JPH03134373A - ピストンリング - Google Patents
ピストンリングInfo
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- JPH03134373A JPH03134373A JP27349789A JP27349789A JPH03134373A JP H03134373 A JPH03134373 A JP H03134373A JP 27349789 A JP27349789 A JP 27349789A JP 27349789 A JP27349789 A JP 27349789A JP H03134373 A JPH03134373 A JP H03134373A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は内燃機関用のピストンリング、特に耐摩耗性に
優れた複合めっき層を有するピストンリングに関する。
優れた複合めっき層を有するピストンリングに関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕エンジ
ンのシリンダボアの中でピストンに装着されて高速で摺
動するピストンリングは、耐摩耗性を高めるために硬質
クロムめっきを施したものが一般に使用されている。し
かし、クロムめっきは処理にかなりの時間を要するうえ
に、高鉛ガソリンを燃料とするエンジンや、高負荷のエ
ンジンに使用した場合、耐摩耗性、耐焼付性および耐蝕
性などに問題があった。
ンのシリンダボアの中でピストンに装着されて高速で摺
動するピストンリングは、耐摩耗性を高めるために硬質
クロムめっきを施したものが一般に使用されている。し
かし、クロムめっきは処理にかなりの時間を要するうえ
に、高鉛ガソリンを燃料とするエンジンや、高負荷のエ
ンジンに使用した場合、耐摩耗性、耐焼付性および耐蝕
性などに問題があった。
このような問題点を解決するために、ニッケル−燐など
の合金マトリックス中に窒化物や酸化物、あるいは炭化
物などの硬質粒子を分散させた複合めっきが注目されて
いる。これは、複合めっきあるいは分散めっきと呼ばれ
、分散させる粒子の種類や大きさ、それに分散量を変え
ることによって耐摩耗性、耐焼付性および耐蝕性などの
改善に優れた効果を示す。しかし、エンジンの高性能化
の著しい昨今の状況下、エンジン機種によっては、この
ような複合めっきを用いても満足のいく結果は得られな
いことがわかった。
の合金マトリックス中に窒化物や酸化物、あるいは炭化
物などの硬質粒子を分散させた複合めっきが注目されて
いる。これは、複合めっきあるいは分散めっきと呼ばれ
、分散させる粒子の種類や大きさ、それに分散量を変え
ることによって耐摩耗性、耐焼付性および耐蝕性などの
改善に優れた効果を示す。しかし、エンジンの高性能化
の著しい昨今の状況下、エンジン機種によっては、この
ような複合めっきを用いても満足のいく結果は得られな
いことがわかった。
従って、本発明の目的は、従来の硬質クロムめっきや複
合めっきの有する欠点を解消し、それ自体耐摩耗性に優
れたピストンリングを提供することである。
合めっきの有する欠点を解消し、それ自体耐摩耗性に優
れたピストンリングを提供することである。
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、ニッケル
−コバルト−硼素合金の基地中に、硬質粒子が分散した
複合めっき層を設けることによって耐摩耗性の優れたピ
ストンリングが得られることを発見し、本発明を完成し
た。
−コバルト−硼素合金の基地中に、硬質粒子が分散した
複合めっき層を設けることによって耐摩耗性の優れたピ
ストンリングが得られることを発見し、本発明を完成し
た。
すなわち、本発明の第一のピストンリングは、硼素が1
〜7重量%、コバルトが10〜50重量%、残りが実質
的にニッケルからなるニッケル−コバルト−硼素合金の
基地中に、平均粒径0.5〜5μmの窒化珪素が面積比
で5〜40%分散している複合めっき層を有することを
特徴とする。
〜7重量%、コバルトが10〜50重量%、残りが実質
的にニッケルからなるニッケル−コバルト−硼素合金の
