JPH0311132Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、カートンを割出しタレツトから割出
しコンベヤへ移送するための移送装置に関し、特
に、割出タレツトをコンベヤの割出し度数の２倍
の度数で割出すための移送装置に関する。

従来の技術 カートンなどの選択された物品を割出しタレツ
トから割出しコンベヤへ移送する操作は、従来か
ら慣用されているが、そのような移送操作におい
ては、割出タレツトと割出コンベヤとの割出し回
数を同じにするのが普通であつた。例えば、マン
ドレルを備えたタレツトからなる慣用のカートン
成形装置は、装置全体として毎分約80サイクルの
速度有効に機能する。一方、このカートン形成装
置に続けて設けられる充填機としては、カトンの
底面を上にして牛乳等を充填する「ボトム・アツ
プ」式充填機が一般に使用されているが、そのよ
うな「ボトム・アツプ」式充填機は、毎分最高約
40サイクルの速度で有効に機能する。従つて、カ
ートン形成・充填装置全体として毎分最高約80サ
イクルの速度で運転するためには、各々毎分最高
約40サイクルの速度で機能する１対の充填機と、
各充填機に対応して各々毎分最高約40サイクルの
速度で機能する１対のカートン形成ユニツトが必
要とされる。このように、「ボトム・アツプ」法
で充填する既存のカートン形成・充填装置は、１
対のカートン形成ユニツト（一般には割出しタレ
ツト）と、各カートン形成ユニツトから対応する
充填機へカートンを移送するための１対のカート
ン割出しコンベヤを必要とする。従つて、カート
ンの形成及び充填において毎分80サイクルの生産
速度を達成するためには、２つのカートン形成ユ
ニツトと、２つのカートン割出しコンベヤと、２
つの充填機とを必要とするので、装置自体の製造
コストが増大するばかりでなく、装置の占有床面
積が大きくなるという欠点があつた。

考案が解決しようとした課題 本考案の目的は、カートンを、成形ユニツトの
ような複数のマンドレルを等間隔で具備した割出
しタレツトの該マンドレルからコンベヤへ逐次移
送するための移送装置において、従来の装置の生
産性を維持しながら割出しタレツトの数を従来よ
りも減少し、それにより装置の占有面積及びコス
トを大幅に減じることにある。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本考案は、割出し
タレツトの順次の連続したマｂドレルから２個の
順次に連続したカートンを受取り、該２個のカー
トンをコンベヤの１回の割出し動作中に該コンベ
ヤの連続した２個のポケツトへ移送することがで
きる移送機構を提供する。

例えば、カートンを作るための断面四角形の板
紙管状体は、それらをタレツト上に等間隔に配置
された所定数のマンドレルに保持して割出しなが
ら、該管状体の底部閉鎖パネルを予備折曲げ部
署、加熱部署および封着部署を通して加工する
が、本考案の目的は、上記各処理部署を通された
カートンをタレツトの各マンドレルから取外し、
それらを個々に割出しコンベヤ上へ押進めるに当
つて、１番目のカートンはコンベヤの休止中にコ
ンベヤのポケツトへ挿入し、２番目のカートンは
コンベヤの割出し移動中にコンベヤの次のポケツ
トへ挿入するようにし、それによつて、タレツト
をコンベヤの割出し度数の２倍の度数で割出すこ
とを可能にする移送機構を提供することである。

上記の目的を達成するために、本考案は、モー
タと、該モータによつて駆動される駆動軸と、複
数の等間隔に配置されたカートン成形用マンドレ
ルを備えたタレツトと、該タレツトの下方に配設
された固定レールと、マンドレルから１個１個カ
ートンを取外し、順次に前記固定レール上に載せ
るために前記駆動軸によつて駆動される取外し機
構と、該カートンを該固定レールから受取つて搬
送するために該固定レールに近接して配置された
少なくとも２つの充填ユニツトが移送方向に並ん
で配置されコンベヤと、該コンベヤを所定の割合
で割出すために前記コンベヤと駆動軸との間に連
結されたコンベヤ割出し機構と、前記タレツトを
コンベヤの割出し度数の２倍の度数で割出すため
に該タレツトと駆動軸との間に連結されたタレツ
ト割出し機構と、コンベヤの休止中に１個のカー
トンを固定レールに沿つてコンベヤ上へ移動さ
せ、コンベヤの割出しサイクル中に次の後続の１
個のカートンを固定レールに沿つてコンベヤ上へ
移動させ、この操作を繰返すことによつて個々の
カートンを順次にコンベヤ上へ移動させるために
該固定レールに沿つて往復動しうるように配設さ
れ、前記駆動軸によつて駆動される押し器とから
成るタレツトからコンベヤへのカートンの移送装
置を提供する。

