JPH0291193A

JPH0291193A - コークス炉ガス脱硫設備の閉塞防止方法

Info

Publication number: JPH0291193A
Application number: JP63241143A
Authority: JP
Inventors: Masatsugu Kinoshita; 木下　征亜; Kazunori Miyagawa; 宮川　和徳; Yoshio Hatakeyama; 畠山　義雄
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1988-09-28
Filing date: 1988-09-28
Publication date: 1990-03-30

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、コークス炉ガスの脱硫設備の硫黄等を含む閉
塞性物質を除去する方法に関するものである。

（従来の技術）従来、コークス炉ガス中の硫化水素を除去する湿式脱硫
法は、触媒を含む吸収液と、ガスとを接触させて、硫化
水素を吸収液に吸収させる工程と、硫化水素を吸収した
吸収液に酸素を含むガス（例えば空気）を接触させ硫化
水素を硫黄酸化物及び単体硫黄まで酸化する。と同時に
吸収液中の触媒を再生する工程とから成り立っている。

（発明が解決しようとする課題）脱硫塔では、ガス中に含まれる微量の油分や不飽和炭化
水素、触媒として添加する安水中に含まれる油分が、単
体硫黄と結合して、粘度の高い硫黄ガム質等を形成し、
脱硫塔の充填層に付着し。

閉塞現象を起こし、ついには脱硫設備の運転が不能にな
る事があった。

この閉塞対策として１本出願人は、既に特公昭５９−０
０７７５６号、特公昭５８−４９５９１号及び特公昭５
８−０４９５９２号の公報に開示した技術を提案した。

すなわち単体硫黄を発生させにくい物質が、安水及びコ
ークス炉ガス中に存在し触媒として使用出来る事、及び
吸収液にフェノール又はタール酸を添加し閉塞性物質を
溶解させる技術を提案した。ところがこの方法も閉塞防
止効果があるものの、次の様な問題点があった。

コークス炉の稼働率低下（炉温低下）により触媒が、単
体硫黄を発生させやすい物質に変化する事、及び吸収液
にフェノール又はタール酸を添加する事はコスト高にな
る事、である。

（課題を解決するための手段）前記の問題点を解決するため閉塞性物質を調査した結果
、硫黄ガム、タール分、及び単体硫黄の混合物である事
が判った。又閉塞性物質が吸収液中に入らない様な操業
は実操業上困難である。

すなわち、コークス炉ガス及び触媒として添加する安水
中には、微量の油分が混入している。コークス炉ガス中
の不飽和炭化水素はコークス炉稼働率が低い程、その含
有量は多くなり、吸収液に吸収される。更に単体硫黄を
全く発生させない操業方法は極めて困難である。すなわ
ちＣＯＯ量及び硫化水素濃度変動、及びコークス炉の稼
働率低下によっても単体硫黄が発生する。

以上のことから、閉塞物の発生原因を取り除く事は、極
めて困難である。

本発明は、この閉塞防止対策として、吸収液中から閉塞
性物質を経済的に除去する方法を創案したものである。

除去する方法として吸収液の一部を系外に抜き出し、静
置分離又は機械的（例えば遠心分離機）に分離する方法
がある。吸収液の一部を系外に抜き出す場所としては、
脱硫塔から酸化塔間及び酸化塔から脱硫塔間が考えられ
る。

吸収液中に含まれる微量の閉塞性物質を、系外に抜き取
る為には、閉塞性物質が濃縮されているところが良いゆ
この様な場所として、酸化塔頂部、特に液面部に閉塞性
物質が浮上している事を見出した。

閉塞性物質は粘度が高い事から、吸収液と共に系外に連
続的に抜き取り、且つ、静置分離して回収する事が有効
である。静置分離槽における閉塞性物質は、空気等の気
泡を含んでいる為比重が軽い事から吸収液との分離が良
く、効率的に回収出来る特徴がある。

（作用）閉塞性物質は、吸収液中の油分及び不飽和炭化水素から
なるタール分、単体硫黄と左記タール分が結合した硫黄
ガム、及び左記単体硫黄の３種類の混合物である。

閉塞性物質の比重はおおよそ１．１５で、吸収液の比重
は１．０３〜１．０５である。比重の高い閉塞性物質が
、比重の低い吸収液に浮上するのは、次の理由による。

酸化塔塔底部から装入された空気は、加圧浮上効果、す
なわち、閉塞性物質への空気等の気泡の付着をもたらし
、閉塞性物質が吸収液より軽くなり酸化塔塔頂部に浮遊
している事（高濃度）を見出し、この塔頂部より、気泡
を含んだ閉塞性物質と共に吸収液の一部を系外に抜き出
すものである。抜き出した液は静置分離槽でも、まだ気
泡を含んだ閉塞性物質を浮上せしめているため、これを
スクレーパー等で回収するものである。

