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6のア
ルキル基、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、
i−ブチル、またはn−ブチルの6基を、シクロアルキ
ル基(炭素原子数3〜6が好ましい)を、あるいはアリ
ール基、好ましくは炭素原子数6〜12の、例えばフェ
ニル、4−トリル、4−メトキシフェニル、4−クロロ
フェニル、4−ブロモフェニル、4−ニトロフェニル、
ナフチル、またはビフェニルの6基を意味し、Xは、フ
ッ素、塩素、臭素、およびヨウ素からなる1群から選択
されるハロゲン、特に、塩素、臭素、またはヨウ素を、
あるいは一般式O3O□Yとして示され、Yは炭素原子
数1〜10の未置換の、または置換されたアルキル基、
あるいは未置換の、または置換されたアリール基である
とする原子団を意味する。Yは、メチル基であるのが好
ましいが、エチル、プロピル、イソプロピル、トリクロ
ロメチル、トリフルオロメチル、フェニル、p−トリル
、p−メトキシフェニル、p−クロロフェニル、および
その他の置換されたフェニルなどの基であっても良い。
好適な1化合物は、 CH35o2N(CH2CH2C1)N(S02CH3
) 2である。
本発明は、温血動物、例えばヒトを患者とする癌(例え
ば白血病、リンパ腫、乳癌、直腸癌、および肺癌)の治
療方法であって、抗腫瘍有効量の前記スルホニルヒドラ
ジン誘導体を前記患者に投与する段階を用いた治療方法
をも提供する。
本発明は、下記の2群のメチル化剤の提供をも行う。
(1)R’SO□N(CIりN(SO2CH3)2、す
なわち1.2□2トリス(スルホニル)−1−メチルヒ
ドラジン誘導体であって、式中、Roは、炭素原子数1
〜10、好ましくは1〜6のアルキル基、好ましく+4
メチル、エチル、ロープロピル、i−プロピル、ローブ
チル、または1−ブチルの6基を、シクロアルキル基(
炭素原子数3〜6が好ましい)を、あるいはアリール基
、好ましくは炭素原子数6〜12の、例えばフェニル、
4−トリル、4−メトキシフェニル、4−クロロフェニ
ル、4−ブロモフェニル、4−ニトロフェニル、ナフチ
ル、またはビフェニルの6基を意味する。
(2)R’“502N(CH3)N(CIり5O2R”
、すなわち1.2−ビス(スルホニル)−1,2−ジメ
チルヒドラジン誘導体であって、式中、R”は、炭素原
子数1〜10、好ましくは1〜6のアルキル基、好まし
くはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、またはi−ブチルの6基を、シクロアルキル
基(炭素原子数3〜6が好ましい)を、あるいはアリー
ル基、好ましくは炭素原子数6〜12の、例えばフェニ
ル、4−トリル、4−メトキシフェニル、4−クロロフ
ェニル、4−ブロモフェニル、4−ニトロフェニル、ナ
フチル、またはビフェニルの6基を意味する。 また、
本発明は、例えば、ヒト、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、
ラクダ、あるいはウシなどの温血動物を患者とするトリ
パノソーマ症の治療方法であって、抗トリパノソーマ有
効量の上記メチル化剤を前記患者に投与する段階を用い
た治療方法をも提供する。
更に、本発明は、温血動物を患者とするトリパノソーマ
症の治療方法であって、−最大%式% (式中、X゛は離脱基、例えばヒドロキシル基、または
−最大SO□R゛°°で示される原子団を意味する。た
だし、R°°゛はアルキル基またはアリール基、より好
ましくは、炭素原子数1〜10の、好ましくは1〜6の
未置換の、または置換されたアルキル基、あるいは未置
換の、または置換されたアリール基を意味する)で示さ
れる抗トリパノソーマ有効量のメチル化剤を生成し得る
化合物[メチルラジカル(C1(3”)、ジアゾメタン
(CI2N2)、またはメチルジアゾニウムCCl1s
N2つの生成が可能な他の化学種も含まれる]を前記患
者に投与する段階が含まれる治療方法をも提供する。C
113N=NX’を生成する化合物としては、例えば、
N−メチル−N−ニトロソ尿素、5−(3,3−ジメチ
ル−1−トリアゼニル)−11(−イミダゾール−4−
カルポジ牛アミド、ストレプトシトシン、および1.2
−ビス(スルホニル)−1−メチルヒドラジン誘導体が
ある。
上記の一般式においてRo、R”、およびR“。
で示される置換されたアルキル基、または置換された了
り−ル基に対する代表的な置換基としては、ハロゲン、
例えば塩素、フッ素、または臭素、ヒドロキシル基、お
よびニトロ基がある。
更に、アリール基を炭素原子数1〜10のアルキル基、
あるいは炭素原子数1〜10のアルコキシ基に置き換え
ることもできる。
本発明はまた、温血動物、例えばヒトを患者とする癌の
治療方法であって、 (a)−最大 %式%) (式中、Roは炭素原子数1〜10のアルキル基、また
はアリール基、例えばフエニ/L/、4−トリル、4−
メトキシフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフ
ェニル、4−二トロフェニル、ナフチル、またはビフェ
ニルの6基を意味する) で示される1、 2.2− トリス(スルホニル)−1
−メチルヒドラジン誘導体と、 (b)−最大 %式%) (式中、R”は炭素原子数1〜10のアルキル基、また
はアリール基、例えばフェニル、4−トリル、4−メト
キシフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニ
ル、4−二トロフェニル、ナフチル、またはビフェニル
の6基を意味する) で示される1、2−ビス(スルホニル)−1,2−ジメ
チルヒドラジン誘導体と からなる1群から選択される抗腫瘍有効量のメチル化剤
を前記患者に投与する段階が含まれる癌の治療方法をも
提供する。
合成 ピリジンに溶かしたメチルヒドラジンを過剰量のメタン
スルホニルクロリドと反応させることによって、1−メ
チル−1,2,2−トリス(メチルスルホニル)ヒドラ
ジンを合成する。1.2−ビス(メチルスルホニル)−
1,2−ジメチルヒドラジンの調製は、メタンスルホニ
ルクロリドと、ピリジンに溶かした1、2−ジメチルヒ
ドラジンとを、約2:1のモル比で反応させて行われる
。1−(2−クロロエチル)−1,2,2−トリス(メ
チルスルホニル)ヒドラジンの合成には、下記に示した
反応式を利用する。
CHsSO2N(CHtCHzCl )N(SO2Cl
2 ) z第2段階で、塩化リチウムに代えて臭化リチ
ウム、またはヨウ化カリウムを用いれば、それぞれ2−
ブロモエチル化、または2−ヨードエチル化類似物質が
得られる。アセトン中で1−アリールスルホニル−1−
(2−メチルスルホニロキシ)エチル−2,2−ビス(
メチルスルホニル)ヒドラジンを塩化リチウムと反応さ
せれば、対応する1−アリールスルホニル−1−(2−
クロロエチル)−2,2−ビス(メチルスルホニル)ヒ
ドラジンが合成される。
逆に、ピリジンに溶かした適当な1−アリールスルホニ
ル−1−(2−ヒドロキシエチル)ヒドラジドを過剰量
のメタンスルホニルクロリドと反応させることによって