基地中に、平均粒径0.5〜5μmの窒化珪素が面積比
で5〜40%分散している複合めっき層を有することを
特徴とする。
また、本発明の第二のピストンリングは、硼素が1〜7
重量%、コバルトが10〜50重量%、残りが実質的に
ニッケルからなるニッケル−コバルト−硼素合金の基地
中に、平均粒径0,5〜5μmの窒化珪素が面積比で5
〜40%と、平均粒径0.5〜10μmの固体潤滑材粒
子が面積比で5〜20%分散している複合めっき層を有
することを特徴とする。
重量%、コバルトが10〜50重量%、残りが実質的に
ニッケルからなるニッケル−コバルト−硼素合金の基地
中に、平均粒径0,5〜5μmの窒化珪素が面積比で5
〜40%と、平均粒径0.5〜10μmの固体潤滑材粒
子が面積比で5〜20%分散している複合めっき層を有
することを特徴とする。
本発明を以下詳細に説明する。
本発明のピストンリングの摺動面に設けるめっき層は、
ニッケル−コバルト−硼素合金からなる基地を有する。
ニッケル−コバルト−硼素合金からなる基地を有する。
合金基地中に硼素を含有させ、熱硬化処理を行なうこと
により、基地の硬度が高くなり、耐摩耗性に優れた効果
を示し、また基地の耐蝕性の改善にも効果がある。硼素
の量が1重量%未満では熱硬化処理を行っても硬度が高
くならず、耐摩耗性を向上させる効果は少ない。また7
重量%を超えると硬度は増すが、めっき皮膜はかえって
脆くなって衝撃強度が弱くなり、皮膜の密着性も悪くな
る。したがって、硼素の量は1〜7重量%が良い。
により、基地の硬度が高くなり、耐摩耗性に優れた効果
を示し、また基地の耐蝕性の改善にも効果がある。硼素
の量が1重量%未満では熱硬化処理を行っても硬度が高
くならず、耐摩耗性を向上させる効果は少ない。また7
重量%を超えると硬度は増すが、めっき皮膜はかえって
脆くなって衝撃強度が弱くなり、皮膜の密着性も悪くな
る。したがって、硼素の量は1〜7重量%が良い。
また、合金基地中にコバルトを添加することにより、耐
熱性と耐蝕性が改善され、めっき皮膜の強度も向上する
。コバルトの量が10重量%未満では上記の効果が顕著
に得られず、また50重量%を超えてもその効果に著し
い変化はない。従って、コバルトの壷は10〜50重量
%が良い。
熱性と耐蝕性が改善され、めっき皮膜の強度も向上する
。コバルトの量が10重量%未満では上記の効果が顕著
に得られず、また50重量%を超えてもその効果に著し
い変化はない。従って、コバルトの壷は10〜50重量
%が良い。
合金基地中に窒化珪素 (SiJ*)を分散させること
によって、めっき皮膜の耐摩耗性が改善される。
によって、めっき皮膜の耐摩耗性が改善される。
分散する窒化珪素の容量は5〜40面積%で、かつその
平均粒径は0.5〜5μmが良い。容量が5面積%未満
あるいは平均粒径が0.5μm未満では耐摩耗性の改善
効果が少ない。また容量が40面積%或いは平均粒径が
5μmを超えると皮膜の強度が低下し、さらに、相手材
の摩耗を大きくすることになる。
平均粒径は0.5〜5μmが良い。容量が5面積%未満
あるいは平均粒径が0.5μm未満では耐摩耗性の改善
効果が少ない。また容量が40面積%或いは平均粒径が
5μmを超えると皮膜の強度が低下し、さらに、相手材
の摩耗を大きくすることになる。
合金基地中に窒化珪素と共に固体潤滑材粒子を分散させ
ると、耐摩耗性、耐焼付性をさらに改善することができ
る。固体潤滑材粒子としては、二硫化モリブデンや弗化
黒鉛、ボロンナイトライドなどがよい。固体潤滑材粒子
の容量は5〜20面積%でかつその平均粒径は0.5〜
10μmが良い。容量が5面積%未満あるいは平均粒径
が0.5μm未満では、耐摩耗性、耐焼付性の改善効果
が少ない。
ると、耐摩耗性、耐焼付性をさらに改善することができ
る。固体潤滑材粒子としては、二硫化モリブデンや弗化
黒鉛、ボロンナイトライドなどがよい。固体潤滑材粒子
の容量は5〜20面積%でかつその平均粒径は0.5〜
10μmが良い。容量が5面積%未満あるいは平均粒径
が0.5μm未満では、耐摩耗性、耐焼付性の改善効果
が少ない。
また容量が20面積%或いは平均粒径が10μmを超え
ると皮膜の強度が低下し、脆くなって脱落しやすくなる
