JPH031251B2 - - Google Patents

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JPH031251B2
JPH031251B2 JP17143586A JP17143586A JPH031251B2 JP H031251 B2 JPH031251 B2 JP H031251B2 JP 17143586 A JP17143586 A JP 17143586A JP 17143586 A JP17143586 A JP 17143586A JP H031251 B2 JPH031251 B2 JP H031251B2
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JP
Japan
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cyclone
exhaust gas
cooling
fluidized bed
temperature
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JP17143586A
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Inventor
Mikio Murao
Chikanori Kumagai
Masaharu Takagishi
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は石灰等の流動焼成装置に係り、詳しく
は、多段サイクロン式予熱装置で予熱された原料
石灰石を流動層焼成炉で焼成することができる流
動焼成装置に関するものである。 〔従来技術〕 高炉や製鋼炉などに投入される副原料である石
灰石は、焼成されて脱炭素、脱珪酸、脱硫機能な
どを有する製品とされる。石灰石は採取されたと
き大きな塊であつたりするが、焼成に適したサイ
ズとなるように予め所望の粒状とされる。そのよ
うな石灰石を焼成するために、従来から竪型炉や
ロータリキルンまたは流動層焼成炉などが使用さ
れる。その焼成のために使用される燃料は重油や
石炭などであつて、燃料事情や価格に応じて選択
されるが、近年、石炭を燃焼させる竪型炉や流動
層焼成炉の利用が多くなつてきている。ところ
で、竪型炉にあつては、石灰石の微粉の混入によ
る目詰りなどを生じ、また、焼成に時間を要する
ので、最近では流動層焼成炉による焼成が行なわ
れるようになつてきている。例えば実公昭58−
55215号公報には、流動層焼成炉を使用して石灰
を焼成する装置が提案されている。この種の流動
層焼成炉によれば、焼成時間を極めて短くできる
利点があるだけでなく、微粉の焼成が可能であつ
て粉粒状石灰原料を使用することができる利点も
ある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上述の流動層焼成炉により石灰を焼成する装置
にあつては、第1図に示すサイクロンC1〜C4
よりなる多段サイクロン式予熱装置2が採用さ
れ、原料投入口5より投入される石灰石原料が予
熱されるようになつている。一方、流動層焼成炉
3における流動層6で石灰石を焼成した後の排ガ
ス9は、排ガス送出口10よりサイクロン11に
導出され、サイクロンC1〜C4の順に上昇して
C4の上部から排出される。また、原料投入口5
に投入された粉粒状石灰石が、それぞれのダクト
を上昇する排ガスと熱交換しながら順次サイクロ
ンC4,C3,C2,C1で捕集されて降下し、
所定の温度に予熱される。その予熱によつて、排
ガス送出口10における温度が約900℃であつた
排ガスは、サイクロンC4において約300℃に降
温される。そして、粉粒状石灰石はサイクロンC
4〜C1の順に加熱されて約800℃程度になり、
石灰石供給シユート8から流動層焼成炉3に導入
される。このような予熱装置を採用することによ
り、排ガスの廃熱を利用することが可能となると
