JP6777891B2 - コークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法 - Google Patents

コークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法 Download PDF

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本発明は、未精製のコークス炉ガスを脱硫吸収液中に吹き込み、コークス炉ガス中の硫化水素を脱硫吸収液に吸収させて除去することで精製コークス炉ガスを生成する脱硫吸収搭を含むコークス炉の脱硫設備の閉塞防止方法に関する。
コークス炉ガスの脱硫技術としては、未精製のコークス炉ガスを、脱硫吸収液と接触させ、脱硫吸収液に硫化水素を吸収させて除去する湿式脱硫法が知られている。この湿式脱硫法は、硫化水素をアルカリ成分(主にはコークス炉ガス中に含まれるアンモニア)と酸化触媒とを含む脱硫吸収液に吸収・酸化させることで、固体硫黄や硫酸塩として回収する方法にも利用されている。
このような湿式脱硫法を実行する脱硫設備は、コークス炉ガスと脱硫吸収液とを接触させる吸収部(脱硫吸収塔)と、硫化水素と反応して還元された触媒を酸化させて再生する再生部(脱硫再生塔)と、から構成されている。脱硫吸収塔では、硫化水素と脱硫吸収液の接触効率を良くするため、内部に充填物を入れることがあるが、未精製のコークス炉ガス中に含まれる油分、もしくは脱硫反応によって発生した固形硫黄の混合物(閉塞原因物質)が、この充填物を閉塞させてしまう問題があった。このような問題は、触媒や再生搭を用いない脱硫設備においても発生する。
充填物の閉塞が発生すると脱硫吸収塔の圧損が増え、コークス炉ガスの圧送が難しくなるだけでなく、脱硫吸収液が充填物内を偏流するようになるため、硫化水素の吸収効率も低下してしまう。このような充填物の閉塞を抑止するため、これまで以下に示すような技術が開発されてきた。一つは特許文献1で提案されているような、脱硫再生塔に吹き込む触媒酸化用空気の気泡に、閉塞原因物質を付着させて浮上分離させる方法である。また、閉塞原因物質の除去効率をさらに上げるため、特許文献2では、脱硫吸収液の一部を静置分離槽に導入し、閉塞物質を除去する方法が提案されている。
特開平2−91193号公報 特開2004−67787号公報
特許文献1の方法は、空気吹き込み量が触媒の酸化還元度に左右されるため、変動するうえ、触媒の酸化と同時に閉塞原因物質の一つである固体硫黄が発生する反応が進行するため、閉塞原因物質の除去効率は高くならない問題があった。また特許文献2の方法では、新たに静置分離槽を設置する必要があり、設備投資が大きくなってしまうという問題あった。
本発明の目的は、大きな設備改造あるいは設備の新設を必要とせずに、脱硫吸収液中の閉塞原因物質を効率よく分離して除去することで、コークス炉ガスの脱硫設備の閉塞をなくすことが出来る、コークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法を提案しようとするものである。
従来技術が抱えている前述の課題を解決し、前記の目的を実現するために鋭意研究した結果、発明者らは、以下に述べる新規なコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法を開発するに到った。即ち、本発明は、硫化水素を含む未精製のコークス炉ガスを、脱硫吸収液と接触させ、前記未精製のコークス炉ガス中の硫化水素を脱硫吸収液に吸収させて除去することで精製コークス炉ガスを生成する脱硫吸収搭を含むコークス炉の脱硫設備の閉塞防止方法において、前記脱硫吸収搭の搭底部の、前記未精製のコークス炉ガスと接触した後の脱硫吸収液中に前記精製コークス炉ガスの一部を吹き込むことで、脱硫吸収液中に含まれる閉塞原因物質を浮上分離させて除去することを特徴とするコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法である。
なお、前記のように構成される本発明に係るコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法においては、
(1)前記脱硫吸収液中への精製コークス炉ガスの吹き込みを、前記脱硫吸収液中に配置したエジェクターを用いて行うこと、
(2)前記エジェクターの1次側に、脱硫吸収液の搭底循環ポンプを接続し、脱硫吸収液の循環液を供給するとともに、前記エジェクターの吸い込み側に、前記精製コークス炉ガスを供給することで、精製コークス炉ガスを循環液と混合させて、前記エジェクターの2次側から前記脱硫吸収液へ吹き込むこと、
