JPH03147103A - サーボ制御装置及び方法 - Google Patents

サーボ制御装置及び方法

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JPH03147103A
JPH03147103A JP1286330A JP28633089A JPH03147103A JP H03147103 A JPH03147103 A JP H03147103A JP 1286330 A JP1286330 A JP 1286330A JP 28633089 A JP28633089 A JP 28633089A JP H03147103 A JPH03147103 A JP H03147103A
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control
servo
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JP1286330A
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Inventor
Ietoshi Itou
家年 伊藤
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明サーボ制御装置を以下の項目に従って説明する。
A、a梁上の利用分野 B9発明の概要 C1従来技術[第15図] D1発明が解決しようとする課題 E9課題を解決するための手段 F、実施例[第1図乃至第14図] a、原理[第2図乃至第4図コ b、基本構成[第1図コ C0最適制御パターンのアルゴリズムC第5図乃至第8
図] C−1,フィルタ構成の具体例[第6図]c−2.オー
バーライド法[第7図、第8図] d、動作[第9図、第10図] e0位相に関する対称操作[第11巳コf、直交型ロボ
ットへの適用[第12図乃至第14図コ 31作用 G1発明の効果 (A、産業上の利用分野) 本発明は新規なサーボ制御装置及び方法、特にソフトウ
ェアディジタルサーボ制御装置及び方法に関する。詳し
くは、サーボ系の最適制御、つまり、制御変数を最短時
間で所定量変化させることができ、しかも、最適制御パ
ターンの生成のためのアルゴリズムが明確であり、制御
パターンの良し悪しが設計者の経験や能力等に左右され
ず、かつ、各種のサーボ系の制御装置に対応できる柔軟
性の高いサーボ制御装置及び方法を提供しようとするも
のである。
(B、発明の概要) 本発明サーボ制御装置は、サーボ制御上の制御変数につ
いての指令信号をステップ信号として発する指令手段と
、サーボ回路及び駆動機構を含むサーボ系の応答特性に
対応したフィルタ構成を有し、指令部からのステップ信
号に対する応答出力を後段のサーボ系に送出して該サー
ボ系の制御を行なうフィルタ計算手段と、フィルタ計算
手段の出力値が制御目標値の中間値に達する迄のデータ
を順次格納する記憶手段と、フィルタ計算手段の出力値
が制御目標の中間値に達すると、記憶手段のデータを時
間的に後に格納したものから順次取り出して制御変数に
関する対称操作を施しサーボ系への出力値とする対称操
作手段とを備えたサーボ制御装置であって、フィルタ計
算手段の出力値が制御目標値の中間値に達するまでの期
間は指令部からのステップ信号に対応した応答出力がフ
ィルタ計算手段からサーボ系に送られ、フィルタ計算手
段の出力値が制御目標値の中間値に達すると記憶手段に
格納されていたデータが順次取り出され対称操作されて
サーボ系に送られるようにしたものであり、また、本発
明サーボ制御方法は、サーボ回路と駆動機構を含むサー
ボ系の応答特性に対応したフィルタ構成をフィルタ計算
手段により形成しておき、制御変数に関する指令信号を
ステップ信号としてフィルタ計算手段に送りそのステッ
プ応答出力を後段のサーボ系への出力値とするサーボ制
御方法であって、フィルタ計算手段の出力値が制御目標
値の中間値に達する迄の間は該出力値をサーボ系に送出
すると共に出力値データを記憶手段に順次格納しておき
、その後、フィルタ計算手段の出力値が制御目標の中間
値に達すると、記憶手段からデータを時間的に後に格納
したものから取り出して制御変数に関する時間的な対称
操作を施した後データをサーボ系に送出するようにした
方法に関するものであり、原理的に明確なアルゴリズム
に基づく最適制御パターンを作り出し、サーボ系におけ
る被制御対象物を制御開始位置から目(票位置に亘って
滑らかに制御することができるようにしたものである。
(C,従来技術)[第15図] 一般にサーボ制御回路においては制御対象(モータ等)
の位相や速度に関する情報をパターン化してメモリに記
憶しておき、目標点に応じてこれらの情報を読み出して
時々の制御を行なう方法が知られている。
直交型ロボットを例にすると、現在位置から目標位置迄
の移動距離に応じた複数の区域に分割する。
そして、分割された区域毎に制御モードを現出させるこ
とができるように台形や三角形状の加減速曲線を形成す
るための各制御用データをROMテーブルに格納してお
くという方法である。
第15図はこのようなROMテーブル方式による制御の
一例を示すものである。
第15図(A)は縦軸に速度百分率(穆動体(又は回転
体)の最高速度値を基準とした百分率で表し、これをV
%と記す)をとって、横軸に移動時間の指令値trをと
り、加減速曲線を概略的に示したものである。
この例では、原点0を共通とする3つの相似三角形状の
加減速曲線で囲まれた領域A、B、Cが制御モードに対
応しており、移動距離が長くなるにつれて領域A→B−