、(メチルスルホニロキシ)エチル化合物が得られる。
1−アリールスルホニル−1−(2−ヒドロキシエチル
)ヒドラジドの製造には、シャイアム、フルビエツツ、
フルバヤシ、コスビー、およびサルトレッリ[前出]が
記載したものと同様の方法を用いる。
活性化の作用機序 1、2.2− )リス(スルホニル)−1−メチルヒド
ラジン誘導体は、中性のpH値の水溶液中では下記に示
す通り、自発的に加水分解して、1,2−ビス(スルホ
ニル)−1−メチルヒドラジン誘導体を生じるものと考
えられる。
(Ci13SOz)zNN(CHs)SO□C113+
 H,O→CHsSOJHN(CHs )So□CHs
 + CH35O3H1、2,2−トリス(メチルスル
ホニル)−1−メチルヒドラジンの場合、この反応は緩
慢に進行する。
37℃のリン酸緩衝食塩水(pH7,6)に溶かした5
0allのこの化合物の溶液は、毎分1%の初期速度で
加水分解する。
加水分解はN−2位で優先的に生起して、1.2−ビス
(スルホニル)−1−メチルヒドラジンを生じるものと
思われる。生成したスルホン酸と1,2−ビス(スルホ
ニル)−1−メチルヒドラジンとは、このような条件下
ではともにイオン化している。
これらの化合物、および関連化合物の分解を追跡するの
に、プロトンの放出を利用することができる。当初温度
が37℃でpH7,6の弱緩衝性(11リン酸カリウム
)のフェノールレッド溶液(21U#)の560nmの
吸光度の減少を追跡することによって、プロトンの放出
を検定することができる。検定の補正には、塩酸の標準
曲線を用いることができる。
このような条件下での1.2−ビス(スルホニル)−1
−メチルヒドラジンアニオンの分解は、2段階プロセス
で進行して、アルキル化剤として作用すると思われる、
R8O,N=NCH,なる化学種を中間体として生成す
るものと考えられる。この中間体は、下記のようにして
、求核剤、例えば水その他の生体分子をメチル化するこ
とができる。
R80tN−N(CHs)SOJ−I−R3O□N=N
CHs + R30z −R3O,N=NCH3+ H
tO→R502−+82+CH,O)l+H+pH7,
4〜7.6.37℃における1、2−ビス(スルホニル
)−1−メチルヒドラジンの水との反応を、プロトン放
出またはメタノール生成を手掛かりとして追跡すること
ができる。メタノール生成は、アルコール酸化酵素を用
い、結果的な酸素消費をギルソン酸素記録計を用いて定
量することによって、これを検定することができる。こ
の検定の補正には、メタノール標準曲線を用いることが
できる。水との1.2−ビス(スルホニル)−1−メチ
ルヒドラジンの反応は、1.2.2−トリス(メチルス
ルホニル)−1−メチルヒドラジンの加水分解に比して
、比較的急速に進行する[37℃のリン酸緩衝食塩水(
plf7.6)に溶かした50μMの1.2−ビス(メ
チルスルホニル)−1−メチルヒドラジン溶液は、毎分
12〜15%という初期速度で分解する]。フリーラジ
カルの作用機序によっても、RSO,N=NMeは、よ
りわずかではあるが分解し、かつメチルラジカルの生成
によりでもメチル化されることがある。
1−(2−クロロエチル)−1,2,2−トリス(メチ
ルスルホニル)ヒドラジンは、1.2.2−トリス(ス
ルホニル)−1−メチルヒドラジン誘導体と類似の方式
で加水分解され、かつ塩基触媒による脱離を受けること
が期待される。この場合に生成されるクロロエチル化化
学種、ClCll2CH2N=NSO□CH3は、下記
のような二官能アルキル化剤として作用するものと予測
される。
CICHzCHJ=NSO2CHs+にuH→CICH
2CH2NLl + CH3SO2−+ N2 + H
”INu’u Nu’ CH2CH2Nu (式中、NuおよびNu’は生物学的求核剤、例えば第
一または第二アミン、スルフヒドリル基またはカルボキ
シル基などを意味する)R” 502N(CH3)N(
CH3)SO□R”なる一般的構造の化合物は、下記の
ようないくつかの機序によってメチル化剤として作用す
ることができる。
(1)下記の通り、加水分解によって1.2−ジメチル
ヒドラジンを生成し、次いで酸化によって1.2−ジメ
チルジアゼンを生じる。
R6O!N(CL)N(CHs)SO,R、CH,NH
NHCH3→CH3,N=NCH3 CH3N=NCH3→CHs”+Nz+CHs”(2)
N−脱メチル化によって1.2−ビス(スルホニル)−
1−メチルヒドラジンを生じる。
処方および投与方式 本発明は更に、活性成分として前記スルホニルヒドラジ
ン誘導体、前記1.2.2− )リス(スルホニル)−
1−メチルヒドラジン、あるいは前記1゜2−ビス(ス
ルホニル)−1,2−ジメチルヒドラジンを、無菌また
は生理的等張水溶液の形態で含有する製剤組成物を提供
する。
また、本発明は、前記スルホニルヒドラジン誘導体、前
記1.2.2−トリス(スルホニル)−1−メチルヒド
ラジン、あるいは前記1.2−ビス(スルホニル)−1
,2−ジメチルヒドラジンからなる単位置投与形態の医
薬品をも提供する。今後はこれらの成分をすべて「活性
成分」または「活性化合物」と称する。
本発明は更に、前記スルホニルヒドラジン、前記1.2
.2− )リス(スルホニル)−1−メチルヒドラジン
、あるいは前記1.2−ビス(スルホニル)−1゜2−
ジメチルヒドラジンからなる錠剤(医用トローチおよび
顆粒を含む)、カブレット、糖衣錠、カプセル、丸薬、
アンプル、または座薬形態の医薬をも提供する。今後は
これらの成分をすべて「活性成分」または「活性化合物
」と称する。
本明細書で用いられる「医薬品Jとは、医学的投与に適
した、物理的に独立した密集部分を意味する。本明細書
で用いられる[単位置投与形態の医薬品]とは、医学的
投与に適した、物理的に独立した密集単位であって、そ
れぞれ本発明の活性化合物の1日分の投与量、あるいは
その複数倍(4倍以下〕または複数分の1(40分の1
以上)を、製薬用担体とともに、または被覆物の内部に
、含有する単位を意味する。医薬品が一日投与量を含有
するか、あるいは、例えばその172.1/3、または
L/4を含有するかは、それぞれ、当該医薬品が1日に
つき1回投与されるか、あるいは、例えば2回、3回、
または4回投与されるかによるものとする。
本発明の製剤組成物は、例えば、水性または非水性の希
釈剤、シロップ、顆粒剤、あるいは粉末中に分散させた
、活性成分の懸濁物、溶液、あるいは乳濁物の形態を取
ることができる。
錠剤、糖衣錠、カプセル、および丸薬を形成するのに適
した製剤組成物(例えば顆粒剤)に用いられる希釈剤は
、下記のうちの1種またはそれ以上であり得る。すなわ
ち、 (a)賦形薬および増量剤、例えば澱粉、蔗糖、マンニ
ット、あるいはケイ酸: (b)結合剤、例えばカルボキンメチルセルロース、お
よびその曲のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチ
ン、あるいはポリビニルピロリドン: (C)湿潤剤、例えばグリセリン: (d)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、あるいは
炭酸水素ナトリウム; (e)溶解抑制剤、例えばパラフィン:(f)吸収促進