考案の作用効果 本考案によれば、コンベヤの休止中に１個のカ
ートンをコンベヤ上へ移動させ、コンベヤの割出
し中にも次の１個のカートンをコンベヤ上へ移動
させる。従つて、タレツトをコンベヤの割出し度
数の２倍の度数で割出すことができる。即ち、コ
ンベヤの１回の割出し移動につき、タレツトから
２個のカートンを送給することができるので、単
一のタレツトによつて装置の占有面積と装置コス
トを減少する一方で、従来と同様の生産性を達成
することができる。

タレツトとコンベヤを備えたカートン形成・充
填装置全体の生産速度は、タレツト及びコンベヤ
の下流にある充填機による充填速度によつて制限
されるが、充填機の最大限の充填速度を活用する
ために、従来は、カートンを充填機へ割出すため
の２つのコンベヤに対して、２つのカートン形
成・割出しタレツトを必要とした。これに対し
て、本考案は、単一のコンベヤを使用し、そのコ
ンベヤの休止（静止）中だけでなく、コンベヤの
割出し移動中にも単一のタレツトから単一のコン
ベヤ上へカートンを受け渡すことを可能にするこ
とによつて、タレツトをコンベヤの割出し度数の
２倍の度数で割出すことを可能にしたのである。
かくして、単一のタレツト及び単一のコンベヤに
より充填機の最大限の充填速度を活用することを
可能にした。それによつて、カートン形成・充填
装置自体の製造コストを安くするばかりでなく、
装置の占有床面積を大幅に減少させることができ
る。

実施例 第１図は、牛乳やジユース等の飲料を充填する
ための液体包装用カートンの形成、充填及び封着
機械１０を示す。カートン形成、充填及び封着機
械１０は、ベースフレーム１２と、該フレームの
長手軸線に沿つて延長した直立支持梁１４（第５
図をも参照）を有している。

梁１４の一端の一側面には、複数の板紙ブラン
ク１８を保持するためのマガジン１６が取付けら
れている。ブランク１８は、第２図に４つの全幅
側部パネル１８ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄと、
側部継目フラツプ１８ｅを有するものとして示さ
れている。パネル１８ｂ，１８ｃは、それぞれパ
ネル１８ａ，１８ｄの裏側へ折曲がられており、
フラツプ１８ｅはパネル１８ａの内側縁部に封着
されている。マガジン１６の直ぐ下方には、マガ
ジンが開放されている間にマガジンから１回に１
枚づつブランク１８を引出して断面四角形の管状
体とし、その管状体を割出しタレツト機構（以
下、単に「タレツト」とも称する）２４の６個の
マンドレル２２の１つに装填するようになされた
装填機構２０が梁１４に設置されている。タレツ
ト２４は、梁１４の上方部分に回転自在に取付け
られている。受取りマンドレル２２が４時の位置
にもたらされたとき、板紙管状体が装填機構２０
によつて該マンドレル上へ滑らせて嵌められる。
この板管状体から形成するカートンは、断面面積
は同じであるが、異る高さのものとすることがで
きる。形成すべきカートンの高さを定めるために
調節自在の停止部材２５が各マンドレル２２に取
付けられている。

マンドレルは、４時の位置で板紙管状体を装填
された後、第１図でみて反時計方向に割出し移動
して２時の位置に達し、その位置で管状体の通常
の４つの底部閉鎖パネルが予備折曲げユニツト２
６により折目線１８ｆ及び１８ｇ（第２図）に沿
つて予備折曲げされる。次いで、マンドレルが12
時の位置に達し、その位置で４つの底部閉鎖パネ
ルは、梁１４の、タレツト２４が取付けられてい
る側とは反対側の面に取付けられ、梁の上縁を越
えて12時の位置のマンドレルの上に延設された加
熱器２７によつて加熱される。底部を加熱された
管状体とマンドレル２２は、12時の位置から10時
の位置へ割出され、その位置において、底部パネ
ルは、閉鎖封着ユニツト２８によつて重ね合わさ
れて平坦な形に閉じ合わされ、その重ね合わされ
たパネルは、加圧されて互いに封着される。それ
によつて、板紙管状体は、液体を入れるのに適し
た、底部を封着されたカートン即ち容器の形にさ
れる。次いで、このカートン及びマンドレルは、
８時の位置へ割出され、その位置でカートンは冷
却され、次いでマンドレルから取外すための卸し
位置である６時の位置へ割出される。

