JPH0311774A - 熱式永久電流スイッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、超電導コイルを永久電流モードで運転する場
合に使用される熱式永久電流スイッチに関する。

（従来の技術） 磁場を使用する磁気浮上列車、単結晶引上装置、ＭＲＩ
装置等に組込まれた超電導コイルは。

永久電流モードで運転される場合が多い、この超電導コ
イルを永久電流モードで運転する場合は。

超電導コイルの両端を抵抗が零の状態で短絡する永久電
流スイッチを必−要とする。この永久電流スイッチとし
ては、抵抗値の大きい母材を使用した超電導線を無誘導
に巻回するとともに、超電導線に熱的に接続させた辷−
ター線を設けた熱式永久電流スイッチが用いられている
。

従来の熱式永久電流スイッチを第３図に示す。

この熱式永久電流スイッチは、ＦＲＰ　（繊維強化プラ
スチック）等の熱伝導の悪い部材で形成された巻枠■に
、スイッチ部■を組込んだものである。

巻枠■は１円筒部■及びこの円筒部■の一端に一体形成
されたフランジ部に）で構成される巻枠片■と、この巻
枠片■とフランジ部に）の他端に対向して装着される上
フランジ部０とで構成されている。

スイッチ部■は、母材の抵抗値の大きい超電導線■を無
誘導に巻回して巻線部■を形成するとともに、上記の巻
線部（ハ）の内部又は表面にヒーター線（９）を沿わせ
、これらにエポキシ樹脂等の樹脂（１０）を含浸させ、
モールドしたものとなっている。このスイッチ部■を、
前記の巻枠片（１５）の円筒部■に装着し、上フランジ
部０を装着するとともに。

超電導線■の両端及びヒーター線（９）の両端を外部に
突出させている。

この熱式永久電流スイッチは、超電導線■の両端が超電
導コイルの両端に接続され、液体ヘリウム等の冷媒液中
に浸漬されて使用される。この状態で巻線部（８）を構
成している超電導線■が超電導状態となり、超電導コイ
ルが短絡される。つまり、スイッチ部■がＯＮ状態にな
る。一方、ヒーター線０）に通電すると巻線部（８）が
加熱され超電導線■が常電導転移し、抵抗値が増大する
。つまり、スイッチ部■がＯＦＦ状態になる。　このよ
うに、ヒーター線（９）への通電によりスイッチ部■を
０Ｎ−ＯＦＦ制御することが出来る。０Ｎ−ＯＦＦの切
換を速やかに行なうためには、巻線部■が熱的に絶縁さ
れる必要があるが、定常時の安定性を高めるためには、
冷媒液（１５）で冷却されている必要がある。

（発明が解決しようとする課題） 上記のように、従来の熱式水入電流スイッチは、０Ｎ−
ＯＦＦの特性を重視し、液体ヘリウムとのあいだをエポ
キシ樹脂等による含浸層で熱絶縁している。このため、
０Ｎ−ＯＦＦの特性は優れているが、ＯＮ状態での冷却
安定性が悪く、外乱が加わると、熱式永久電流スイッチ
がクエンチし、永久電流モードで励磁されているコイル
が減磁されてしまう。

このため、再度の励磁作業を必要とし、液体ヘリウムの
損失及び励磁のための費用が発生する。

本発明は、上記の熱式水入電流スイッチにおいて、ＯＮ
状態の冷却安定性が優れかつ０Ｎ−ＯＦＦ特性の良い熱
式永久電流スイッチを提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明においては、母材の抵抗の高い超電導線を無誘導
巻きするとともに、上記超電導線に熱的に接続させたヒ
ーター線を設けた熱式永久電流スイッチにおいて、第２
図に示すように巻線部を囲むエポキシ樹脂等の樹脂層（
１１）に冷却のための溝を設け１巻枠にヒーターを取付
けた形状記憶合金の弁（１３）を設けた冷媒液の導入部
を設ける構成とする。この冷媒液導入部に設けられる形
状記憶合金の弁（１３）の変態点は冷媒液温度に設定す
るものとする。

（作用） この熱式水入電流スイッチを冷媒液中に浸漬すると、冷
媒液温度まで冷却され形状記憶合金の弁（１３）が平板
状から湾曲した状態に変形し、冷媒液がこの導入部より
巻線部の樹脂層を設けた溝部分に導入される。このため
、　ＯＮ状態では巻線部が冷媒液にて十分に冷却される
。　一方、　ＯＮからＯＦＦに切換る時は、ヒーター線
に通電することにより、巻線部を加熱するとともに形状
記憶合金の弁（■３）を加熱するため、弁は平板状に変
形し、冷媒液の導入が停止される。このため、冷却溝内
の冷媒液がガス化し、熱伝導の極めて低いガスと樹脂に
より熱的な絶縁が充分な状態に保たれ、ヒーター線■に
よる発熱が巻線部の加熱に有効に利用され、ＯＮからＯ
ＦＦの切換が行なわれる。また、ＯＦＦからＯＮへの切
換は、ヒーター線の通電を停止することにより、形状記
憶合金の弁が冷却され、平板状から湾曲した状態に変形
し、冷媒液の導入が行なわれるため、巻線部の冷却効果
が高く、速やかに行なわれる。