剤、例えば第四アンモニウム化合物; (g)界面活性剤、例えばセチルアルコール、グリセリ
ンモノステアラード: (h)吸着性担体、例えばカオリン、あるいはベントナ
イト (i)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム
、ステアリン酸マグネンウム、あるいは固体ポリエチレ
ングリコール。
本発明の製剤組成物を用いて形成される錠剤、糖衣錠、
カプセル、カブレット、および丸薬は、慣用のコーティ
ング、被覆物、または保護基質を伴うことができ、これ
に遮光性薬剤を含有させても良い。これらを用いて、活
性成分のみが放出され、あるいは、好ましくは腸管の特
定の部分において、場合によっては長時間にわたって放
出されるように構成することができる。コーティング、
被覆物、および保護基質には、例えば重合物質、あるい
はろうを用いることができる。
活性成分を上記の希釈剤の1種または数種とともにマイ
クロカプセルに封入された形態に作ることもできる。
座薬を形成するのに適した製剤組成物に用いられる希釈
剤としては、例えば通常の水溶性希釈剤、例えばポリエ
チレングリコール、および脂肪[例えば、カカオ油や高
級エステル(例えば炭素原子数14のアルコールと炭素
原子数16の脂肪酸とのそれ)]、およびこれら希釈剤
の混合物を用いることができる。
溶液、あるいは乳濁液とした製剤組成物には、例えば、
慣用の希釈剤、例えば溶剤、可溶化剤、あるいは乳化剤
を含有させることができる。この種の非制約的な特定例
としては、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、
安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1.3−ブ
チレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(例えば
アメリカホトイモ油)、グリセリン、テトラヒドロフル
フリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソ
ルビトールの脂肪酸エステル、あるいはこれらの混合物
がある。
非経口投与のためには、溶液および乳濁液は、無菌であ
り、かつ適切であれば血液と等張でなければならない。
懸濁液とした製剤組成物には、常用の希釈剤、例えば、
液体希釈剤、例えば水、エチルアルコール、プロピレン
グリコール、界面活性剤(例えばエトキノル化インステ
アリルアルコール、ポリオキシエチレンツルピント、お
よびソルビタンエステル)、微結晶性セルロース、メタ
水酸化アルミニウム、ヘントナイト、寒天、トラガカン
ト、あるいはそれらの混合物を含有させることができ名
また、本発明の製剤組成物はすべて、これに香料および
調味用添加物(例えば、ペパーミント油およびユーカリ
油)、並びに甘味料(例えば、サッカリンおよびアスパ
ルテーム)はもとより、着色剤、および防腐剤を含有さ
せることもできる。
本発明の製剤組成物には、組成物の総量に対して0.5
〜90重量%の活性成分を含有させるのが一般的である
更に、本発明の製剤組成物および医薬品には、他の製剤
学的活性化合物を含有させることもできる。
本発明の医薬品を構成する独立した密集部分は、その形
状または包装の効力によって、これを医学的投与に適合
させるのが一般的であって、例えば、次のいずれの形態
とすることもできる。
すなわち、錠剤(医用トローチおよび顆粒錠を含む)、
丸薬、糖衣錠、カプセル、座薬、およびアンプルがそれ
である。これらの形態の中には、活性成分の遅延放出を
目的として作られるものがある。カプセルのように、医
薬品部分を物理的に独立かつ密集させる保護被覆物を含
むものもある。
本発明の医薬品の好適な一日投与量は、1日あたりの活
性成分の量が、体表面積1m2あたり60〜600+1
19となる量である。しかしながら、時には上記の投与
量を逸脱することが必要なこともあり、特に、治療の対
象となるヒトまたは動物の性状、これら治療対象者の個
別的反応、活性成分を投与する際の処方物の形態、投与
を実施する際の与え方、および投与がなされる、疾病の
進行または休止の時点の関数として、そのようにする必
要が生じ得る。したがって、場合によっては、上記の最
低投与率以下で用いて充分なこともある一方で、所望の
結果に到達するには上記の上限を越えなければならない
場合もある。投与量が比較的大量である場合は、1日に
ついて数回の個別的投与分に分割する方が賢明であると
思われる。
上記製剤組成物および医薬品の装造は、公知の技術によ
る何らかの方法、例えば、活性成分を希釈剤と混合して
、製剤組成物(例えば顆粒剤)を形成させ、次いで、こ
の組成物から医薬品(例えば錠剤)を形成させることに
よって実施される。
本発明は、前述の温血動物の疾病の治療方法であって、
前記の動物に本発明の活性化合物を単独で、または希釈
剤との混合物として、あるいは本発明による医薬品の形
態で投与する段階が含まれる方法を提供する。
活性化合物は、経口的、非経口的(例えば、筋向、腹腔
内、皮下、または静脈内〕、経直腸的、あるいは局所的
に投与されるが、経口的または非経口的に投与されるの
が好適であり、舌下投与または静脈内投与が特に好適で
あると認識される。したがって、好適な製剤組成物また
は医薬品は、例えば経口的または非経口的投与に適した
ものである。本発明の方法による投与は、経口的投与、
あるいは非経口的投与が好適である。
トリパノソーマ症の治療 本発明の対象の一つとして、メチル化剤の投与によるト
リパノソーマ症の治療がある。この種のメチル化剤は、
致命的な疾病をヒトに生起させるトリパ/ンーマ・ロー
デシエンセ、およびトリパノソーマ・ガンビエンセに対
し、また、獣医学的に重大な意義を有するトリパノソー
マ・ブルーセイ(T、 brucei)、トリパノソー
マ・エバンシ(T、 evr、n5i)、およびトリパ
ノソーマ・エキペルドラム(T、 e ui erdu
m)に対して効果的である[ホーア(C,A、 Hoa
re) :前出]。
本発明に用いるためのメチル化剤には、シャイアム(K
、 Shyam)らの論文[前出]に掲載されたものも
ある。
本発明に用いるためのメチル化剤の非制約的な例として
は、 C113NHNH2、C1(3Nl−INIIcH3、
CH3SO□NCCH3)NH8O□C1(3、C11
ff502N(CI+3)N11S02C611イーp
−0C11,、(C1l、)2SO,、CI!3S02
0C113、N−メチル−ニトロン尿素、プロカルバジ
ン、5−(3,3−ジメチル−1−トリアゼニル)11
1−イミダゾール−4−カルボキンアミド、およびスト
レプトシトシンがある。
これらの薬剤の中には、明らかな毒性の徴候を生じるこ
とのない一回投与量で、トリバ/ソーマ・ローデシエン
セ保有マウスの30日間「治癒例」が得られたものもあ
った。
一般に、反応性のメチル基を欠いているが、構造的に、
対応するN−メチル類似物質とはその他のすべての点が
同一である化合物、あるいは、メチル基を含むが、好都
合な離脱基を欠いている化合物は、抗トリパノソーマ剤
としては不活性である(添付第3表参照)。ある水溶液
の「熟成」の際のメチル化剤の失活は、これらの薬剤が