(3)前記コークス炉の脱硫設備は、硫化水素を含む未精製のコークス炉ガスを、触媒を含む脱硫吸収液と接触させ、前記未精製コークス炉ガス中の硫化水素を脱硫吸収液に吸収させて除去することで精製コークス炉ガスを生成する脱硫吸収搭と、硫化水素と反応して還元された触媒を酸化させて再生する脱硫再生搭と、を含むこと、
(4)前記未精製のコークス炉ガスと接触した後の脱硫吸収液中に、前記精製コークス炉ガスに代えて、可燃性ガスを吹き込むこと、
がより好ましい解決手段となるものと考えられる。
本発明のコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法によれば、脱硫吸収搭の搭底部の脱硫吸収液中に精製コークス炉ガスまたはその他の可燃性ガスを吹き込み、脱硫吸収液中に含まれる閉塞原因物質を浮上分離させて除去することで、大きな設備改造あるいは設備の新設を必要とせずに、脱硫吸収液中の閉塞原因物質を効率よく分離が出来る。
本発明の閉塞防止方法の対象となるコークス炉ガスの脱硫設備の一例の構成を示す図である。 本発明の閉塞防止方法の対象となるコークス炉ガスの脱硫設備の他の例の構成を示す図である。 本発明の閉塞防止方法の対象となるコークス炉ガスの脱硫設備のさらに他の例の構成を示す図である。 本発明の閉塞防止方法の対象となるコークス炉ガスの脱硫設備のさらに他の例の構成を示す図である。 本発明の実施例における吸収液の溜まり部におけるエジェクターの配置を示す図である。
図1〜図3は、それぞれ、本発明の閉塞防止方法の対象となるコークス炉ガスの脱硫設備の一例の構成を示す図である。図1〜図3に示す例において、コークス炉ガスの脱硫設備は、主として、脱硫吸収搭6と脱硫再生搭8とから構成されている。
図1〜図3に示す例において、脱硫吸収搭6の搭頂部には、脱硫再生搭8から、再生した酸化触媒を含む脱硫吸収液3が供給されている。脱硫吸収搭6の搭中部には、脱硫吸収液3を一時的に保持する充填物7が設けられている。脱硫吸収搭6の搭底部には、未精製コークス炉ガス1と接触した後の脱硫吸収液3の溜まり部21が設けられている。脱硫吸収搭6の充填物7と脱硫吸収液3の溜まり部21との間の空間に、処理対象となる未精製コークス炉ガス1が供給されている。
上述した構成の脱硫吸収搭6において、脱硫吸収搭6の搭頂部に供給される脱硫吸収液3は、脱硫吸収搭6の内部を下降して充填物7に一時的に保持される。そして、充填物7に一時的に保持された脱硫吸収液3は、脱硫吸収搭6内を下から上に供給される未精製コークス炉ガス1と向流接触する。これにより、未精製コークス炉ガス1は、脱硫吸収液3と向流接触して硫化水素を除去された精製コークス炉ガス2として、脱硫吸収搭6の搭頂部から外部に供給される。そして、未精製コークス炉ガス1との向流接触により硫化水素を吸収した脱硫吸収液3は、脱硫吸収搭6内を下降して、脱硫吸収液3の溜まり部21に貯留される。
また、脱硫再生搭8の搭底部には、脱硫吸収搭6の搭底部の溜まり部21の、未精製コークス炉ガス1と向流接触した後の脱硫吸収液3が、循環ポンプ9により供給される。そして、脱硫再生搭8の搭底部に供給される触媒再生用空気5により、供給された脱硫吸収液3中の酸化触媒は再生されてその活性を回復するとともに、脱硫吸収液3とともに脱硫再生搭8の上部へ移動する。脱硫再生搭8の搭頂部で、再生された触媒を含む脱硫吸収液3はオーバーフローし、脱硫吸収搭6において未精製コークス炉ガス1の脱硫に供するために、脱硫吸収搭6の上部に供給されている。
上述した脱硫吸収搭6の構成および作用、脱硫再生搭8の構成および作用、および、脱硫吸収液3の脱硫吸収搭6および脱硫再生搭8を介する循環による、未精製コークス炉ガス1から硫化水素を除去して精製コークス炉ガス2とする脱硫工程は、従来の例と同じである。
本発明のコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法の特徴は、上述した構成の脱硫設備において、脱硫吸収搭6の搭底部の、未精製コークス炉ガス1と向流接触した後の脱硫吸収液3が貯留される溜まり部21に、精製コークス炉ガス2の一部を吹き込む点にある。これにより、精製コークス炉ガス2の細かな気泡は、脱硫吸収液3中の閉塞原因物質に付着することで、閉塞原因物質は脱硫吸収液3の溜まり部21の液面に浮上し濃縮される。この液面部分を外部に抜き出すことで、脱硫吸収液3中の閉塞原因物質の濃度を効率よく下げることができる。
