JPH03114839A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はインク小滴を画像信号に応じて吐出させて、記
録媒体上にドツトを形成し、文字、図形等を印刷するオ
ンデマンド型のインクジェット記録ヘッドに関する。

従来の技術 従来、インク記録技術の一手段であるインクジェットヘ
ッドに関しては、いろいろな方式が考案されており、オ
ンデマンド型インクジェットヘッドにおけるインク吐出
のための手段として、固体又は高粘度のペーストを溶融
して低粘度液体とし、前記低粘度液体をインク成分とし
て、各種方法でインクを吐出する方式が知られている。

例えば、特開昭６２−７３９５３号公報に開示されてい
る。従来のインクジェットヘッドの構造の一例を第２図
（ａ）に示す。同図において、ノズル先端部１０から溶
融インク液滴１２が吐出される。この例では、圧電素子
による振動板７に、図示されていない電源から記録信号
に基づいた電圧が印加され、圧電現象による圧力がイン
ク加圧室６に作用してインクが吐出される。

インクは、インク溜め８から供給されるが、この振動板
７による圧力は、効率よくインク吐出に作用するよう、
インク吐出部までの流路４とインク溜め８までの流路５
とでは、流れの抵抗が後者の方が適度に大きくなるよう
な構造になっている。

尚、同図では、インクを加熱するためのヒータは記載し
てないが、ヘッド全体を温めることができるヒータが設
置されている。

ここで、インク成分は、固体又は高粘度ペースト状の時
と液体の時とでは比重が異り、通常２０％はど冷却時に
体積が収縮する。プリンタ使用後、インクが常温に冷却
するとこの体積収縮によシ、随所に空隙が形成され、第
２図（ｂ）に示すように、外気に通じた空間１４あるい
は通じていないめくら孔による空隙１５などが形成され
る。

次に使用する時、インクを加熱し溶融すると空隙１５は
空気が浸入していなければ、インクの体積膨張により消
滅するが、空気が浸入していると空気を含んだ泡として
残る。また、外気に通じた孔は、かならずしも内部から
順にインクが溶けて空気を押し出すわけではないので、
インク内に気泡として残る。そこで、ノズル部の流路４
あるいはインク供給側の流路５にそのような気泡１６が
残ることになシ、インク切れの現象、が起シインク吐出
が不可能になる。

そこで、前記公報では、インクノズル部において、常に
先端部から冷却し、加熱は逆順で内部から順次溶融して
いく方式をとっている。そして、実施例のひとつにおい
て、冷却時は可動の開口部封止用ゴムキャップ１を用い
て、空気が浸入しないような工夫を加えている。これに
よシ、インク吐出側のインク切れの問題は解決されてい
る。

発明が解決しようとする課題 しかし、このような構成においてもインク供給側の流路
５あるいはインク吐出の圧力を発生しているインク加圧
室６部への気泡浸入は防ぐことが困難である等の問題が
あった。

本発明は、従来技術の欠点であるインク流路及びインク
加圧室への空気取り込みを防ぎ、インク切れによる吐出
不能現象を未然に防ぐことを目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するだめの本発明の技術的解決手段は、
インク吐出部とインク収納部がインク通路で連結され、
常温で固体または高粘度ペースト状のインクを収納して
、インク冷却時はインク吐出部およびインク収納部を最
初に冷却し、順次インク流路側を冷却していき、インク
を加熱溶融時はインク流路部を最初に加熱し、順次イン
ク吐出部およびインク収納部を加熱するようにしたもの
である。

作用 本発明は上記構成によりインク吐出側だけでなくインク
供給側およびインク通路も含めて、インクの加熱・溶融
および冷却・固化の順番を制御するようにして、インク
冷却・固化時に発生する空隙に空気が浸入せず、従って
加熱・溶融時に気泡が混入しないので、インク切れによ
るインク吐出不能の現象を防ぐことができる。

実施例 以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する
。

第１図は本発明の一実施例におけるインクジェット記録
ヘッドを示す模式図である。第１図（ａ）において、イ
ンク加圧室６、振動板７およびインク溜め８を有する上
部構体９ａとインク流路４．５、インク加圧室６、イン
ク溜め８に相当する溝を有する下部構体９ｂを気密接着
し、ノズル１０．吐出側流路４、インク加圧室６、イン
ク供給側流路５及びインク溜め８　（共通室）を形成す
る。同時にインク溜め８内部に内部ヒータ３を設置する
。図示していないヒータにてインクジェットヘッド全体
を外部、主として底部から加熱し、固体インクをインク
溜め８に供給すると内部ヒータ３からの加熱もあるので
急速に溶融し低粘度液体となる。溶融インクは、空気を
押し出しながら流路５、インク加圧室６、流路４の順に
流れ込み、ノズル１０に達する。これで印字の準備は完
了した。