自発的に分解して、反応性のメチル基を生成する尺度で
あるメタノールの生成とは、速度論的に強い相関関係が
ある。このような知見は、これらの化合物に見られる生
物学的活性には、メチル化が不可欠であるということの
強力な証拠となる。
メチル化剤には、投与量に応じてトリパノソーマに対す
る2様の主作用があると思われる。
大量の場合は、はとんど瞬間的にその細胞分裂が阻害さ
れるらしく、細胞は、複数の核とキネドプラストとを有
する移行形態へと変形する。
このような細胞は、48〜72時間で血流中から消失す
る。少量を反復的に投与した場合、形態学、NADHジ
アホラーゼの陽性度、およびその他の生化学的・生理学
的基準で判定される限りは、メチル化剤は、細胞集団の
全体を短縮かつ肥満した体型に分化するよう誘導する(
短縮肥満型は、摂食中のツェツェ蝿に取り込まれ、ある
いは適当な培養条件下に置かれない限りは、それ以上分
化することができない)。短縮肥満型は非分裂性に分化
した細胞であって、宿主哺乳類に感染することはない。
この後者の特性を利用して、これらの薬剤をトリパノソ
ーマの分化の研究に有用な生化学的手段とすることがで
きる。その理由は、これらの化合物を用いることによっ
て、トリパノソーマの集団全体の適度な同期的分化を誘
導することが可能となり、このような方法を用いて、分
化の初期段階における事象を研究することができるから
である。本明細書に記載の多数のメチル化剤を用いた大
量−回投与方式および少量反復投与方式の結果、双方と
も治癒例を得ることが可能である。
DPIiOもまた、トリパノソーマ・ブルーセイの分化
を誘導することが判明している[シフイン(B。
F、 G1ff1n)、マッキ+ 7CP、P、 1l
ccann)、ビタンティ(^J、 Bitanti)
、およびバラキイ(C,J。
Bacchi) :ジャーナル・オン・プロトゾーオロ
ジ−(J、 Protozool、 )、第33巻(1
986年)238〜243ページ]。この作用は、一般
的にポリアミンの枯渇によるものであるとされている。
しかしながら、DFMOは、脱炭酸化S−アデノシルメ
チオニン(DSAM)およびS−アデノシルメチオニン
(SAW)の1.000倍の増加をも引き起こす[フヱ
アラム(A。
H,Fairlamb)、ヘンダーソン(G、B、 H
enderson)、パラキイ(C,J、 [3acc
hi)、およびセラーミ(^。
Cerami) :モレキュラー・アンド・バイオケミ
カル・バラサイトロジー01o1. Biochem。
Parasitol、 )、第7巻(1983年)20
9〜225ページ]。
これらの後者の代謝生成物は、弱い化学的メチル化剤で
あり、それゆえ、部分的にはDFliOの分化作用の原
因となり得る。DFMO投与の結果としてのポリアミン
、およびトリバッチオンの枯渇は、競合する求核剤の濃
度を低下させることによって、SAMおよびDSAMの
メチル化剤としての作用を強化し得る。ポリアミンの枯
渇によって、核酸が一層メチル化され易くなる可能性も
ある[ブルデマン(R,L、 Wurdemann)お
よびゴールド(B、 Gold) :ケミカル・リサー
チ・イン・トキシコロジ−(Chemical、 Re
s、 Toxicol、)、第1巻(1988年)14
6〜147ページ]。SA組よまた、多くのメチル化酵
素に利用されるメチル基供与体でもあり、それゆえ、酵
素を介したメチル化反応もまた、その影響を受ける可能
性がある。
トリパノソーマ症が蔓延している地域では、他の薬剤投
与経路はしばしば問題を生じることから、経口的に活性
のある抗トリパノソーマ剤が望ましい。メチル化剤は、
一般的には変異原性を有するものの、既存の治療法が奏
功しなかった、複合的薬剤耐性を示すトリパノソーマ症
の場合は、これらの化合物は極めて効果的となり得る。
メチル化剤の、既存の抗トリパノソーマ剤に勝る明確な
利点としては、(a)高い治療指数、(b)経口的な活
性、(C)作用機序の新規性、(d)広範な抗トリパノ
ソーマ活性スペクトル、および、(e)好都合な薬物動
態をあげることができ、上記の利点によって、これらの
化合物は、農業並びに臨床の双方における発展に資する
ことが期待される。
[実施例] 以下、非制約的な実施例について説明する。
融点は、トーマスーツ−バーの毛細管融点測定装置を用
いて測定したもので、補正はなされていない。プロトン
磁気共鳴スペクトルは、パリアン(Varian)社の
EM−390型分光計を用い、テトラメチルシランを内
標準としてWa11定したもの。
元! 分析は、バロン・コンサルティング社(Baro
nConsulting Co、 :米国コネチカット
州オL/ンシ所在)がこれを実施し、データは理論値の
0.4%以内であった。
流側1〜6〕 9週型 乾燥ピリジン(40+ol)に溶かした2−ヒドロキシ
エチルヒドラジン(6,0By、0.0831)の水冷
撹拌溶液に、温度を0〜5℃に保ちつつ、メタンスルホ
ニルクロリド(41,2g、0.36M)を滴下して加
える。この温度範囲で、反応混液を更に3時間撹拌し続
けた後、フリーザ(−10℃)中に48時間放置する。
次いで、氷と濃塩酸の混合液(100ml!、体積比1
:1)を用いてこれを摩砕する。濃密な半固形物が分離
し、フラスコの底に沈澱する。
固体が分離することもあり、これを濾過した後、下記の
処理を施す。すなわち、透明な上清を注意深く棄却し、
半固形物を氷酢酸(150a+1)中で60℃に加熱し
、次いで、5℃に冷却する。分離した固体を濾取し、冷
水酢酸(20a1)で洗浄した後、乾燥させる。ノリッ
ト・ニー(Norit^)を脱色剤として用いたエタノ
ール−アセトン混合液(体積比1:3)から再結晶させ
て、標記化合物9.6g(31%)を得る。融点=16
0〜162℃、実験式: (CsHuNzO*S<)C
,H,N、 ’H−NMRのδ値(アセトン−ds) 
: 4.5および4.1(2t、 4H,CH2CH2
)、3.6[s、 6B、 N”(SO,CH3)、]
、3.3[s、 3H,N’SO□C1(、]、3.2
[s、 3H,oso2cH,]。
■−(2−ヒドロキシエチル)−1−(4−トルエンス
ルホニル)ヒドラジド(6,99,0,03M)と乾燥
ピリジン(12mg)の水冷撹拌混合液に、温度を0〜
lO℃に保ちつつ、メタンスルホニルクロリド(14,
1g、0、12M)を滴下して加える。この温度範囲で
、反応混液を更に3時間撹拌し続けた後、フリーザ(−
10℃)中に48時間放置する。次いで、氷と濃塩酸の
混合液(100ml’、体積比1:1)を用いてこれを
摩砕する。濃密な半固形物が分離し、フラスコの底に沈
澱する。透明な上清を注意深く棄却し、残渣をエタノー
ル(100ml)とともに煮沸する。エタノール混合液
が冷えない間に、分離した固体を濾取し、エタノールで
洗浄、次いで乾燥させる。エタノールとアセトンの混合
液(ノリット・ニー8−)から再結晶させて標記化合物
4、79(34%)を得る。融点:153〜155℃、
実験式:%式% da)ニア、9および7.4(2d、 4H1芳香族H
)、4.4および4.0(2t、 4HSCH,Cl2
)、3.6[s、 61−1、N(S(lz(Jb)2
]、3.0[s、3H,O3O□C13]、および2.