。
ると皮膜の強度が低下し、脆くなって脱落しやすくなる
。
さらに、めっき皮膜を形成した後、300℃前後で熱硬
化処理を施し、次いで550〜600℃で窒化処理を施
せば、基地の硬度は低下するが、ピストンリングの側面
摩耗の改善と皮膜強度の向上に効果がある。窒化処理に
よって、皮膜中のN15Bの結晶が増し、母材と皮膜の
間の結合強度が上昇するので、皮膜の剥離が防止される
。
化処理を施し、次いで550〜600℃で窒化処理を施
せば、基地の硬度は低下するが、ピストンリングの側面
摩耗の改善と皮膜強度の向上に効果がある。窒化処理に
よって、皮膜中のN15Bの結晶が増し、母材と皮膜の
間の結合強度が上昇するので、皮膜の剥離が防止される
。
このように、複合皮膜を形成した後に窒化処理を施せば
、母材と複合皮膜の密着性が向上するとともに、母材の
疲労強度も高くなるという利点がある。しかし一方、窒
化処理をした後で複合皮膜を形成すれば、複合皮膜が摩
滅して消滅しても窒化層が存在するので、耐摩耗性が向
上する。従って、これらの処理の順序は適宜変更するこ
とができる。
、母材と複合皮膜の密着性が向上するとともに、母材の
疲労強度も高くなるという利点がある。しかし一方、窒
化処理をした後で複合皮膜を形成すれば、複合皮膜が摩
滅して消滅しても窒化層が存在するので、耐摩耗性が向
上する。従って、これらの処理の順序は適宜変更するこ
とができる。
本発明を以下の具体的実施例によりさらに詳細に説明す
る。
る。
実施例1
ピストンリング用鋼材で加工した、先端端面が5 mm
X 5 mmの直方体の試験片に、まず第一工程とし
て、摺動面に通例のニッケルストライクめっき方法で、
厚さ5μmのニッケルめっきを形成しておき、次に第二
工程として、第1表に示す浴組成および下記のめっき条
件で、平均粒径1.2μmの窒化珪素を分散した厚さ
100μmのニッケル−コバルト−硼素複合めっきを形
成した。
X 5 mmの直方体の試験片に、まず第一工程とし
て、摺動面に通例のニッケルストライクめっき方法で、
厚さ5μmのニッケルめっきを形成しておき、次に第二
工程として、第1表に示す浴組成および下記のめっき条
件で、平均粒径1.2μmの窒化珪素を分散した厚さ
100μmのニッケル−コバルト−硼素複合めっきを形
成した。
(めっき条件)
液温 53〜55℃
pH5,0
電流密度 5 A/dm”
めっき時間 2時間
さらに第三工程として、300℃で1時間加熱して熱硬
化処理を行った。
化処理を行った。
実施例2
実施例1と同じ試験片に、同様のめっき処理と熱硬化処
理を行った。ただし、めっき浴成分の中には第1表に示
す通り、平均粒径3μmのボロンナイトライドを加えた
。
理を行った。ただし、めっき浴成分の中には第1表に示
す通り、平均粒径3μmのボロンナイトライドを加えた
。
得られた複合めっき層の金属組織の顕@鏡写真(x 4
00)を第1図に示す。
00)を第1図に示す。
実施例3
実施例1と同じ試験片に、同様のめっき処理と熱硬化処
理を行った後、560℃でガス窒化処理を施した。
理を行った後、560℃でガス窒化処理を施した。
実施例4
実施例1と同じ試験片に、同様のめっき処理と熱硬化処
理を行った後、560℃でガス窒化処理を施した。ただ
し、めっき浴成分の中には第1表に示す通り、平均粒径
3μmのボロンナイトライドを加えた。
理を行った後、560℃でガス窒化処理を施した。ただ
し、めっき浴成分の中には第1表に示す通り、平均粒径
3μmのボロンナイトライドを加えた。
第2表
実施例1〜4によって得られためっき皮膜の組成を第2
表に示す。また、めっき皮膜の硬度をマイクロビッカー
ス硬度計で測定した結果、実施例1が1020、実施例
2が1000、実施例3が630、実施例4が620だ
った。
表に示す。また、めっき皮膜の硬度をマイクロビッカー
ス硬度計で測定した結果、実施例1が1020、実施例
2が1000、実施例3が630、実施例4が620だ
った。
次に、本発明のピストンリング材の摩耗試験、焼付試験
及び実機試験を行った。
及び実機試験を行った。
(a) #耗試験
摩耗試験は第2図及び第3図に示すライダ一方式の摩耗
試験機によって行った。シリンダー材などとして使用さ