共に予熱物の捕集ができ、流動焼成装置1におけ
る熱効率の向上を図ることができる利点がある。 ところで、上述した多段サイクロンC1〜C4
の中段に位置するサイクロンC2やC3にあつて
は、前段に位置するサイクロンからそれぞれ約
600〜800℃の排ガスが流過する。なお、サイクロ
ンC1〜C4は、第8図および第9図に示すよう
な一般に採用される平らな天井部12Aを有する
サイクロン12で、熱交換後の排ガスは排ガスダ
クト12Dを上昇する。その熱交換時、排ガス中
には流動層6で焼成されて脱炭酸された流動層焼
成炉3からの酸化カルシウムの微粉と、原料の微
粉が含まれる。それらの微粉は、サイクロン12
の天井部12Aに沿つて矢印13方向に進行す
る。粉粒状石灰石中の大きい粒は沈降し、小さい
粒は旋回することによりサイクロン内壁に衝突す
るなどして降下し、他のサイクロンに向かうシユ
ートに投入される。一方、微粉にあつては、排ガ
スと共に旋回することによる遠心力と、本体12
Bに内挿された排ガスダクト12Dによる吸引力
との影響を受けて、天井部12Aの下部空間であ
る排ガス流入部12Eに長時間にわたつて浮遊す
る。そのサイクロンが約600〜800℃の排ガスが通
過するものである場合には、その浮遊の間に、酸
化カルシウムの微粉はその高温雰囲気中で排ガス
に含まれた炭酸ガスを吸収する再炭酸化反応を起
こす。その結果、微粉は炭酸カルシウムに戻りか
つその反応が進行して、サイクロン12の排ガス
流入部12Eにおける耐火材12Cの表面に付着
し硬化する。微粉の硬化が始まるとさらに新たな
微粉が付着してそれらが固化し、コーチング14
が発生する。そのコーチング14に微粉の付着が
続き急速に成長する一方、上記温度の排ガスに曝
されることにより硬質化して、除去の困難な硬質
コーチング14になる。第1図に示す多段サイク
ロン式予熱装置2にあつては、通常、運転開始か
ら1〜3週間を経過した時点で、コーチング14
が著しい通風抵抗となり、フアンの容量が不足す
るなどして、流動焼成装置1の連続稼働が不可能
となる。その結果、コーチングを除去するための
保守作業が繰り返し行なわれるようになり、流動
焼成装置1の生産性が大幅に低下する問題があ
る。 本発明は上述の問題を解決するためになされた
もので、その目的は、サイクロンに内面のおける
微粉の付着が行なわれ難くし、コーチングが発生
した場合にも、その成長や拡大を抑制することが
可能な石灰等の流動焼成装置を提供することであ
る。さらには、コーチングにクラツクの発生を促
すことによつて剥離させることができ、装置の稼
働率と生産性のより一層の向上を図ることができ
るようにすることである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の石灰等の流動焼成装置の特徴を説明す
ると、第1図に示すように、流動層焼成炉3と多
段サイクロン式予熱装置2を備えた石灰等の流動
焼成装置1において、予熱装置2の約600〜800℃
の排ガスが流過する領域に位置するサイクロンC
2,C3および/またはC1にあつて、その直胴
部16B(第2図参照)の排ガス流入部16C近
傍に、冷却用ジヤケツト17が形成されているこ
とである。 第2の発明にあつては、直胴部40B(第6図
参照)の排ガス流入部40C近傍の円周方向に、
複数室J1,J2,J3,J4の冷却用ジヤケツ
ト41が形成され、1つの冷却室に冷却媒体が時
間的に交互に供給または滞留されるようになつて
いることである。 〔作用〕 石灰等を流動層焼成炉3で焼成する流動焼成装
置1にあつて、その多段サイクロン式予熱装置2
における約600〜800℃の排ガスが流過する領域に
位置しているのは、サイクロンC2,C3または
C1〜C3で、それらのサイクロンとして冷却用
ジヤケツト付きサイクロン16が採用される。サ
イクロン16では、導入された粉粒状石灰石が直
胴部16Bの内面に衝突や離反を繰り返しながら
旋回・落下する。その衝突によつて、内面に付着
した微粉は冷却用ジヤケツト17の内面17aで
冷却され、約600℃以下の温度となることにより、