4[s、 311、芳香族CH,]。
1−(2−ヒドロキシエチル)−1−フェニルスルホニ
ルヒドラジド(10,h、0.05M)とメタンスルホ
ニルクロリド(29,6g、0.261)を乾燥ピリジ
ン(25mgり中で反応させ、2.2−ビス(メチルス
ルホニル)−1−(2−メチルスルホニロキシ)エチル
−1−(4−1−ルエンスルホニル)ヒドラジンについ
て記載したのと同一の要領で(上記実施例2を参照)、
生成物を単離する。
収量: 3.19(14%)、融点:107〜108℃
、実験式:%式% ds):8.0および7.7(dおよび酊、511、芳
香族■)、4.3および4.0(2t、 4HSCH2
CH2)、3.6[s、 6H1N(SOzCHs)z
l、3.0[s、3H1OSO2CH3]。
1−(2−ヒドロキシエチル)−1−[(4−メトキシ
フェニル)スルホニル]ヒドラジド(10,09,0,
04M)と乾燥ピリジン(25mg)の水冷撹拌混合液
に、温度を0〜5℃に保ちつつ、メタンスルホニルクロ
リド(29,69,0,26&りを少量ずつ加える。こ
の温度範囲で、反応混液を更に2時間撹拌し続けた後、
フリーザ(−10℃)中に48時間放置する。次いで、
氷と濃塩酸の混合液(100mg、体積比1:1)を用
いてこれを摩砕する。透明な上清を棄却し、分離した濃
密な半固形物をエタノール(100mg)とともに煮沸
し、5℃に冷却する。分離した黄色固体を塩化メチレン
(200mg)とともに撹拌し、濾過する。濾液を真空
中で蒸発させて、完全に乾燥させると粗製の標記化合物
が得られる。これをエタノールとアセトンの混合液(ノ
リット・ニー)から再結晶させる。
収量: 6. TqC34%)、融点=144〜145
℃、実験式:%式%( ンーd6) : 7.9および7.1(2d、 48、
芳香族H)、4.3および4.0(2t、411、C1
12CI+2)、3.9[s、 3n、0CIJ3]、
3.6[s、6L NC3O2CHs)2]、3.0[
s、 3H10SO+Cfb]。
スルホニロキシ)エチルヒドラジンの調製乾燥ピリジン
(2On+4’)に溶かした1−[(4−クロロフェニ
ル)スルホニル]−1−(2−ヒドロキシエチル)ヒド
ラジド(12,5q、0.05M)の水冷撹拌混合液に
、温度を0〜10℃に保ちつつ、メタンスルホニルクロ
リド(23,689,0,21M)を滴下して加える。
この温度範囲で、反応混液を更に2時間撹拌し続けた後
、フリーザ(−10℃)中に48時間放置する。次いで
、氷と濃塩酸の混合液(100mg、体積比1:1)を
用いてこれを摩砕する。分離した固体を濾取し、クロロ
ホルム(300mg)を加えて10分間撹拌した後、ノ
リット・ニーで処理して濾過する。濾液を真空中で蒸発
させて完全に乾燥させると、固体が得られる。これを酢
酸エチル−石油エーテル(ノリット・ニー)の混合液か
ら再結晶させて、標記化合物6.39(26%)を得る
融点:152〜153℃、実験式: (C+ IHI7
CIN209S4)C,Il、N、 ’H−NMRのδ
値(アセトン−ds) : 8.1および7.7(2d
、4H,芳香族H)、4.5および4.1(2t。
411、CHzCllJ、3.6[s、6H,N(SO
2CtI3)2]、3.1[s。
3+1、O8O□C1+3]。
実施例7 : 1−(2−クロロエチル)−1,2,2
−トリス(メこの化合物は、2.2−ビス(メチルスル
ボニル)−1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]
−1−(2−メチルスルホニロキシ)エチルヒドラジン
について記載したのと同様な要領で(実施例5)、乾燥
ピリジン(15mf)に溶かした1−[(4−ブロモフ
ェニル)スルホニル]−1−(2−ヒドロキシエチル)
ヒドラジド(5,29,0,018M)をメタンスルボ
ニルクロリド(9,09,0,079M)と反応させる
ことによって調製される。
収量: 2.59(27%)、融点=154〜155℃
、実験式:%式%( ] ] B、  1−(2−ハロゲン化エチル)−1,2,2−
トリス(スルホニル)ヒドラジン誘導体し実施例7〜1
4]1−(2−メチルスルホニロキシ)エチル−1,2
,2トリス(メチルスルホニル)ヒドラジン(2,09
,0、0051)、塩化リチウム(2,09,0,04
7M)、および乾燥アセトン(50mg)の混合液を9
6時間還流させつつ加熱する。反応混液を室温に冷却し
、濾過した後、濾液を真空中で蒸発させ、完全に乾燥さ
せる。残渣をクロロホルム(10hl)とともに50℃
に加熱し、濾過した後、濾液を真空中で蒸発させ、完全
に乾燥させる。残渣をエタノールから再結晶させると、
標記化合物1.1g(65%)が得られる。
融点:154〜155℃、実験式’ (C8H13CI
N206S3)C。
H,N、 ’H−NMRのδ値(CDCl2) : 3
.6〜4.0(m、 4H。
CH2CH2)、3.5[s、 6L N2(SO□C
113)21.3.2[s。
31−1. N’SO□CH3] ■−(2−ブロモエチル)〜1.2.2− トリス(メ
チルスルホニル)ヒドラジンの調製は、対応する2−ク
ロロエチル類似物質の場合と同様の要領で、■(2−メ
チルスルホニロキシ)エチル−1,2,2−1−I)ス
(メチルスルホニル)ヒドラジンを乾燥アセトン中で臭
化リチウムと48時間反応させて行われる。
収率:35%、融点=147〜148℃、実験式:%式
%) ] 1−(2−ヨードエチル)−1,2,2−トリス(メチ
ルスルホニル)ヒドラジンの調製は、対応する2−クロ
ロエチル類似物質の場合と同様の要領で、■−(2〜メ
チルスルホニロキシ)エチル−1,2,2−トIJス(
メチルスルホニル)ヒドラジンをアセトン中でヨウ化カ
リウムと48時間反応させて行われる。
収率・66%、融点:136〜138℃、実験式:%式
%): ] ラジンの調製 2.2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−メチル
スルホニロキシ)エチル−1−(4−トルエンスルホニ
ル)ヒドラジン(2,09,0,0043M)、乾燥塩
化リチウム(2,09,0,047M)、および乾燥ア
セトン(50ml)の混合液を4日間還流させつつ加熱
する。
反応混液を濾過した後、濾液を真空中で蒸発させ、完全
に乾燥させる。残渣をクロロホルム(100ml)とと
もに40℃に加熱し、濾過した後、濾液を蒸発させて完
全に乾燥させる。残渣をエタノール(150me)とと
もに煮沸してから10℃に冷却する。析出した未反応の
スルホン酸塩を濾過によって除去し、濾液を真空中で蒸
発させて完全に乾燥させる。得られた残渣をクロロホル
ム−石油エーテル(ノリット・ニー)の混合液から再結
晶させて、標記化合物1.2g(69%)を得る。
融点・99〜101℃、実験式:(CHI(+□ClN
2O,S3 )C。
11、N、 ’+1−NMRのδ値(CDC13)・7
.9および7.4(2d。
411、芳香族旧、3.6〜3.9(m、4H,CLC
112)、3.5[S、611、(SO2C1+3 )
2]、および2.4[s、 3H,芳香族CL] ンの調製 2.2−ビス(メチルスルホニル)−1−(2−メチル
スルホニロキシ)エチル−1−フェニルスルホニルヒド
ラジン(2,Oq、0.004411)、乾燥塩化リチ
ウム(2,に、 0.047M)、および乾燥アセトン
(50mflの混合液を還流させつつ5日間加熱する。
反応混液を濾過した後、濾液を真空中で蒸発させ、完全
に乾燥させる。残渣にクロロホルム(100mlりを加
え、混合液を10分間撹拌してから濾過する。
濾液を蒸発させて完全に乾燥させた後、得られた半固形
残渣を最小量のエタノールに煮沸によって溶解させ、次
いで濾過する。これを冷却し、標記化合物を白色結晶と
して得る。
収量 0.68g(39%)、融点、114〜115℃
、実験式: (CIOIIISCLN206S3)C,
It、 N、 ’ll−N1!Rのδ値(アセトン−d
a):8.0および77(dおよびm、 5H1芳香族
+1)、3.6〜4.0(n+、 4H,CH2Cl+
2)、および346[43,611,2CI+3] 以下、上記と同様な手順を用いて、1−(2−クロロエ
チル)−1,2,2−トリス(スルホニル)ヒドラジン
誘導体を合成する[実施例12〜14コ。
収率:68%、融点:109〜110℃、実験式。
(C++H+7CIN2(hs3)C,tLN、 ’H
NMRのδ値(CDC13) ニア、9および7.0(
2d、 4H1芳香族11)、3.9[s、3H。
QC)+ 3]、3.5〜3.8(m、 411、C)
IzCHz)、および3.5[S、6H1(SO2C1
+3 ) 2 ]収率469%、融点。122〜123
℃、実験式、(C+olluC12N20sS+)C,
II、 NS’11−NMRのδ値(CDC13) ニ
ア、9t−;ヨヒ7.5(2d、 411、芳香族+(
)、3.6〜4.0(m。
4H1C)I2CH2)、および3.5[s、 6f(
、2CH3]収率:45%、融点=117〜118℃、
実験式:%式%( ] 1.2−ジメチルヒドラジンニ塩酸塩(2,69,0、
0211)を水冷乾燥ピリジン(6IIll)に懸濁さ
せ、混合液を10分間撹拌する。この混合液に、温度を
0〜10℃に保ちつつ、メタンスルホニルクロリド(5
,k、0.043M)を小量ずつ加える。0〜5℃にて
更に1時間撹拌し続けた後、フリーザ(−10℃)中に
1晩放置する。冷希塩酸を用いて反応混液のpHをpH
1に調整する。分離した固体を濾取し、エタノール(ノ
リット・ニー)から再結晶させると、標記化合物1.4
9(32%)が得られる。
融点:168〜169℃、実験式: (CJ+zNzO