６時の位置でカートンは、取外しユニツト３０
によつてマンドレル２２から剥取られて引きおろ
され、１対の平行な割出し無端コンベヤ（以下、
単に「コンベヤ」とも称する）３４の間から側方
へ延長した固定レール３２上へ載せられる。第１
図にみられるように、レール３２は、梁１４の一
方の面にブラケツト３６によつて支持されてい
る。取外しユニツト３０も、ブラケツト３８によ
つて梁１４に取付けられている。タレツト２４の
回転は、底部を封着されたカートンを一定の時間
間隔で連続的に供給するようにコンベヤ３４の、
第１図でみて左方への割出し移動と調和するよう
に制御される。コンベヤ３４へのカートンの移送
の作動順序は下記の通りである。

カートンは、上述のようにマンドレル２２から
卸されてレール３２上へ載せられ、そこからコン
ベヤ３４へ移送される。コンベヤ３４は割出し移
動（即ち間欠移動）するが、その割出し移動と割
出し移動の間の休止期間中に、１番目のカートン
が移送押し器４０により案内４２，４２の間でレ
ール３２に沿つて１対の対向したばねフインガ４
４，４４を僅かに通り過ぎ、かつ、コンベヤ３４
の１対のリンク４８の対向した突起４６，４６の
僅かに後方の地点にまで押進められる（第３図）。
従つて、突起４６は、コンベヤのポケツトの前部
を構成する。ここでコンベヤ３４が割出しサイク
ルを開始すると、次の対のリンク５２の対向した
突起５０，５０が１番目のカートンの後縁に接触
し、従つて、コンベヤポケツトの後部を構成す
る。突起５０がカートンを押進める一方、押し器
４０は後退する。隣接するリンクとリンク（例え
ばリンク４８と５２）の間に両側に対向して設け
られた中央突起部材５３は、各カートンの案内部
材の役割を果す。

カートンのこの移送期間中、タレツト２４の次
のマンドレル２２が６時の位置へ割出され、次の
（２番目の）カートンが該マンドレルから取外し
機構３０によつて剥取られてレール３２上へ載せ
られ、コンベヤ３４への移送可能位置にもたらさ
れる。コンベヤ３４の割出し移動サイクルの進行
中に、押し器４０はこの６番目のカートンをレー
ル３２に沿つて水平に平行なコンベヤ３４，３４
への入口内へ押入れ、移動中のリンク５２の突起
５４の後にまで進める（第４図）。この場合、押
し器４０は、先の（１番目の）カートンの場合に
移動したよりも長い所定距離を移動するように構
成されている。これは、１番目のカートンは休止
中のコンベヤへ挿入されるのに対して、２番目の
カートンはコンベヤの後行リンク５８の突起５６
によつて係合されるまで移動するコンベヤを追い
かけるようにして装入しなければならないからで
ある。２番目のカートンがコンベヤ内へ完全に押
入れられるまでは、次の対のリンク５８の突起５
６，５６は、コンベヤの駆動スプロケツト６０，
６０の周りにあり、カートンを通過させるのに十
分なだけ互いに拡げられている。リンク５８の突
起５６がコンベヤポケツトの後部を構成すると、
押し器４０が再び後退し（第４図）、タレツト２
４は、次のカートンを取外し機構３０へ整列され
る位置へ割出し移動し、コンベヤ３４の１回の割
出し移動につきタレツト２４から２個のカートン
を送給する次のサイクルの準備態勢を整える。こ
のように、コンベヤ３４は、１回の割出し移動に
おいてカートン２個分前進する。即ち、コンベヤ
の１回の割出し移動で第３図の休止位置から１番
目のリンク４８は、カートン２個分前方へ進み、
３番目のリンク５８（第３図）が第１図の１番目
のリンク４８の位置に達して休止し、３番目のリ
ンク５８の突起４６は、１番目のリンク４８の突
起４６が果したのと同じ役割を果す。コンベヤの
１回の割出し移動につき、タレツト２４は２回の
割合で割出し移動を行う。

コンベヤ３４の所定数の割出しが行われた後
は、コンベヤ１回の割出しごとに１対のカートン
が順次に１対の頂部予備折曲げユニツト６２の下
へ位置づけされ、各カートンの２つの対向したパ
ネルが、それぞれの切妻形の折目線１８ｈ，１８
ｉ（第２図）に沿つて予備折曲げされる。次いで、
各対のカートンは、１対の充填ユニツト６４の下
へ位置づけされ、それぞれ供給源６６から例えば
ミルクなどの所定量の液体を充填される。そこか
らカートンは対で割出され、順次に折曲げユニツ
ト６８、加熱ユニツト７０及び封着ユニツト７２
によつて折曲げられ、加熱され、封着される。そ
の後、無端コンベヤ３４の前方行程の終端におい
て閉鎖ずみカートンが適当な搬送路（図示せず）
上へ搬出され、搬送される。

