JPH0314875Y2

JPH0314875Y2 -

Info

Publication number: JPH0314875Y2
Application number: JP1982124108U
Authority: JP
Priority date: 1982-08-18
Filing date: 1982-08-18
Publication date: 1991-04-02
Also published as: JPS5929879U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は高忠実度で音声信号を、映像信号とと
もに回転磁気ヘツドで記録・再生できる磁気記録
再生装置に関する。

従来の磁気記録再生装置においては、音声信号
の記録は磁気テープの一端側に磁気テープの長さ
方向に沿つて行なわれる。しかるに磁気テープの
走行速度が遅いことおよび記録トラツク幅の狭い
こと等によつて必ずしも再生音声の音質は良好と
は言えない欠点があつた。

このため映像信号と音声信号とを混合して回転
磁気ヘツドに供給し、ヘリカルスキヤンニングの
方式で磁気ヘツドに供給し、ヘリカルスキヤニン
グの方式で磁気テープ上に記録する磁気記録再生
装置がある。この種の磁気記録再生装置において
は、映像信号中の輝度信号（Ｙ信号）を周波数変
調し、かつ映像信号中の色信号（Ｃ信号）を低域
周波数に変換し、一方音声信号をFM変調し、こ
れ等の信号を混合して回転磁気ヘツドに供給し、
磁気テープに記録することが行なわれる。この磁
気記録再生装置の一例は第１図に示す如く構成さ
れている。第１図において、１はＹ信号を周波数
変調しＣ信号を低域周波数変換する信号処理回路
であり、２は音声信号を周波数変調するFM変調
回路であり、３は混合回路である。

しかるにかかる磁気記録再生装置においてFM
変調音声信号は低域変換色信号と周波数変調輝度
信号との間に挿入されるが、FM変調音声信号の
搬送波周波数は1.3MHz程度であつて低く、再生
時における周波数変調音声信号の検出に広帯域で
かつ遮断特性のよいフイルタを必要とする欠点が
あつた。このため高価なものとなる欠点があつ
た。またさらに、回転磁気ヘツドの切替によるス
キユーの影響を受け易い欠点があつた。

本考案は上記にかんがみなされたもので、周波
数変調音声信号の復調用バンドパスフイルタが簡
単になり、かつ音声信号に対するスキユーの影響
を小さくすることができる磁気記録再生装置を提
供することを目的とする。

この目的は本考案によれば、輝度信号の周波数
帯域の上限を制限する帯域制限手段と、該帯域制
限手段により輝度信号が存在しなくなつた周波数
帯域内の搬送波によつて音声信号を周波数変調す
る周波数変調手段と、前記帯域制限手段により帯
域制限された輝度信号と前記周波数変調手段によ
り周波数変調された音声信号とを重畳する混合回
路とを備え、前記混合回路の出力信号を周波数変
調した信号と低域変換された低域変換信号とを重
畳して磁気記録することにより達成される。

以下、本考案を実施例により説明する。

第２図は本考案の一実施例を示すブロツク図で
ある。

５は映像信号が供給されて映像信号を輝度信号
と色信号とに分離する分離回路である。分離回路
５において分離された輝度信号は一種の高域増強
を行ない再生信号のＳ／Ｎを改善するためのプリ
エンフアシスとホワイトクリツプおよびダークク
リツプを行なうプリエンフアシス回路６に供給す
る。プリエンフアシス回路６の出力信号はローパ
スフイルタ７に供給してローパスフイルタ７の帯
域によつて輝度信号の高域を制限する。

一方、８は分離回路５によつて分離された色信
号が供給されて、該色信号をたとえば中心周波数
が629kHzの低域周波数に変換する等の信号処理
を行なうカラープロセス回路である。９は左チヤ
ンネル側および右チヤンネル側の音声信号A₁お
よびA₂を多重化する多重化回路である。多重化
回路９により多重化された音声多重信号は周波数
変調回路１０に供給して周波数変調する。ローパ
スフイルタ７からの出力信号すなわち高域が制限
された輝度信号と周波数変調回路１０からの出力
信号すなわち周波数変調音声多重信号とを混合回
路１１に供給して混合し、ローパスフイルタ７で
制限した高域部分に、周波数変調音声多重信号を
加える。なおここで周波数変調回路１０における
搬送周波数はローパスフイルタ７で帯域制限し輝
度信号の存在しなくなつた周波数範囲内における
周波数2.3〜2.8MHzの周波数に設定してある。

一方、混合回路１１からの出力信号は、周波数
変調回路１２に供給し、輝度信号のシンクチツプ
に相当する搬送波の周波数をたとえば3.4MHzに、
ホワイトピークに相当する搬送波の周波数をたと
えば4.4MHzに対応させて周波数変調する。周波
数変調回路１２からの出力信号はハイパスフイル
タ１３に供給して周波数変調回路１２の出力信号
の低域を制限し、低域変換色信号を加える帯域を
形成する。

