JPH03150313A - 耐食性軟磁性鋼板の製造方法 - Google Patents

耐食性軟磁性鋼板の製造方法

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JPH03150313A
JPH03150313A JP28738689A JP28738689A JPH03150313A JP H03150313 A JPH03150313 A JP H03150313A JP 28738689 A JP28738689 A JP 28738689A JP 28738689 A JP28738689 A JP 28738689A JP H03150313 A JPH03150313 A JP H03150313A
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昌義 石田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、耐食性の優れた軟磁性口板の製造方法に関
するものである。
(従来の技術) 耐食性軟磁性鋼材料として、従来からフェライト系ステ
ンレス鋼板の適用が試みられてきたが、かかる材料の軟
磁気特性は、けい素鋼板等に比べると著しく劣っていた
。そこで磁気特性を改善する目的で、例えば特公昭39
−816号公報では、Fe −Cr系合金に所定量のC
,Si、 Mn、 Ni、 Al等の添加が試みられて
いるが、磁気特性としては、最大透磁率が高々2850
である一方、保磁力は最良データでも0.9エルステッ
ドもあった。
また同様の目的で特公昭39−20644号公報におい
ては、Fe−Cr系合金にSiやTiを添加し、当該合
金中の酸素を除去しようとすることによって磁気特性の
改善を図っているが、高透磁率、低保磁力を安定して得
ることは困難であった。すなわちかような多くの成分を
添加する方法では、混入した不鈍物により介在物、析出
物が発生し易く、むしろ軟磁気特性の劣化を招くのであ
る。
一方、特公昭50−37135号、同54−14569
号各公報等においては、高温・長時間の焼鈍によって鋼
中のC,N含有量を制御することで、後者ではさらに方
向性の付与により磁気特性の改善を図っているが、工程
が極めて複雑となり、特に最終焼鈍が長時間を要するた
めに製造コストがかさむ不利があった。
(発明が解決しようとする課題) 上述したような多くの成分添加を行うことなく、また複
雑な工程をも要せずして、工業的生産において安定して
最大透磁率10000以上、保磁力0.3エルステッド
以下という優れた軟磁気特性を有する耐食性軟磁性鋼板
を製造する方法を提案することがこの発明の目的である
(課題を解決するための手段) 発明者らは、Fe −Cr系合金網板の軟磁気特性が、
仕上げ焼鈍後の集合組織に依存し、熱間圧延に引き続く
冷却過程における板温制御を適切に行うことによって、
磁気特性向上に好適な集合組織を得ることが可能である
ことを見出してこの発明に至った。
すなわちこの発明は、C: 0.01wtχ (以下単
に%で示す)以下及びCr:110〜18.0%を含み
、さらにSiと^lとをst+at : 5.0%以下
の範囲で含有するFe −Cr系合金調を素材として、
この素材に熱間圧延を施す段階と、引き続き常温に至る
冷却過程にて、熱延板温度が800℃から600℃にわ
たる間を冷却速度800℃l■in以下で冷却する段階
と、次いで最終板厚とする1回の冷間圧延を圧下率40
〜85%の範囲内として、1回又は中間焼鈍を挟む2回
以上の冷間圧延を施す段階と、しかる後、仕上げ焼鈍を
800−1200℃の温度範囲で施す段階とからなるこ
とを特徴とする耐食性軟磁性鋼板の製造方法である。
(作 用) 以下、上記構成の作用について具体的に説明する。
この発明においては、Fe−Cr系合金網素材に熱間圧
延を施し、引き続き常温への冷却過程にて板温度が80
0℃から600℃にわたる間を冷却速度800(/++
in以下で冷却することを規定している。この理由は次
のとおりである。
Fe−Cr系合金調板の冷延・焼鈍後の軟磁気特性は、
その集合組織に強(依存し、(110)面が圧延面に平
行で、かつ<001>、方向が圧延方向に平行となる、
ゴス方位と呼ばれる(110)  (001>集合組織
を発達させることにより軟磁気特性を向上させることが
できる。この発明の′JsI!となった実験事実によれ
ば、Fe −Cr系合金網板仕上げ焼鈍後におけるゴス
方位の発現は、熱延板の集合!Illに依存する。すな
わち熱延板の表層近(に(110)<001>集合組織
が生じる場合には、その後の冷延・焼鈍後の板にも(1
10)  <001>集合組織が発現し易く、その結果
、方向性が良好となって磁気特性が向上することが知見
されたのである。そこで熱延板において(110)  
(001>集合組織を発達させるために種々検討した結
果、熱間圧延終了後、板温度800〜600℃の温度範
囲で(110)  (001>集合組織が発達すること
が判明した。これは熱間圧延によって生成した(110
)  (001>方位を有する結晶粒が、再結晶過程で
成長することに由来すると考えられる。したがって熱間
