JPH03111698A - 遠心ポンプのデイフューザ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は遠心ポンプに係り、特に、ボイラ給水ポンプな
ど高圧のポンプに好適な遠心ポンプのディフューザに関
する。

〔従来の技術〕

遠心形のポンプでは、羽根車から出た流れを十分に静圧
回復させ、ポンプの高効率化をはかるために、羽根車か
ら出た後のディフューザ部には案内羽根を持つディフュ
ーザ付遠心ポンプが用いられている（例えば実開昭５４
−１４７８０３号）。

従来のディフューザ付遠心ポンプでは大流量から締切り
状態の小流量までの広い流量範囲で運転される。このた
め、設計点からはずれた小流量点では５羽根車から出た
流れの案内羽根への流入角は、案内羽根の入口角と異な
って小さくなり、流れは案内羽根の負圧面から剥離する
。この剥離領域の大きさは小流量になるほど大きくなる
。剥離した低エネルギー流体の流れは案内羽根間流路に
沿って羽根重なり部入口の圧力面側に運ばれるが、圧力
勾配に打勝って下流へと流れることはできない。このた
め、羽根圧力面側の羽根重なり部人［」に集積された低
エネルギー流体は羽根車側へ向かう逆流となる。

この逆流は締切り流量付近では大きくなり、羽根車へ衝
突、流入するようになる。このため、全揚程は急変、し
て大きくなり仕事量の増大をもたらし、運転の信頼性を
損なう原因となる。また、全揚程の増大はボイラ給水ポ
ンプなど高圧のポンプでは配管の耐圧を大きくする必要
性を生じ、高価になる。

」二連した逆流の発生を防止するために、逆流の発生原
因となる流れの流入角と案内羽根の羽根入口角の不一致
による剥離を生じないように、特公昭４６−４３７３７
号公報に開示されるような案内羽根を可変にする構造や
特開昭５０−２３１１９９号公報に記載のように羽根人
口角をシュラウド側とハブ側で異なるようにする構造な
どが考案されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、上記従来技術の案内羽根を可変にするものは、
構造が複雑になり価格が高くなるだけでなく、ケーシン
グに可動機構を設けるために、ケーシングの強度上の問
題があった。また、案内羽根の入口角をシュラウド側と
ハブ側で異なるようにひねった三次元形状の案内羽根で
は価格が高くなる他に、羽根の強度が低下するという問
題があった。

本発明の目的は、低流量運転域において、案内羽根負圧
面から剥離して生じた低エネルギー流体の流れを案内羽
根間流路に沿って流れやすくすることにより、羽根重な
り部の入口部で発生する逆流を防止し、その逆流により
おこる揚程曲線が急変する不安定特性の発生を防止する
のに好適な遠心ポンプのディフューザを提供することに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は案内羽根の前縁半径と案内羽根の重なり部開
始位置並びに案内羽根の負圧面で構成される三角形状の
ディフューザ入口部に、案内羽根に沿うような整流羽根
を設けることにより達成される。

〔作用〕

低流量域において、案内羽根の負圧面から剥離して生じ
た低エネルギー流体の流れは、案内羽根間流路に沿いな
がらも次第に内向きとなり、案内羽根重なり部入口へ向
かつて運ばれるが、途中、ディフューザ入口部の案内羽
根間流路中央部に設けた整流羽根により、流れの方向は
案内羽根に沿った流れへと修正される。

このため、案内羽根負圧面から剥離して生じた低エネル
ギー流体が羽根重なり部入口部の圧力面側に運ばれるこ
とにより、その圧力勾配に打勝てずに生じる羽根車への
逆流は防止でき、揚程曲線の急変を防止することができ
る。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図により説明する。

羽根車ｌを出た後に配置された複数の案内羽根２を持つ
ディフューザ３で、案内羽根の前縁位置４において、そ
の案内羽根入口部のそり線５と直角な案内羽根重なり部
間始線６と、案内羽根前縁の半径７、および、案内羽根
の負圧面８で構成される三角形状のディフューザ人口部
９の領域内に案内羽根に沿うように整流羽根１０を設け
ている。

本図の整流羽根形状は、整流羽根の前縁１１は案内羽根
前縁の半径７から離して、整流羽根の後縁１２は案内羽
根重なり部間始線６に接するようにした場合である。

次に、その動作について説明する。設計流量では、羽根
車を出てディフューザに流入する流れは案内羽根に沿っ
た−様な流れである。低流量になるにしたがって、羽根
車を出た流れは内向きとなり、案内羽根の負圧面からは
剥離しやすくなる。