上述の作動順序（シーケンス）を調和させるた
めの駆動ユニツトは、第５及び６図に示されてい
る。タレツト２４の作動は、第１割出しカムユニ
ツト７４によつて制御され、取外しユニツト３０
の作動は、カムまたはクランク７６によつて制御
され、押し器４０の作動は、カム７８及びリンク
機構７９によつて制御され、コンベヤ３４の作動
は、第２割出しカムユニツト８０によつて制御さ
れる。これらの駆動機構は、すべて、電気モータ
８２、ウオーム歯車ユニツト８４、駆動軸８６、
被動軸８８，９０及び制御箱９２によつて一定の
タイミングで動作するように調和されている。軸
８８，９０はチエーン９４，９６によつて駆動軸
８６に連結されている。割出しカムユニツト７４
は、駆動軸８６に取付けられ、クランク７６は被
動軸８８に連結され、カム７８及び割出しカムユ
ニツト８０は、被動軸９０に取付けられている。

作動において、タレツト２４は、コンベヤ３４
が１回割出し移動されるごとに２回割出し移動せ
しめられ、取外しユニツト３０は、タレツトが割
出し移動されるたびに作動される。従つて、コン
ベヤ３４は、タレツト２４の２回の割出し移動に
つき１回割出し移動せしめられ、１個のカートン
を休止期間中に、そして次の１個のカートンを割
出し移動中に受取る。押し器４０は、取外しユニ
ツト３０の作動と調和するようになされ、１個の
カートンをコンベヤの休止期間中にばねフインガ
４４の端部を僅かに通過したところにまで押進め
（第３図）、次の第２のカートンをコンベヤの割出
し移動中にばねフインガ４４の端部を所定距離だ
け越えたところにまで押し進める（第４図）。

以上、本考案を実施例に関連して説明したが、
本考案は、ここに例示した実施例の構造及び形態
に限定されるものではなく、本考案の精神及び範
囲から逸脱することなく、いろいろな実施形態が
可能であり、いろいろな変更及び改変を加えるこ
とができることは当業者には明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を組込れた機械の側面図、第２
図はブランクから折曲げられ、側部継目を封着さ
れた扁平状態の四面カートンの平面図、第３及び
４図は本考案の移送装置の２つの作動工程を示す
概略図、第５図は第１図の機械の平面図、第６図
は第５図の線６−６の平面に沿つてみた部分側面
図である。 １０：カートン形成、充填及び封着機械、２
０：装填機構、２２：マンドレル、２４：割出し
タレツト、３０：取外しユニツト、３２：固定レ
ール、３４：コンベヤ、４０：押し器、７４：第
１割出しカム機構、７６：カムまたはクランク、
７８：カム、８０：第２割出しカム機構、８２：
モータ、８６：駆動軸、８８，９０：被動軸、９
４，９６：チエーン（連結機構）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カートンを移送するための移送装置において、
   モータ８２と、該モータによつて駆動される駆動
   軸８６と、複数の等間隔に配置されたカートン形
   成用マンドレル２２を備えたタレツト２４と、該
   タレツトの下方に配置された固定レール３２と、
   前記マンドレル２２から１個１個カートンを取外
   し、順次に前記固定レール上に載せるために前記
   駆動軸によつて駆動される取外し機構３０と、該
   カートンを該固定レールから受けとつて搬送する
   ために該固定レールに接近して配置された少なく
   とも２つの充填ユニツトが移送方向に並ぼで配置
   されたコンベヤ３４と、該コンベヤを所定割合で
   割り出すために前記コンベヤと駆動軸との間に連
   結されたコンベヤ割出し機構８０と、前記タレツ
   ト２４を前記コンベヤ３４の割出し度数の２倍の
   度数で割り出すために前記タレツトと前記駆動軸
   との間に連結されたタレツト割出し機構７４と、
   コンベヤ３４の休止中に１個のカートンを前記固
   定レールに沿つてコンベヤ上へ移動させ、コンベ
   ヤの割出しサイクル中に次の後続の１個のカート
   ンを固定レールに沿つてコンベヤ上へ移動させ、
   この操作を繰返すことによつて個々のカートンを
   順次にコンベヤ上へ移動させるために該固定レー
   ルに沿つて往復動しうるように配置され、前記駆
   動軸によつて駆動される押し器４０とからなる、
   タレツトからコンベヤへのカートンの移送装置。