JPH0315200A - 加速空胴及び環状型加速器並びにシンクロトロン加速の制御方法 - Google Patents

加速空胴及び環状型加速器並びにシンクロトロン加速の制御方法

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JPH0315200A
JPH0315200A JP6423490A JP6423490A JPH0315200A JP H0315200 A JPH0315200 A JP H0315200A JP 6423490 A JP6423490 A JP 6423490A JP 6423490 A JP6423490 A JP 6423490A JP H0315200 A JPH0315200 A JP H0315200A
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cavity
power
controlling
accelerator
magnetic field
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JP6423490A
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Junichi Hirota
淳一 廣田
Masatsugu Nishi
西 政嗣
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、荷電粒子の周回軌道をもつ環状型加速器に係
わり、特に安定して荷電粒子を低エネルギーから高エネ
ルギーまで加速する環状型加速器あるいは大電流を加速
するための高周波加速空胴などの加速装置に関する。
〔従来の技術〕
環状型加速器としては、シンクロトロン,蓄積リング等
がある.特に、シンクロトロンなどの前段加速器や蓄積
リングからなる工業用放射光発生装置は、半導体のサブ
ミクロン超微細加工光源としてのニーズは高いものがあ
る。工業用放射光発生装置は、一般的に、荷電j拉子を
発生し低エネルギーまで加速する線形加速器と低エネル
ギー荷電粒子をある所望のエネルギーまで高めるシンク
ロトロンと所望のエネルギーで荷電粒子を蓄積する蓄積
リングなどから構成されている。
工業用放射光発生装置は、半導体工場に設置できるよう
に占有面積の小さいこと、照射時間の短縮のため高輝度
(大電流)が得られることが望まれる。占有面積を小さ
くするためには、各要素機器を小型化することは勿論で
あるが、蓄積リングのみで荷電粒子を低エネルギーから
最終到達エネルギーまで安定してシンクロトロン加速で
きれば、中間装置であるシンクロトロンを除去でき、そ
の小型化の効果は大きいものとなる。荷電粒子は高周波
電源から高周波加速空胴によってエネルギーを付与され
て加速される。高周波加速空洞によって荷電粒子が安定
してシンクロトロン加速させるためには、後述するシン
クロトロン位相安定性(以下,単に位相安定性という)
を満足させなければならない。
上記の位相安定性は、第2の要望事項である大電流化に
も関係する。荷電粒子が高周波加速空胴を通過した時に
,その電流により電場が発生し、その電場により高周波
電源により発生する加速電圧とは逆位相の電圧(以下、
この電圧をビームによるビーム誘起電圧と呼ぶ)が生し
る。その結果荷電粒子に付与されるエネルギーが減少し
、荷電粒子は安定して周回軌道を描けなくなる。すなわ
ち荷電粒子は位相安定性を満足できなくなる。その影響
は、荷電粒子の集まり(ビーム)が多いほど、すなわち
電流が大きい程大きくなる。この影響を軽減するために
,高周波加速空胴のチューナーで高周波加速空胴内の共
振周波数を変化させる。
従って.大電流を安定して周回させるために、大きく共
振周波数を変化させる高周波加速空胴が必要である。以
下、高周波電源の発振周波数と高周波加速空胴の共振周
波数のずれをデチューン量と呼び、このずれを持たせる
ことをデチューンと呼ぶ。上記の共振周波数を変化させ
ることは、高周波電源の発振周波数は一定であるから、
デチューン量を変化させることに対応する。
従来、荷電粒子をシンクロトロン加速する方法は「高周
波加速空洞の特性J  (INS−TH−96,東京大
学原子核研究所,1975年a月18日)において論じ
られている。本従来技術は、高周波加速空洞への供給電
力である高周波電力のみを制御し、荷電粒子に対して常
に一定の加速電圧を与えるという方法が採られていた。
一方、高周波加速空胴については、アイ・イー・イー・
イー・パーティクル・アキセレレータ・コンファレンス
(1 9 8 7年)第王901頁から第1903頁(
IEEE Particle Accelerator
Conferennce(1 9.8 7)p. 1 
9 0 1〜1 9 0 3)において論じられている
。共振周波数を変えるためには、高周波加速空胴内部の
高周波磁界をチューナを構或する磁性体上に伝送する必
要がある.上記従来技術では、空胴内部の高周波磁界を
ループアンテナでとらえ、それを同軸伝送路で伝送して
いた。上記高周波加速空胴において、高周波磁界の補足
は同軸ケーブルで行っているが、この方法によればデチ
ューンの僅かな変化しか許容されない。この点は低電流
時は問題にならないが、大電流でデチューン量が大きく
なると問題となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来しられている上記2例のシステムは各々次の問題点
を有する。
第1のシステムの問題点は、必要以上に容量の大きな高
周波電源を必要とすることである。高周波電源の電力は
、高周波アンテナにより高周波加速空胴内に磁気的に結
合され、印加される.その結合度合を示す結合定数は、
荷電粒子のエネルギーや電流などに依存する。しかし、
従来技術では、結合定数を常に一定としているため、広
範囲のエネルギーに渡ったり、電流値が変わる時など一
定の結合定数では対応しきれず必ずしも高周波電源の電
力が効率的に高周波加速空胴に印加されていなかった。
言い換えれば、高周波加速空胴に必要な電力を与えるた
めには、印加効率を考えて必要以上の高周波電源が必要
であった。このことは荷電粒子のエネルギー状態が変化
するシンクロトロン加速時などに特にいえる。
また,大電流を常に安定してシンクロトロン加速できな
いことである。前述したように高周波加速空胴に大電流
を流すとビーム誘起電圧のために荷電粒子に供給するエ
ネルギーが減少する。この減少エネルギーを保障する分
だけ高周波電力の容量を増大するという単純なことでは
安定なシンクロトロン加速はできない. 第2のシステムにおいては、エネルギーは同軸伝送路で
伝送される。しかしながら、同軸伝送路上での高周波磁
界強度の減衰が大きく、デチューン量を大きくできない
従って本発明の第1の目的は、高周波電力を高周波加速
空胴に効率よく印加する手段を提供することにある。
本発明の第2の目的は、デチューン量を大きくとれる高
周波加速空胴を提供することにある。
本発明の第3の目的は、シンクロトロン加速を効率よく
できる環状加速器を提供することにある。
本発明の第4の目的は、大電流であっても常に位相安定
性を満足させる手段を具備するシンクロトロン機能を有
する環境加速器を提供することにある。
本発明の第5の目的は、大電流であっても常にシンクロ
トロン位相安定性を満足させながらシンクロトロン加速
する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の第1の目的は、高周波加速空胴の結合定数を変化
させる手段を設けることで達威される。
第2の目的は、高周波加速空洞のチューナに空胴内の磁
場と結合し、磁場における電力を抽出する少なくとも1
個以上の環状伝導体を設け、結合磁場を制御することで
達成される。
第3の目的は、シンクロトロン加速時に高周波加速空胴
の結合定数を変化させることで達成される。
第4の目的は、環状型加速器に高周波加速空洞の結合定
数とデチューン量あるいは高周波電力の少なくとも一方
を変化させる手段を設けることで達成される。
第5の目的は、高周波加速空胴の結合定数とデチューン
量あるいは高周波電力の少なくとも一方を後述する位相
安定条件を満足するように協調制御することで達成され
る。
〔作用〕