れる鋳鉄材FC25製で摺動面2がホーニング仕上げさ
れた円板3が、ステータホルダー1に取外し可能に取付
けられており、その中央には裏側から注油孔4を通して
潤滑油が供給されるようにしである。また、油圧装置く
図示せず)によってステータホルダ1には図において右
方へ向けて所定圧力で押圧力がかかるようにしである。
試験機によって行った。シリンダー材などとして使用さ
れる鋳鉄材FC25製で摺動面2がホーニング仕上げさ
れた円板3が、ステータホルダー1に取外し可能に取付
けられており、その中央には裏側から注油孔4を通して
潤滑油が供給されるようにしである。また、油圧装置く
図示せず)によってステータホルダ1には図において右
方へ向けて所定圧力で押圧力がかかるようにしである。
円板3に対向してロータ5上に取付けられた試験片保持
具6の回転軸と同心の円周上に等間隔に刻設された4個
の取り付は孔に、上記実施例1〜4の表面処理が施され
た試験片7が取付けられている。試験片の5 mm x
5 mm角の先端端面が円板3の摺動面2に接触し、
図示しない駆動装置によって所定速度で回転する。
具6の回転軸と同心の円周上に等間隔に刻設された4個
の取り付は孔に、上記実施例1〜4の表面処理が施され
た試験片7が取付けられている。試験片の5 mm x
5 mm角の先端端面が円板3の摺動面2に接触し、
図示しない駆動装置によって所定速度で回転する。
試験はステータ側の注油孔4から一定油温の潤滑油を摺
動面に供給しながら行なう。試験片7が所定の摺動距離
だけ円板3上を摺動したときの試験片7とステータ円板
3の摩耗量によって耐摩耗性を評価する。
動面に供給しながら行なう。試験片7が所定の摺動距離
だけ円板3上を摺動したときの試験片7とステータ円板
3の摩耗量によって耐摩耗性を評価する。
具体的には、潤滑油として、加鉛ガソリンを燃料とする
実機テストに使用後のエンジンオイル5AENα30に
ダスト(JIS2種)を0.2g/l添加した温度80
℃の油を、注油孔4から供給し、ステータホルダ1に対
してロータ5側に向けて油圧100kg/cfflの押
圧力を加えながら、試験片7の摩擦速度を3〜5m/s
ecとし、摺動距離が100 kmとなるまでロータ5
を回転させた。
実機テストに使用後のエンジンオイル5AENα30に
ダスト(JIS2種)を0.2g/l添加した温度80
℃の油を、注油孔4から供給し、ステータホルダ1に対
してロータ5側に向けて油圧100kg/cfflの押
圧力を加えながら、試験片7の摩擦速度を3〜5m/s
ecとし、摺動距離が100 kmとなるまでロータ5
を回転させた。
前記実施例1〜4で得られた試験片の他に比較のため一
般に耐摩耗性表面処理に用いられる硬質クロムめっき、
モリブデン溶射についても同様の試験を行った。
般に耐摩耗性表面処理に用いられる硬質クロムめっき、
モリブデン溶射についても同様の試験を行った。
試験結果を次の第3表に示す。
第 3 表
b)焼付試験
上記摩耗試験と同じ試験機を使って焼付試験を行った。
ロータ5を回転させると、試験片7と円板3との摩擦に
よってステータホルダ1には第3図に示すようにトルク
Fが生ずる。このトルクFをスピンドル8を介してロー
ドセル9に作用させ、押圧力の変化によるトルクFの変
化を動歪計10で読み取った。トルクFが急激に上昇し
たときに焼付けが生じたものとみなして、そのときの押
圧力をもって耐焼付き性を評価した。
よってステータホルダ1には第3図に示すようにトルク
Fが生ずる。このトルクFをスピンドル8を介してロー
ドセル9に作用させ、押圧力の変化によるトルクFの変
化を動歪計10で読み取った。トルクFが急激に上昇し
たときに焼付けが生じたものとみなして、そのときの押
圧力をもって耐焼付き性を評価した。
潤滑油は摩耗試験のものと同じものを使用し、ステータ
ホルダ1にはロータ側に向けてまず油圧4Qkg/af
f!の押圧力を加え、摩擦速度8m/secでロータ5
を3分間回転させ、次に押圧力を50kg/cmとして
3分間回転させる。このようにして順次押圧力を10k
g/ca!ずつ段階的に増加して各々3分間保持し、ロ
ードセル9を介して動歪計10でトルクFの変化を記録
し、急激にトルクが増加したときの押圧力から接触面圧