Cへと穆って行く。
例えば、AモードからBモードへ8′#J距離が増えた
時の速度パターンとしては第15図(A)に破線で示す
ように台形状の加減速曲線が用いられる。
そして、さらに移動距離が増すと速度パターンの減速カ
ーブが領域BとCとを区切る線迄達し、その後は台形の
上底にあたる定速度線が上方に延びていくような速度パ
ターンで制御が行なわれる。
第15図(B)は縦軸に移動時間指令値trをとり、横
軸に移動距離(これを「L」とする)をとって両者の関
係をグラフ化したものであり、制御モードが切換わると
こる(jr ”j+ 、j2、t3)でグラフの傾斜が
ゼロとなる部分が見られる。
しかして、上記したような加減速曲線に基づく速度パー
ンをデータファイル化して作成し、これらをROM化す
る作業が行なわれる。
(D、発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記したような方法にあっては、穆勅距
離毎に複数の制御モードを現出させるにあたって制御区
域の区切り目を如何に決定するかについての明確な指針
がないため、経験を積んだ設計者の能力に委ねられてい
たり、場合によっては試行錯誤を経た後に制御データを
決定しなければならないといった事態を生じ、その結果
、でき上がった制御パターンが設計者の経験や能力等に
左右されたり、設計の非能率化を招いたりするといった
問題がある。
従って、上記のようなROMテーブル方式では装置毎に
対応した異なるROMテーブルを用意しなければならな
いのでその設計は装置毎に個別に行なわねばならず柔軟
性に欠けるものとなり、しかも、ROMテーブルを構成
するデータとして最適値を決定することが非常に困難で
ある。
また、台形や三角形状の加減速曲線では停止時における
オーバーシュートの問題や、移動距離と移動時間との関
係が直線的でなく不自然な制御となる。
そこで、別の方法としては高速演算プロセッサを用いた
リアルタイム演算方式が知られているが、制御パターン
の最適化のためのアルゴリズムが判っていないと良好な
制御ができなかったり、また複雑な関数計算を含むプロ
グラムの大変さが別の問題として残される。
(E、課題を解決するための手段) 本発明サーボ制御装置は上記した課題を解決するために
、サーボ制御上の制御変数についての指令信号をステッ
プ信号として発する指令手段と、サーボ回路及び駆動機
構を含むサーボ系の応答特性に対応したフィルタ構成を
有し、指令部からのステップ信号に対する応答出力を後
段のサーボ系に送出して該サーボ系の制御を行なうフィ
ルタ計算手段と、フィルタ計算手段の出力値が制御目標
値の中間値に達する迄のデータを順次格納する記憶手段
と、フィルタ計算手段の出力値が制御目標の中間値に達
すると、記憶手段のデータを時間的に後に格納したもの
から順次取り出して制御変数に関する対称操作を施しサ
ーボ系への出力値とする対称操作手段とを備えたサーボ
制御装置であフて、フィルタ計算手段の出力値が制御目
標値の中間値に達するまでの期間は指令部からのステッ
プ信号に対応した応答出力がフィルタ計算手段からサー
ボ系に送られ、フィルタ計算手段の出力値が制御目標値
の中間値に達すると記憶手段に格納されていたデータが
順次取り出され対称操作されてサーボ系に送られるよう
にしたものである。
従って、本発明によれば、サーボ系の応答特性をフィル
タ計算手段によって形成しておき、指令手段からのステ
ップ信号に対応した応答出力に対称操作、即ち、制御変
数の目標値の中間値に関して時間的な対称操作を施した
後にその出力値をサーボ系に送、出するという一般性の
あるアルゴリズムに従って制御変数に関する最適制御パ
ターンが作り出されるので、サーボ系の応答設計が前も
って決定されていれば、これに応じてフィルタ構成や時
定数等のパラメータを変更するだけで、最適制御の標準
化を図ることができる。
よって、最適制御パターンが設計者の経験等に左右され
るというようなことはなく、また、前述したROMテー
ブルによる方法のもつ欠点(設計上の柔軟性の欠如や制
御パターンの不自然さ)が解消される。また、フィルタ
計算手段における計算の程度も比較的簡単であり、また
対称操作によって半減されるので、高速演算プロセッサ
を用いた関数計算のような演算処理の複雑化を招くよう
なこともない。
(F、実施例)[第1図乃至第14図コ以下、本発明サ
ーボ制御装置の詳細を図示した実施例に従って説明する
(a、原理)[第2図乃至第4図] サーボ制御装置1の構成を説明する前に制御に関する基
本的な原理について説明する。
一般に、サーボ系においては、制御変数としての力学的
変数の指令値がサーボ回路系やメカ系を含むサーボ系に
人力されると系の応答として実際の力学的変数の値が得
られる。
力学的変数としては位置や位相(角)、そして、これら
の−次微分である速度や角速度等があるが、以下ではモ
ータの制御を念頭に置くことにし、位相(角)や角速度
の指令値を各々θ1、ω、で表わし、実際の位相(角)
又は角速度を各々θ、ωで表わすことにする。
この場合、指令値θ1、ω、を系に与えたときに、系に
応答としてθ、ωが時間の関数として記述される訳であ
る。
問題は、位相θをある値から別の値に変化させるにあた
って、如何なる指令値θ1、ω1を系に与えれば最短時
間で変化させることができるがという事である。
第2図は指令値θ、を初期値0からある傾斜をもりて時
間的に変化させて最終的な指令値θ、′に到達させるよ
うにした例であり、グラフa→b→Cになるにつれて傾
斜がきつくなっている。
グラフaのようにその傾斜が緩やかであれば実際の位相
θも直線的にグラフに追従して変化するが、グラフの傾