圧延終了後この温度範囲で十分な時間保持することが磁
気特性にとって有利であるが、通常の冷却条件において
は、熱間圧延後、800〜600℃の温度範囲を800
℃/sin以下好ましくは600″(:/sin以下の
冷却速度で冷却することによってこの目的を達すること
ができるのである。かかる冷却速度が800℃l■in
を超える場合には、(110)  <001>集合組織
の発達が不十分となり、磁気特性向上は困難となる。上
記の温度範囲外の冷却速度は任意であってよいが、60
0℃以下の温度では冷却速度を低下させる必要はない、
また熱延終了温度については、800℃以上の任意温度
でよいが、熱延終了温度を低温とするほど冷延・焼鈍後
の板の集合組織の板面内の均一性が良好となるため、磁
気特性の向上を図ることができる。上述の方法により、
熱間圧延後あらためて熱延板に熱処理を施す必要なく、
良好な熱延板集合組織を得ることができる。
次に冷延・焼鈍工程については、この発明では最終板厚
とする1回の冷間圧延を圧下率40〜85%の範囲内と
して、1回又は中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施
し、しかる後、仕上げ焼鈍を800〜1200℃の温度
範囲で施すことを規定している。
その理由は次のとおりである。
まず最終板厚とする1回の冷延圧下率は、仕上げ焼鈍板
の集合組織を通じてその磁気特性に強(影響する。すな
わち最終板厚とする1回の冷延圧下率を60%前後を最
適値として40〜85%とした場合は、仕上げ焼鈍後に
(110)  (001>集合&l織が高度に集積し、
その結果仕上げ焼鈍後の軟磁気特性が良好となる。かか
る冷延圧下率が40%に満たない場合、または85%を
超える場合には仕上げ焼鈍後の(110)  (001
>集合組織の集積度が低くなって、最大透磁率にして1
0000以上の軟磁気特性を得ることは困難となる。し
たがって製造条件に応じて40〜85%の範囲で冷延圧
下率を選択するものとした。冷間圧延の回数については
、上記の冷延圧下率についての条件を満たすならば、1
回又は中間焼鈍を挟む2回以上のいずれであってもよい
また仕上げ焼鈍は、結晶粒の成長を図って軟磁気特性を
向上させる効果があるが、焼鈍温度が800℃に満たな
い場合には、粒成長が遅くなって長時間の焼鈍によって
も良好な磁気特性は望み得ない。
一方焼鈍温度が1200℃を超える場合には、焼鈍温度
上昇による磁気特性改善効果は小さく、経済的に不利と
なる。この理由により仕上げ焼鈍温度は、800〜12
00℃の範囲とした。なお中間および仕上げ焼鈍は、非
酸化性、非炭化性雰囲気で行うことが望ましい。
次に鋼索材の成分組成を規定した理由を以下説明する。
C: 0.01%以下 0は、磁気特性、耐食性を劣化させる成分であり、0.
01%を超えると両特性の劣化が著しく、また脱炭のた
めには高温・長時間の焼鈍が必要とされるために0.0
1%以下とした。
Cr : 11.0〜18.0% Crは、Feに添加して耐食性を良好にする成分であり
、またフェライト生成成分として軟磁性改善に効果があ
るが、11.0%に満たないと酸化性腐食に対する耐性
が弱くなり、一方18.0%を超えると一般の酸性雰囲
気における耐食性が劣化し、また飽和磁束密度の低下が
著しい。以上の理由によってCr含有量は11.0〜1
8.0%の範囲とした。
Si+Al = 5.0%以下 Si、 Alは、フェライト生成成分であるためT相析
出を抑制して軟磁性を向上させるのみならず、電気抵抗
をも増大させる効果がある、 Crを11.0%以上含
有する場合においてもさらにSi、 Alを添加するこ
とによって軟磁性を向上させ得るが、両者の合計含有量
が5.0%を超える場合には飽和磁束密度を低下させる
のみならず熱間加工性を著しく損なうので、5.0%以
下とした。なお、下限については特に限定しないが軟磁
性改善の点から合計で1%以上より望ましくは1.5%
以上含有させることが有利である。Si及びAlはいず
れも0.5〜3.5%の範囲で添加することが望ましい
なお上記の成分のほかに、加工性を良好にする1In等
を磁気特性、耐食性に影響しない程度に添加することは
もちろんこの発明の効果を損なうものではない。
Mnは、上述したように熱間および冷間加工性を良好に
する成分であるが、0.05%に満たないと加工性改善
効果に乏しく、一方2.0%を超えて含有させると飽和
磁束密度を著しく低下させるという不利が生じるので0
.05〜2.0%の範囲で含有させるのが好ましい。。
(実施例) 裏隻■よ c : o、oos%、Cr : 15.0%、Si 
: 0.8%、^l:1.2%を含み、残部は実質的に
Feからなる合金鋼スラブを、1300℃に加熱し、熱
延終了温度をそれぞれ850℃、800℃及び750 
”Cとする熱間圧延を施して、板厚約3鵬とした直後に
、^r中での制御冷却により種々の冷却速度で600℃
まで冷却し、その後窒素気流中で室温まで冷却した。こ
のような処理を施した熱延板を酸洗し、中間冷延を施し
て板厚0.875 mとした後、Ar中900℃、2分
間の中間焼鈍を施し、さらに圧下率を60%とする最終