まず,本発明の第1の目的達成手段である高周波加速空
胴の結合定数を変化させる手段(結合定数変化手段)の
作用について説明する.高周波加速空胴のうち空胴内に
電力を押入する部分を電力結合器と呼ぶ。高周波加速空
胴内に如何に効率よく外部からの高周波電力を印加され
るかは、空胴内の磁気との結合度合を示す電力結合器の
結合定数によって決まる。結合定数を制御するためには
、環状型加速器の状態によって結合定数がどうあるべき
かをあらかじめ把握,するか、空胴から反射する反射電
力を検知することが重要である。反射電力は空胴内に印
加されない電力であり、反射電力を制御することにより
結合定数を制御可能となる.その制御は反射電力が実質
的に零を保持するように行うことが望ましい.空胴へ電
力を伝送するために,伝送装置は空胴と磁気的に結合し
ていなければならない.そして、その結合は空胴内の磁
場強度と電力結合器内の磁性体の透磁率の関係に影響さ
れる。本発明は電力結合内に磁性体を設け、前述の磁場
強度/透磁率の関係を制御して磁気的結合を変化させ、
その結果として結合定数を変化させるものである。以上
説明したように反射電力を小さくなるようにする制御で
きれば、効率よく電力を空胴内に伝送できる。
以下の説明において、空胴内に形成された高周波電力を
空胴電力と呼び、特に空胴電力が荷電粒子の加速に使わ
れたときを加速電力と呼ぶ。
また、シンクロトロン加速時に結合定数を制御し効率よ
く電力を空胴内に伝送できれば、少ない高周波電力で必
要な加速電圧を形成できるので、本発明の第3の目的で
あるシンクロトロン加速を効率よくできる環状加速器を
提供することができる。
次に、第2の目的を達成するための手段について述^る
。環状伝導体は結合した磁場を減衰させないことがわか
ったので、従来技術の同軸ケーブルの問題点はもはや存
在せず、広範囲に及ぶデチューン制御が可能となる。
電力の抽出は,環状伝導体と磁場との結合に影響する磁
性体によって制御されることが望ましい。
その磁性体に結合した電源は、磁性体の比透磁率を変化
させるように制御される.また、空胴内の電力を検出し
、デチューン制御を行うことも可能である。
最後に、第4,第5の目的を達或する手段の作用につい
て述べる。シンクロトロン加速が安定して行われるかど
うかは、後述するようにその時の結合定数,デチューン
量及び高周波加速空洞に供給される高周波電力に依存す
る。従って,従来技術のように単に高周波電力のみを制
御するのではなく、シンクロトロン位相安定性を満足す
るように結合定数と共にデチューン量あるいは高周波電
力の少なくとも一方を制御すれば、安定してシンクロト
ロン加速ができる。
〔実施例〕
第1図は、本発明における工業用放射光発生装置のl実
施例を示したものである。工業用放射光発生装置は、前
段加速器の線形加速器21.線形加速器21からのビー
ムを周回軌道6に入射する入射装置22、入射されたビ
ームにエネルギーを付与する高周波加速空胴1、ビーム
を周回させるためにビームの軌道を曲げる偏向磁石23
及びビームが径方向に発散しないようにビームを収束さ
せる複数の四極電磁石24から構或されている。
入射装置5より入射されたビームは、高周波加速空胴1
によりエネルギーを付与され,周回する毎にエネルギー
が高くなっていく。ビームは、偏向磁石 24により向きを変えた時に周回軌道6の接線方向に放
射光25を出力する。その放射光25は外部に取り出さ
れて半導体の焼付けに使用される。
検出器28は、荷電粒子の電流値などの特性値を検出す
るものであり,高周波加速空胴の制御に使われる。
次に高周波加速空胴(加速装置)の結合定数の重要性を
第2図を用いて説明する。
第2図は、高周波加速空胴↓の基本構成を示したもので
ある。高周波加速空胴は,一般的に高周波電力を印加す
る゛屯力結合器3とデチューン量を制御するチューナ5
及びビーム9が通過するビームホール12などから構或
されている。ビーム9は,ビームホールエ2を通る時に
加速間隙l3付近に発生した加速電圧V&により加速さ
れる.この加速電圧Vaは、高周波電源4より電力結合
器3の高周波アンテナ3工を介して空胴内11に印加さ
れた電力により形成される。従って、空胴内ll内に如
何に効率よく電力を印加されるかは、高周波アンテナ3
1と空胴1lとの磁気的な結合度合によって決まる.従
って,この結合度合を示す結合定数βを、例えば、空胴
内に印加されず電力結合器3に反射される反射電力が零
又はほぼ零になるように制御すれば最小又は最小に近い
高周波電力で必要な加速電圧を形成できる.尚18は空
胴壁である。
このように結合定数βは、高周波電源4からアンテナ3
1に供給される高周波電力とアンテナ3工がら空胴11
に供給される空胴電力間の関係を示す量である。
次に第3図を用いて,位相安定性とは何かを説明する。
第3図は、ビームホールl2の加速部121に発生する
加速電圧V&の時間的変化を示したものである。第1図
において、線形加速器21から入射されるビームの個々
の荷電粒子のエネルギーがI M e v以上になると
荷電粒子は光速に近くなり,その後いくら加速しても荷
電粒子の速度は,ほとんど変わらない6 1 M e 
v以上のエネルギーでは、荷電粒子は速度加速されず、
エネルギー加速される。一方、荷電粒子のエネルギーが
高くなってくると,偏向電磁石23が設置された偏向部
では、高エネルギーの荷電粒子程、径の大きく軌道を描
こうとする.従って、ビームを同じ軌道を持つ周回軌道
を描かせるためには,ビームエネルギーの増加とともに
、偏向部の求心力すなわち偏向部の磁場強度を強くする
必要がある。このように、ビームエネルギーの増加とと
もに、偏向部の磁場強度を強くして一定の周回軌道を描
かせることをシンクロトロン加速という。上述からIM
 e v以上の荷電粒子がシンクロトロン加速を受ける
と,ビーム中の各荷電粒子のエネルギーが同じならば,
各荷電粒子が軌道を周回する時間は,ほとんど変わらな
い。しかし,実際のビームでは荷電粒子のエネルギーに
は多少のばらつきがある.その結果上述したように高エ
ネルギーほど中心軌道の外側を通るので周回軌道6を一
周するのに高いエネルギーの荷電粒子程時間がかかり,
低エネルギーのもの程時間がかからなく加速部121に
差しかかる時間にばらつきがある.第3図において,時
間は左から右へと変化するので、偏向磁場と同期した、
言い換えればビームの平均エネルギーを持つ荷電粒子A
よりエネルギーの高い荷電粒子Bは、遅く到達するので
V&より低い加速電圧Vahで加速される。従って、荷
電粒子Bの付与されるエネルギーは、荷電粒子Aよりも
小さくなり、平均エネルギーのもつ荷電粒子Aに追いつ
こうとする。荷電粒子Aに追いついた時は、平均電荷エ
ネルギーよりも小さくなっている場合が多いので、さら
に早く周回する.早く周回すると加速電圧は高くなり今
度はだんだん遅く周回しようとする。
すなわち、多くの荷電粒子は、第3図のある位相の範囲
内でエネルギー振動(これをシンクロトロン振動という
)をしながら周回する。ここでいう、位相安定性の位相
とは、荷電粒子に対する加速電圧の位相(以下、加速位
相という)を言い、位相安定性とは、安定したシンクロ
トロン振動するために加速位相の性質をいい、その条件
を位相安定条件という.荷電粒子が減速されずに安定し
たシンクロトロン振動するためには、加相位相φが荷電
粒子が安定したエネルギー振動をする領域、すなわち,
加速位相φの基準点を時刻aとすれば、0)<φくnの
範囲に入ることが必要である.第4図は、第3図の加速
空洞電圧Vc、加速電圧VaとVc ,Vaを形戒する
高周波電源電圧Pg.ビームによる誘起電圧Vbとの関
係図を示した図である.加速電圧Vaは、第3図,第4
図より加速空IjJ1!圧Vc.加速位相φを用いて式
(2)で表現できる。
Va=Vccos φ        ・・・(1)空
胴内に発生する加速空胴電圧Vcは、デチューンの変化
に伴ってデチューン角4(デチューン量を位相変化に換
算したffi)だけ遅れて高周波加速空洞に発生するデ
チューン後の高周波電g電圧?.dとビーム誘起電圧V
baとのベクトル和で表現できる。V z a , V
 b aはデチューン前の高周波電源電圧Vtrとビー
ム誘起電圧V b rが作る直径○V z r y○V
brの円上にあるから、式(1)のVaはV z rと