きが大きくなり(グラフb−c)ある値を越えるともは
や位相θはグラフに追従できなくなってしまう。
即ち、この限界は系の時定数(メカ系やサーボ回路系を
含む)によって規定されるが、その応答特性を見るため
に指令値θ、としてステップ信号(83図(A)に−点
鎖線で示す)を系に与えると、θやωは第3図に示すグ
ラフ曲線のように変化する。尚、第3図(A)はt(時
間)−0図、第3図(B)はt(時間)−ω図であり、
図中’Tp Jは速度ωが最大となるときの時間である
第3図から明らかなように0≦t≦TPでは実際の位相
パターンは理想的な立ち上がりを見せるが、t≧TPで
は緩慢な変化となり、指令値(この場合目標値と同じ)
になかなか達しないことが判る。
第4図に示すグラフ曲線は、本発明に係る最適制御の位
相パターンや速度パターンを示しており、これらは運動
の可逆性(つまり、運動方程式は時間反転に関して対称
であり、変)A t −−tとしても成立すること)を
利用して求められるものである。
即ち、速度ωに関しては第4図(B)に示すようにグラ
フ曲線ω(1)がt=TPに関して線対称となるように
ω(t≦Tp)の示す加速パターンをt=T、を中心と
して折り返すことによって減速パターンω(t≧TP)
を得たものであり、この操作は数学的に と表わされる。
また、位相θに関しては、第4図(A)に示すようにグ
ラフ曲線θ(1)が点θ(Tp )に関して点対称(回
転角180°の回転対称)となるようにθ(t≧T、)
を求めたものであり、その操作は数字的に θ(T、)−θ(Tp−t>・θ(t”Tp)−〇(T
P)(2) (0≦t≦Tp) として表わされる。
尚、第4図(A)中の「θ1」は位相目標値を表わして
おり、この場合指令値θ、とは一致していない。
本発明では、第4図に示したグラフ曲線に相当する最適
制御パターンを実現するために、サーボ系の応答特性を
フィルタ構成として有するディジタルフィルタ部を設け
ると共に、ステップ信号に対するディジタルフィルタ部
の応答出力に関して時間的な対称操作((1)式や(2
)式に相当する)を施し、これをサーボ系への制御出力
とすることによってサーボ制御装置を構築しようとする
ものである。
尚、実際の制御に関しては位相θや速度ωの両者につい
て(1)式や(2)式による操作を各々行なう必要はな
く、いづれか一方で良い。というのは、θ(t) = 
sE、 (τ)dτdθ(1) (又はω(t) =     ’1 t という関係があるため、(1)式を積分することで(2
)式が得られる(又は、(2)式を微分することで(1
)式が得られる)ので、両者は等価であり、従って、一
方の力学的変数について対称操作を行なえば良い。
(b、基本構成)[第1図] 第1図はサーボ制御装置1の基本構成を示すブロック図
であり、本発明サーボ制御装置をロボットにおけるサー
ボ系の制御装置に適用した例を示している。
尚、理解を容易にするため、先ず、ロボットの1軸に関
する移動や速度の制御について説明する。
図中2は指令部であり、位相指令値θ、をステップ信号
として出力するようになっている。
尚、この場合の指令値θ、は制御目標値θ、とは一致し
ないことに注意する。(指令値θ、は目標値にある定数
をかけたものにする必要のあることがあとで明らかにな
る。) 3はディジタルフィルタ部であり、ソフトウェア処理に
よって形成されるものであり、該ディジタルフィルタ部
3はその機能をブロック要素として表わしたときに、フ
ィルタ計算部3a、条件判断部3b、記憶部3c、対称
操作部3dから構成される。
そして、フィルタ計算部3aがサーボ系の応答特性の伝
達(又はシステム)関数に対応したフィルタ構成を有し
ている。
実際上、ロボット系の応答特性は周波数の低い領域にお
いて伝達関数(これをG (s)  とする。)を用い
てモデル化することが可能であり、サーボ系の設計時に
もこの伝達関数G (s)が基準とされる。よって、連
続システムを表現する伝達関数G (s)を離散化(離
散的システムの場合にはZ変換を行ない、ディジタル信
号処理に適した形とする。)し、この構成をソフトウェ
ア処理によりディジタルフィルタとして実現することが
できる。
条件判断部3bは指令部2からの指令値θ、の大きさに
応じてフィルタ計算部3aに与える人力値を変更したり
、フィルタ計算部3aの速度出力(これを「ω0」とす
る)がサーボ系で許容される範囲内にあるかどうかを判
断して後述するサーボ回路への出力ω。の値を規制した
り、または後述するオーバーライド法による制御を行な
うか否かについての判断等を行なうために設けられてい
る。
記憶部3cはフィルタ計算部3aの計算結果のうち期間
0≦tくTp迄の値(ディジタル値)を時間経過順に格
納するものである。
対称操作部3dは記憶部3Cに格納されたデータを、格
納した順番とは逆の順番で取り出して(1)式又は(2
)式に対応した対称操作を施し、位相出力値(これを「
θ。」とする)や速度出力ω。を後述するサーボ回路に
送出するようになっている。
4はサーボ系を示しており、サーボ回路5やモータ6に
よって図示しない移動体(ロボットアーム等)を駆動さ
せる駆動機構7とからなっている。
そして、サーボ回路5は、ディジタルフィルタ部3から
の信号θ。、ω0を受けて、モータ6の回転制御や駆動
機構7の制御を行なうために設けられている。
これまで使って来た位相「θ」や速度「ω」は、モータ
6の回転角や回転速度に対応しており、モータ6の回転
力が駆動機構7を介して移動体に伝えられるので、位相
θや速度ωは移動体の移動距離や、移動速度に置き換え
ることができる。よって、以下ではこのような直感的に