冷延を施して板厚0.35−とした。これらの冷延板カ
ラ幅30111m、長さ280mのエプスタイン試験片
を長手方向が圧延方向と平行となるようにせん断採取し
、Ar中1050℃、20分間の仕上げ焼鈍を施した。
この試験片の最大透磁率を直流磁化測定装置によって測
定した結果を、熱延終了温度と熱延終了後800℃Cま
での冷却速度の関数として第1図に示す。
同図から、熱延終了後800℃から600℃までの温度
範囲を800℃/sin以下の冷却速度で冷却した場合
に、最大透磁率が10000を超える良好な軟磁気特性
が得られることが明らかである。
裏隻舅2 表1に示す種々の成分組成からなる100 kgインゴ
ットを用意した。
かかるインゴットを板厚30閣のジ−ドパ−として数枚
に熱閲せん断し、空冷した。各成分につき1枚を125
0℃に再加熱し、熱延終了温度を83℃とする熱間圧延
を施して板厚2.0IIIIlとし、680℃/■in
の冷却速度で600℃まで冷却した後、空冷して熱延板
を得た。これらの熱延板に酸洗を施した後、板厚1.0
 wmまで冷間圧延を施した。か(して得られた冷延板
から幅30■、長さ280−のエプスタイン試験片を長
手方向が圧延方向と平行となるようにせん断採取し、水
素中850℃、1時間の焼鈍を施した。これらの試験片
の最大透磁率及び保磁力を直流磁化測定装置によって測
定した結果及び耐食性を35℃、16時間の塩水噴霧試
験によって調査した結果を表1に併記する。耐食性試験
の結果は、目で見て発錆が見当たらないもの(0)、軽
い点錆程度のもの(Δ)、lO%以上の面積にわたって
発錆したもの(X)で表記した。なお鋼Na9は、イン
ゴット分塊圧延中に割れが生じたために以後の処理は実
施不可能であった。
同表から、この発明に従う適合例は、10000以上の
最大透磁率、0.30e以下の保磁力が得られ、また良
好な耐食性をも有することが明らかである。
1隻[ 実施例2において作製したジ−ドパ−のうち、鋼漱2,
4及び7のもの各体を1300℃に再加熱した後、熱延
終了温度を860℃とする熱間圧延を施して板厚4−と
し、引き続き160℃/sinの冷却速度で600℃ま
で冷却した後、空冷した。これらの熱延板に酸洗を施し
た後、板厚0.5〜3.51II11まで冷間圧延を施
し、次いで950℃、2分間の中間焼鈍を水素雰囲気中
で行った。その後、板厚0.35舗まで種々の圧下率で
冷間圧延を施し、得られた各板から幅30+++a、長
さ280■のエプスタイン試験片を長手方向が圧延方向
と平行となるようにせん断採取し、750〜1250℃
、30分間の最終焼鈍を水素雰囲気中で施した。これら
の試験片の最大透磁率を直流磁化測定装置によって測定
し、また耐食性を35℃、16時間の塩水噴霧試験によ
って調査した。このうち、最終焼鈍温度を850℃とし
た試験片の最大透磁率及び耐食性試験結果を表2に示す
s11.l:I;x      l  !−l==11
11  1″′l    l           1  −−1″″1 −り1−1 −1−− 1  1  1   =l””l””1また中間冷延の
仕上板厚0.875 mm (最終圧下率60%)とし
た試験片の最大透磁率を最終焼鈍温度の関数として第2
図に示す。耐食性は実施例2と同様の基準によって評価
した。
この実施例によって最終板厚とする1回の冷延圧下率を
40〜85%の範囲とした場合に良好な軟磁気特性が得
られ、かつ最終焼鈍温度を800〜1200℃とする範
囲で良好な磁気特性が得られることが明らかである。
(発明の効果) この発明の方法によれば、優れた軟磁気特性と耐食性と
を両立する耐食性軟磁性鋼板を経済的に製造することが
でき、産業上の利益が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、最大透磁率と熱間圧延終了温度及び冷却速度
との関係を示すグラフ、 第2図は、最大透磁率と最終焼鈍温度との関係を示すグ
ラフである。 @1図   、    !!、間圧延rμ      \ (8
50τ       1痒即諌度(τんiす 第2図 tsoooll イ家上げiJLφ仁温度(τ]

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、C:0.01wt%以下及び Cr:11.0〜18.0wt% を含み、さらにSiとAlとを Si+Al:5.0wt%以下 の範囲で含有するFe−Cr系合金網を素材として、 この素材に熱間圧延を施す段階と、 引き続き常温に至る冷却過程にて、熱延板温度が800
    ℃から600℃にわたる間を冷却速度800℃/min
    以下で冷却する段階と、 次いで最終板厚とする1回の冷間圧延を圧下率40〜8
    5%の範囲内として、1回又は中間焼鈍を挟む2回以上
    の冷間圧延を施す段階と、しかる後、仕上げ焼鈍を80
    0〜120℃の温度範囲で施す段階と からなることを特徴とする耐食性軟磁性鋼板の製造方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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