JPH0299154A - 固液分離方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水との比重差が少ない浮遊性固形物を含有す
る液体を液体サイクロンで処理して固液分離を行う方法
の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

都市排水や各種産業排水には、静置しても沈降しない軽
い浮遊性固形物を含有することが多い。このような浮遊
性固形物を含有する液体の固液分離処理を行うための装
置の一つとして三液分離液体サイクロンがある。三液分
離液体サイクロンは、排水処理の場合を例にして説明す
ると、第２図に示したような高速回転するサイクロン本
体ｌの原水（被処理水）入口１１より接線方向に供給さ
れた原水中の固形物を遠心力によって濃縮するとともに
分級し、水より比重の大きな固形物が濃縮された排水を
下部排出口１２より、水より比重の小さな固形物が濃縮
された排水を上部排出口１３より、また固形物の大部分
が分離され清浄化した排水を中部排出口１４より、それ
ぞれ排出するものである。

〔発明が解決しようとする課題〕

三液分離液体サイクロンは、固液の比重差を利用して濃
縮分離を行うものであるため、有機汚濁物など液相との
比重差が少ない浮遊性固形物を主に含有する液体の処理
に用いると、固形物の分離がうまく行われず、処理効率
が悪い。言うまでもなく、重質固形物のみを含有する液
体の固液分離を行うために作られている二液分離液体サ
イクロンを浮遊性固形物含有液体の処理に用いても、好
結果は得られない。

そこで本発明の目的は、三液分離液体サイクロンを用い
て浮遊性固形物含有排水等の固液分離処理を行う場合に
おける上述の問題点を解決し、処理効率を改善すること
にある。

本発明の他の目的は、浮遊性固形物を含有する液体の固
液分離を二液分離液体サイクロンを用いても可能にする
ことにある。

〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成することに成功した本発明の固液分離法
は、浮遊性固形物を含有する液体を三液分離液体サイク
ロンで処理して固液分離を行うに当たり、被処理液中に
気体（普通、空気でよいが、必要に応じて、窒素、炭酸
ガス、酸素など、他の気体を使用することができる）を
圧入して溶解させ、サイクロンへ供給する直前またはサ
イクロン内において被処理液を常圧に戻し溶解した気体
を被処理液から微細な気泡として遊離させることを特徴
とする。

また、二液分離液体サイクロンを用いる本発明の浮遊性
固形物含有液体の固液分離法は、被処理液体に気体を圧
入して溶解させたのち二液分離液体サイクロンに送り、
サイクロンへ注入する直前またはサイクロン内において
被処理液体を常圧に戻して上記溶解した気体を微細な気
泡として遊離させ、遊離した気泡の付着により軽量化し
た浮遊性固形物を液体サイクロンの上部排出口より排出
することを特徴とする。

気体圧入は、被処理液体に対して直接行なってもよいが
、別の液体たとえばサイクロン処理済み液体や清浄な水
に対して行い、次いで、気体を圧入された液体を被処理
液体に混合してもよい。

〔作用〕

本発明の方法において被処理液中に圧入された気体は、
被処理液が液体サイクロンに注入される直前または直後
に微細な気泡となって遊離したのち浮遊性固形物に付着
し、該固形物の見掛けの比重を液相部分のそれよりも小
さくする。これにより、浮遊性固形物は液体サイクロン
内で浮上し易くなり、三液分離液体サイクロンにおいて
は浮上分離が加速され、二液分離液体サイクロンにおい
ては浮遊性固形物を浮上させて上部排出口から排出し清
澄化液体を下部排出口から排出する分離が可能になる。

下部排出口から排出されるべき高比重固形物は、遠心力
の作用により気泡が分離し易く、したがって、たとえ−
時的に気泡が付着しても最後は気泡から離れ、その本来
の性状に基づき下部排出口から容易に排出される。

〔実施例〕

以下、第１図に示したフローシートを参照しながら、三
液分離液体サイクロンを用いて行う本発明の方法による
食品工場排水の処理例を説明する。

図中、ｌは第２図に示したものと同様の三液分離液体サ
イクロンの本体部分である。その原水入り口１１に供給
される原水は、その貯槽２から、ポンプ３により送られ
る。低比重固形物が濃縮されている排出水は上部排出口
１３より、高比重固形物が濃縮されている排出水は下部
排出口１２より、それぞれ排出され、方、固形物濃度が
減少した処理水は中部排出口１４から出て一旦その貯槽
４に送られた後、放流される（以上の部分は従来の方法
と同様である。）。

処理水貯槽４に入った処理水の一部はポンプ５によりく
み出され、加圧タンク６に圧入される。この処理水には
、コンプレッサー７により圧力２〜１０　Ｊ／ｃｍ２程
度の空気が圧入される。圧入された空気を含有する処理
水は、減圧弁８を経由して原水供給管路９に送られ、そ
こで約４倍量の原水と混合されてサイクロン本体ｌに供
給される（第１図において破線で囲まれた部分が本発明
実施のために付加された装置である。）。

上述のようにして原水に混入された空気は、はぼ常圧の
サイクロンｌ内で微細な気泡になって遊離したのち、浮
遊性固形物に付着した状態で、または遊離状態で、上部
排出口１３からサイクロン外に出る。

以上の方法による処理効果を確認するため、空気圧入を
行わないほかは同様にした方法との比較実験を行なった
結果を表１および表２に示す。なお、この比較実験にお
いては、コンプレッサー７により空気を圧入する水とし
て処理水を使わずに水道水を使用した。原水入り口１１
における水圧は５ｋｇ／ｃｍ２、水温は１５°Ｃであっ
た。

〔発明の効果〕

実施例から明らかなように、本発明の方法によれば、普
通の三液分離液体サイクロンに気体圧入手段を付加し処
理中に空気等を圧入するだけで、従来は分離困難であっ
Ｉ；低比重浮遊性固形物を容易に分離できるようになる
。したがって、従来よりも液体サイクロン処理の効率が
顕著に向上し、液体サイクロン処理後の浄化処理の負担
も軽減される。分離性向上に使用するものが気体（普通
、空気）であって、処理が終わった後は通常放置するだ
けで上部排出水から遊離してしまい特別の分離処理を必
要としないことも、本発明の有利な点である。

したがって、本発明の方法は各種排水処理や汚泥処理の
効率向上に有効であるほか、食品製造や化学品製造にお
ける固液分離に広く採用することができる。

（注） ＴＳ：全固形物 本発明方法 表２ 比較例 ■Ｓ：有機性固形物 ＳＳ：懸濁性固形物

【図面の簡単な説明】

第１図二本発明の実施例の７０一シート第２図二三液分
離液体サイクロン本体部分の略図に三液分離液体サイク
ロンの本体部分

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）浮遊性固形物を含有する液体を三液分離液体サイ
   クロンで処理して固液分離を行うに当たり、被処理液体
   中に気体を圧入して溶解させ、サイクロンへ注入する直
   前またはサイクロン内において被処理液体を常圧に戻し
   、溶解した気体を被処理液から微細な気泡として遊離さ
   せることを特徴とする固液分離方法。
2. （２）浮遊性固形物を含有する液体を、該被処理液体に
   気体を圧入して溶解させたのち二液分離液体サイクロン
   に送り、サイクロンへ注入する直前またはサイクロン内
   において被処理液体を常圧に戻して上記溶解した気体を
   微細な気泡として遊離させ、遊離した気泡の付着により
   軽量化した浮遊性固形物を液体サイクロンの上部排出口
   より排出することを特徴とする固液分離方法。