わかりやすい用語も交えて説明を行なうことにする。
(c、na制御パターンのアルゴリズム)[第5図乃至
第8図コ 前述したように、位相や速度に関する最適制御パターン
の生成は、θ。やω。のいづれかに関して時間的な対称
操作を施すようにすれば良いので、先ず速度パターンに
関して対称操作((1)式)を行なうものとして以下に
説明する。
第4図に実線で示した理想的な位相速度パターンはω(
Tp)(これを「ω2」と記す)がモータ6の最大速度
に達しない場合についての話である。
現実にはモータ6の回転速度には限界(これを「ω、」
とする。)があるため、指令値θ、が大きく、つまり移
動距離が長くなっても、ωPが限界値ω、に達した後は
この8動速度で制御しなければならない。
そこで、ディジタルフィルタ部3に人力される指令値θ
、に対応する目標値をθ、とし、ディジタルフィルタ部
3の速度出力ω。がω1に等しくなるとぎの位相の指令
値をθ′rイ(このときの目標値を「θ、1」とする)
とするとき、指令値θ。
がθ′、より大きい場合には指令値θ、をθ′、ゆで置
き換えることにする。
この時の状況を示すのが第5図(A)に示す加減速曲線
であり、図中8は位相指令値θ、=θ′、の場合の最適
速度パターンに対応した加減速曲線を示しており、これ
は第4図(B)に示す加減速曲線においてω、=ω1と
したものに外ならない。また、加減速曲線9は指令値θ
、≧θ′、の場合の最適速度パターンを示している。
図かられかるように、加減速曲線8は、その加速パター
ンが加減速曲線8の加速パターンと同様に立ち上がった
後定速度(ω。=ωm)となり、減速パターンに移行す
る。
そして、減速パターンは加速度曲線8の減速パターンを
時間軸の増加方向に平行移動したものに合致している。
尚、定速度パターンから減速パターンに移行するのはθ
、=e rm+Δθ、とし、定速度期間における位相変
化をΔθとしたとき 2 となった時点である。これは、加減速曲線9と時間軸と
で囲まれる面積が目標値θ、であり、加減速曲線9の定
速パターンと時間軸とで囲まれる四角形の面積がΔθで
あり、また加減速曲線8と時間軸とで囲まれる面積がθ
−であることに注意すると、位相θの残り分、つまり、
残りの移動距離がθ、の半分になる時点であるというこ
とである。そして、このような減速パターンへの径行点
はディジタルフィルタ部3の位相出力θ0から知ること
ができる。
しかして、以上の結果を総合すると、結局最適制御の速
度パターンは第5図(B)に示すようになる。位相指令
値θ、がθ′−以下の場合にはθ、が増して移動距離が
長くなるにつれて加減速曲線が101−102−8とな
って行きωPの値が徐々にω1に近づいて行く。この時
、わ勅時間は常に一定で2・”rpである。
そして、ざらにθ、が大きくなると加減速曲線は111
−112−113というように定速度期間が長くなるよ
うに変化して行くことになる。
(c−1,フィルタ構成の具体例)[第6図]これまで
最適制御パターン化のための定性的な説明を行なったが
、以下では、上記した結果に関する定量的な説明を交え
てフィルタ計算部3aのフィルタ構造について説明する
一般に、サーボ系の応答を示す伝達関数をG op (
S)  (開ル−プ特性を表わす)とし、人力信号のラ
プラス表現をe+(S)、出力信号のラプラス表現をe
o(S)  とするとフィードバック系の閉時性は、 ”GCL(S)   ・ e+(S) と記述できる。
但し、 とした。
今、下記に示すような3次の伝達関数の一般式を仮定し
、以下では、このようなサーボ系について考えることに
する。
−(3) 上式において、TI、T2 、T3はサーボ系4の時定
数であり、αはこれら時定数の比例的な変化(スケーリ
ング操作に対応する)を考察するために導入したパラメ
ータであり、その意味についてはあとで明らかとなる。
そして、これらの時定数はサーボ系4の設計段階で定め
られるものであり、これらの値をできるだけ小さくする
ことで良好な応答性をもつ系が実現される。
(3)式を用いると、GCL(S)の分母を展開して結
局、下記の式が得られる。
但し、 =1+α・(T++T2”h)・S ◆ α2・(TI”h÷T2・T3+T3・TI)・S
2+ α3・T1・T2・T3・s3    −(5)
であり、Uはフィルタ内のあるノードにおける値を表わ
している。
よって、(4)、(5)式より eo(s)=u              (6)e
 +(S)= K (s)  ・u = u+a ・(T、+T2+T3) ・s−u*  
a 2・(TI・r2+rz−r3+丁s’T+) ・
S”1+ a3・T、−T2−T3−s3−u   −
(7)が得らえ、これらの式をもとにフィルタの構成を
シグナルフローグラフで描くと第6図のようになる。
図中rOJ印はノードを示し、Ωo(s)は速度のラプ
ラス表現であり、Ω。(S)=S・θ。(S)である。
しかして、第6図に示すような構成のフィルタS というステップ人力を与えると第3図に示すような位相
や速度パターンが出力として得られることになる。
そして、この出力を基にして時間的な対称操作や、位相
θ、の如何、つまり、第5図で示したような移動距離に
応じた加減速パターンでの制御を行なえば最適な位相や
速度の制御パターンが得られることになる。
(3)式や第6図は系の周波数領域での表現であるため
、直観的に判かり易い表現、つまりフィルタの入出力特
性を時間領域で表現する。
計算の簡略化のために時定数T3付近における応答のゲ
インは無視で縫る程に小さいという近似を使って、(4
)式においてT3=Oとし、で示されるような系の伝達
関数で記述する。