V b rを用いて、式(2)で表現できる。
Va=Vzrcosψcos (θ+ψ)  VbrC
OS”ψ ・(2)ビームが存在する時の加速電圧は(
2)式のようになるが、この内、Vbrはシンクロトロ
ン振動しこともなって変化するため、実効的に位相安定
性に寄与しない。従って、(2)式のうち、■■,成分
のみが位相安定性を決定する。この時、位相安定条件O
くφくnは、d V a/ d t < Oと一致する
.デチューン前の高周波電源電圧と加速電圧との位相角
θは位相器(図示せず)などにより可変であり、d V
a/ d t < 0はdVa/dθく0と表現できる
。式(2)を式(3)に代入し、dVa/dO を計算
すると、位相安定条件は、 VgrCO9ψsin (θ+ψ)> O    ・(
3)となる。これを加速空胴電圧Vcの加速電圧Vaと
垂直な或分における関係式よりOを消去して整理すると
、式(4)を得る。
ioRSh  tanψ >−Vcsinφ・・・(4) 工+β l+tan2ψ ここで io :ビーム電流 Rsb:誘起電圧V,.,を発生させる等価抵抗( R
sh” Vbr/ i o)β :結合定数 ψ :デチューン角(デューン量Δf で決まる量) vc :加速空洞電圧 φ :加速位相 式(4)の右辺の加速空[!電圧Vcは、後述するよう
に高周波電力Pgによって決まる。従って、シンクロト
ロン加速の時は、加速電圧Vaは偏向電磁石23に発生
させる磁場の強度によって決まる値であるから、デチュ
ーン量Δf、結合定数β及び高周波電力Pgを変化させ
る手段を設けて、 3つの値を式(4)を満足するよう
に制御すれば、第3、第4の目的を達成できる。
以下、本発明を実施例により説明する。
本発明の第1から第5の目的を達成するために、高周波
加速空胴に結合定数変化手段と大きくデチューン量を変
化させる手段を有する工業用放射光発生装置の一実施例
を第1図,第5図乃至第9図を用いて説明する。
第工図は、前述した工業用放射光発生装置の構成を示し
たものである。第5図は,本発明の高周波加速空胴1の
一実施例を示す図で、第1図の紙面の上方から見た断面
図であり、第6図は第5図に示す高周波加速空胴工をビ
ームの進行方向から見た断面図である。高周波加速空胴
1は、大別して電力結合器3、高周波電g4、チューナ
5、高周波磁場が形成される空胴11及びビーム6(ビ
ーム6は多数の荷電粒子9によって形成される)が周回
するビームダクト12から構威される。空胴内11は、
第6図に示すように、真空ボンプ8によって,所定の真
空度に保持されるでいる。電力結合器3は,高周波アン
テナ31に流す高周波電流により空胴11に第5図,第
6図に示す高周波磁界14を形成することによって高周
波電力を印加する。第5図において○印は磁束が紙面を
下から上へ向かっていることを示し、■印は逆に紙面を
上から下へ向っていることを示している。この高周波磁
界14は、ビームダクト12に高周波加速電界15を形
成し、加速電圧Vaを生じさせる。この加速電圧Vaに
よりビーム9は加速され、エネルギーを高める。チュー
ナ5は,高周波磁界14との磁気的結合状態を変化させ
ることによって、空胴内11の高周波磁気の形状を変え
、空胴内の共振周波数すなわちデチューン量を変化させ
る. まず、最初に本発明の第lの目的である結合定数を変化
させる手段について第5図と第7図を用いて説明する。
第7図は結合定数を変化させる手段を有する電力結合器
3の一実施例の詳細図を示す図である。
電力結合器3は、その本体ケースである同軸伝送管34
、同軸伝送管34の中を通りー・端が空胴内11と磁気
的に結合できるループ構造を有する高周波アンテナ31
、高周波アンテナ31に流れる高周波電流により発生し
た高周波磁界を電力結合器バイアス装置32に引込むセ
ラミック窓33、電力結合器バイアス装1132及び反
射電力を測定する方向性結合器35から構成される.電
力結合器バイアス装置32は、電力用コイル321に流
す電流の大きさを変えることにより電力用磁性体322
上に発生させるバイアス磁場の強さを変化させ、セラミ
ック窓33から引き込まれる高周波磁界の強さを制御す
る4すなわち,バイアス磁場の強さを変え、前述の高周
波電流に形成される磁場に対する透磁率を変える。この
結果、高周波電流が影響を受け、高周波アンテナ3↓が
空胴内11と磁気的に結合するアンテナ部での高周波磁
界Hの強さを変えることができる。高周波加速空胴1と
高周波電源4との結合定数βは,式(5)で表現できる
βcc μoH”S ”          − (5
)ただしμ0:真空の透磁率 H :アンテナ部での高周波磁界の強さS :アンテナ
部の結合面積 式(5)は、結合定数βはアンテナ部での高周波磁界の
強さHとアンテナ部の結合面積Sを変えることによって
変化させることができることを示している。しかし、一
般的に荷電粒子が周回中は結合面積Sを変化させること
ができないから、電力用コイル321に流す電流の大き
さを変えることによって高周波磁界の強さを変え、結合
定数βを変える。例えば,方向性結合器35によって、
反射電力を測定し、その反射電力を零になるように結合
定数βを制御すれば、高周波電源4で形成した電力をす
べて高周波加速空胴内に印加できる.なお、71は方向
性結合器35により検出した反射電力用のアンプ、72
は電力用コイル321に電流を流す註動アンプである。
上記の制御はこれ等を介して、制御装置7で行なわれる
以上の説明によれば、高周波加速空洞の結合定数βを可
変にする手段を設けることで、高周波加速空胴内に高周
波電力を効率よく印加できる。
次に第2の目的であるデチューン量の大きくとれる高周
波加速空胴について第5図と第8図を用いて説明する。
第8図は、第5図に示すチューナ5の一実施例の詳細図
を示す図である。チューナ5は、空胴内11の高周波磁
界14と磁気的に結合する環状伝導体であるフラッパカ
ップリング51、フラッパカップリング5工に流れる高
周波電流によって,高周波磁界55をチューナバイアス
装置52に引込むセラミック窓53及びチューナバイア
ス装置52から構威されている。フラッパカップリング
5lは,中空の導体であり,チューナボート底板59に
固定されている. フラツパカップリングの動作をここで説明する。
フラツパカップリング51は磁場に作用したとき、加速
空胴内の高周波磁場との交差面積に比例した高周波電流
がフラツパカップリング51内を流れる。フランバカツ
プリング51内で、この高周波電流はチューナ5の磁性
体のところまで減衰なく伝送され、磁性体上に加速空胴
内の高周波磁場の強さとほぼ同じの高周波磁場を形戊す
る。もし伝送が減衰なく行われれば、高周波電流は磁性
体の?磁率等の変化によって大きな影響をうける。言い
替えれば、高周波加速空洞がら見たチューナ5の磁気的
インピーダンスは大きく変わる。この結果、高周波加速
空胴のリアクタンス成分が変わり、高周波加速空胴の共
振周波数が変化する。すなわち、デチューン量を広範囲
に渡って変化させることが可能となる。
第8図において、チューナバイアス装置52は基本的に
は、電力結合器バイアス装置32と同一構造を有してい
る。チューナバイアス装置52は、高周波領域で比透磁
率μ〉1なるチューナ用磁性体522と、チューン用磁
性体上522に、バイアス磁場Haを生成するチューナ
用コイル521及びチューナ用ヨーク523から構威さ
れる。チューナ用磁性体522上に発生するバイアス磁
場Haの大きさによって、チューナ用磁性体の比透磁率
μ,,が変わり、高周波磁界55のチューナ用磁性体5
22への通り易さが変わる。 この時のμ,■は、バイ
アス磁場HBより ttrt= 1 +4 rIMs/ HB     ・
=(6)ここで、Ms:チューナ用磁性体の飽和磁化と
表わすことができる。例えば、高周波磁界55が通りに
くくなるとフラッパカップリング上に流れる高周波電流
が流れにくくなる.高周波電流が流れにくいということ
は,フラッパカップリング5lと空胴内工1と磁気的結
合状態が悪くなる、言い換えればフラツパカップリング
5lと鎖交する空胴内11の高周波磁界が少なくなる。
このことは、空胴内11の磁場の形が変わる。空胴内1
1のS場の形が変ったことは,空胴内11のインダクタ
ンスLが変化したことを意味する。空胴内の共振周波数