この状態では、インク溜め８のインク液面とノズル位置
の落差に相当する圧力は、ノズル１０の先端に形成され
るメニスカスの表面張力とバランスして、インク保持の
状態になっている。そこで、振動板７であるピエゾ素子
に電圧を印加すれば、インク加圧室６からインクが押し
出され、インク液滴１２となって飛び出す。これによっ
て不足したインクは、インク引き込み状態の時にインク
供給流路５を経由してインク溜め８より供給される。

一連の印字作業終了後は、外部ヒータが加熱をやめ、イ
ンクはノズル１０の先端部及びインク溜め８のインク上
部１１から固化しはじめる。と同時にノズル１０は耐熱
性樹脂製の先端開口部密封用キャップ１６が自動的に着
装され、空気浸入を防ぐとともにノズル１０の冷却とイ
ンクの固化を速める。尚このキャップ１６は撥インク性
で、インク固化状態でも容易に脱離できるし、溶融状態
でもインクがこびシつくことなく脱離できる。一方、イ
ンク溜め８の上部には第１図に示すようなインク溜め８
の開口部より若干小さい断面積の開口部封止体２が設置
され、印字作業終了後インク液面にゆっくり落下し、イ
ンク上部１１を冷却しつつその近傍のインクに圧力を加
える作用をする。従って、インクは冷却しつつ収縮する
が、この圧力により、空隙を生ずる余地はなく、むしろ
インク溜めの構体９ａ、　９ｂと開口部封止体２のすき
まの部分で盛り上り現象を生ずる。

溶融インクは数秒のうちにインク上部１１のみ全面固化
し、気密状態が形成される。その間に、内部ヒータ３も
加熱をやめ冷却をはじめ、インク全体の固化が進む。内
部では冷却収縮にょシ第１図（ｂ）のように空隙１５が
佑するが、空気は混入してぃないので、次に使用する時
、内部から加熱固化していけば空隙１５は全く消滅する
ことになる。

本発明で用いたインクはｎ−パラフィンならびに黒色染
料を体積比で各々１　：　０．０３混合したものを用い
た。

このインクは軟化点が約７０℃で、体積膨張は約２０チ
であった。また、インク溜開口部封止体２も耐熱性樹脂
製で、撥インク性なので、インク溶融時に容易にインク
溜より脱離できる。

発明の効果 以上のように本発明は、インク吐出側とインク供給側の
インクの加熱・溶融および冷却・固化の順番を制御し固
化したインクにより気密を保つ機能を生ぜしめ、ヘッド
部全体の構造も気密性を保つようにすることによシ、イ
ンク溶融時に気泡がインク流路及びインク加圧室に混入
することを防ぎ、インク切れによるインク吐出不能の状
態に到る問題を解消することができ、熱溶融性固体又は
ペースト状インクを用いたインクジェットプリンタの実
現が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）は、本発明の実施例におけるイン
クジェット記録ヘッドの構造を示す断面図、第２図（ａ
）、（ｂ）は従来のインクジェットヘッドの構造を示す
断面図である。 １・・・ゴムキャップ、２・・・開口部封止体、３・・
・内部ヒータ、４，５・・・流路、６・・・インク加圧
室、７・・・振動板、８・・・インク溜め、９ａ、　９
ｂ・・・ヘッド構体、１０・・・ノズル、１１・・・イ
ンク上部、１２・・・インク液滴、１５・・・空隙、１
６・・・キャップ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）インク吐出部と、インク収納部と、前記インク吐
   出部およびインク収納部とを連結するインク流路とを具
   備し、前記インク吐出部、インク収納部およびインク流
   路内に常温では固体または高粘度ペースト状であり、加
   熱により低粘度液体となるインクを収納し、低粘度液体
   となったインクを冷却する際はインク吐出部およびイン
   ク収納部を最初に冷却し、順次インク流路側を冷却して
   いき、冷却固化したインクを加熱溶融する際はインク流
   路部を最初に加熱し、順次インク吐出部およびインク収
   納部を加熱することを特徴とするインクジェット記録ヘ
   ッド。
2. （２）インク吐出部に着脱自在なノズル封止体が設置さ
   れ、インク収納部の開口部に開口部封止体が設置されて
   いる請求項１記載のインクジェット記録ヘッド。
3. （３）インク収納部内にインク加熱用ヒータを具備した
   請求項１記載のインクジェット記録ヘッド。
4. （４）インク加圧室およびインク収納部を形成する空隙
   を有する第１の構体と、インク吐出部、インク流路、イ
   ンク収納部およびインク加圧室の各々に相当する溝部を
   形成した第２の構体とを気密接着した請求項１記載のイ
   ンクジェット記録ヘッド。