ディジタルフィルタ部3の人力信号は指令値θ、のステ
ップ信号であるから と表わされ、(8)、(9)式を用いてe 0(S)−
GCL(S) ・e + (s)−(10) が得られる。(10)式に逆ラプラス変換(L−’ [
f (s) ]で表わす)を施すと位相出力θ。(シ)
が時間の関数として得られ、eo(t)−L−’ [e
o(s)] =θ1 ・γ(t)        −(If)となる
。但し、 とおいた。尚、(11)式を導く迄の途中計算について
は省略するが、1位の極s、=O1に関する置数の和、
即ち %*−、tel−θ。(s>、  s、 Eとして求め
られる。ここで、 (但しZ:複素変数、a:特異点、C む閉曲線である)である。
よって、速度ω。(1)は =01 η (1) となる。
但し 点aを囲 とおいた。
また、(12)式をさらに微分して角加速度を求め、こ
れをOとおいて(つまり、= (TP)−0)、TPの
値を計算すると (12) が得られる。
(13)を(11)、(12)式に代入することによっ
て eo (T p) ”θ、・γ(”rp )     
−(14)ω。(Tp) =θ、・η (TP )  
   −(15)が得られる。(eo (T p)やω
。(T p)のあからさまな形は割愛する。) こうして求められた(11)〜(15)式はステップ人
力θr / sに対するサーボ系の応答を単に表わして
いるものであり、これは第3図に示した加減速曲線に対
応している。((11)式や(12)式においてt−(
1)でθ。−〇1、ω。→Oとなる点に注意。) ディジタルフィルタ部3により実現される位相や速度パ
ターンの生成に関して必要な情報は期間0≦t≦TPに
おけるデータであり、t>TPのときは0≦t≦TPの
期間における(11)、(12)式の示す値に(1)弐
又は(2)式で表わされる対称操作を施すことによって
出力値θ。
やω0が得られる。
つまり、位相に関しては、O≦t≦TPとしたとき、 θ0(t)=θ、・γ(t)        =(18
)θo(t+Tp)  = 2 ・ θO(TP)−θ
o(ip−t)で表わされ、速度についてはO≦t≦T
Pとしたときに ω0(t)=θ、・η(t)        −(17
)ωo (t+Tp) =θ、・η(Tp−t)で表わ
される。
上式(16)、(17)が第4図に示す加減速曲線に対
応している。
尚、(16)式でθo (2・TP)を求めると θo(24p)”2’θ(T、)−〇o (0)・2・
θ、・γ(Tp) となり、前述したように位相出力の終値が指令値θ、に
ならないが、これは、位相に関する目標値を02とした
ときに2・θ、・γ(Tp ) =θrとおき、 で決められる指令値θ、をディジタルフィルタ部3に与
えることで解決する。即ち、目標値θrに対して定数倍
した値を指令値θ、とすれば良い。
こうして得られた(11)〜(18)式をもとに、第5
図を用いて定性的に説明した議論に定量的な裏付けを与
えることができる。
即ち、(13)式で求められるT、にはθ、が含まれて
いないことから、指令値θ7に関係なく穆動時間が一定
であることが判る。(但し、θ、≦θ′、の場合) また、(15)式から速度の出力値ω。はθ。
に比例しており、指令値θ、に比例して速度のピーク値
ω2が増大することが判る。
(c−2,オーバーライド法)[第7図、第8図] ロボットの制御においては速度ωを最高速度の数%の精
度で減速する機能が必要となり、オーバーライド法と称
せられている。
その一つの方法としては、第7図に示すように速度のピ
ーク値をn分の1に抑えて、穆勅時間がn倍になるよう
に制御することである。
即ち、速度ピーク値ωPbの最適速度パターン(加減速
曲線12参照)に対して、ωpbのn分の1のピーク速
度で制御したい場合には、加減速曲線13に示すように
0≦t≦TPにおいてディジタルフィルタ部3の速度出
力ω。をフィルタ計算部3aによる計算結果のn分の1
の値にし、その後のt≧TPには□での定速度制御を行
なった後に減速パターン(加速時のパターンに対して時
間的に対称に折り返されたパターン)に移行するように
制御する。
また、別の方法としては第8図に示すようにフィルタ計
算部3aにおける時定数をn倍することによって速度出
力ω0をn分の1にする方法である。
これは、時定数に関するパラメータαがnに相当すると
考えれば良く、このスケーリング操作によって(13)
式からTPがα倍となり(第8図の加減速曲線14.1
5参照)、また(12)式のあからさまな形から、 一倍になることが理解される。
α 尚、以上の議論は理解の容易性を優先と考えて連続シス
テムを記述する伝達関数を用いて行なってきたが、実際
のフィルタ計算や対称操作は列数的システムに関するデ
ィジタル処理によってなされることは勿論である。
(d、動作)[第9図、第10図] しかして、以上に説明したアルゴリズムにもとづくディ
ジタルフィルタ部3の演算処理は、例えば、第9図のフ
ローチャート図に示すようにして行なわれ、このような
演算処理はロボット制御プログラムのメインプログラム
に対するサブルーチン処理として実現することができる
尚、以下の説明ではオーバーライドによる減速制御とし
ては前者の方法(つまり速度出力ω。をフィルタ計算値
のn分の1にする方法)を用いるものとする。
a)r指令値θ、はθ′r□以上か?」指令部2からの
位相指令値θ、がディジタルフィルタ部3に入力される
と、条件判断部3bはθ1とθ′1.(モータ6の回転
速度が最大値になるときの位相指令値)とを比較する。
その結果、θ1≧θ′、ならばステップb)に進み、θ
、くθ′、ならばステップC)に進む。尚、この指令値