付着した微粉は再炭酸化反応を起こさず内面17
aに付着・硬化するようなことが殆どない。な
お、付着しても硬化する速度が抑えられ、コーチ
ング14の発生を遅らせることができると共に、
発生後のコーチング14の成長を抑制できる。ま
た、付着面が低温であることからコーチング26
の両面における温度差によりその剥離が促進され
る。 第2の発明にあつては、複数室J1,J2,J
3,J4よりなる冷却用ジヤケツト41の内面4
1aは、一定時間毎に温度が交互に変化する。そ
の結果、コーチング42が発生してもそれに熱歪
が与えられ、クラツクが入るなどしてコーチング
42の剥離が促される。 〔発明の効果〕 本発明の石灰等の流動焼成装置にあつては、予
熱装置の約600〜800℃の排ガスが流過する領域に
位置するサイクロンに、排ガス流入部近傍で冷却
用ジヤケツトが形成されているサイクロンを採用
したので、サイクロン内面への微粉の付着・硬化
が行なわれ難くなり、また、微粉が付着すること
によりコーチングが発生した場合でも、コーチン
グの成長速度を大幅に遅らせると共に、剥離を助
長させることができる。その結果、多段サイクロ
ン式予熱装置において、通風抵抗となるコーチン
グを除去するための保守作業が不要となり、流動
焼成装置の稼働率および生産性を著しく向上させ
ることができる。 第2の発明にあつては、1つの冷却室に冷却媒
体が時間的に交互に供給または滞留されるように
なつているので、サイクロンの内面への微粉の付
着・硬化が軽減され、かつ、コーチングが発生し
た場合でも温度差を与えてクラツクの発生を促
し、コーチングの剥離を助長させることができ
る。 〔実施例〕 以下、本発明の石灰等の流動焼成装置をその実
施例に基づいて詳細に説明する。第1図に示す石
灰等の流動焼成装置1は、多段サイクロン式予熱
装置2、流動層焼成炉3および冷却装置4を主た
る構成とし、予熱された石灰石を焼成および冷却
して、製鉄用副原料などを製造するものである。
多段サイクロン式予熱装置2は例えば複数個のサ
イクロンよりなる浮遊式熱交換器であり、原料投
入口5から投入された粉粒状石灰石が、それぞれ
のダクト内を上昇する排ガスと熱交換しながら順
次サイクロンC4,C3,C2,C1で捕集され
て降下し、所定の温度に予熱されるようになつて
いる。流動層焼成炉3は予熱された粉粒状石灰石
を流動層6内で焼成する流動層炉であり、冷却装
置4を流過した空気7が流動化空気として導入さ
れる。この流動層焼成炉3には、予熱装置2のサ
イクロンC1で捕集された石灰石を、流動層6に
供給する石灰石供給シユート8が設けられ、炉上
には微粉が浮遊した焼成炉排ガスを排出する送出
口10が開口されている。 このような石灰等の流動焼成装置1における流
動層焼成炉3には、その流動層6から飛散する微
粉を捕集するサイクロン11が付設されている。
このサイクロン11で捕集された微粉を製品とし
て排出する製品シユート15が接続され、払い出
された微粉は冷却装置4へ導入され、焼成された
粒状の石灰と共に冷却されることによつて製品と
される。また、サイクロン11において微粉と分
離された約900℃の排ガスはサイクロンC1に導
入され、予熱装置2における原料石灰石の予熱に
供される。 上述の4個のサイクロンC4,C3,C2,C
1よりなる多段サイクロン式予熱装置2にあつて
は、サイクロン11よりサイクロンC1に供給さ
れた排ガスの温度は約900℃で、サイクロンC4
から排出されるガス温度は約300℃に降温される。
このような予熱装置2では、中段に位置するサイ
クロンC2,C3またはC1〜C3を流過する排
ガス温度は約600〜800℃となつている。この温度
状態にあるサイクロン内で脱炭酸化された酸化カ
ルシウムの微粉が長時間浮遊すれば炭酸ガスを吸
収して再炭酸化反応を起こすことになる。すなわ
ち、本発明者らの研究によれば、酸化カルシウム
の再炭酸化反応速度は、第4図のグラフで示すよ
うに、約600〜800℃の温度領域で最も大きくなる
ことが確認された。言い換えれば、約600℃以下
