JPH0311249Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0311249Y2 JPH0311249Y2 JP1987125613U JP12561387U JPH0311249Y2 JP H0311249 Y2 JPH0311249 Y2 JP H0311249Y2 JP 1987125613 U JP1987125613 U JP 1987125613U JP 12561387 U JP12561387 U JP 12561387U JP H0311249 Y2 JPH0311249 Y2 JP H0311249Y2
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- JP
- Japan
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- rubber
- rubber layer
- threads
- spinning
- tube
- Prior art date
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- Expired
Links
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Landscapes
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
この考案は、紡績用ゴムローラに関するもので
ある。 (従来の技術) 紡績用ゴムローラとしては、芯金にゴムコツト
を接着剤で接着したものが広く用いられていた
が、このような接着方式のゴムローラは、使用中
に接着力が失なわれて芯金からゴムコツトが剥離
するという欠点があつた。そこで、最近では、ゴ
ムコツトの内径を芯金の外径よりも若干小さく設
定し、ゴムコツトに芯金を圧入してゴムコツトの
収縮圧力により両者を一体化することが試みられ
るようになつてきた。 このような圧入方式の紡績用ゴムローラの一例
が特公昭59−28645号公報に開示されているが、
これは、耐久性を増大することを目的としてゴム
コツトを内部ゴム層、補強材層および外部ゴム層
からなる3層構造に形成したものであり、補強材
層としては幅20mmの織物をらせん状に巻回したも
のが使用されている。すなわち、内部ゴム層とな
る未加硫ゴムシートに織物を圧着して積層シート
とし、この積層シートを幅20mmの帯状に切断し、
この帯状積層シートを鉄芯上に、上記の織物が外
側となるようにらせん状に巻回し、この上に外部
ゴム層となる未加硫ゴムを被覆し、加硫し、得ら
れた筒状形成体を所定の長さに切断してゴムコツ
トとするものである。 (考案が解決しようとする問題点) 特公昭59−28645号公報に開示されたゴムコツ
トの補強材層は、幅20mmの帯状織物を直径20mm弱
の丸棒上にらせん状に巻いて形成されるので、そ
のたて糸およびよこ糸がローラの芯金の周方向に
対して傾斜する。第3図は、帯状織物1をらせん
状に巻いたのち、丸棒の母線に沿つて切断し、こ
れを展開した状態を示し、2はたて糸、3はよこ
糸を示し、たて糸2およびよこ糸3がローラの芯
金の周方向(第3図の上下方向)に対して傾斜す
る。したがつて、補強材層の周方向伸度が上記た
て糸の方向を周方向に一致させた場合に比べて大
きくなり、そのため芯金からゴムコツトを抜き取
るときの引抜き抵抗が小さくなり、耐久性が期待
に比して劣るという問題があつた。なお、たて糸
2の方向をローラ周方向に一致させた場合は、無
端状に形成するための接合が必要となり、その接
合部が弱くなつたり、接合部に凹凸の段が生じた
りして使用することができない。 この考案は、帯状織物の代りに1本の糸をらせ
ん状に巻くことにより、ゴムコツトの引抜き抵抗
を増大し、紡績用ゴムローラとしての耐久性を向