θ、は(18)式で示したよう目標値θ、に定数をかけ
た値である。
b)「フィルタ計算部への入力値としてθ′、。
を設定する。」 条件判断部3bによって8動距離が長いと判断されたと
きには第5図(A)の加減速曲線9に示す最適速度パタ
ーンで制御を行なうために、フィルタ計算部3aの入力
値としてθ′r□を与え、ステップd)に進む。
c)「フィルタ計算部への人力値としてθ1を設定する
。」 θ、くθ′、の場合には第5図(B)の加減速曲線10
に示す最適速度パターンで制御を行なうので、条件判断
部3bは指令値θ、をそのままフィルタ計算部3aへの
人力値とし、ステップd)に進む。
d)「フィルタ計算を行なう。」 人力されたステップ信号に対する出力値θ。やω0がフ
ィルタ計算部3aにおいて計算される。
このときの計算式はサーボ系4の応答特性を表わす伝達
関数(実際には、離散化されたシステム関数)に基づい
て行なわれる。
e)r速度出力ω。を記憶部に順次格納する。」 前記ステップd)において計算された速度出力値ω0が
第10図に概念的に示すようにブツシュダウン操作によ
って記憶部3Cのスタック16に格納されて行く。
尚、第10図(A)はθ、くθ rmの場合の状況を示
し、第10図(B)はθ、≧θ rffiの状況を示す
ものであり、矢印「A」はブツシュ・ダウンの方向、矢
印r71.」はポツプ・アップの方向を各々表している
。そして、期間O≦t≦T、における時々の速度出力が
速度ωH(i=o、1.2、・・・n)であり、これら
が添字の順(つまり、時系列的)にスタック16にブツ
シュ・ダウンされて行く。
f)「ω0は01未満か?」 即ち、速度出力値ω0が最大値ω。未満かどうかが条件
判断部3bにおいて問われ、ω。くω□であればステッ
プg)に進み、ω0≧ω、であればステップi)に進む
g)「θ0は目標値の半分になったか?」ステップd)
で得られた位相出力θが目標値θ、の半分の値に達した
かどうかが問われ、そうであれば、ステップh)に進み
、未だ達してなければステップk)に進む。
h)r記憶部から速度データを取り出す。」ステップe
)において記憶部3Cのスタック16に格納されたデー
タがポツプ・アップ操作により取り出され、対称操作部
3dに送られる。
即ち、ω、(i=1.2、・・・ n)のうちスタック
16に時間的に後から入れたものが先にとり出される。
このようなスタック16におけるブツシュ・ダウンやポ
ツプ・アップ操作が前述した対称操作((1)式参照)
をディジタル的に実現したものに他ならない。
尚、この操作によって得られる位相出力θ。はω。を積
分したもの、つまりω。の値の積算値として得られる。
そして、ステップk)に進む。
i)rω。をω、とする。」 ステップf)においてω。≧ω。と判断された場合には
、速度出力ω0はその最大値ω、を超える訳にはいかな
いので、ω0の値をω工に設定し、ステップj)に進む
j)「減速に移行するか?」 位相θの残り分、つまり、残された9動距離が、加速時
にω、に致る迄に要した距離に等しいかどうか(つまり
、θ;θrIIl/2+Δθかどうか)によって定速制
御から減速制御に移るか否かが条件判断部3bにおいて
判断される。
そして、減速に移行する時点であると判断されればステ
ップh)に進み、そうでなければステップk)に進む。
k)「オーバーライドを行なうか?」 オーバーライドによる制御を行なうかどうかが条件判断
部3bによって判断され、行なうのであればステップf
L)に進み、行なわなければステップm)に進む。
IL)rオーバーライドのための計算処理を行なう。」 速度出力ω。に係数1 / nをかけたものを速度出力
ω。と再定義した後ステップm)に進む。
m)r出力θ。、ω0をサーボ回路に送出する。」 以上のステップを経て得られる出力θ0やω0がサーボ
回路5に送られモータ6及び駆動機構7の制御がなされ
、最終的に移動体が目標位晋に到達する。
尚、オーバーライド法としてサーボ系の時定数を定数倍
する方法を用いる場合にはフィルタ計算の際にオーバー
ライドを行なうかどうかに応じて時定数のスケーリング
操作(Tl−n−Tl)を行なえば良い。
(e、位相に関する対称操作)[第11図]これ迄の説
明は速度ωに関する対称操作を中心として話を進めて来
たが、以下では位相θに関する対称操作((2)式参照
)の計算方法について説明する。
第11図(A)は横軸に時間tをとり、縦軸に位相出力
θ。をとってその最適位相制御パターンを表したグラフ
図であり、この場合グラフ曲線17は目標値Orの中間
点くこれを「Q′」とする)に関して回転対称となって
いる必要がある((2)式参照)。
よって、グラフ曲線17上の任意の点のうち点O′を中
心としたときに原点0寄りの点をP−として、反原点O
側の点をPやとすると、ベクトル「Lと「Lとには次の
関係が成り立つ。
口、= −o”’1−          − (19
)ところで、 「L=op、−OT、o’l−=の江−1口であるから
、これを(19)式に代入して、アについて求めると、 0Pや =2 ・ 00 − OP−−(20)が得ら
れる。
従って、(20)式の面1はt=T、となるときのθ0
の値θo(Tp)から知ることができ、また「−につい
てはθo(t)時々の値をスタック18に格納した後取
り出せば良い。
つまり、第11図(B)に示すように期間0≦t≦TP
における位相出力を01  (i=o、1.2、・・・
 n)とすると、これらが添字iの順にスタック18に
ブツシュ・ダウンしておいてから時刻t=T、の経過後
にポツプ・アップし、これに(20)式に対応した演算
θ′東=2・θ(”rp ”)−θI (i=o、1.
