JPH029411Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は銀行などの金融機関に設置され、預金
の引き出しや預け入れを行う自動現金取引装置と
か自動販売機等の対客装置に関するものである。

一般に自動現金取引装置等の電源は、係員のマ
ニユアル操作あるいはタイマ操作などにより、運
用開始時刻に投入され、運用終了時刻に切断され
ている。しかしながら運用期間中に装置が常時利
用されているわけではなく、利用客を待機してい
る時間がかなりの部分を占めている。またこの種
の装置は利用客が選択して操作するキースイツチ
の数が多く誤操作の可能性も大きいので、表示部
にブラウン管（以下CRTと称する）のような電
子的視覚表示装置を用いて操作手順を示すと共に
誤操作の種類に応じて適切なメツセージを表示す
るようになつている。したがつて従来のこの種の
装置では、利用客を待機している空き時間中、
CRTの画面には初期操作手順を示す同一画像が
表示され続けることになり、そのために一時的な
焼付現象を起こして、次に画像が変わつた時に焼
付現象による残像と新しい画像とがオーバラツプ
し、非常に見難くなるという欠点があつた。

本考案は上記の問題点を解消することを目的と
するもので、利用客が装置前面に接近したことを
検知してCRTに所定の画像を表示するようにし、
待機中は画像を消去するようにして一時的な焼付
現象による画像のオーバラツプを防止したもので
ある。

以下本考案を実施例図によつて詳述する。本実
施例では、装置本体１の内部回路を主制御部Ａと
主制御部への電源回路を制御するための電源制御
部Ｂとに区分し、装置不使用時には電源制御部に
より、CRT画像を消去すると同時に主制御部へ
の電源供給を切断するようにして、省電力化を図
つている。第１図は装置本体１の外観図で、２は
CRTよりなる表示部、３，４，５はキーボード
スイツチ、６は取扱表示ランプ、７は通帳挿入
口、８はカード挿入口、９は現金およびレシート
受取口、１０は紙弊挿入口であり、本体１の前面
には超音波スイツチのような人体検知器１１が設
けられている。第２図ａは電源制御部Ｂのブロツ
ク図、同図ｂは主制御部Ａのブロツク図である。
第２図において１２は電源制御用プリント基板を
示しており、電源部１３により常時は電源制御部
Ｂのみに電源が供給されている。人体検知器１１
が利用客の接近即ち利用客が装置本体の近傍の一
定範囲領域内に入つたことを検知するとリレー接
点１４が自動的に閉成して主制御部Ａの電源部１
５への商用電源を接続する。電源制御部Ｂの動作
を第２図ａおよび第３図によつてさらに詳述する
と、人体検知器１１の出力波形イにおいてＨレベ
ルは利用客が本体前方の所定領域内にいることを
示している。逆にこの検知器出力がＬレベルであ
ることは人体検知信号の発信停止状態で、人体が
装置本体近傍の上記一定範囲領域内にないことを
意味している。この検知器出力は微分器１６によ
つてロのような波形となりフリツプフロツプ１７
のＳ入力に入つてフリツプフロツプ１７をセツト
しＱ出力をハのような波形とする。この結果リレ
ー１８が動作して主制御部Ａに電源が供給され、
CRTには第４図ａのような初期操作手順を示す
画像が表示される。主制御部が動作を開始すると
取引中信号ホが電源制御部Ｂに向つて出力され利
用客がすべての操作を終えて取引が完了すると取
引中信号ホがＬレベルに反復する。即ち取引中信
号のＬレベルは取引中信号の発信停止状態で、取
引が行われていないことを示す。さらに利用客が
所定領域から退出すると人体検知器出力イがＬレ
ベルに反転する。イとホの両信号がＬレベルにな
ると微分器１９から出力ヘを発生し、タイマ２０
によつて一定の遅延時間ののち微分器２１を介し
てフリツプフロツプ１７をリセツトし、リレー接
点１４を復帰させ、主制御部Ａの電源部１５への
電源供給を停止する。もし人が取引せず所定領域
から退出すると、以上と同様の動作によつて電源
部１５への電源供給が停止される。そして利用客
が取引処理に入つて後、一時的に装置を離れた場
合は画像は消去されず電源部１５への電源供給は
続行される。

第４図は表示内容の一例を示すものでａは第一
番目の画像すなわちお客が使用していない待機状
態の画像である。ｂはお客がボタンを押したとき
にそのボタンの種類に応じて表示される第二番目
の画像である。待機時間が長い場合には第一番目
の画像が長時間表示されているので一時的な焼付
現象を起こし、第二番目の画像を表示した際に、
ｃに示すように第二番目の画像に第一番目の画像
が薄く重なつて見え見苦しい上に判続しにくいと
いう欠点があつた。

しかし本考案によれば利用客のない待機中は画
像を消しておき人体検知器によつて利用客の接近
を検知したときにはじめて第一番目の画像を表示
し、取引がないときは画像を消去し、一旦取引に
入れば一時的に退去しても画像が消去しないので
利用客も何ら支障なく取引できるのであり、客待
ち中の同一画像表示による一時的焼付現象から起
きる新旧画像のオーバラツプもなく、CRTが長
持ちし、且つ電力も節約できる等の利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の外観を示す斜視図、第２図ａ
およびｂは本発明装置の回路構成を示すブロツク
図、第３図は同上の動作を示す各部波形図、第４
図は同上の表示内容の一例を示す要部上面図であ
る。 １……装置本体、１１……人体検知器、Ａ……
主制御部、Ｂ……電源制御部を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 利用客の操作を誘導する利用客操作指示を表示
   する電子的視覚表示装置を備えた自動対客装置に
   おいて、 利用客が上記装置の近傍の一定範囲領域内に入
   つたことを検知し、利用客が上記一定範囲領域内
   にいる間、利用客検知信号を出力する人体検知
   器、 上記装置が取引処理を実行している間、取引中
   信号を出力する手段、 取引中信号が発信停止状態にあるときにおいて
   人体検知器から人体検知信号が出力されたときに
   電子的視覚表示装置に画像の出力を開始するよう
   制御する手段、 取引中信号が発信停止状態にありかつ人体検知
   器からの人体検知信号が発信停止状態にあるとき
   に電子的視覚表示装置に画像の出力を停止させる
   よう制御する手段、 を備えてなる自動対客装置。