1S2)C,H。
NS’If−NMRのδ値(CDCIs) : 3.1
[2s、 12H。
2(CH2CH2C1(s)] D、 1−メチル−1,2,2−トリス(メチルスルホ
ニル)ヒドラジン 実施例16 乾燥ピリジン(30mg)に溶かしたメチルヒドラジン
(4,69,0,1M)の水冷撹拌混合液に、温度を0
〜10℃に保ちつつ、メタンスルホニルクロリド(44
,69,0,39M)を滴下して加える。反応混液をフ
リーザ(−10℃)中に2日間放置する。次いで、氷と
濃塩酸の混合液(10hl、体積比1:1)を用いてこ
れを摩砕する。形成された沈澱を回収し、冷水で洗浄し
て乾燥させる。この生成物をクロロホルム(20ha)
とともに撹拌した後、濾過する。未溶解物質は主として
1.2−ビス(メチルスルホニル)−1−メチルヒドラ
ジンからなるので、これを棄却し、濾液に脱色用炭素で
加えて濾過する。濾液を真空中で蒸発させて完全に乾燥
させると、黄色固体が得られる。これをエタノーノ収ノ
リット・ニー)から2回再結晶させると、標記化合物5
.19(18%)が得られる。
融点:123〜124℃、実験式: (C4H12N2
08S3)C,H。
N、 ’H−NMRのδ値(アセトン−ds) + 3
.6[s、 61、N2(SO2CH3)2]、3.5
(s、 3H1N−CH,)、3.2(S、 3H。
Nl5O□CH3)。
実施例17:抗腫瘍活性 シャイアム(K、 Shyam)、コスビー(L、 A
、 Co5by)、およびサルトレッリ(A、C,5a
rtorelli)の論文[ジャーナル・オン・メディ
シナル・ケミストリー(JoMed、)、第28巻(1
985年)525〜527ページ]に記載の要領で、数
種類の化合物、例えば1.2−ビス(メチルスルホニル
)−1−メチルヒドラジン、■−メチルー1.2.2−
トリス(メチルスルホニル)ヒドラジン、1.2−ビス
(メチルスルホニル)−1,2ジメチルヒドラジン、お
よび1−(2−クロロエチル)−1,2,2−トリス(
メチルスルホニル)ヒドラジンの腫瘍阻害特性を、L1
210なる白血病の担癌マウスの生存期間に対するこれ
らの薬剤の効果を測定することによって判定した。結果
を添付の第1表にまとめた。
メチル化剤は、この腫瘍に対して少なからぬ活性を示し
たが、[MeS02N(CH2CH2C1)N(SO□
1le) 2]なるクロロメチル化剤には、非常に優れ
た活性があり、6日間にわたる体重1kgあたり40お
よび60m9という投与量で、L1210白血病の60
日間「治癒例」をもたらした。MeSOzN(CHzC
HzCl)N(SO□Me)2のクロロエチル基をブロ
モエチル基またはメチルスルホニルオキシエチル基に置
き換えても、L1210に対する活性は保持され、この
ような化合物については、それぞれ213%および19
8%という最大%T/C値が得られた。クロロエチル基
をヨードエチル基に置き換えると、活性は失われた。
MeSOzN(CII□C82C82C1)N(SOz
 2の体重IJ9あたり1.29という腹腔内−回投与
量、あるいは6日間にわたる体重1kgあたり200+
119という腹腔内−日投与量が正常マウスに生起した
致死率はゼロである。したがって、この化合物は、L1
210およびP−388なる白血病に対するその相対的
に優れた薬効、およびその相対的な毒性の欠如からして
著しく有望であると認められる。
実施例18:抗トリパノソーマ活性 11eso、N(lle)N(SO2Me) 2、i[
esOJ(Me)N(Me)SOzMeなど数種類のメ
チル化剤の抗トリパノソーマ特性を、マウスに非回帰性
疾病を引き起こすトリパノソーマ・ローデシエンス(Y
 Tat L l)?Jニル多悪態性1系統に感染した
、CD−1系マウスの生存期間に対する効果の測定によ
って判定した。
血流および体液中のこの寄生虫密度は、1日につきほぼ
10倍ずつ増加し、寄生虫保有量が細胞数で1〜2xl
O’/ml!を上回ると動物は死亡する。
1匹の生存寄生虫に感染することによって、マウスはお
よそ9〜10日で死に至る。
グルコース含有リン酸緩衝食塩水に混入させた1個体あ
たり106匹のトリパノソーマをマウスに腹腔内投与に
て感染させる。この寄生虫密度は、感染後4日で宿主を
死亡させる密度である。感染の3日後には、寄生虫の密
度は血液1mlあたりの細胞数が1〜3 xlO’とな
り、放置した場合にはわずか24時間しか生き延びるこ
とはできないはずであるが、この時点で、適当なビヒク
ルに溶解させた薬剤の一回投与量をこれらのマウスに(
腹腔内)投与する。マウスがこの未投与対照群の生存日
数を越えて生き延びた日数を、抗トリパノソーマ活性の
尺度として用いた。投与群のマウスにおける寄生虫血症
の程度を一定期間ごとに測定して、寄生虫に関連する死
と薬剤毒性に関連する死とを区別した。毒性による死は
認められなかった。検出可能な寄生虫血症なしに30日
間延命したマウスは、治癒したものと見なした。トリパ
ノソーマ保有マウスの生存期間に対する、各種メチル化
剤の一回投与量の効果を第2表にまとめた。
上記の通り、反応性に富むメチル基を欠くが、その他の
面では構造的に同一であるか、あるいは反応性に富むメ
チル基を含んでいるが、有効な離脱基を欠く化合物は、
不活性であって、リン酸緩衝食塩水中でメタノールを生
成することができなかった。
強力に競合する求核剤が存在しない水溶液においては、
これらの薬剤もメタノールを生成した。このアルコール
の形成を、これらの化合物が自発的に分解して、反応性
に富むメチル基を生成する速度の尺度として用いた。1
.2−ビス(メチルスルホニル)−1−メチルヒドラジ
ンの緩衝水溶液(pH7,6)におけるメタノールの形
成を長時間検定したところ、15分以降はそれ以上アル
コールは生成されず、分解はこの時間内に完了すること
が判明した。この結果は、これと同じ溶液の熟成の際の
生物学的活性の失活と相関関係があり、15分間の熟成
後には、抗寄生虫活性は基本的にすべて失われた(すな
わち、0.1.5、および15分の熟成後には、抗トリ
パノソーマ活性のそれぞれ0121.73、および97
%が失われた)。このような知見は、これらの化合物に
認められる生物学的活性にはメチル化が不可欠であるこ
との強力な証拠となる。この仮説の裏付けとして、構造
的には無関係のメチル化剤ではあるが、エチル化剤では
ない多数の化合物に、顕著な生物学的活性があることが
見出された(第2表)。
構造と活性の間に明確な関係が存在しないのは、おそら
く、生体内の検査系に持ち込まれる多数の変数によるも
のであって、アルキル化化学種の安定性並びに生成速度
以外の諸元の変動の反映であるとも考えられる。
代表的な薬剤である1、2−ビス(メチルスルホニル)
−1−メチルヒドラジンについて、数種類の別のトリバ
ノンーマの生物種に対する活性も検査してみた。トリパ
ノソーマ・ローデシエンセと同様に、ヒトに致命的な疾
病を引き起こすトリパノソーマ・ガンビエンセ、また、
トリパノソーマ・ブルーセイ・ブルーセイ(T、 br
uceibrucei)、)リバノソーマ・エバンシ、
および、獣医学的に重要な種であるトリパノソーマ・工
キペルドゥムに対しても活性が証明された。
本発明の化合物の何種類かは、抗トリパノソーマ活性に
ついて検査した治療指数の方が、抗腫瘍活性についての
それよりも著しく高かった。
例えば、l、 2.2−1−リス(メチルスルホニル)
−1−メチルヒドラジンについては、LD、。の約10
%で治癒例が得られたのに、公表されているLD、。の
50%のストレプトシトシンを与えられた動物は、対照
動物よりも4〜5日間長く生き延びたに過ぎなかった。
予備実験の結果から、1.2−ビス(メチルスルホニル
)−1−メチルヒドラジン、1.2.2−トリス(メチ
ルスルホニル)−1−メチルヒドラジン、1.2−ビス
(メチルスルホニル)−1,2−ジメチルヒドラジンに
は、これを水溶液として経口投与した場合、第2表に記
載の活性に匹敵する活性がある。水溶液中での1.2−
ビス(メチルスルホニル)−1−メチルヒドラジンの分
解は、酸性溶液として投与することでこれを抑えること
ができる。経口的に活性を有する抗トリパノソーマ剤が
望ましい。それというのも、トリパノソーマ症が蔓延し
ている地域では、他の薬剤投与経路はしばしば問題を生
じるからである。
本明細書および特許請求の範囲は、具体例を用いて説明
されているが、これらは何ら本発明を制約するものでは
ないこと、および、本発明の精神および対象範囲から逸
脱することなく、これに各種の改良および変更を加える
ことができることはおのずと明らかであるものと思われ
る。
[政府の権利] 本発明は、米国公衆衛生総局の助成金弟CA−0281
7号による米国政府の財政援助を受けてなされた。した
がって、米国政府は、本発明に関して一定の権利を主張
することができる。
第2表 第3表

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)一般式 RSO_2N(CH_2CH_2X)N(SO_2CH
    _3)_2(式中、Rは炭素原子数1〜10のアルキル
    基、またはアリール基を、Xは、フッ素、 塩素、臭素、およびヨウ素からなる1群か ら選択されるハロゲン、あるいは一般式 OSO_2Yで示される原子団を意味する。ただし、Y
    は炭素原子数1〜10の未置換の、または置換されたア
    ルキル基、あるいは未置 換の、または置換されたアリール基を表す)で示される
    スルホニルヒドラジン誘導体。 (2)Xがフッ素、塩素、臭素、およびヨウ素からなる
    1群から選択されるハロゲンである請求項(1)記載の