では再炭酸化反応が著しく不活発であり、約800
℃以上では逆に脱炭酸化反応域に入るので、付
着・硬化性が低くなることが確認されたのであ
る。 本例にあつては、上述の結果に基づいて、約
600〜800℃の高温雰囲気中にある微粉が浮遊をす
る間に付着性が高くなつても、サイクロンの内面
での微粉の付着・硬化を回避できるように、従来
のサイクロン12(第8図参照)に代えて、第2
図に示すサイクロン16が、サイクロンC2,C
3あるいはC1〜C3に採用される。第2図およ
び第3図に示すサイクロン16は、平板状に形成
された天井部16Aと、円筒形の直胴部16B
と、排ガス流入部16Cに位置して直胴部16B
の一部を形成する冷却用ジヤケツト17と、直胴
部16Bの下部に一体化された逆円錐形体16D
と、それに接続するシユート16Eと、サイクロ
ン入口16Fと、天井部16Aを貫通して直胴部
16Bに内挿される排ガスダクト16Gよりな
る。冷却用ジヤケツト17は排ガスが矢印22方
向に流入して旋回し始める位置から、第3図にお
ける直胴部16Bの中心角θが約120度までの範
囲(図示は90度)の円弧部分に配置される。ちな
みに、約120度を越えた範囲では微粉の付着量は
多くなく、冷却用ジヤケツト17を形成する必要
のない場合が多い。しかし、必要に応じて全周に
冷却用ジヤケツトを形成しておいてもよい。そし
て、直胴部16Bの内面は耐火材21が張り付け
られ、冷却用ジヤケツト17の内面17aは鋼板
などで形成されている。なお、直胴部16Bの耐
火材21の内面と内面17aとは、段差のない滑
らかな筒面に形成されている。もちろん、サイク
ロン入口16Fを含むサイクロン16の全内面
と、ダクト16Eおよび排ガスダクト16Gの内
面にも、耐火材21が施されており、サイクロン
16は高温ガスと接触しても十分耐えることがで
きるようになつている。 冷却用ジヤケツト17の内部は、冷却媒体であ
る水やフロン液などの流過を可能にする密閉空間
に形成され、例えば60〜160℃の冷却水が流過し
て冷却用ジヤケツト17全体を冷却するので、排
ガス温度約600〜800℃に比較して内面17aが著
しく低い温度に保持される。その結果、微粉が付
着しても冷却され、急速に付着・硬化性を失つて
落下する。また、コーチングの発生があつてもそ
の両表面に生じる温度差によりクラツクが生じ、
剥離したり成長が抑制される。なお、冷却用ジヤ
ケツト17の外面には、冷却水の止め弁18,1
9が取り付けられ、冷却水は下方から取り入れら
れ上方から排出される。 第1図に示す流動焼成装置1にあつては、サイ
クロンC4からの約300℃の排ガスが廃熱ボイラ
26の加熱に利用されて熱回収が行なわれる。そ
の廃熱ボイラ26で発生した蒸気により駆動され
るタービン27が、発電機28を回転させて発電
できるようになつている。廃蒸気は復水器29で
復水され、その復水後の60℃の水は、サイクロン
C1,C2,C3の冷却用ジヤケツト17の冷却
水として利用される。 ちなみに、従来のサイクロンと直胴部に冷却用
ジヤケツトを備えたものにおけるコーチングの成
長寸法は、運転時間を含めた全ての条件を同一に
して比較すると以下の表のようであつた。
【表】 このような実施例によれば、第1図に示す多段
サイクロン式予熱装置2における原料投入口5に
投入された粉粒状石灰石は、サイクロンC4に気
流搬送され、順次サイクロンC3,C2を経てサ
イクロンC1で捕集される。その間に、粉粒状石
灰石がサイクロン11を経由した流動層焼成炉3
からの排ガス9と熱交換して予熱され、約900℃
の排ガス9が約300℃に降温される。その予熱さ
れた粉粒状石灰石は、石灰石供給シユート8から
流動層焼成炉3に導入され、流動層6での焼成に
より脱炭酸されて酸化カルシウムになつた後、冷
却装置4に導入され、冷却後の製品は後工程に送
られる。冷却装置4の上部から取り出された空気
7は、流動層焼成炉3の下部に送られて流動化空
気として燃料の燃焼に使用される。サイクロン1
1で捕集された焼成後の微粉が、製品シユート1