（１迂管構成） 第１図及び第２図（ａ）（ｂ）に本発明の実施例の構成
を示す。第２図は第１図の１部の詳細断面図で、ＯＮ状
態の場合とＯＦＦ状態の場合の形状記憶合金の弁（１３
）の状態を示すものである。

本実施例の熱式永久電流スイッチは、第１図に示すよう
に、ＦＲＰ等の熱伝導率の低い部材で形成された巻枠■
に、スイッチ部■を組込んだものとなっている。巻枠（
υは、円筒部（３）の一端に一体形成されたフランジ部
（至）とで構成される巻枠片■とフランジ部（イ）の他
端に対向して装置される上フランジ部０で構成される。

巻枠片０のフランジ部＠）には、第２図に示すように、
ヒーターを取付けた形状記憶合金の弁（１３）が固定ピ
ン（１４）により固定されている冷媒液（１５）の導入
部が構成されている。この形状記憶合金は。

冷媒液温度で変態を示すように設定されている。

スイッチ部■は、ＣｕＮｉ等の母材の抵抗値の大きい超
電導線■を無誘導に巻回して巻線部（８）を形成すると
ともに、上記の巻線部（８）の内部又は表面にヒーター
線（９）を沿わせ、冷却のための溝状のスキ間をあけて
エポキシ樹脂等の樹脂（１０）を含浸させモールドした
構成である。このスイッチ部■を。

前記の巻枠α）に装置するとともに、形状記憶合金の弁
（１３）に取付けたヒーターと巻線部（８）のヒーター
線（９）を直列に接続し、超電導線■及びヒーター線０
）を外部に突出させて構成されている。

（実施例の作用） このように構成された熱式永久電流スイッチを冷媒液（
１５）中に浸漬すると、冷媒液温度まで冷却され形状記
憶合金の弁（１３）が平板状から湾曲した状態に変形し
、冷媒液（１５）がこの導入部より巻線部（８）の樹脂
層（１１）に設けた冷却溝（１２）部分に導入される。

このため、ＯＮ状態では巻線部（８）が冷媒液（１５）
にて十分に冷却される。

一方、ＯＮからＯＦＦに切換る時は、ヒーターに通、ｔ
することにより、巻線部（８）を加熱するとともに、形
状記憶合金の弁（１３）を加熱するため、弁が湾曲状態
から平板状に変形して冷却液（１５）の導入が停止され
る。このため、冷却溝（１２）内の冷媒液（１５）はガ
ス（１６）状態になる。そして、熱伝導の極めて低いガ
ス（１６）と樹脂層（１１）により熱的な絶縁が保たれ
、ヒーター線０による発熱が巻線部（８）の加熱に有効
に利用され、ＯＮからＯＦＦの切換が速やかに行なわれ
る。

また、ＯＦＦからＯＮの切換時は、　ヒーターへの通電
を停止することにより、形状記憶合金の弁（１３）が冷
媒液（１５）で冷却され平板状から湾曲した状態に変形
し１巻線部（８）の冷却溝（１２）に冷媒液（１５）の
導入が行なわれる。このため、巻線部（８）の冷却効果
が大きく、　速やかにＯＦＦからＯＮの切換が行なわれ
る。

（実施例の効果） 本実施例によれば、ヒーターと連動して変形する形状記
憶合金の弁を有する冷媒液導入部と巻線部近傍の冷却溝
を設けるので、０Ｎ−ＯＦＦ切換特性に優れ、かつＯＮ
状態での熱的安定性の優れた熱式水入電流スイッチが得
られる。

（他の実施例） 冷却１ｆｆ（１２）は巻枠ωにじかに形成してもよいし
、また、巻線部（８）に適当なチューブ等を入れて形成
してもよい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ヒーターと連動して変形する形状記憶
合金の弁を有する冷媒液導入部と巻線部近傍の冷却溝を
設けるので、０Ｎ−ＯＦＦ切換特性に優れ、かつＯＮ状
態での熱的安定性の優れた熱式永久電流スイッチが得ら
れる。超電導コイルとともに使用される熱式水入電流ス
イッチの安定性が増すと、マグネットシステムの安定性
も向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の熱式永久電流スイッチの断面
図、第２図（ａ）、　（ｂ）は第１図の１１　ＩＩ　１
１部の詳細図、第３図は従来の熱式永久電流スイッチの
断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 母材としてＣｕＮｉ等の抵抗の大きい材料を用いた超電
   導線を巻枠に無誘導巻きするとともに、この超電導線に
   熱的に接続させたヒーター線を設けた熱式永久電流スイ
   ッチにおいて、巻線部に冷却溝を設け、この冷却溝に接
   続する冷媒導入口を巻枠に設け、この冷媒導入口を開閉
   するヒーター付形状記憶合金部材を設けたことを特徴と
   する熱式永久電流スイッチ。