    スルホニルヒドラジン誘導体(3)Rがメチル基(CH
    _3)であり、Xが塩素である請求項(1)記載のスル
    ホニルヒドラジン誘導体。 (4)Yがメチル基である請求項(1)記載のスルホニ
    ルヒドラジン誘導体。 (5)温血動物を患者とする癌の治療方法であって、抗
    腫瘍有効量の請求項(1)記載のスルホニルヒドラジン
    誘導体を前記患者に投与する段階が含まれることを特徴
    とする癌の治療方法。 (6)スルホニルヒドラジン誘導体が式 CH_3SO_2N(CH_2CH_2Cl)N(SO
    _2CH_3)_2で示される化合物である請求項(5
    )記載の癌の治療方法。 (7)固体、液体、または液化気体である希釈剤と混合
    した抗腫瘍有効量の請求項(1)記載のスルホニルヒド
    ラジン誘導体が活性成分として含まれることを特徴とす
    る製剤組成物。 (8)無菌の生理的等張水溶液の形態をなす請求項(7
    )記載の製剤組成物。 (9)単位置投与形態の抗腫瘍用医薬であって、抗腫瘍
    有効量の請求項(1)記載のスルホニルヒドラジン誘導
    体と、不活性製薬用担体とからなることを特徴とする抗
    腫瘍用医薬。 (10)錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル、アンプル、あ
    るいは座薬の形態をなす請求項(9)記載の抗腫瘍用医
    薬。 (11)一般式 R′SO_2N(CH_3)N(SO_2CH_3)_
    2(式中、R′は炭素原子数1〜10のアルキル基、ま
    たはアリール基を意味する) で示される1,2,2−トリス(スルホニル)−1−メ
    チルヒドラジン誘導体。 (12)固体、液体、または液化気体である希釈剤と混
    合した抗腫瘍有効量または抗トリパノソーマ有効量の請
    求項(11)記載の1,2,2−トリス(スルホニル)
    −1−メチルヒドラジン誘導体が活性成分として含まれ
    ることを特徴とする製剤組成物。 (13)無菌の生理的等張水溶液の形態をなす請求項(
    12)記載の製剤組成物。 (14)単位置投与形態をなす抗腫瘍用医薬であって、
    抗腫瘍有効量の請求項(11)記載の1,2,2−トリ
    ス(スルホニル)−1−メチルヒドラジン誘導体と、不
    活性の製薬用担体とからなることを特徴とする抗腫瘍用
    医薬。 (15)錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル、アンプル、あ
    るいは座薬の形態をなす請求項(14)記載の抗腫瘍用
    医薬。 (16)一般式 R″SO_2N(CH_3)N(CH_3)SO_2R
    ″(式中、R″は炭素原子数1〜10のアルキル基、ま
    たはアリール基を意味する) で示される1,2−ビス(スルホニル)−1,2−ジメ
    チルヒドラジン誘導体。 (17)固体、液体、または液化気体である希釈剤と混
    合した抗腫瘍有効量または抗トリパノソーマ有効量の請
    求項(16)記載の1,2−ビス(スルホニル)−1,
    2−ジメチルヒドラジン誘導体が活性成分として含まれ
    ることを特徴とする製剤組成物。 (18)無菌の生理的等張水溶液の形態をなす請求項(
    17)記載の製剤組成物。 (19)単位置投与形態をなす抗腫瘍用医薬であって、
    抗腫瘍有効量の請求項(16)記載の1,2−ビス(ス
    ルホニル)−1,2−ジメチルヒドラジン誘導体と、不
    活性の製薬用担体とからなることを特徴とする抗腫瘍用
    医薬。 (20)錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル、アンプル、あ
    るいは座薬の形態をなす請求項(19)記載の抗腫瘍用
    医薬。 (21)温血動物を患者とするトリパノソーマ症の治療
    方法であって、 (a)一般式 R’SO_2N(CH_3)N(SO_2CH_3)_
    2(式中、R′は炭素原子数1〜10のアル キル基、またはアリール基を意味する) で示される1,2,2−トリス(スルホニル)−1−メ
    チルヒドラジン誘導体と、 (b)一般式 R″SO_2N(CH_3)N(CH_3)SO_2R
    ″(式中、R″は炭素原子数1〜10のア ルキル基、またはアリール基を意味す る) で示される1,2−ビス(スルホニル)−1,2−ジメ
    チルヒドラジン誘導体と からなる1群から選択される抗トリパノソーマ有効量の
    メチル化剤を前記患者に投与する段階が含まれることを
    特徴とするトリパノソーマ症の治療方法。 (22)温血動物を患者とするトリパノソーマ症の治療
    方法であって、一般式 CH_3N=NX′ (式中、X′は離脱基、メチルラジカル、 ジアゾメタン、またはメチルジアゾニ ウムを意味する) で示されるメチル化剤を生成し得る抗トリパノソーマ有
    効量の化合物を前記患者に投与する段階が含まれること
    を特徴とするトリパノリーマ症の治療方法。 (23)離脱基がヒドロキシル基(OH)または一般式
    SO_2R’’’ (式中、R’’’はアルキル基またはアリ ール基を意味する) で示される原子団である請求項(22)記載のトリパノ
    ソーマの治療方法。 (24)化合物が、H−メチル−N−ニトロソ尿素、5
    −(3,3−ジメチル−1−トリアゼニル)−1H−イ
    ミダゾール−4−カルボシキアミド、ストレプトゾトシ
    ン、および1,2−ビス(スルホニル)−1−メチルヒ
    ドラジンからなる1群から選択さ れる請求項(22)記載のトリパノソーマ症の治療方法
    。 (25)温血動物を患者とする癌の治療方法であって、 (a)一般式 R’SO_2N(CH_3)N(SO_2CH_3)_
    2(式中、R’は炭素原子数1〜10のアル キル基、またはアリール基を意味する) で示される1,2,2−トリス(スルホニル)−1−メ
    チルヒドラジン誘導体と、 (b)一般式 R’’SO_2N(CH_3)N(CH_3)SO_2
    R’’(式中、R’’は炭素原子数1〜10のア ルキル基、またはアリール基を意味す る) で示される1,2−ビス(スルホニル)−1,2−ジメ
    チルヒドラジン誘導体と からなる1群から選択される抗腫瘍有効量のメチル化剤
    を前記患者に投与する段階が含まれることを特徴とする
    癌の治療方法。
JP2222674A 1989-09-06 1990-08-27 スルホニルヒドラジンおよびそれらの抗腫瘍剤及び抗トリパノソーマ剤としての使用 Pending JPH03167168A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/403,533 US5101072A (en) 1989-09-06 1989-09-06 Sulfonylhydrazines and their use as antineoplastic agents and as antitrypanosomal agents
US403533 1989-09-06

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03167168A true JPH03167168A (ja) 1991-07-19

Family

ID=23596136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2222674A Pending JPH03167168A (ja) 1989-09-06 1990-08-27 スルホニルヒドラジンおよびそれらの抗腫瘍剤及び抗トリパノソーマ剤としての使用

Country Status (9)

Country Link
US (1) US5101072A (ja)
EP (1) EP0416286B1 (ja)
JP (1) JPH03167168A (ja)
AT (1) ATE126209T1 (ja)
CA (1) CA2024523A1 (ja)
DE (1) DE69021466T2 (ja)
DK (1) DK0416286T3 (ja)
ES (1) ES2076998T3 (ja)
GR (1) GR3018021T3 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009096808A (ja) * 2001-03-30 2009-05-07 Cytyc Corp 乳癌の管内治療で標的とするメチル化プロモーター

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5256820A (en) * 1991-11-08 1993-10-26 Yale University 1-alkyl-2-acyl-1,2-disulfonylhydrazines
US5637619A (en) * 1995-07-05 1997-06-10 Yale University Antitumor 2-aminocarbonyl-1, 2-bis(methylsulfonyl)-1-(substituted)hydrazines
US6040338A (en) * 1997-11-03 2000-03-21 Yale University N,n-bis(sulfonyl)hydrazines useful as antineoplastic agents