流量がさらに低流量になり締切り流量に近づくと、案内
羽根負圧面からの剥謡領域は大きくなる。そこで、剥離
により生じた低エネルギー流体の流れは次第に内向きと
なり、案内羽根重なり部入口に向かって運ばれるが、途
中、ディフューザ入日部の案内羽根間流路中央部に設け
た整流羽根により、流れの方向は案内羽根に沿った流れ
へと修正される。

一方、整流羽根と整流羽根の内側に位置する案内羽根で
構成される流路を通る流れは、整流羽根の前縁は案内羽
根前縁の半径から離して整流羽根を短くしているので整
流羽根自身の剥離を小さくし、また、整流羽根とその整
流羽根の内側に位置する案内羽根との間には羽根の重な
り部はなく、圧力勾配は小さくなっており、流れはスム
ースに通り抜けられるようにしている。

したがって、低流量域において、案内羽根負圧面から剥
離して生じた低エネルギー流体が案内羽根重なり部入口
部の圧力面側に運ばれることによりその圧力勾配に打勝
てずに生じる羽根車への逆流の発生を防止すると同時に
、案内羽根間の流れはスムースな通り抜は流れとなるた
め、揚程曲線が急変するような不安定特性の発生を防止
することができる。

他の実施例を第２図、第３図に示す。第２図は整流羽根
の前縁１１が案内羽根前縁の半径７に接して、整流羽根
の後ａ１２が案内羽根重なり部開始ＮＩＡ６から離れて
いる場合がある。第３図は整流羽根の前縁１０が案内羽
根前縁の半径７に、整流羽根の後縁１２が案内羽根重な
り部間始線６に接している場合である。両方の場合とも
、低流量域において、案内羽根負圧面から剥離して生じ
た低エネルギー流体の流れは整流羽根により案内されて
、案内羽根に沿った流れとなる。したがって、低エネル
ギー流体が案内羽根重なり部入口部の圧力面側に運ばれ
ることにより、その圧力勾配に打勝てずに生じる羽根車
への逆流の発生を防止することができるので、揚程曲線
が急変するような不安定特性の発生を防止することがで
きる。

第４図、第５図には、ディフューザ入口部９に設けた整
流羽根１０を、ディフューザ３のシュラウド９．１３側
に設けた場合を示す。

本実施例によれば低流量域において、案内羽根負圧面か
ら剥離して生じた低エネルギー流体はディフューザ入口
部のシュラウド壁側で発生しやすい。そこで、シュラウ
ド壁側に整流羽根を設けることによっても、先の第１図
の場合と同様に、低エネルギー流体が案内羽根重なり部
人口部の圧力面側に運ばれることにより、その圧力勾配
に打勝てずに生じる羽根車への逆流の発生を低減し、揚
程曲線が急変する不安定特性の発生を防止できる効果が
ある。

〔発明の効果〕

本発明によれば、低流量域において、案内羽根の負圧面
から剥離して生じた低エネルギー流体の流れを、整流羽
根により、案内羽根に沿う流れへと修正することができ
るので、低エネルギー流体の羽根車への逆流を低減する
ことができる。したがって、低エネルギー流体の羽根車
への逆流が原因となっておこる揚程曲線の急変の発生を
防止でき、信頼性の高い運転ができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のディフューザ形状を示す正
面図、第２図は本発明の他の実施例の正面図、第３図は
本発明の更に他の実施例の正面図、第４図は本発明の更
に他の実施例の正面図、第５１・・・羽根車、２・・・
案内羽根、３・・・ディフューザ、４・・・案内羽根前
縁、５・・・そり線、６・・・案内羽根重なり部間始線
、７・・・案内羽根前縁の半径、８・・・案遁 ２ 因 メ 図 第 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、羽根車出口の外側に、羽根車から出た流れを案内す
   る案内羽根を有する遠心ポンプにおいて、前記案内羽根
   の前縁の半径と前記案内羽根の重なり部開始位置並びに
   前記案内羽根の負圧面で構成される三角形状のディフュ
   ーザ入口部に、前記案内羽根に沿うように整流羽根を設
   けたことを特徴とする遠心ポンプのディフューザ。