上したものである。 (問題点を解決するための手段) 第1図において、芯金10の外側にゴムコツト
11を圧入により固定した紡績用ゴムローラにお
いて、上記ゴムコツト11がチユーブゴム層12
の外面に綿糸複数本を撚り合わせて得られた合計
番手5〜20番手の撚り糸13を10〜20本/cmの密
なピツチで1本のらせん状に巻きつけ、更にその
上にカバーゴム層14を加硫接着して形成されて
いることを特徴とする。 (作用) 通常の紡績用ゴムローラにおいて、芯金10の
直径は20mm弱であるから、チユーブゴム層12の
厚さを1mmとして撚り糸13を10〜20本/cmのピ
ツチで1本のらせん状に巻きつけると、撚り糸1
3の方向が第2図に示すようにゴムローラの周方
向と実質的に等しくなり、撚り糸13の強伸度が
直接ゴムコツト11の補強に役立つ。ただし、第
2図は、撚り糸13が巻かれたチユーブゴム層1
2を母線に沿つて切断し、これを展開して示した
ものであり、図の上下方向がローラ周方向に相当
するが、上記撚り糸13の巻きつけピツチが10
本/cm未満では、周方向に対する撚り糸13の傾
斜角度が過大になつてこの考案の補強目的を達成
することができず、反対に20本/cmを超えると、
太さを有する撚り糸13の巻きつけが困難にな
る。そして、2本以上の単糸を撚り合わせた撚り
糸13を用いて補強するので、同じ太さの単糸よ
りも伸度が低下し、ゴムコツト11の引抜き抵抗
を一層増大する。また、綿糸を用いることによ
り、チユーブゴム層12およびカバーゴム層14
との接着性が向上する。 また、撚り糸13の巻きつけピツチが上記のと
おり10〜20本/cmに設定されると共に、その合計
番手が5〜20番手、すなわち直径0.43〜0.22mmに
設定されるので、隣り合う撚り糸13相互間に少
なくとも0.07mmの間隙が生まれ、撚り糸13相互
が密接することはなく、そのためチユーブゴム層
12およびカバーゴム層14が上記の間隙を通じ
て互いに接着され、強度が向上する。ただし、上
記の撚り糸13の合計番手が5番手よりも太い場
合は、チユーブゴム層12の弾性が損なわれ、か
つチユーブゴム層12およびカバーゴム層14相
互間の接着面積が少なくなつて接着強度が低下
し、反対に20番手よりも細い場合は、巻きつけピ
ツチが多くなつて工数が増大する。 なお、撚り糸13は、合計番手が等しい場合、
60S/2/3のように単糸数が多くて下撚りと上
撚りの双方を加えたものよりも、20S/3のよう
に単糸数が比較的少なくて上撚りのみを加えたも
のの方が弾性率が大きくなる点で一層好ましい。
また、チユーブゴム層12の芯金10の溝に対す
る密着性および引抜力が働いたときの強度保持性
の点から、チユーブゴム層12の厚さは、ゴムコ
ツト11の全厚さの15〜25%、硬さはJIS−Aゴ
ム硬度で70〜75度、芯金10に対する締めしろは
芯金10の外径の2.5〜5.0%がそれぞれ好まし
く、芯金10をチユーブゴム層12に圧入するに
際しては、メチルエチルケトン、トルエンおよび
工業用ガソリン等を塗布して滑りやすくすること
が好ましい。 (実施例) 外径19mmの芯金10に外径29mm、幅(軸方向長
さ)27mmのゴムコツト11を圧入するに当り、厚
さ1.0mm(ゴムコツト11の厚さの20%)、JIS−
Aゴム硬度72度のチユーブゴム層12、JIS−A
ゴム硬度78度のカバーゴム層14および下記第1
表の補強材によつてゴムコツト11を製造し、こ
れに芯金10を圧入した。すなわち、マンドレル
に長尺のチユーブゴム層12を通し、実施例1〜
4については接着剤で処理した撚り糸13を、ま
た比較例1〜3については織物を幅2cmに切断し
てテープ状とし接着剤で処理したものをそれぞれ
一重のらせん状に巻きつけ、その上に長尺のカバ
ーゴム層14を通し、ラツピングして加硫し、こ
れを抜取り、荒研摩を施し、所定の幅に切断し、