EP2147679B1 (en) 2001-07-25 2014-06-25 Raptor Pharmaceutical, Inc. Compositions for blood-brain barrier transport
US6855695B2 (en) * 2003-06-13 2005-02-15 Vion Pharmaceuticals, Inc. Water-soluble SHPs as novel alkylating agents
EP1804816B1 (en) * 2004-03-26 2011-12-21 Vion Pharmaceuticals, Inc. Combination therapy comprising cloretazine(tm)
WO2006034266A2 (en) * 2004-09-21 2006-03-30 Vion Pharmaceuticals, Inc. Sulfonyl hydrazines as hypoxia-selective antineoplastic agents
DK1889198T3 (da) 2005-04-28 2015-02-09 Proteus Digital Health Inc Farma-informatiksystem
EP1808173A1 (en) * 2006-01-12 2007-07-18 Matthias Dormeyer Use of CNS penetrating anticancer compounds for the treatment of protozan diseases
WO2008036682A2 (en) 2006-09-18 2008-03-27 Raptor Pharmaceutical Inc. Treatment of liver disorders by administration of receptor-associated protein (rap)-conjugates
DK2398500T3 (da) 2009-02-20 2019-05-13 2 Bbb Medicines B V Glutathion-baseret lægemiddelafgivelsessystem
IL255113B (en) 2009-05-06 2022-09-01 Laboratory Skin Care Inc Preparations for administration through the skin that include complexes of an active substance with calcium phosphate and methods of using them
US20120077778A1 (en) 2010-09-29 2012-03-29 Andrea Bourdelais Ladder-Frame Polyether Conjugates

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1069637B (de) * 1960-04-28 Farbenfabriken Bayer Aktiengesellschaft Leverkusen Bayerwerk Verfahren zur Herstellung von Hydraziden aliphatischer Sulfosäuren
US4209632A (en) * 1974-06-05 1980-06-24 Uniroyal, Inc. Sulfonyl carbazates
US4175200A (en) * 1975-04-11 1979-11-20 Uniroyal, Inc. N,N-Disubstituted sulfonyl hydrazines
US4684747A (en) * 1984-12-20 1987-08-04 Yale University N,N'-bis(sulfonyl)hydrazines having antineoplastic activity
US4849563A (en) * 1986-01-21 1989-07-18 Yale University Novel 1-alkyl-1-arenesulfonyl-2-alkoxycarbonylsulfenylhydrazines having antineoplastic activity

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009096808A (ja) * 2001-03-30 2009-05-07 Cytyc Corp 乳癌の管内治療で標的とするメチル化プロモーター

Also Published As

Publication number Publication date
ES2076998T3 (es) 1995-11-16
EP0416286A1 (en) 1991-03-13
GR3018021T3 (en) 1996-02-29
EP0416286B1 (en) 1995-08-09
ATE126209T1 (de) 1995-08-15
DK0416286T3 (da) 1995-12-11
CA2024523A1 (en) 1991-03-07
US5101072A (en) 1992-03-31
DE69021466T2 (de) 1996-02-29
DE69021466D1 (de) 1995-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH03167168A (ja) スルホニルヒドラジンおよびそれらの抗腫瘍剤及び抗トリパノソーマ剤としての使用
RU2174115C2 (ru) Соединения семикарбазона, композиция
KR920006781B1 (ko) 디하이드로 피리다진온 유도체를 제조하는 방법
CA1257875A (en) N, n'-bis(sulfonyl) hydrazines having antineoplastic activty
JPS61118394A (ja) ガラクトース‐c‐6ナイトロジエンマスタード化合物およびその用途
EP1601644B1 (en) Nitric oxide releasing prodrugs of diaryl-2-(5h)-furanones as cyclooxygenase-2 inhibitors
FR2585019A1 (fr) Derives de distamycine et leur procede de fabrication
US4849563A (en) Novel 1-alkyl-1-arenesulfonyl-2-alkoxycarbonylsulfenylhydrazines having antineoplastic activity
US5214068A (en) Sulfonylhydrazines and their use as antineoplastic agents and as antitrypanosomal agents
EP0072529B1 (en) Sulfur-substituted phenoxypyridines having antiviral activity
CS208661B2 (en) Method of making the n-/2-phenyl-2-hydroxyethyl/-1,1-dimethyl-3-phenylpropylamin derivatives
RU2043994C1 (ru) Глутатионалкиловые эфиры окисленного типа и способ их получения
KR0139808B1 (ko) 네플라노신 유도체
RU2027442C1 (ru) Вещество, обладающее противоопухолевой активностью
FI120403B (fi) 4-(2-amino-6-(syklopropyyliamino)-9H-purin-9-yyli)-2-syklopenteeni-1-metanoli-sukkinaatti viruksia torjuvana aineena
KR19990028733A (ko) 항암성 2-아미노카르보닐-1,2-비스(메틸술포닐)-1-(치환)히드라진
US9856232B1 (en) Dihydropyrimidinone derivatives
US4892887A (en) N,N'-bis(sulfonyl)hydrazines having antineoplastic activity
EP1265871B1 (en) Pyridazinyl phenyl hydrazones useful against congestive heart failure
US6753334B2 (en) Preparation of sodium-hydrogen exchanger type-1 inhibitors
EP4289833A1 (en) Tyk2 inhibitor compound containing bicyclic ring
US4873223A (en) Zinc salt of fructose-1,6-diphosphate
CZ20033204A3 (en) Pyrimidine derivatives useful as selective cox-2 inhibitors
EP1194409B1 (en) Pyrazolidinol compounds
US4707498A (en) Fluorinated diaminoalkyne derivatives