5より冷却装置4に導入される。 上述の予熱装置2における中段に位置するサイ
クロンC2とC3あるいはサイクロンC1〜C3
にあつては、第2図および第3図に示す直胴部1
6Bの排ガス流入部16C近傍に、冷却用ジヤケ
ツト17が設けられている。なお、流動焼成装置
1の稼働に先立つて、冷却用ジヤケツト17の止
め弁18,19が開かれて冷却水が流過され、そ
の内面17aは冷却されている。例えはサイクロ
ンC2に排ガスと共に導入される粉粒状石灰石は
矢印22方向(第2図参照)に進み、粒状の石灰
石は矢印23方向に旋回しながら落下する。一
方、温度約600〜800℃の微粉は排ガスと一緒に、
冷却用ジヤケツト17の内面17aに衝突や離反
を繰り返しながら旋回する。その衝突の際に、微
粉は熱を奪われて約600℃以下に降温される。そ
の状態で、排ガスダクト16Gを上昇する排ガス
の流れの影響を受けて、サイクロンC2の天井部
16Aの下部位置で浮遊するしたり、旋回や衝突
を繰り返しながら次第に降下し、あるいは、排ガ
スと一緒に排ガスダクト16Gを上昇する。その
間、微粉の温度は約600℃以下に維持されるので、
流動層焼成炉3からの微粉の酸化カルシウムは、
再炭酸化反応速度が遅くされている。したがつ
て、浮遊に伴う長時間の滞留や集合があつても、
微粉は再炭酸化することなく、付着性も低い状態
であつて内面17aへの付着が防止される。仮
に、付着が生じた場合にも、微粉が降温されてい
るため、その付着量の増大は大幅に抑制される。
さらに、コーチング24となつて冷却用ジヤケツ
ト17の内面17aに強固に付着しても、コーチ
ング24の両面に著しい温度差が常時生じること
になるので、剥離が助長される。例えば前記表か
らも判るようにその厚みの成長速度は著しく低下
し、十数週間にわたる流動焼成装置の長期的な連
続稼働が実現される。なお、冷却用ジヤケツト1
7を流過して昇温された冷却水は、廃熱ボイラ2
6(第1図参照)に戻されて熱回収され、一方、
サイクロンC4からの排ガスも常時廃熱ボイラ2
6に導入されて熱回収が行なわれる。 第5図は異なる実施例で、そのサイクロン30
には複数個(図示は2個)に分割された冷却用ジ
ヤケツト31,32が、直胴部30Bの排ガス流
入部30Cに設けられている。冷却用ジヤケツト
31,32は、その内面31a,32aが低温に
保持される。また、冷却用ジヤケツト31,32
に挟まれた耐火材33の表面33aの幅寸法は適
宜選択される。このようなサイクロン30にあつ
ては、上述の実施例におけるサイクロン16と同
様に微粉が付着され難くなり、また、付着量の増
大も抑制される。加えて、表面33aと内面31
a,32aに跨るコーチング34には、温度差が
生じ、クラツクが発生し小片となつて剥離し易く
なる。なお、3個あるいはそれ以上に分割された
冷却用ジヤケツトを用いてもよいことは言うまで
もない。 第6図は第2の発明における実施例で、第1の
発明における実施例のサイクロン16に採用され
た冷却用ジヤケツト17に代えて、冷却媒体の温
度が異なる冷却用ジヤケツト41が採用されてい
る。そのサイクロン40の直胴部40Bの排ガス
流入部40C近傍の円周方向に、複数の冷却室
(図示は4室)J1,J2,J3,J4が形成さ
れる。そして、それら4室の配列および冷却水の
供給順序などは、冷却用ジヤケツト41の内面4
1aにコーチング42が付着したとき、その付着
面での温度差を与えることにより、コーチング4
2を歪ませてクラツクを生じさせ易くし、その剥
離を促すことができるにように決定される。すな
わち、それら4室の冷却室J1〜J4にあつて
は、160℃と60℃の冷却水が交互に供給される。
一定時間中は、1つの冷却室J1に60℃の冷却水
が供給され、冷却に伴つて昇温した160℃の冷却
水が隣り合う他の冷却室J2に供給される。その
一定時間の経過後、逆に冷却室J2に60℃の冷却
水が供給され、昇温した160℃の冷却水が冷却室
J1に供給されるように切り換えられる。加え
て、隣り合う冷却室J1とJ2、J2とJ3、J
3とJ4の組合せにおいて、例えば冷却室J1と