面取りを行ない、このゴムコツトをメチルエチル
ケトンに瞬間的に浸漬し、未乾燥状態で上記の芯
金10を圧入し、仕上げ研摩および表面研摩を行
なつて紡績用ゴムローラとした。この場合のゴム
コツトの圧入に必要な嵌入力および引抜きに必要
な引抜力をそれぞれ第1表に併記した。 なお、嵌入力は、台上にゴムコツトを固定し、
上方から芯金を500mm/分の速度で圧入して得ら
れる終了間際の極大値であり、また引抜力は、上
記の圧入を行なつて24時間放置したのち測定され
る。
ある。 (従来の技術) 紡績用ゴムローラとしては、芯金にゴムコツト
を接着剤で接着したものが広く用いられていた
が、このような接着方式のゴムローラは、使用中
に接着力が失なわれて芯金からゴムコツトが剥離
するという欠点があつた。そこで、最近では、ゴ
ムコツトの内径を芯金の外径よりも若干小さく設
定し、ゴムコツトに芯金を圧入してゴムコツトの
収縮圧力により両者を一体化することが試みられ
るようになつてきた。 このような圧入方式の紡績用ゴムローラの一例
が特公昭59−28645号公報に開示されているが、
これは、耐久性を増大することを目的としてゴム
コツトを内部ゴム層、補強材層および外部ゴム層
からなる3層構造に形成したものであり、補強材
層としては幅20mmの織物をらせん状に巻回したも
のが使用されている。すなわち、内部ゴム層とな
る未加硫ゴムシートに織物を圧着して積層シート
とし、この積層シートを幅20mmの帯状に切断し、
この帯状積層シートを鉄芯上に、上記の織物が外
側となるようにらせん状に巻回し、この上に外部
ゴム層となる未加硫ゴムを被覆し、加硫し、得ら
れた筒状形成体を所定の長さに切断してゴムコツ
トとするものである。 (考案が解決しようとする問題点) 特公昭59−28645号公報に開示されたゴムコツ
トの補強材層は、幅20mmの帯状織物を直径20mm弱
の丸棒上にらせん状に巻いて形成されるので、そ
のたて糸およびよこ糸がローラの芯金の周方向に
対して傾斜する。第3図は、帯状織物1をらせん
状に巻いたのち、丸棒の母線に沿つて切断し、こ
れを展開した状態を示し、2はたて糸、3はよこ
糸を示し、たて糸2およびよこ糸3がローラの芯
金の周方向(第3図の上下方向)に対して傾斜す
る。したがつて、補強材層の周方向伸度が上記た
て糸の方向を周方向に一致させた場合に比べて大
きくなり、そのため芯金からゴムコツトを抜き取
るときの引抜き抵抗が小さくなり、耐久性が期待
に比して劣るという問題があつた。なお、たて糸
2の方向をローラ周方向に一致させた場合は、無
端状に形成するための接合が必要となり、その接
合部が弱くなつたり、接合部に凹凸の段が生じた
りして使用することができない。 この考案は、帯状織物の代りに1本の糸をらせ
ん状に巻くことにより、ゴムコツトの引抜き抵抗
を増大し、紡績用ゴムローラとしての耐久性を向
上したものである。 (問題点を解決するための手段) 第1図において、芯金10の外側にゴムコツト
11を圧入により固定した紡績用ゴムローラにお
いて、上記ゴムコツト11がチユーブゴム層12
の外面に綿糸複数本を撚り合わせて得られた合計
番手5〜20番手の撚り糸13を10〜20本/cmの密
なピツチで1本のらせん状に巻きつけ、更にその
上にカバーゴム層14を加硫接着して形成されて
いることを特徴とする。 (作用) 通常の紡績用ゴムローラにおいて、芯金10の
直径は20mm弱であるから、チユーブゴム層12の
厚さを1mmとして撚り糸13を10〜20本/cmのピ
ツチで1本のらせん状に巻きつけると、撚り糸1
3の方向が第2図に示すようにゴムローラの周方
向と実質的に等しくなり、撚り糸13の強伸度が
直接ゴムコツト11の補強に役立つ。ただし、第
2図は、撚り糸13が巻かれたチユーブゴム層1
2を母線に沿つて切断し、これを展開して示した
ものであり、図の上下方向がローラ周方向に相当