fは、 fccJ「F         ・・・(7)ここで 
L:空胴内のインダクタンス C:空胴内のキャパシタンス となる。従って、チューナ用コイル521に流す電流を
変えることによ51チューナ用磁性体522の比透磁率
μrfが変わり、その結果の空胴内の共振周波数f、言
い換えればデチューン量Δfを変えることができる、デ
チューン量△fを、空洞の蓄積エネルギーをU、チュー
ナ用磁性体の比透磁率をμrz、チューナ用磁性体上の
高周波磁場をHc、共振周波数をf,真空の透磁率をμ
0とすると、ここで ΔV:チュー1ナ用磁性体の体積
と表わすことができる。
以上説明したことと式(8)よりデチューン量Δfを大
きくとるためには、空胴内の高周波磁界l4を減衰なく
、チューナ用磁性体522上に伝送することが重要とな
る。従来技術は、ループアンテナで捕えた高周波磁界1
4を同軸構造で伝送したため。高周波磁界強度は指数関
数的に滅衰(5,デチューン量Δfを大きくとれなかっ
た。一方、本発明では、空胴内のフランバカツブリング
で捕えた高周波磁界14を直接チューナ用磁性体L1:
.伝送できるだぬ、高周波磁界強度を減衰なく伝送でき
る.その結果、デチューン量を従来例に比べ少なくとも
2倍以上大きくとれる。また、式(8)は、従来の機械
的チューナで得t′:れるデチューン量のμrz倍の微
調量を得ることができることを示している、 また、フラツパカップリング51を冷却する必要がある
時は6フラッパカップリングを形成する中空の導体の中
を冷却材54を通すことが、冷却構造を非常に簡単にす
ることができる。
更に、本チューナには、超高真空中に可動部がないため
チューナの信頼性が増加する。本実施例では、簡単のた
め1本のフラツパカップリングとしたが,第9図に示す
ように複数本又は角度を変えて重ね合わせたものでもよ
い。
以上、述へたように本発明によれば、空胴内との高周波
磁界との結合をフラツパカップリングで行なうことでデ
チューン量を少なくとも2倍以上大きくとれる.また、
フラツパカップリングを中空の導体で形成することによ
り、冷却構造を簡単にすることができる。
次に,第3の目的であるンクロトロン加速を効率よくで
きる環状加速器,及び第4、第5の目的である常にシン
クロトロン位相安定性を満足させながらシンクロトロン
加速する方法について、第1図及び第5図を用いて説明
する。
入射装置22から入射さわ六、低エネルギーの大電流の
ビームを高エネルギーまで安定してシンクロトロン加速
する場合を例として説明する。シンクロトロン加速では
,ビームのエネルギーに応じて偏向磁石23により偏向
磁場の磁束Bを変える。
実際の運転では、偏向磁場の磁束B (t)の運転計画
が立てられ.デチューン量等はB(t’)に、同期して
制御される2すなわち、ある時刻toにおいて偏向磁場
B(t.o)が与えられると、ビーム6が周同軌道で周
回するように、ビーム6が周回中に失う放射光エネルギ
ーE1oSSを考慮して加速に必要な加速電圧va(t
o)を決める。加速電圧Va(t )は,計測すること
が難しいので、加速電圧VaD)を実現する加速空胴電
圧■。(1)と加速位相φD)を決める6第5図では,
加速空胴電圧VC(t )を測定用ループアンテナl6
で測定する。加速位相φ(1)を測定できないが、測定
できなくとも、加速空胴電圧VC(t )を決めれば,
自ずと加速位相φ(1)を満足するようにビームは周回
する。その理由を第4図を用いて説明する.ビームに必
要な加速電圧はVaであり、その時に設定した加速空洞
電圧はVcであるとする。そうすると加速空胴電圧が点
Aの時で加速された荷電粒子が中心周回軌道を描く.そ
れよりも低い加速電圧Vahで加速された荷電粒子は、
言い換えれば早い時刻に低エネルギーで加速された荷電
粒子は、作用のところで述べたように周回軌道の内側を
通るので,次に高周波高速空胴lにきた時は、点Aで加
速された荷電粒子に追いつくようになる。結局、荷電粒
子は点Aを中心にシンクロトロン振動をし、ビームは平
均的に見れば加速位相φで加速されることになる。従っ
て、加速空胴電圧Vcを偏向磁場B (t)に同期した
Vc(t)に設定し、高周波加速空胴の制御変数を制御
する。具体的には、加速空胴電圧Vc(t)、加速位相
φ(1)は既知であるから、位相安定条件である不等式
(4)を満足するようにその左辺の制御変数である結合
定数βとデチューン角ψを制御すれば、常に安定したシ
ンクロトロン加速を実現できることになる。
この時の高周波電源4から出力すべき高周波電力pg(
t)は、式(9)で求めることができる。
+ (Sinφ(t) + a (t)cosψ(t)
Sinψ(t)円・・・(9) 従って、偏向磁場B (t)をどのように立ち上げるか
のシンクロトロン加速条件を設定すれば、偏向磁場B 
(t)に従い、加速空胴電圧Vc(t)、加速位相φ(
1)が決まり、Vc( t ) r φ(1)が決まれ
ば、不等式(4)を満足するようにデチューン角ψ(t
)(デチューン量Δf(t))、結合定数β(1)を決
め、式(9)より高周波電力P6を求め,高周波電源4
、電力結合器3及びチューナ5を制御すれば、常に安定
したシンクロトロン加速を実現できる。上記の制御は制
御装置7で実施する。電力結合器3の結合定数を変化さ
せる手段、チューナ5のデチューン量Δfを変化させる
手段について,既に述べた方法で行う。
以上述べた方法は、結合定数β、デチューン量Δf及び
高周波電力P5の3つとも制御する方法である。しかし
、場合によっては上記3つの変数をすべて制御しなくて
も済む場合がある。第10図は少なくとも結合定数を一
定にした場合の例を示したものであり、500mAの蓄
積電流であるビーム電流1。のエネルギーを15Mev
がら600Mevまでシンクロトロン加速する例である
。同図において、例えば3 0 0 Mevの示す線の
うち実線は位相安定化条件を満足するデチューン量と高
周波電力との関係を示し、破線は位相安定化条件を満足
しないデチューン量と高周波電力との関係を示す。そこ
で、各々のエネルギーにおいて実線間を結ぶように制御
すればエネルギーが15Mevから6 0 0 Mev
まで安定してシンクロトロン加速できる。典型的なパタ
ーンをA.B.Cに示す。パターンAはデチューン量と
高周波電力を共に制御する方法である。パターンBは高
周波電力を一定にしてデチューン量を制御する方法であ
る。パターンCは最初デチューン量を一定にし高周波電
力を制御し、その後逆に高周波電力を一定にしデチュー
ン量を制御する方法である。第10図では結合定数を一
定にした例であるが、場合によっては高周波電力又はデ
チューン量を一定にしてその他の2つの変数を制御する
ことも可能である。
これまで述べたシンクロトロン加速の方法は、不等式(
4)を満足するように結合定数β,デチューン角ψを制
御するようにしたが,式(9)で求まる高周波電力を最
小に制御しているとは必ずしも補償できない。この点を
解決する方法を以下に述べる。
高周波電力を最小にして制御するためには,電力結合器
3の高周波アンテナ3l上に伝送した電力をすべて空胴
内に印加し、かつ所望の加速空洞電圧となるように制御
すればよい。高周波アンテナ31上に伝送し高周波電力
をすべて空胴内に印加することは、反射電力をなくする
ことである。
このことについては、既に述べた。一方、所望の加速空
胴電圧Vcを得るために次の様にする。加速空胴電圧V
cは、結合定数βが決まれば、デチューン量Δfと高周
波電力Pgによって決まる。
従って、測定ループアンテナ16により実際の加速空胴
電圧V e rを測定し、目標となる所望の加速空胴電
圧Vcpになるようにデチューン量Δfと高周波電圧P
6とを制御する。この結果、デチューン量Δfと高周波
電力P6は、例えば、高周波電力P5が大きくなれば,
デチューン量Δfがそれを償うように変化し、デチュー
ン量Δfが変化すればそれを補うように高周波電力P5
が変化する.すなわち互いに補完しながらシーソの様に
制御されることになる。このことは、高周波電力Pgか
らみれば、デチューン量Δfの変化に対して最小になる
ように制御されていることになる。
上記の方法が常に位相安定条件を満足していることを示
す。高周波電力P1が結合定数β,デチューン量(デチ
ューン角ψ)で最小に制御されていることは、結合定数
β、デチューン角ψがa2Pg/a ψ・a β=O 