J2では、前者が60℃で後者は冷却室J1内で昇
温した160℃とされる。他の組合せにあつても同
様であり、ある時間帯では、冷却室J1とJ3に
温度60℃の冷却水が供給され、160℃の冷却水が
冷却室J2とJ4に供給される。このように、一
定時間の経過毎に供給される冷却水の温度を逆転
させることにより、コーチング42のクラツクの
発生を促すことができる。 このような実施例にあつては、第7図に示すサ
イクロンC4からの約300℃の排ガスは、廃熱ボ
イラ26に導入されて蒸気発生用に使用される。
その蒸気でタービン27が駆動されて発電機28
により発電される。廃蒸気は復水器29で復水さ
れ、その60℃の水は、冷却用ジヤケツト41の冷
却室J1,J3に供給される。その際、冷却用ジ
ヤケツト41周りの配管中に設けられた止め弁A
〜Gは開かれ、止め弁H〜Mは閉止される。60℃
の冷却水は冷却室J1とJ3中で160℃に昇温し
た後、冷却室J2とJ4に導入され、冷却に伴つ
て昇温した熱は廃熱ボイラ26で回収される。一
定時間の経過後、供給順序を逆転させるため、止
め弁A〜Gは閉止され、止め弁H〜Mは開かれ
る。このように、交互に異なる温度の冷却水が導
入され、かつ、隣り合う冷却室における冷却水温
度が異なるので、コーチング42の発生があつて
も、付着面の温度変化などに影響され、コーチン
グ42には簡単にクラツクが入って剥離が促進さ
れる。 また、異なる実施例として、冷却室J1,J3
に冷却媒体を供給または滞留させ、冷却室J2,
J4には冷却媒体を滞留または供給させることを
交互に行なうようにしてもよい。この場合も上述
の実施例と同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用される多段サイクロン式
予熱装置を備えた流動焼成装置の全体構成図、第
2図は本発明に採用されるサイクロンの断面図、
第3図は第2図の−線矢視断面図、第4図は
排ガス温度に対する再炭酸化反応速度の変化を示
すグラフ、第5図は異なる実施例におけるサイク
ロンの断面図、第6図は異なる発明におけるサイ
クロンの断面図、第7図は冷却水の配管系統図、
第8図は従来のサイクロンの断面図、第9図は第
8図の−線矢視断面図である。 1……流動焼成装置、2……多段サイクロン式
予熱装置、3……流動層焼成炉、16,30,4
0,C1,C2,C3……サイクロン、16B,
30B,40B……直胴部、16C,30C,4
0C……排ガス流入部、17,31,41……冷
却用ジヤケツト、J1,J2,J3,J4……冷
却室。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 流動層焼成炉と多段サイクロン式予熱装置を
    備えた石灰等の流動焼成装置において、 前記予熱装置の約600〜800℃の排ガスが流過す
    る領域に位置するサイクロンにあつて、その直胴
    部の排ガス流入部近傍に、冷却用ジヤケツトが形
    成されていることを特徴とする石灰等の流動焼成
    装置。 2 流動層焼成炉と多段サイクロン式予熱装置を
    備えた石灰等の流動焼成装置において、 前記予熱装置の約600〜800℃の排ガスが流過す
    る領域に位置するサイクロンにあつて、その直胴
    部の排ガス流入部近傍の円周方向に、複数室の冷
    却用ジヤケツトが形成され、1つの冷却室に冷却
    媒体が時間的に交互に供給または滞留されるよう
    になつていることを特徴とする石灰等の流動焼成
    装置。
JP17143586A 1986-07-21 1986-07-21 石灰等の流動焼成装置 Granted JPS6330350A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17143586A JPS6330350A (ja) 1986-07-21 1986-07-21 石灰等の流動焼成装置

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