するが、上記撚り糸13の巻きつけピツチが10
本/cm未満では、周方向に対する撚り糸13の傾
斜角度が過大になつてこの考案の補強目的を達成
することができず、反対に20本/cmを超えると、
太さを有する撚り糸13の巻きつけが困難にな
る。そして、2本以上の単糸を撚り合わせた撚り
糸13を用いて補強するので、同じ太さの単糸よ
りも伸度が低下し、ゴムコツト11の引抜き抵抗
を一層増大する。また、綿糸を用いることによ
り、チユーブゴム層12およびカバーゴム層14
との接着性が向上する。 また、撚り糸13の巻きつけピツチが上記のと
おり10〜20本/cmに設定されると共に、その合計
番手が5〜20番手、すなわち直径0.43〜0.22mmに
設定されるので、隣り合う撚り糸13相互間に少
なくとも0.07mmの間隙が生まれ、撚り糸13相互
が密接することはなく、そのためチユーブゴム層
12およびカバーゴム層14が上記の間隙を通じ
て互いに接着され、強度が向上する。ただし、上
記の撚り糸13の合計番手が5番手よりも太い場
合は、チユーブゴム層12の弾性が損なわれ、か
つチユーブゴム層12およびカバーゴム層14相
互間の接着面積が少なくなつて接着強度が低下
し、反対に20番手よりも細い場合は、巻きつけピ
ツチが多くなつて工数が増大する。 なお、撚り糸13は、合計番手が等しい場合、
60S/2/3のように単糸数が多くて下撚りと上
撚りの双方を加えたものよりも、20S/3のよう
に単糸数が比較的少なくて上撚りのみを加えたも
のの方が弾性率が大きくなる点で一層好ましい。
また、チユーブゴム層12の芯金10の溝に対す
る密着性および引抜力が働いたときの強度保持性
の点から、チユーブゴム層12の厚さは、ゴムコ
ツト11の全厚さの15〜25%、硬さはJIS−Aゴ
ム硬度で70〜75度、芯金10に対する締めしろは
芯金10の外径の2.5〜5.0%がそれぞれ好まし
く、芯金10をチユーブゴム層12に圧入するに
際しては、メチルエチルケトン、トルエンおよび
工業用ガソリン等を塗布して滑りやすくすること
が好ましい。 (実施例) 外径19mmの芯金10に外径29mm、幅(軸方向長
さ)27mmのゴムコツト11を圧入するに当り、厚
さ1.0mm(ゴムコツト11の厚さの20%)、JIS−
Aゴム硬度72度のチユーブゴム層12、JIS−A
ゴム硬度78度のカバーゴム層14および下記第1
表の補強材によつてゴムコツト11を製造し、こ
れに芯金10を圧入した。すなわち、マンドレル
に長尺のチユーブゴム層12を通し、実施例1〜
4については接着剤で処理した撚り糸13を、ま
た比較例1〜3については織物を幅2cmに切断し
てテープ状とし接着剤で処理したものをそれぞれ
一重のらせん状に巻きつけ、その上に長尺のカバ
ーゴム層14を通し、ラツピングして加硫し、こ
れを抜取り、荒研摩を施し、所定の幅に切断し、
面取りを行ない、このゴムコツトをメチルエチル
ケトンに瞬間的に浸漬し、未乾燥状態で上記の芯
金10を圧入し、仕上げ研摩および表面研摩を行
なつて紡績用ゴムローラとした。この場合のゴム
コツトの圧入に必要な嵌入力および引抜きに必要
な引抜力をそれぞれ第1表に併記した。 なお、嵌入力は、台上にゴムコツトを固定し、
上方から芯金を500mm/分の速度で圧入して得ら
れる終了間際の極大値であり、また引抜力は、上
記の圧入を行なつて24時間放置したのち測定され
る。
【表】
この第1表で明らかなように、実施例1〜4
は、比較例1〜3に比べて嵌入力が約1.9倍に、
また引抜力が約2.8倍にそれぞれ向上した。 次に、上記実施例1のチユーブゴム層14の厚
さを種々に変更して上記同様のテストを行なつ
た。その結果を第2表に示す。
は、比較例1〜3に比べて嵌入力が約1.9倍に、
また引抜力が約2.8倍にそれぞれ向上した。 次に、上記実施例1のチユーブゴム層14の厚
さを種々に変更して上記同様のテストを行なつ
た。その結果を第2表に示す。