ハイパスフイルタ１３からの出力信号とカラー
プロセス回路８からの出力信号とを混合回路１４
に供給して加算し、回転磁気ヘツドに供給する。

そこで、回転磁気ヘツドに混合回路１４から供
給される信号すなわち記録信号は第３図ａに示す
如くになる。ここでたとえば周波数変調回路１０
における搬送周波数を2.5MHzとしたとき、周波
数変調音声信号の下側側波帯は第３図ａにおいて
破線に示す如く1.4MHz（輝度信号の搬送波周波
数をホワイトピークおよびシンクチツプに相当す
る搬送波の中心周波数として）のところに位置す
ることになる。

以上の如く音声信号を周波数変調し輝度信号と
混合のうえ、周波数変調して記録しているため、
音声信号の周波数特性を良好なものにでき、長時
間モードで記録した場合においても劣化すること
はない。

そこで上記の如く音声信号を周波数変調したう
えで、輝度信号と合成し、合成した信号を周波数
変調して、カラープロセス８からの出力と合成し
た混合回路１４の出力を回転磁気ヘツドにより記
録した磁気テープを回転磁気ヘツドで再生したと
き、回転磁気ヘツドからの再生出力信号は第３図
ａに示す如くになる。この再生信号を、第２図に
示す処理と逆の処理をして音声再生信号を取り出
す。

すなわち、磁気ヘツドからの再生出力信号中か
ら低域変換された色信号と、周波数変調された音
声信号と輝度信号との合成信号を周波数変調した
信号とにフイルタによつて分離する。分離された
再生色信号は周波数変換によつて低域周波数変換
前の元の周波数に変換する。また、分離された周
波数変調された音声信号と輝度信号との合成再生
信号はFM復調して、フイルタによつて再生輝度
信号と再生周波数変調音声多重信号とに分離す
る。これらの処理によつて得られた再生輝度信
号、再生周波数変調音声多重信号及び周波数変換
再生色信号の周波数スペクトラムは第３図ｂに示
す如くになる（以下再生との文字は省略する）。
この分離された周波数変調音声多重信号をFM復
調することにより、音声信号を得ることができ
る。

この場合において周波数変調音声多重信号の搬
送周波数は従来の1.3MHz程度に比較して2.3〜
２・8MHzと高いために、第３図ｂに示す周波数
配置となつた状態において輝度信号及び色信号と
から周波数変調音声多重信号を分離するために要
するバンドパスフイルタの設計は容易になり、前
記バンドパスフイルタも簡単にできることにな
る。特にセラミツクフイルタを使用する場合にお
いては、1.4MHz程度の周波数帯域の特性は悪く
使用できないが、本実施例によれば搬送波の周波
数は2.3〜2.8MHzのため、かかる問題は発生しな
い。

また、回転磁気ヘツドの切換により生ずるスキ
ユーのため再生周波数変調音声多重信号にパルス
性ノイズが重畳されているが、前記バンドパスフ
イルタを通すことによりパルス性ノイズも除去さ
れてスキユーの影響が少なくなる。

また、音声信号用の搬送波の周波数が高く記録
時に帯域外に出てしまつて音声搬送波が記録され
ていないためにビートが増えることもない。

また、長時間記録、再生モードの場合におい
て、Ｓ／Ｎ改善のために高域輝度信号を減衰させ
る減衰回路（デイエンフアシス回路）が挿入され
ていることが多いため、上記した周波数変調音声
多重信号が邪魔になるようなこともない。また２
時間記録、再生の標準モードの場合は上記した高
域輝度信号を減衰する減衰回路が挿入されていな
いが、この場合は音声信号の搬送波の周波数を
2.8MHzの如く高い周波数側に設定することによ
つて画質への影響を少なくすることもできる。し
たがつて本実施例の場合においても従来の磁気記
録再生装置と互換性を持たせることもできる。ま
た標準記録再生モード時と長時間記録再生モード
時とで音声信号の搬送波周波数を切替えるように
してもよい。

以上説明した如く本考案によれば、輝度信号の
高域帯域を制限し、そこに周波数変調した音声信
号を加えることにより、再生音声の音質を向上さ
せることができる。また音声信号の搬送波周波数
が高いため、記録時に搬送波が帯域外にでて記録
されないためにビートが増えることもない。また
周波数変調音声信号を取り出すためのバンドパス
フイルタの設計が容易となり、かつスキユーの音
声信号に対する影響が軽減される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気記録再生装置を示すブロツ
ク図。第２図は本考案の一実施例の磁気記録再生
装置を示すブロツク図。第３図ａおよびｂは本考
案の一実施例における記録信号のおよび再生信号
の周波数分布図。５……分離回路、６……プリエンフアシス回
路、７……ローパスフイルタ、８……カラープロ
セス回路、１０……周波数変調回路、１１および
１４……混合回路、１２……周波数変調回路、１
３……ハイパスフイルタ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

輝度信号の周波数帯域の上限を制限する帯域制
限手段と、該帯域制限手段により輝度信号が存在
しなくなつた周波数帯域内の搬送波によつて音声
信号を周波数変調する周波数変調手段と、前記帯
域制限手段により帯域制限された輝度信号と前記
周波数変調手段により周波数変調された音声信号
とを重畳する混合回路とを備え、前記混合回路の
出力信号を周波数変調した信号と低域変換された
低域変換色信号とを重畳して磁気記録することを
特徴とする磁気記録再生装置。