JPH03159645A - 人工骨頭 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、大腿骨頭の骨折あるいは変形性股関節症等
の患者に用いる人工骨頭に関する９（従来の技術） 従来、骨頭とステムが別部材で構成され骨頭内にステム
を嵌着して使用する場合、両者の嵌合はテーバー嵌合に
よるもので、この嵌合手段は骨頭を人体に為害性の少な
いセラミックにより形戊される時にも同様用いられてい
る。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来のものにおいて金属で骨頭を形
成する場合と異なり、セラミックにより骨頭を形成する
時には脆性があるため、骨頭外部からの荷重が加わると
、骨頭内径部であるテーパ部においては、上記荷重が骨
頭を内部より外方に向かい引張する引張応力となって加
わることとなり、このような荷重が繰返し加わると、骨
頭内面のテーパ一部に傷等の欠陥があるとその残留応力
により瞬時に破壊するおそれがある。

また、テーパー嵌合は荷重、回り止めと抜け防止のため
には一定長が必要で骨頭全長を短くすることが困難であ
り、更に、テーパ−面を前面にわたりステム部と接触で
きるようにすることは容易ではなく、特にセラミックに
より形成する場合には、この僅かな凹凸により破壊を招
くものであるそこで、この発明は上記従来のものの欠点
を改善し、セラミックよりなる骨頭に適用して内部に向
かう引張応力を生ずることなく、荷重、回り止めに対し
て有効で抜けを防止できる人工骨頭を得ようとするもの
である。

（課題を解決するための手段） そのために、セラミックよりなる骨頭に円筒状の開口凹
部を形成し、これに嵌合する別体のステム部分を横断面
欠円状に構成するとともに、上記ステム部分に骨頭の開
口凹部に密嵌できる形状記憶合金よりなるリングを嵌着
してなり，更に、上記リングは割溝を設け、その両側縁
の肉厚を厚くしてなるものである。

（作用） 上記構成をもつので、特にセラミック骨頭にステムを嵌
着する場合、嵌着後リングの熱変形と弾性により両者は
密嵌され人工骨頭として用いることにより、荷重に対し
て耐久性があり、回り止めと抜けを防止できるものであ
り、その割溝両側縁のくさび状の肉厚部により左右方向
いずれの回り止めをも構成し、更にこの材料を一定温度
（３０〜４　０　’Ｃ　）で一定の弾性を生ずる形状記
憶合金とする場合、人体の温度でセラミック骨頭内にス
テムが密嵌し、この状態にある限り抜けのおそれがない
ものである。

（実施例） この発明を図に示す実施例により更に詳細に説明する。

第１図はこの発明の人工骨頭の第１実施例を示し、ステ
ム先端平面と骨頭内底平坦面とが当接して外部荷重を支
持する構造のものである。

《１冫は、セラミック骨頭であり、アルミナより形戊さ
れるが、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素、サイアロン
とそれぞれの複合１ヒ物で形成することができる。（２
〉はステムであり、この実施例においてはチタン合金を
用いるが、コバルトクロム合金、ステンレス鋼と高炭素
鋼等を用いることができる。

上記骨頭（１）は、内部に円筒状開口凹部（３）を具え
、これにステム（２）の円筒状突部（４〉が嵌合する。

このステム（２）の円筒状突部（０には、Ｔｉ−５０Ｎ
ｉ　（ａｔ％〉合金よりなり軸方向に割溝（５〉を設け
るリング（６）が嵌着される．このリング（６）の合金
は、人体の体温に近い３０〜４０℃になると拡大して一
定の弾性を生ずる形状記憶合金であり、これにより人体
に埋設されると骨頭（１）の円筒状開口凹部（３）の側
壁に密着して抜けとステムの回動を防止する，加えて、
上記リング（６）の割溝（５）の両側縁を割溝（５）に
向かい肉厚とするくさび状肉厚部（ｌ３）とすることに
より、ステム（２）の欠円状部（８〉とともに左右いず
れかの方向のステムの回動を阻止できるものである。