     −(10)の関係を濶足しながら制御されて
いることを示す。
ここで、aPg/aψ=Oよリ を得る。式(11)を位相安定化条件の不等式(4)に
代入して整理すると、位相安定化条件は,β>Pb/P
C−1        −(12)ここで P b= 
i oVa :ビーム消費電力P c= Vc2/ R
sh :空胴壁損失電力トナル。式(11)ヲ式(9)
ニ代入シ、a2Pt/aψ・aβ=0を求め、Pb,P
cで表現すると、β=Pb/Pcl         
・・・(l3)を得る。式(13)は、不等式(12)
を常に満足するので、このことは、結合定数βとデチュ
ーン量がΔfで高周波電力を最小に制御すれば、常に安
定したシンクロトロン加速をすることができることを意
味している。
以上,説明したように、結合安定βとデチューン量Δf
を位相安定化条件不等式(9)を満足する?うに、又は
高周波電力を最小になるように制御すれば、常に安定し
たシンクロトロン加速を実現することができる。また、
最小の電力で効率よくシンクロトロン加速することがで
きる。
次に第2の目的であるデチューン量を大きくとれる高周
波加速空洞の第二の実施例を第11図を用いて説明する
式(8)を見れば、デチューン量Δfは、チューナ用磁
性体522の透磁率μ,lの変わりに、チューナ用磁性
体上の磁場の強さHbを変えることでも実現できる。本
実施例は、フラッパカップリング51の角度を変える手
段を設けチューナ用磁性体上の高周波磁場の強さHbを
変える例を示している。フラツパカップリング5lの角
度が変れば空胴内11の高周波磁場工4と鎖交する面積
が変わり、チューナ用磁性体上に導入される高周波磁場
55の強さHbを変化させることができる。フラツパカ
ップリングの回転角度θ■をフラツバカップリングが紙
面と平行な時の角度を零とすれば、チューナ用磁性体上
に導入される高周波磁場55の強さH1は、式(14)
となる。
Hb= Hbocos” e z       − (
14)ただし、Hbo:θ1=O の時に高周波磁場5
5の強さ フラツパカップリングの角度制御は、制御装置7によっ
て、角度検出器511により実際の角度を監視しなから
モータ512を陳動することで実現できる。なお、51
3はモータ陣動用アンプである。
以上、説明したように、本実施例においてもフラツパカ
ップリングを用いその角度を変えることで、デチューン
量の大きくとれる高周波加速空胴を提供できる。
第12図は、空胴内の高周波電界でデチューン量を大き
くとれるようにした高周波加速空洞の第三の実施例を示
す。
通常、高周波加速空胴にはビームの進行方向と垂直な方
向に高周波磁界が発生し、ビームの進行方向と同方向に
高周波磁界が発生する。従って,第12図に示すよう高
周波加速空洞の測面にチューナ5を設ける。この時のチ
ューナ5の構或は、第8図と基本的に同じである。しか
し、高周波電界とフランバカツプリングの結合をよくす
るために、フラツパカップリングのループ面積を小さく
する。この結果,第8図と同様に,フラツパカップリン
グ5{上に高周波電流が流れ、チューン用磁性体521
上に高周波磁界を減衰なく伝送することができ、デチュ
ーン量Δfを大きくとれる。
以上、説明したように、空胴内の高周波電界とフランバ
カツプリングと結合させることで、デチューン量の大き
くとれる高周波加速空胴を提供できる。
チューナの機能を兼備した電力結合器を持つ高周波加速
空胴の例を第13図を用いて説明する。
今までの実施例で示してきたように高周波加速空胴のデ
チューン量及び高周波アンテナの結合定数は、空胴内の
各部位の高周波磁界の強さを変えることシこより制御す
ることができる。従って、デチューン量と結合定数を一
箇所で制御する。本実施例の基本的な構造は、第7図と
全く同じである。
第7図と異なる点は、バイアス磁場の制御方法である。
本実施例の制御方法は、例えば以下の様にする。方向性
結合器35から得られ反射電力によって結合定数を変化
させるために電力用コイルに流す電流をI とし、所望
の加速空胴電圧V。,β と測定用ループアンテナ16によって検出される実際の
加速空胴電圧V e rの差によってデチューン量Δf
を変化させるために電力用コイルに流す電の電力用コイ
ルに流す電流■は,式(15)で決まる。
従って、重み定数を不等式(9)の位相安定条件を満足
するように定めることにより、結合定数βとデチューン
量Δfを,調和をとりながら制御できる。これらの制御
は、制御装置7によって実施する。
以上説明した通り、本実施例によれば、電力結合器にチ
ューナの機能を具備することで、高周波加速空胴の構造
を簡単にするとともに、位相安定性を常に確保できる。
以上の実施例では、主にシンクロトロン機能を持つ環状
加速器について説明したきが、本発明は蓄積機能のみを
有する蓄積リングにも使える。この秤の蓄積リングでは
、ビームはエネルギーが一定の状態で蓄積される。蓄積
リングに入射される荷電粒子の数すなわち′准流値が変
化しその値が大きくなると、シンクロトロン加速同様に
加速電圧を減少させるビーム誘起電圧が発生するので、
入射された荷電粒子が安定して周回できるように高周波
加速空胴を制御する必要がある。このことは、シンクロ
トロン加速機能を有する環状型加速器において線形加速
器等から荷電粒子を入射する入射時でも同様である。入
射時においては、一般的に荷電粒子のエネルギーが一定
に保持されるように高周波加速空胴を制御する。この場
合、@流値に対応して結合定数,デチューン量、高周波
電力のうち少なくとも一つを制御する。電流値が小さい
場合は、加速電圧を減少させるビーム誘起電圧が小さい
ので高周波加速空胴を制御しなくてもよい。
電流値が大きくなるとその変化に合わせて、高周波加速
空胴の制御が必要である。高周波加速空胴の制御をデチ
ューン量で行うとすれば,電流値の変化が大きな場合に
はデチューン量の大きな高周波加速空胴が必要となる。
また、結合定数を変えて、反射電力を少なくし空胴内に
効率よく入射することは、どんな環状形加速器にも有効
な手段である。
また,以上の説明において、制御装置7はl台としたが
、高周波加速空胴,高周波電源などに分散させて設けて
もよい。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構或されているので,以
下に記載する効果を奏する。
高周波加速空洞の結合定数を変化させる手段を設けるこ
とで,高周波電力を高周波加速空胴内に効率よく印加で
きる。
また、高周波加速空胴内のチューナにその磁性体上に磁
界を生成させる部分がループ状をしているフランバカッ
プリングを設けることでデチューン量の大きくとれる高
周波加速空胴を提供できる。
また、高周波加速空胴のチューナに、その磁性体のバイ
アス磁場を変えるコイルを設け、その電流を変えること
でデチューン量を大きくとれ、信頼性の高い高周波加速
空胴を提供できる。
さらに、高周波加速空胴のチューナにフラッパカップリ
ングとそのフラツパカップリングをチューン用磁性体に
対して回転させる手段とを設け,その回転角を変えるこ
とでデチューン量の大きくとれる高周波加速空胴を提供
できる。
また、空胴内の加速空胴電圧と高周波電力の反射、電力
を測定し、それらが結合定数とデチューン量に寄与する
割合を適切に配することにより、チューナを兼備した電
力結合器を有する構造の簡単な高周波加速空胴を提供で
きる. また、高周波加速空胴に結合定数を変化させる手段を有
する電力結合器とデチューン量を大きく変化させる手段
を有するチューナを設け、大電流であっても常に位相安
定性を満足させる手段を具備するシンクロトロン機能を
有する環状加速器を提供できる。
さらに、高周波加速空胴の結合定数とデチューン量又は
高周波電力の少なくとも一方をシンクロトロン位相安定
条件を満足させるように協調制御することで常に安定し
たシンクロトロン加速することができる。
また,高周波加速空洞の結合定数とデチューン量を高周
波電力が最小にするように制御することで、常に安定し
たシンクロトロン加速をすることができる。
最後に、シンクロトロン加速時に高周波加速空胴の結合
定数を制御することで、効率のよいシンクロトロン加速
をすることができる。
【図面の簡単な説明】
第l図は本発明における工業用放射光発生装置の一実施