【表】
この第2表で明らかなように、チユーブゴム層
12が薄いと引抜力が小さく、厚くなると引抜力
が大きくなる。これは、チユーブゴム層12が薄
いと弾性による変形量が減少してチユーブゴム層
12の内面が芯金10の表面溝にほとんど食い込
まないのに対し、チユーブゴム層12が厚いとそ
の変形量が増大して芯金10の表面溝に深く食い
込むためである。しかしながら、チユーブゴム層
12を厚くすると、カバーゴム層14の硬さ、歪
に悪影響を与えることがあるので、チユーブゴム
層12の厚さは、ゴムコツト11の全厚みの25%
以下にすることが好ましい。また、薄過ぎると、
引抜き抵抗が低下するばかりでなく、芯金10の
圧入時に破れる可能性があるので、上記全厚みの
15%以上が好ましい。 次に、上記実施例7および比較例3について、
それぞれ15Kg/個の荷重を加え、周速21m/分で
走行テストを行ない、3か月後の引抜力を比較し
たところ、実施例7が149.8Kg、比較例3が48.8
Kgであり、実施例1には、芯金10の表面溝に対
するチユーブゴム層12の食い込みにより引抜力
の増加21.9Kgが認められたのに対し、比較例3に
おいては、逆に2Kgの減少が生じた。 また、上記実施例7を紡績工場の精紡機に取付
けて実機テストを行ない、10か月後に引抜力を試
験したところ、139.4Kgであり、最初に比べて
11.5Kgの増大が認められた。 (考案の効果) ゴムコツトの補強に綿糸複数本を撚り合わせて
得られた撚り糸を使用し、これをチユーブゴム層
上に1本のらせん状に密なピツチで巻くようにし
たものであるから、上記の撚り糸の方向がゴムコ
ツトの周方向とほぼ一致し、従来の帯状織物を補
強材に用いたものに比べてゴムコツトの周方向の
伸度が低下し、ゴムコツトを芯金から引抜くとき
の引抜力が増大し、紡績用ゴムローラとしての耐
久性が向上する。そして、単糸でなく、双糸、三
子等の撚り糸を使用するので、伸度が一層低下
し、上記引抜力を一層増大させる。また、綿糸を
使用するので、合成繊維糸を用いたものに比べて
チユーブゴム層およびカバーゴム層との接着性に
すぐれ、境界面での剥離が防止される。また、上
記撚り糸の合計番手が5〜20番手であり、その巻
きつけピツチが10〜20本/cmであるから、らせん
状に巻きつけられた撚り糸間に隙間が生じ、この
隙間を通じてチユーブゴム層およびカバーゴム層
が互いに接着され、上記の撚り糸を密接させた場
合に比べてゴム層の接着強度が向上する。
12が薄いと引抜力が小さく、厚くなると引抜力
が大きくなる。これは、チユーブゴム層12が薄
いと弾性による変形量が減少してチユーブゴム層
12の内面が芯金10の表面溝にほとんど食い込
まないのに対し、チユーブゴム層12が厚いとそ
の変形量が増大して芯金10の表面溝に深く食い
込むためである。しかしながら、チユーブゴム層
12を厚くすると、カバーゴム層14の硬さ、歪
に悪影響を与えることがあるので、チユーブゴム
層12の厚さは、ゴムコツト11の全厚みの25%
以下にすることが好ましい。また、薄過ぎると、
引抜き抵抗が低下するばかりでなく、芯金10の
圧入時に破れる可能性があるので、上記全厚みの
15%以上が好ましい。 次に、上記実施例7および比較例3について、
それぞれ15Kg/個の荷重を加え、周速21m/分で
走行テストを行ない、3か月後の引抜力を比較し
たところ、実施例7が149.8Kg、比較例3が48.8
Kgであり、実施例1には、芯金10の表面溝に対
するチユーブゴム層12の食い込みにより引抜力
の増加21.9Kgが認められたのに対し、比較例3に
おいては、逆に2Kgの減少が生じた。 また、上記実施例7を紡績工場の精紡機に取付
けて実機テストを行ない、10か月後に引抜力を試
験したところ、139.4Kgであり、最初に比べて
11.5Kgの増大が認められた。 (考案の効果) ゴムコツトの補強に綿糸複数本を撚り合わせて