2、・・・ n)を行なってこれを位相出力とする。
(f、直交型ロボットへの適用)[第12図乃至第14
図] 以上迄は1軸に関する位相・速度を考えてきたがサーボ
制御装置1は直交型ロボットのように複数の軸、例えば
、−平面内の直交軸(X軸、y軸)に関する位相・速度
の制御にも適用することができる。
今、第12図に示すようにディジタルフィルタ部を2つ
3.3′用意し、指令部2からディジタルフィルタ部3
に位相指令値θ、8が与えられるとディジタルフィルタ
部3の位相出力θ。8、速度出力ω。つがX軸に関する
サーボ系4に送出されるものとし、また、指令部2から
ディジタルフィルタ部3′に位相指令値θ、yが与えら
れるとディジタルフィルタ部3′の位相出力θ。2、速
度出力ω。。
がy軸に関するサーボ系4′に送出されるものとする。
この場合、X軸、y軸の制御に関しては同一のフィルタ
構成及び時定数を有するサーボ回路を用いるものとすれ
ば前記した(11)式を利用して、 θoy(t)  =θ、2・ γ(1)が得られる。
よって、 θ。y(t)    θry 上式からθ。y(t) とθox(j) との間の比例
関係が示されるので、移動体がある点から別の点化直線
的に運動する、所謂FTP制御が可能である。
これを図示したものが第13図に示すθ8−02図であ
り、移動体19が始点Aから終点(目標点)B迄直線2
0に沿って移動することになる。
また、上式では時定数についてのパラメータαの値をX
軸とy軸とでは同じ値としたがこれらのパラメータを異
なる値にするとA−8間を移動体19が曲線的な経路を
とって移動するような制御も可能である。
さらにまた、2軸に関するサーボ系4.4′を全く同じ
構成として設計することができれば、フィルタ計算部3
aにおける計算を2軸に関して共通に行なうことができ
るので、記憶部3C内に各軸用のスタックを用意してお
けば第14図に実線で示すような経路21で移動体19
の移動制御を行なうことができる。
即ち、先ず点A(0,θ。y)を目標点とする指令が与
えられると、ディジタルフィルタ部3′においてy軸に
関するフィルタ計算が行なわれ、移動体19は仮想点A
′ (0,θ。y)を目ざしてθ2軸上を進んで行く。
そして、移動体がθ、=θ。y/2に来たところで、今
度はX軸に関する指令が出され、移動体19が仮想点A
″(θ。8.θOy)に向うように指示されると、ディ
ジタルフィルタ部3はX軸に関するフィルタ計算を行な
う。よってy成分についてはスタックを用いた対称操作
が行なわれ、点A’(0,θoy)に向うように位相θ
8が変化しているので移動体19はx、yの両方向の速
度成分をもって曲線的に進んでいく。そして、A′−A
′間の中間点上米たときに今度はy軸に関して逆方向に
戻れという指令が出されると、ディジタルフィルタ部3
′は再びy軸に関するフィルタ計算を行なう。X軸に関
してはスタックを用いた対称操作により点A″を目ざし
た制御が行なわれるので、移動体19は結局点B(θo
x、O)を目ざして曲線的に進んでいき、点A″と点B
との中間点に達すると02軸に平行に運動して終点Bに
達することになる。
上記したような制御動作は、例えば点Aと点Bとの間に
障害物があり移動体19がこれを避けて点A−点已に移
動しなければならないというような場合には、FTP動
作により点A→点A′→点A″−点Bへという経路を通
らない方が移動時間の点で有利であるために行なわれる
動作であり、組立作業工程等で用いられている。
(g、作用) 上記したように本発明サーボ制御装置にあっては、サー
ボ系4の応答特性をフィルタ計算部3aにおける計算処
理によって実現し、指令部2からのステップ信号に対す
る応答をフィルタ計算部3aが計算して、その出力θ。
又はω。を記憶部3Cに一時的に記憶させておき、これ
らデータの読み出し時に対称操作部3dが時刻t=”r
pに関する時間的な対称操作を施した後サーボ系4に送
出するという明確なアルゴリズムに基づいて位相や速度
の最適制御パターンが生成され、現実の位相θやωはデ
ィジタルフィルタ部3の出力値θ0やω。に追従して滑
らかに変化して最終的な目標値に到達することになる。
このように、サーボ制御装置1によればフィルタ計算部
3aの計算内容をサーボ系の応答特性に合わせたり、時
定数の値をサーボ系の時定数に合わせるだけで種々のサ
ーボ制御回路に適用することができるので、設計上の融
通性に富み、最適制御パターンの生成の標準化が可能で
ある。
(G、発明の効果) 以上に記載したところから明らかなように、本発明サー
ボ制御装置は、サーボ制御上の制御変数についての指令
信号をステップ信号として発する指令手段と、サーボ回
路及び駆動機構を含むサーボ系の応答特性に対応したフ
ィルタ構成を有し、指令部からのステップ信号に対する
応答出力を後段のサーボ系に送出して該サーボ系の制御
を行なうフィルタ計算手段と、フィルタ計算手段の出力
値が制御目標値の中間値に達する迄のデータを順次格納
する記憶手段と、フィルタ計算手段の出力値が制御目標
の中間値に達すると、記憶手段のデータを時間的に後に
格納したものから順次取り出して制御変数に関する対称
操作を施しサーボ系への出力値とする対称操作手段とを
備えたサーボ制御装置であって、フィルタ計算手段の出
力値が制御目標値の中間値に達するまでの期間は指令部
からのステップ信号に対応した応答出力がフィルタ計算
手段からサーボ系に送られ、フィルタ計算手段の出力値
が制御目標値の中間値に達すると記憶手段に格納されて
いたデータが順次取り出され対称操作されてサーボ系に
送られるようにしたことを特徴とし、また、本発明サー
ボ制御方法は、サーボ回路と駆動機構を含むサーボ系の
応答特性に対応したフィルタ構成をフィルタ計算手段に
より形成しておき、制御変数に関する指令信号をステッ
プ信号としてフィルタ計算手段に送りそのステップ応答
出力を後段のサーボ系への出力値とするたサーボ制御方
法であって、フィルタ計算手段の出力値が制御目標値の
中間値に達する迄の間は該出力値をサーボ系に送出する
と共に出力値データを記憶手段に順次格納しておき、そ
の後、フィルタ計算手段の出力値が制御目標の中間値に
達すると、記憶手段からデータを時間的に後に格納した
ものから取り出して制御変数に関する時間的な対称操作
を施した後データをサーボ系に送出するようにしたこと
を特徴とする。