例を示した図,第2図は高周波加速空胴の作用を示す図
、第3図は位相安定性を示す説明図、第4図は加速空胴
電圧,加速電圧とデチューン前後における高周波電源電
圧,ビームによる誘起電圧との関係を示した図、第5図
は本発明の高周波加速空胴の一実施例を示した図、第6
図は第5図に示す高周波加速空胴をビームの進行方向か
ら見た断面図、第7図は結合定数を変化させる電力結合
器の一実施例を示す図、第8図はチューナの一実施例を
示す図、第9図はフラッパカップリングの他の実施例を
示す図、第10図はシンクロトロン加速のパターン例を
示す図、第1王図はチューナの第二の実施例を示す図、
第12図は高周波電界との結合によってデチューン量を
変えるチューナの実施例を示す図,第13図はチューナ
の機能を兼備えた電力結合器を有する高周波加速空胴の
一実施例を示す図である。 1・・・高周波加速空胴、3・・・電力結合器、4・・
・高周波電源、5・・・チューナ、6・・・荷電粒子,
7・・・制御装置、9・・・ビーム、11・・・空胴内
、12・・・ビームホール、l4・・・高胴内高周波磁
界,16・・・測定用ループアンテナ、3l・・・高周
波アンテナ、32・・・電力用バイアス装置、35・・
・方向性結合器、51・・・フラツバカップリング,5
2・・・チューナ用バイアス装置、321・・・電力用
磁性体,521・・・チュ第2図 第 3 図 第 4 図 第 6 図 8・・・・・・真空ポンプ 14・・・空胴内高周波磁界 15・・・−・空胴内高周波電界 第 8 図 14.55・・・・・・高周波磁界 18・・・・・・加速空胴壁 51・・・・・・フラツパカップリング52・・・・・
・バイアスヨーク 63・・・・・・セラミック窓 54・・・・・・冷却材 521・・・・・・バイアスコイル 522・・・・・磁性体 第 9 図 第 11 図 第 10 図 蓄積電流=600mA 0.0 100.0 200.0 ダ旧.0 aoo.o ヌカ.0 デチューン量(KH2) 第 12 図 521

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、荷電
    粒子のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように前
    記電源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段で
    あって、前記高周波電力と前記空胴電力との間の結合定
    数を有する伝送手段と、前記荷電粒子が前記空胴に存在
    中に前記結合定数を制御するように前記伝送手段を制御
    する制御手段とを有することを特徴とする荷電粒子の加
    速装置。 2、前記伝送手段は反射電力も発生可能であり、前記制
    御手段は前記反射電力を制御するように前記結合定数を
    制御することを特徴とする請求項1の荷電粒子の加速装
    置。 3、前記制御手段は前記反射電力が実質的に零となるよ
    うに前記結合定数を制御することを特徴とする請求項2
    の荷電粒子の加速装置。 4、前記伝送手段は、前記空胴と磁気的に結合され、前
    記制御手段は前記磁場強度変化させ、それによって前記
    伝送手段と前記空胴との磁気的結合を変化させることを
    特徴とする請求項1の荷電粒子の加速装置。 5、前記伝送手段は前記空胴に磁気的に結合され、前記
    制御手段は、バイアス電流に依存して前記伝送手段と前
    記空胴との磁気的結合にバイアスを加えるバイアス手段
    と前記伝送手段と前記空胴との磁気的結合を制御するよ
    うに前記バイアス電流を制御する電流制御手段とを有す
    ることを特徴とする請求項1の荷電粒子の加速装置。 6、前記バイアス手段は少なくとも一つの磁性体と、前
    記伝送手段に作用してバイアス磁場を発生するように前
    記少なくとも一つの磁性体に作用する少なくとも一つの
    コイルとを有することを特徴とする請求項5の荷電粒子
    の加速装置。 7、前記バイアス手段は前記空胴に結合され、前記電流
    制御手段は前記高周波電力に関連して前記空胴電力のデ
    チューン量を制御するように前記バイアス手段を制御す
    ることを特徴とする請求項5の荷電粒子の加速装置。 8、前記高周波電力に関連して前記空胴電力のデチュー
    ン量を制御するデチューン制御手段を更に有することを
    特徴とする請求項1の荷電粒子の加速装置。 9、前記空胴電力は前記空胴内に磁場を形成し、前記デ
    チューン制御手段は前記磁場と結合し前記磁場から電力
    を抽出するための少なくとも一つの環状伝導体を有し、
    前記少なくとも一つの環状伝導体によって前記磁場から
    の電力の抽出制御する手段を有することを特徴とする請
    求項1の荷電粒子の加速装置。 10、前記少なくとも一つの環状伝導体は中空であるこ
    とを特徴とする請求項9の荷電粒子の加速装置。 11、前記高周波電力に関連して前記空胴電力のデチュ
    ーン量を検出し、前記デチューン制御手段に出力を発生
    させる手段を更に有することを特徴とする請求項9の荷
    電粒子の加速装置。 12、前記磁場から電力の抽出を制御する手段は、前記
    少なくとも一つの環状伝導体と前記磁場との結合に影響
    を及ぼす磁性体、前記磁性体に接続された電源及び前記
    少なくとも一つの環状伝導体に及ぼす前記磁性体の比透
    磁率を変化させるように前記電源を制御する手段を有す
    ることを特徴とする請求項9の荷電粒子の加速装置。 13、加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、荷
    電粒子のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように
    前記電源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段
    であって、前記空胴内の磁場との結合面積と磁場強度に
    依存して前記空胴と磁気的に結合され、前記高周波電力
    と前記空胴電力との間の結合定数を有する伝送手段と、
    前記結合定数を制御するように前記伝送手段を制御する
    制御手段であって、前記磁場強度変化させることによっ
    て前記伝送手段と前記空胴との磁気的結合を変化させる
    ことを制御手段とを有する荷電粒子の加速装置。 14、加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、荷
    電粒子のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように
    前記電源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段
    であって、反射電力も発生可能な伝送手段と、前記荷電
    粒子が前記空胴に存在中に前記反射電力を制御するよう
    に前記伝送手段を制御することを特徴とする荷電粒子の
    加速装置。 15、加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、前
    記空胴内の磁場との結合面積と磁場強度/透磁率の関係
    に依存して前記空胴と磁気的に結合し、荷電粒子のエネ
    ルギー制御用の空胴電力を発生するように前記電源から
    空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段と、前記伝送
    手段と前記空胴との磁気的結合が変化するように前記磁
    場強度/透磁率の関係を変化させる手段を有することを
    特徴とする荷電粒子の加速装置。 16、加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、前
    記空胴と磁気的に結合し、前記電源から前記空胴に前記
    高周波電力を伝送する伝送手段と、バイアス電流に依存
    して前記伝送手段と前記空胴との磁気的結合にバイアス
    を供給するバイアス手段と、前記伝送手段と前記空胴と
    の磁気的結合を制御するように前記バイアス電流を制御