なお実施例においてリング《６）は形状記憶合金により
形成してあるが、例えば弾性ばねを具えるように弾性に
より拡大して上記骨頭（１）の円筒状開口凹部（３〉の
側面に密着できるものであれば、どのような構戒でもよ
い． ステム（２〉の円筒状突部〈４）の欠円部（８）に位置
して上記リング〈６〉の割溝（５）を嵌着するが、リン
グ（６）が人体の体温に近い温度となると拡大して、第
３図〈イ〉の状態より（υ〉のように割溝（５）の間隙
を拡げ、リング（６〉側面を骨頭（１）開口凹部側面に
密着する。したがって、３０℃以下の温度でリング（６
）を嵌着するステム（２）を骨頭（Ｌ〉の開口凹部（３
〉に嵌合すると、第１図の実施例においては、開口凹部
０〉の底部（７〉にステム（２）の上記突部（４）の頂
部平坦部（９）が当接し、外部よりの骨頭（１）にかか
る荷重をこの部分で負担することとなる。〈目〉は、リ
ング（６）の上端の膨出部であり、骨頭（１）における
円筒加工時の逃げ湧（ｌ２）内に突出してリング（６）
とともにステム（２）の開口凹部《３〉よりの脱出を防
止する。一方、平面において拡大する割溝（５）の両側
縁（ｌ３〉はくさび状となっているため、左右方向のス
テム（２）の回動に対してはそれぞれ左右側縁（ｌ３〉
の肉厚部がステム〈２）と骨頭（１）の間隙に喰い込み
、それらの相対的回動を阻止するものである。

上記側縁の肉厚部（１３）は、第７図のように端縁を内
方に折曲して肉厚部（！３〉に構成することができ、こ
のようにするときは、比較的安価に割溝（５）の側縁（
ｌ３）を肉厚部とするリング（６）が得られる。

第６図に示すものは、骨頭（１）の開口凹部（３）の底
部（７）を円弧状とし，骨頭（１）に外部より加えられ
る荷重を側方に分散し、これを骨頭（１）の端面（１４
）とステム（２）の円筒状突部（４）下方の鍔部（１０
）で支持して荷重を負担する形式のものであり、この場
合でも第１実施例と同様リング（６）を嵌着するステム
（２）の突部（４）が骨頭〈１）の開口凹部（３）内に
嵌合密着する。

これらの実施例は、上記構戊をもつので、ステム（２）
の欠円状円筒部にリング（６）を嵌着の上、リング（６
）の割溝（５）をステム（２）の欠円部（８）に位置さ
せ、骨頭（１）の開口凹部（３）に挿入する。この状態
で人体の体温とほぼ等しい温度すなわち３０〜４０℃に
なると、形状記憶合金は所定形状に拡大し、第３図（Ｕ
）に示す平面図となる。そして骨頭（１）の開口凹部（
３）の逃げ溝（１２〉内に拡大し、リング（６）を係止
して、ステム（２）の骨頭（１）よりの抜けを防止し、
相対的回動に対しては、割溝（５）の側縁のくさび状肉
厚部（ｌ３）が骨頭（ｌ）の開口凹部（３〉側面とステ
ム（２）の突部（４）の間隙に喰い込み、それぞれによ
り左右方向の回動を阻止するものである。

（発明の効果） 以上のとおりであるから、骨頭外部の荷重を骨頭開口凹
部の底部において外方より内部に働く圧縮応力として受
けることとなり、従来のテーパー嵌台型に比較して５倍
程度、強度を向上できるとともに上記開口凹部に引張残
留応力が生じないので信頼度が高くなり、強度の向上に
よりステムの挿入が深く、骨頭の開口凹部の底部の厚み
が薄いもので、外径が２２φ以下のものの製作が可能と
なり、その上、形状記憶合金によりリングを形戊する場
合では所定温度以下とすることにより容易に骨頭からス
テムの取り外しが可能となる優れた効果を持つものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の第１実施嗣の一部縦断面図、第２
図はステムの側面図、第３図（｛）．（旧はともに第２
図Ａ−Ａ断面図で（イ）は割溝の縮小時（Ｕ）はその拡
大時の横断平面図、第４図はステムの横断平面図、第５
図はリングの平面図、第６図は第２実施例の一部縦断面
図、第７図はリングの池の実施例を示する １・・・骨頭　２・・・ステム　３・・・開口凹部　４
・・・突部　５・・割湧　６・・・リング　７・・・開
口凹部の底部　８・・・欠円部　１０・・・鍔部　ｌ３
・・・割溝の側縁肉厚部 １４・・・骨頭端面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）．セラミック材よりなる骨頭に円筒状の開口凹部
   を形成し、これに嵌合する別体のステム部分を横断面欠
   円状に構成するとともに、前記開口凹部と横断面欠円状
   のステム部分との間隙に形状記憶合金よりなるリングを
   嵌着してなる人工骨頭。
2. （２）．リングは軸方向に割溝をステムの欠円部に位置
   させ、割溝両側縁を縁部に向かい肉厚のくさび状に形成
   してなる請求項（１）の人工骨頭。