を求めて焼付発生面圧とした。
ホルダ1にはロータ側に向けてまず油圧4Qkg/af
f!の押圧力を加え、摩擦速度8m/secでロータ5
を3分間回転させ、次に押圧力を50kg/cmとして
3分間回転させる。このようにして順次押圧力を10k
g/ca!ずつ段階的に増加して各々3分間保持し、ロ
ードセル9を介して動歪計10でトルクFの変化を記録
し、急激にトルクが増加したときの押圧力から接触面圧
を求めて焼付発生面圧とした。
試験結果を次の第4表に示す。
第 4 表
C)実機試験
呼び径X巾X厚さが86mm X 1.5w X 3
.3mmの鋼製第一圧力リングの外周摺動面に、後述す
る各種の本発明の複合めっきを施し、ボア径86+n+
n、 4気筒の水冷過給機付きディーゼルエンジンに組
み付けた。軽油を燃料とし、5200rpm 、全負荷
で100時間の高速耐久試験を行い、第−圧力リングの
外周摺動面、上下面および鋳鉄(FC25)製シリンダ
ライナ内周面の摩耗量を測定した。
.3mmの鋼製第一圧力リングの外周摺動面に、後述す
る各種の本発明の複合めっきを施し、ボア径86+n+
n、 4気筒の水冷過給機付きディーゼルエンジンに組
み付けた。軽油を燃料とし、5200rpm 、全負荷
で100時間の高速耐久試験を行い、第−圧力リングの
外周摺動面、上下面および鋳鉄(FC25)製シリンダ
ライナ内周面の摩耗量を測定した。
なお、本発明の複合めっきとしては、コバルト25重量
%、硼素4重量%、残部実質的にニッケルのニッケル−
コバルト−硼素合金基地中に、平均粒径1.2μmの窒
化珪素を20面積%分散させたもの(実施例5)、平均
粒径1,2μmの窒化珪素を20面積%と平均粒径3μ
mのボロンナイトライドを15容量%分散させたもの(
実施例6)、実施例5のものに300℃×1時間の熱硬
化処理後、560t’X3時間のガス窒化処理を施した
もの(実施例7)、及び実施例6のものに上記と同じ熱
硬化処理と窒化処理を施したもの(実施例8)を用いた
。
%、硼素4重量%、残部実質的にニッケルのニッケル−
コバルト−硼素合金基地中に、平均粒径1.2μmの窒
化珪素を20面積%分散させたもの(実施例5)、平均
粒径1,2μmの窒化珪素を20面積%と平均粒径3μ
mのボロンナイトライドを15容量%分散させたもの(
実施例6)、実施例5のものに300℃×1時間の熱硬
化処理後、560t’X3時間のガス窒化処理を施した
もの(実施例7)、及び実施例6のものに上記と同じ熱
硬化処理と窒化処理を施したもの(実施例8)を用いた
。
また、比較例として硬質クロムめっき、モリブデン溶射
をそれぞれ摺動面に施した第−圧力リングについても、
同様の試験を行った。試験結果を第5表と第6表に示す
。
をそれぞれ摺動面に施した第−圧力リングについても、
同様の試験を行った。試験結果を第5表と第6表に示す
。
第
表
第 6
表
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明に係る窒化珪素粒子を分散
したニッケル−コバルト−硼素複合めっき層は、従来の
めっき層に比べて耐摩耗性、耐焼付性に優れているうえ
に、相手材を摩耗させることも少なく、ピストンリング
の表面処理層として好適であることが理解される。また
、第6表の結果かられかるように、複合めっき層にさら
に窒化処理を施したものは、側面の摩耗にも効果のある
ことがわかり、そのほかに、複合めっき層の靭性の改善
にも効果のあることが確認されている。また窒化層の上
に複合めっき層を形成することにより、めっき皮膜が消
滅しても窒化層が存在して、耐久性を向上させることも
出来る。
したニッケル−コバルト−硼素複合めっき層は、従来の
めっき層に比べて耐摩耗性、耐焼付性に優れているうえ
に、相手材を摩耗させることも少なく、ピストンリング
の表面処理層として好適であることが理解される。また
、第6表の結果かられかるように、複合めっき層にさら
に窒化処理を施したものは、側面の摩耗にも効果のある
ことがわかり、そのほかに、複合めっき層の靭性の改善
にも効果のあることが確認されている。また窒化層の上
に複合めっき層を形成することにより、めっき皮膜が消