    する電流制御手段とを有することを特徴とする荷電粒子
    の加速装置。 17、加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、荷
    電粒子にエネルギーを付与する空胴電力を発生するよう
    に前記電源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手
    段と、バイアス電流に依存して前記空胴にバイアスを供
    給するバイアス手段と、前記高周波電力の発信周波数と
    前記空胴電力の共振周波数との間のデチューンを制御す
    るように前記バイアス電流を制御する電流制御手段とを
    有することを特徴とする荷電粒子の加速装置。 18、前記バイアス手段は少なくとも一つの磁性体と、
    バイアス磁場を発生させるように前記少なくとも一つの
    磁性体に作用する少なくとも一つのコイルとを有するこ
    とを特徴とする請求項17の荷電粒子の加速装置。 19、高周波電力を伝送する伝送手段と、前記伝送手段
    を制御するバイアス手段であって、前記伝送手段からの
    前記高周波電力の伝送に影響するように前記伝送手段に
    作用するバイアス磁場を発生させるバイアス手段と、前
    記バイアス磁場を制御するように前記バイアス手段を制
    御し、それによって前記高周波電力の前記伝送を制御す
    るバイアス制御手段とを有することを特徴とする荷電粒
    子加速装置の電力結合器。 20、前記バイアス手段は少なくとも一つの磁性体と、
    前記伝送手段に作用してバイアス磁場を発生させるよう
    に前記少なくとも一つの磁性体に作用する少なくとも一
    つのコイルとを有することを特徴とする請求項19の荷
    電粒子加速装置の電力結合器。 21、加速空胴、荷電粒子のエネルギー制御用の空胴電
    力を前記空胴内に発生するように前記空胴に高周波電力
    を供給する手段であって、前記空胴電力は前記空胴内に
    磁場を発生させる手段と、前記高周波電力の発信周波数
    と前記空胴電力の共振周波数のデチューンを制御する制
    御手段であって、前記空胴内の前記磁場と結合し、前記
    磁場から電力を抽出するための少なくとも一つの環状伝
    導体を前記空胴内に含み、前記少なくと一つの環状伝導
    体によって前記磁場からの電力の抽出を制御する手段と
    を具備する制御手段とを有することを特徴とする荷電粒
    子の加速装置。 22、前記少なくとも一つの環状伝導体は中空であるこ
    とを特徴とする請求項21の荷電粒子の加速装置。 23、前記高周波電力に関連して前記空胴電力のデチュ
    ーンを検出し、前記デチューン制御手段に出力を発生さ
    せる手段を更に有することを特徴とする請求項21の荷
    電粒子の加速装置。 24、前記磁場から電力の抽出を制御する手段は、前記
    少なくとも一つの環状伝導体と前記磁場との結合に影響
    を及ぼす磁性体、前記磁性体に接続された電源及び前記
    磁性体の比透磁率を変化させるように前記電源を制御す
    る手段を有することを特徴とする請求項21の荷電粒子
    の加速装置。 25、前記磁場から電力の抽出を制御する手段は。 前記少なくとも一つの環状伝導体と前記磁場との交差角
    度を変える手段を有することを特徴とする請求項21の
    荷電粒子の加速装置。 26、加速空胴、荷電粒子のエネルギー制御用の空胴電
    力を前記空胴内に発生するように前記空胴に高周波電力
    を供給する手段であって、前記空胴電力は前記空胴内に
    磁場を発生させる手段と、前記空胴内の前記磁場と結合
    し、前記磁場から電力を抽出し前記抽出した電力を減衰
    することなく伝送する電力抽出伝送体と、前記高周波電
    力の発信周波数と前記空胴電力の共振周波数のデチュー
    ンを制御する制御手段であって、前抽出電力伝送体によ
    って前記磁場からの電力の抽出を制御する手段とを具備
    する制御手段とを有することを特徴とする荷電粒子の加
    速装置。 27、前記磁場から電力の抽出を制御する手段は、伝送
    する電力抽出伝送体と前記磁場との結合に影響を及ぼす
    磁性体、前記磁性体に接続された電源及び前記磁性体の
    比透磁率を変化させるように前記電源を制御する手段を
    有することを特徴とする請求項26の荷電粒子の加速装
    置。 28、前記電力抽出伝送体には、磁性体と前記磁性体に
    バイアス磁場を発生させる少なくとも一つのコイルを有
    し、前記電源は前記少なくとも一つのコイルに接続され
    、前記電源を制御する手段は前記少なくとも一つのコイ
    ルに流す電流を制御することを特徴とする請求項26の
    荷電粒子の加速装置。 29、磁場から電力を抽出するように前記磁場と結合す
    る少なくとも一つの環状伝導体と、前記少なくとも一つ
    の環状伝導体と前記磁場の結合に影響を及ぼす磁性体と
    、前記磁性体に接続された電源と、前記少なくとも一つ
    の環状伝導体に及ぼす前記磁性体の比透磁率を変化させ
    るように前記電源を制御する手段とを有することを特徴
    とするデチューン制御装置。 30、前記少なくとも一つの環状伝導体は中空であるこ
    とを特徴とする請求項29のデチューン制御装置。 31、荷電粒子のビーム閉軌道を決める多数の磁石と前
    記ビームのエネルギーを制御するために前記閉軌道に設
    けられた少なくとも一つの加速装置を有する環状型加速
    器であって、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、前記荷電
    粒子のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように前
    記電源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段で
    あって、前記高周波電力と前記空胴電力間の結合定数を
    有する伝送手段と、前記荷電粒子が前記閉軌道を周回中
    に前記結合定数を制御するように前記伝送手段を制御す
    る制御手段を有することを特徴とする環状型加速器。 32、荷電粒子のビーム閉軌道を決める多数の磁石と前
    記ビームのエネルギーを制御するために前記閉軌道に設
    けられた少なくとも一つの加速装置を有する環状型加速
    器であつて、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、前記荷電
    粒子のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように前
    記電源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段で
    あつて、反射電力も発生可能な伝送手段と、前記荷電粒
    子が前記閉軌道を周回中に前記反射電力を制御するよう
    に前記伝送手段を制御する制御手段を有することを特徴
    とする環状型加速器。33、荷電粒子のビーム閉軌道を
    決める多数の磁石と前記ビームのエネルギーを制御する
    ために前記閉軌道に設けられた少なくとも一つの加速装
    置を有する環状型加速器であって、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、前記空胴
    内の磁場との結合面積と磁場強度/透磁率の関係に依存
    して前記空胴と磁気的に結合し、前記荷電粒子のエネル
    ギー制御用の空洞電力を発生するように前記電源から空
    胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段と、前記伝送手
    段と前記空胴との磁気的結合が変化するように前記磁場
    強度/透磁率の関係を変化させる手段を有することを特
    徴とする環状型加速器。 34、荷電粒子のビーム閉軌道を決める偏向磁石と前記
    ビームのエネルギーを制御するために前記閉軌道に設け