得られた撚り糸を使用し、これをチユーブゴム層
上に1本のらせん状に密なピツチで巻くようにし
たものであるから、上記の撚り糸の方向がゴムコ
ツトの周方向とほぼ一致し、従来の帯状織物を補
強材に用いたものに比べてゴムコツトの周方向の
伸度が低下し、ゴムコツトを芯金から引抜くとき
の引抜力が増大し、紡績用ゴムローラとしての耐
久性が向上する。そして、単糸でなく、双糸、三
子等の撚り糸を使用するので、伸度が一層低下
し、上記引抜力を一層増大させる。また、綿糸を
使用するので、合成繊維糸を用いたものに比べて
チユーブゴム層およびカバーゴム層との接着性に
すぐれ、境界面での剥離が防止される。また、上
記撚り糸の合計番手が5〜20番手であり、その巻
きつけピツチが10〜20本/cmであるから、らせん
状に巻きつけられた撚り糸間に隙間が生じ、この
隙間を通じてチユーブゴム層およびカバーゴム層
が互いに接着され、上記の撚り糸を密接させた場
合に比べてゴム層の接着強度が向上する。
第1図は、この考案の実施例の一部破砕斜視
図、第2図は第1図の撚り糸の展開図、第3図は
従来の補強用帯状織物の展開図である。 10:芯金、11:ゴムコツト、12:チユー
ブゴム層、13:補強用の撚り糸、14:カバー
ゴム層。
図、第2図は第1図の撚り糸の展開図、第3図は
従来の補強用帯状織物の展開図である。 10:芯金、11:ゴムコツト、12:チユー
ブゴム層、13:補強用の撚り糸、14:カバー
ゴム層。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 〔1〕 芯金の外側にゴムコツトを圧入により固
定した紡績用ゴムローラにおいて、上記ゴムコ
ツトがチユーブゴム層の外面に綿糸複数本を撚
り合わせて得られた合計番手5〜20番手の撚り
糸を10〜20本/cmの密なピツチで1本のらせん
状に巻きつけ、更にその上にカバーゴム層を加
硫接着して形成されていることを特徴とする紡
績用ゴムローラ。 〔2〕 綿糸の撚り糸が3本諸撚り糸である実用
新案登録請求の範囲第1項記載の紡績用ゴムロ
ーラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987125613U JPH0311249Y2 (ja) | 1987-08-18 | 1987-08-18 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987125613U JPH0311249Y2 (ja) | 1987-08-18 | 1987-08-18 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6430371U JPS6430371U (ja) | 1989-02-23 |
JPH0311249Y2 true JPH0311249Y2 (ja) | 1991-03-19 |
Family
ID=31376379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987125613U Expired JPH0311249Y2 (ja) | 1987-08-18 | 1987-08-18 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0311249Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-08-18 JP JP1987125613U patent/JPH0311249Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6430371U (ja) | 1989-02-23 |
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