滅しても窒化層が存在して、耐久性を向上させることも
出来る。
従って、本発明の複合めっき皮膜を有するピストンリン
グは、特に耐摩耗性が要求される高鉛ガソリンを燃料と
するエンジンに用いると、優れた効果を示すことが理解
できる。
グは、特に耐摩耗性が要求される高鉛ガソリンを燃料と
するエンジンに用いると、優れた効果を示すことが理解
できる。
第1図は、本発明に係る複合めっき層の金属組織を示す
顕微鏡写真(X 400)であり、第2図は摩耗試験機
の要部を示す一部断面図であり、 第3図は第2図のx−x矢視図である。 スデータホルダ 摺動面 円板 注油孔 ロータ 試験片 出 願 人 株 式 会 社 リ ケ
ン代 理 人 弁理士 高 石 橋
馬第3図
顕微鏡写真(X 400)であり、第2図は摩耗試験機
の要部を示す一部断面図であり、 第3図は第2図のx−x矢視図である。 スデータホルダ 摺動面 円板 注油孔 ロータ 試験片 出 願 人 株 式 会 社 リ ケ
ン代 理 人 弁理士 高 石 橋
馬第3図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 (1)硼素が1〜7重量%、コバルトが10〜50重量
%、残りが実質的にニッケルからなるニッケル−コバル
ト−硼素合金の基地中に、平均粒径0.5〜5μmの窒
化珪素が面積比で5〜40%分散している複合めっき層
を有することを特徴とするピストンリング。(2)請求
項1に記載のピストンリングにおいて、さらに窒化処理
を施したことを特徴とするピストンリング。 (3)硼素が1〜7重量%、コバルトが10〜50重量
%、残りが実質的にニッケルからなるニッケル−コバル
ト−硼素合金の基地中に、平均粒径0.5〜5μmの窒
化珪素が面積比で5〜40%と、平均粒径0.5〜10
μmの固体潤滑材粒子が面積比で5〜20%分散してい
る複合めっき層を有することを特徴とするピストンリン
グ。 (4)請求項3に記載のピストンリングにおいて、さら
に窒化処理を施したことを特徴とするピストンリング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27349789A JPH03134373A (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ピストンリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27349789A JPH03134373A (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ピストンリング |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03134373A true JPH03134373A (ja) | 1991-06-07 |
Family
ID=17528726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27349789A Pending JPH03134373A (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | ピストンリング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03134373A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2014069397A1 (ja) * | 2012-10-30 | 2016-09-08 | 日鍛バルブ株式会社 | エンジンバルブ |
-
1989
- 1989-10-20 JP JP27349789A patent/JPH03134373A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2014069397A1 (ja) * | 2012-10-30 | 2016-09-08 | 日鍛バルブ株式会社 | エンジンバルブ |
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