    られた少なくとも一つの加速装置を有する環状型加速器
    であって、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、前記空胴
    と磁気的に結合し、前記電源から前記空胴に高周波電力
    を伝送する伝送手段、バイアス電流に依存して前記伝送
    手段と前記空胴との磁気的結合にバイアスを供給するバ
    イアス手段と、前記伝送手段と前記空胴との磁気的結合
    を制御するように前記バイアス電流を制御する電流制御
    手段とを有することを特徴とする環状型加速器。 35、荷電粒子のビーム閉軌道を決める多数の磁石と前
    記ビームのエネルギーを制御するために前記閉軌道に設
    けられた少なくとも一つの加速装置を有する環状型加速
    器であって、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源 と、荷電粒子のエネルギー制御用の空胴電力を発生する
    ように前記電源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝
    送手段と、バイアス電流に依存して前記空胴にバイアス
    を供給するバイアス手段と、前記高周波電力の発信周波
    数と前記空胴電力の共振周波数との間のデチューンを制
    御するように前記バイアス電流を制御する電流制御手段
    とを有することを特徴とする環状型加速器。 36、荷電粒子のビーム閉軌道を決める多数の磁石と前
    記ビームのエネルギーを制御するために前記閉軌道に設
    けられた少なくとも一つの加速装置を有する環状型加速
    器であって、前記加速装置は、 加速空胴と、荷電粒子のエネルギー制御用の空胴電力を
    発生するように前記電源から空胴に前記高周波電力を供
    給する手段であって、前記空胴電力は前記空胴内に磁場
    を発生させる手段と、前記高周波電力の発信周波数と前
    記空胴電力の共振周波数のデチューンを制御する制御手
    段であって、前記空胴の電力を抽出するための少なくと
    も一つの環状伝導体を前記空胴内に設け、前記少なくと
    も一つの環状伝導体によって前記磁場からの電力の抽出
    を制御するとを具備する制御手段とを有することを特徴
    とする環状型加速器。 37、加速空胴を用いて荷電粒子のビームをシンクロト
    ロン加速する制御方法において、前記ビームを加速する
    ように前記加速装置に高周波電力を供給し、ビームに対
    する高周波電力のデチューンを制御し、ビームに対する
    高周波電力の結合定数を制御し、前記デチューンの制御
    及び結合定数の制御は前記高周波電力の供給と同時で有
    ることを特徴とするシンクロトロン加速する制御方法。 38、加速空胴を用いて荷電粒子のビームをシンクロト
    ロン加速する制御方法において、前記ビームを加速する
    ように前記加速装置に高周波電力を供給するステップ、
    前記高周波電力を制御するステップ、前記ビームの前記
    高周波電力の結合定数を制御するステップを有すること
    を特徴とするシンクロトロン加速する制御方法。 39、電粒子がビームを形成するように前記荷電粒子の
    閉軌道に荷電粒子を入射するステップ、ビームが多数の
    荷電粒子で形成されるように前記入射ステップを多数繰
    り返すステップ、高周波電力と前記ビームの加速電力と
    の周波数差で決まるデチューン量を制御するステップを
    有することを特徴とする環状型加速器の制御方法。 40、前記デチューン量を制御するステップは、前記荷
    電粒子を入射するステップに先立ってプリプログロム化
    されていることを特徴とする請求項39の環状型加速器
    の制御方法。 41、前記入射ステップを繰り返し毎でデチューンを検
    出するステップと、前記検出されたデチューンに基づい
    てデチューン制御するステップを更に有することを特徴
    とする請求項39の環状型加速器の制御方法。 42、荷電粒子がビームを形成するように環状型加速器
    に荷電粒子を入射するステップ、ビームが多数の荷電粒
    子で形成されるように入射ステップを繰り返すステップ
    、ビームに対する高周波電力を制御するステップを有す
    ることを特徴とする環状型加速器の制御方法。 43、前段加速器から荷電粒子を閉軌道に入射させ、前
    記荷電粒子を前記ビームのエネルギーを制御するために
    前記閉軌道に設けられた少なくとも一つの加速装置を有
    する環状型加速器であって、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、荷電粒子
    のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように前記電
    源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段であっ
    て、前記高周波電力と前記空胴電力との間の結合定数を
    有する伝送手段と、ビームが多数の荷電粒子で形成され
    るように前記入射を繰り返す手段と、前記高周波電力又
    は前記結合定数のうち少なくとも一つを前記入射された
    荷電粒子の量に基づいて制御する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする環状型加速器。 44、前段加速器から荷電粒子を閉軌道に入射させ、前
    記荷電粒子を前記ビームのエネルギーを制御するために
    前記閉軌道に設けられた少なくとも一つの加速装置を有
    する環状型加速器であって、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、荷電粒子
    のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように前記電
    源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段であっ
    て、前記高周波電力と前記空胴電力との間の結合定数を
    有する伝送手段と、前記高周波電力の発信周波数と前記
    空胴電力の共振周波数のデチューンを制御するデチュー
    ン制御手段と、ビームが多数の荷電粒子で形成されるよ
    うに前記入射を繰り返す手段と、前記高周波電力、前記
    結合定数又はデチューンのうち少なくとも一つを前記入
    射された荷電粒子の量に基づいて制御する制御手段とを
    有することを特徴とする環状型加速器。 45、前段加速器から荷電粒子を閉軌道に入射させ、前
    記荷電粒子を前記ビームのエネルギーを制御するために
    前記閉軌道に設けられた少なくとも一つの加速装置を有
    する環状型加速器であって、前記加速装置は、 加速空胴と、高周波電力を発生させる電源と、荷電粒子
    のエネルギー制御用の空胴電力を発生するように前記電
    源から空胴に前記高周波電力を伝送する伝送手段であっ
    て、前記高周波電力と前記空胴電力との間の結合定数を
    有する伝送手段と、前記高周波電力の発信周波数と前記
    空胴電力の共振周波数のデチューンを制御するデチュー
    ン制御手段と、ビームが多数の荷電粒子で形成されるよ
    うに前記入射を繰り返す手段と、前記高周波電力、前記
    結合定数又はデチューンのうち少なくとも一つを前記入
    射された荷電粒子の電流に基づいて制御する制御手段と
    を有することを特徴とする環状型加速器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106102299A (zh) * 2016-07-29 2016-11-09 中国原子能科学研究院 一种双驱动四谐振腔体的高频d电路
CN106102299B (zh) * 2016-07-29 2018-11-30 中国原子能科学研究院 一种双驱动四谐振腔体的高频d电路

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