閉塞性物質は、コークス炉稼働率、、ＣＯＯ中の硫化水
素濃度及び吸収液中の油分の含有量の変化によって性状
及び量が変動する。閉塞性物質は。

粘度が高い事及び酸化塔頂液面部の閉塞性物質の層の厚
さが変動する事により、閉塞性物質のみを系外に抜き出
す事は、極めて難しい為、吸収液と共に抜き出す事が必
要である。本法は、脱硫塔の閉塞防止上極めて有効であ
る。

（実施例）実施例−１第１図に示す様な装置にて、酸化塔入り吸収液と酸化浴
出吸収液について、閉塞性物質の加圧浮上効果を調べた
。

酸化塔２０に吸収液を入れておき、加圧水槽２２内の吸
収液に５　ｋｇ／ｃＪの空気を飽和溶解させ、バルブ１
９を開放すると、加圧水槽から空気が気泡になり上昇し
、閉塞性物質が吸収液上層に浮上する。上層の閉塞性物
質を除いた吸収液中の閉塞性物質を調査した結果、酸化
塔入り吸収液の除去率が３６％であったのに対し、酸化
浴出吸収液は５２％と高い事が判った。

実施例−２第２図はコークス炉ガス湿式脱硫設備の工程図である。

未脱硫コークス炉ガス１は、脱硫塔３に導かれ吸収液と
接触してガス中の硫化水素を吸収され、脱硫コークス炉
ガス４になる。単体硫黄を発生させにくい触媒として安
水２を脱硫塔底部に装入する。

吸収液５はポンプ６によって酸化塔７で酸素を含むガス
（例えば空気）８及び触媒によって硫化水素が酸化され
、脱硫塔で吸収されたシアン化水素と反応したチオシア
ン化合物、硫化水素の酸化物である単体硫黄、硫酸化物
等の塩になる。酸化塔頂からの排ガス９はアンモニアを
含むので別途処理する。

酸化塔頂の液面は、酸化塔頂の排ガスがコークス炉ガス
に巻き込まれないように一定の液面１０を維持する為、
バルブ１１で調整している。再生された吸収液は脱硫塔
３に循環使用している。

吸収液５は脱硫率を維持するため、塩濃度が上がらない
ように吸収液の一部をブロー１２とじて抜き取る。ブロ
ー１２はＣＯＤが高いので湿式酸化等で処理される。な
お、図中１３は充填層である。

この工程の中で、酸化塔頂の液面部より閉塞性物質の濃
縮された吸収液１４を連続的に抜き取り、静置分離槽１
５で閉塞性物質１６をスキーマ−１７で回収した後、吸
収液は脱硫塔に戻す。

第２図に示す様な設備にお゛いて５回収した閉塞性物質
の性状と脱硫塔の充填［１３の充填物に付着した性状の
一例を第１表に示す。

脱硫塔の閉塞進行状況を示す脱硫塔の圧力損失が１５０
ｎｏａｑになると、運転が不能になる。

この脱硫塔の閉塞周期は、従来はほぼ２０力月前後であ
ったが、本発明方法の実施後は、５０力月経過しても２
０〜３０ｍｎａｑで推移し増加の傾向は認められず、脱
硫塔閉塞防止方法として誠に有効である。尚、回収した
閉塞性物質は、焼却炉により焼却処理される。

（発明の効果）以上述べたように本発明によれば、コークス炉ガス脱硫
設備は、コークス炉の稼働率の変動、硫化水素濃度の変
動及びコークス炉ガス、安水等からの油分の吸収液への
混入があっても、閉塞防止を図る事から、予備機の脱硫
塔、脱硫塔充填物に付着した閉塞物の洗浄設備が不用な
ど極めて低コスト操業が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる試験装置の実施例を示す説明図
、第２図は実際の操業設置における実施例を示す説明図
である。１・・・未脱硫コークス炉ガス、２・・・安水　　　　　３・・・脱硫塔４・・・脱硫コ
ークス炉ガス５・・・吸収液　　　　７．２０・・・酸化塔８・・・
空気１３・・・充填層１５・・・静置分離槽２２・・・加圧水槽９・・・排ガス１４・・・吸収液１６・・・閉塞性物質

Claims

【特許請求の範囲】

（１）コークス炉ガス中の硫化水素を、脱硫塔および酸
化塔によりアルカリを含む吸収液と接触させ、吸収した
液中に含まれる硫化水素を、酸化還元触媒を使用して、
空気等で酸化し、アルカリは再生して循環し、コークス
炉ガスを脱硫する方法において、吸収液中の硫黄等を含
む閉塞性物質を、酸化塔頂部から抜き出し除去する事を
特徴とする脱硫塔の閉塞防止方法。
（２）酸化塔頂部から抜き出す閉塞性物質を、吸収液と
ともにオーバーフローさせて抜き出し静置分離槽で分離
除去する特許請求の範囲第１項記載の脱硫塔の閉塞防止
方法。