従って、これによれば、サーボ系の応答特性をフィルタ
計算手段によって形成しておき、指令手段からのステッ
プ信号に対応した応答出力に対称操作、即ち、制御変数
の目標値の中間値に関して時間的な対称操作を施した後
にその出力値をサーボ系に送出するという一般性のある
アルゴリズムに従って制御変数に関する最適制御パター
ンが作り出されるので、サーボ系の応答設計が前もって
決定されていれば、これに応じてフィルタ構成や時定数
等のパラメータを変更するだけで、最適制御の標準化を
図ることができる。
よって、最適制御パターンが設計者の経験等に左右され
るというようなことはなく、また、前述したROMテー
ブルによる方法のもつ欠点(設計上の柔軟性の欠如や制
御パターンの不自然さ)が解消される。また、フィルタ
計算手段における計算の程度も比較的簡単であり、また
対称操作によって半減されるので、高速演算プロセッサ
を用いた関数計算のような演算処理の複雑化を招くよう
なこともない。
尚、前記した実施例で示したフィルタの構成等は本発明
サーボ制御装置及び方法に関する一例を示したものにす
ぎず、本発明サーボ制御装置及び方法の技術的範囲がこ
れらのものみのみに狭く解釈される訳ではなく、また、
本発明はロボットにおけるサーボ制御装置に限らずサー
ボ制御一般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第14図は本発明の実施の一例を示すもので
あり、第1図は基本構成を示すブロック図、第2図はサ
ーボ系の応答について説明するためのt−01図、第3
図はステップ信号に対する応答特性の説明図であり、第
3図(A)はt−θ図、第3図(B)はt−ω図、第4
図は位相や速度制御の最適制御パターンについて説明す
るための図であり、(A)は位相出力の時間的変化を示
すグラフ図、(B)は速度出力の時間的変化を示すグラ
フ図、第5図(A)は最適速度パターンに関して説明す
るためのグラフ図であり、第5図(B)は移動距離に応
じた速度制御パターンの変化を説明するためのグラフ図
、第6図はフィルタ計算部の構成例を示すシグナルフロ
ーグラフ図、第7図はオーバーライド法の説明を行なう
ためのグラフ図、第8図は別のオーバーライド法に関す
る説明のためのグラフ図、第9図は最適制御パターンの
生成に関するアルゴリズムに基づく演算処理の一例を示
すフローチャート図、第10図はスタックを用いた対称
操作を説明するためのグラフ図、第11図は位相出力に
関する対称操作について説明するグラフ図、第12図乃
至第14図は本発明を2軸駆動系に適用した例を示すも
ので、第12図はブロック図、第13図はFTP動作に
関するグラフ図、第14図は別の制御動作に関するグラ
フ図、第15図は従来のサーボ制御の一例を示すグラフ
図である。 符号の説明 1・・・サーボ制御装置、 2・・・指令手段、 3a・・・フィルタ計算手段、 3C・・・記憶手段、 3d・・・対称操作手段、 4.4′・・・サーボ系 出 願 人 ソニー株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)サーボ制御上の制御変数についての指令信号をス
    テップ信号として発する指令手段と、サーボ回路及び駆
    動機構を含むサーボ系の応答特性に対応したフィルタ構
    成を有し、指令部からのステップ信号に対する応答出力
    を後段のサーボ系に送出して該サーボ系の制御を行なう
    フィルタ計算手段と、 フィルタ計算手段の出力値が制御目標値の中間値に達す
    る迄のデータを順次格納する記憶手段と、 フィルタ計算手段の出力値が制御目標の中間値に達する
    と、記憶手段のデータを時間的に後に格納したものから
    順次取り出して制御変数に関する対称操作を施しサーボ
    系への出力値とする対称操作手段とを備えたサーボ制御
    装置であって、フィルタ計算手段の出力値が制御目標値
    の中間値に達するまでの期間は指令部からのステップ信
    号に対応した応答出力がフィルタ計算手段からサーボ系
    に送られ、 フィルタ計算手段の出力値が制御目標値の中間値に達す
    ると記憶手段に格納されていたデータが順次取り出され
    対称操作されてサーボ系に送られるようにした ことを特徴とするサーボ制御装置
  2. (2)サーボ回路と駆動機構を含むサーボ系の応答特性
    に対応したフィルタ構成をフィルタ計算手段により形成
    しておき、制御変数に関する指令信号をステップ信号と
    してフィルタ計算手段に送りそのステップ応答出力を後
    段のサーボ系への出力値とするサーボ制御方法であって
    、 フィルタ計算手段の出力値が制御目標値の中間値に達す
    る迄の間は該出力値をサーボ系に送出すると共に出力値
    データを記憶手段に順次格納しておき、その後、フィル
    タ計算手段の出力値が制御目標の中間値に達すると、記
    憶手段からデータを時間的に後に格納したものから取り
    出して制御変数に関する時間的な対称操作を施した後デ
    ータをサーボ系に送出するようにした ことを特徴とするサーボ制御方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013246525A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Mitsubishi Electric Corp 位置決め制御用指令生成装置
US8926193B2 (en) 2010-07-27 2015-01-06 Raytron Co., Ltd. Optical cable connection module having function of preventing separation of shutter

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8926193B2 (en) 2010-07-27 2015-01-06 Raytron Co., Ltd. Optical cable connection module having function of preventing separation of shutter
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