図1に示す例では、精製コークス炉ガス2の一部を、ブロワー22により、溜まり部21の脱硫吸収液3中に吹き込むことにより、溜まり部21の脱硫吸収液3中に含まれる閉塞原因物質を溜まり部21の液面に浮上させている。そして、溜まり部21の上部に位置する閉塞原因物質が濃縮された脱硫吸収液4を、バッファータンク23に貯留し、ポンプ24で遠心分離機12に供給する。その後、遠心分離機12により、供給された脱硫吸収液3を、固形物13(閉塞原因物質)と清澄液14とに分離する。分離された固形物13は、脱硫設備外に除去されるとともに、分離された清澄液14は、バッファータンク25およびポンプ26により、脱硫吸収搭6の溜まり部21に戻される。
図2に示す例では、精製コークス炉ガス2の一部を、脱硫吸収液3中に設けたエジェクター31により、溜まり部21の脱硫吸収液3中に吹き込むことで、溜まり部21の脱硫吸収液3中に含まれる閉塞原因物質を溜まり部21の液面に浮上させている。本例では、エジェクター31の1次側にポンプ32からの吐出液33(例えば、アルカリ性水溶液)を供給し、エジェクター31の吸い込み側に精製コークス炉ガス2を供給する。こうすることで、エジェクター31のベンチュリー効果によって、精製コークス炉ガス2が吸引され、吐出液33と混合された後、エジェクター31の2次側から脱硫吸収搭6の溜まり部21へ吹き込まれる。なお、本例において、遠心分離機12により、供給された脱硫吸収液3を、固形物13(閉塞原因物質)と清澄液14とに分離する方法は、図1に示した方法と同じである。
図3に示す例でも、図2に示す例と同様に、精製コークス炉ガス2の一部を、脱硫吸収液3中に設けたエジェクター31により、溜まり部21の脱硫吸収液3中に吹き込むことで、溜まり部21の脱硫吸収液3中に含まれる閉塞原因物質を溜まり部21の液面に浮上させている。本例では、搭底循環ポンプ34を用いた溜まり部21における脱硫吸収液3の循環経路を利用して、エジェクター31の1次側に搭底循環ポンプ34からの吐出液35(脱硫吸収液3)を供給し、エジェクター31の吸い込み側に精製コークス炉ガス2を供給する。こうすることで、エジェクター31のベンチュリー効果によって、精製コークス炉ガス2が吸引され、吐出液35(脱硫吸収液3)と混合された後、エジェクター31の2次側から脱硫吸収搭6の溜まり部21へ吹き込まれる。なお、本例において、遠心分離機12により、供給された脱硫吸収液3を、固形物13(閉塞原因物質)と清澄液14とに分離する方法は、図1に示した方法と同じである。
図1〜図3に示す例では、精製コークス炉ガス2の一部を脱硫吸収液3の溜まり部21に吹き込むことで、また、閉塞原因物質が濃縮された脱硫吸収液3を遠心分離機12で固形物13と清澄液14とに分離することで、脱硫吸収液3に含まれる閉塞原因物質を浮上分離させて除去することができる。そのため、脱硫再生搭8から脱硫吸収搭6へ供給される脱硫吸収液3中には、従来例と比較して、閉塞原因物質の含有量が少なくなる。その結果、充填物7中で未精製コークス炉ガス1と向流接触させて硫化水素を脱硫吸収液3中の触媒と反応させても、従来例と比較して、充填物7への閉塞原因物質の付着が少なくなる。よって、コークス炉ガスの脱硫設備の閉塞を大幅に減少させることができる。
また、図1に示すように精製コークス炉ガス2を脱硫吸収液3の溜まり部21に直接吹き込む場合と、図2および図3に示すように精製コークス炉ガス2を脱硫吸収液3の溜まり部21にエジェクター31を利用して吹き込む場合とを比べると、エジェクター31を利用した場合は精製コークス炉ガス2がより細かい気泡となって吹き込まれるため、エジェクター31を利用した図2および図3の場合の方が、閉塞原因物質分離の効率が良くなり好ましい。さらに、図2に示すようにエジェクター31の1次側に外部から吐出液33を供給する場合と、図3に示すようにエジェクター31の1次側に循環させた脱硫吸収液3の吐出液35を供給する場合とを比べると、図3に示す例の方が脱硫吸収液3の濃度を一定に維持しやすい点で好ましい。また、図2および図3に示す例では、エジェクター31により精製コークス炉ガス2を吸引するので、図1のブロワー22を必要としないという利点がある。
図1〜図3に示す本発明においては、精製コークス炉ガス2を脱硫吸収搭6に吹き込むため、脱硫再生搭8に空気を吹き込むケースに比べて濃縮した閉塞物質が充填物7に流れるリスクが低い。また、精製コークス炉ガス2の吹き込みの方が、空気吹き込みの場合に比べて、脱硫再生搭8の負荷に依らず一定量の、しかも大量のガスを吹き込めるので、浮上分離の効率が安定し、閉塞原因物質の生成量に合わせて吹込み量を調整できるという利点もある。
また、図1〜図3に示す本発明においては、閉塞原因物質の付着、浮上のために空気などの他の可燃性ではないガスを使用せず、精製コークス炉ガス2の一部を、閉塞原因物質を含む脱硫吸収液3中に吹き込み、精製コークス炉ガス2の細かな気泡に閉塞原因物質を付着、浮上させて、溜まり部21の液面近傍に閉塞原因物質を濃縮した脱硫吸収液3を形成している。そのため、閉塞原因物質の付着、浮上の際に、全体の脱硫設備中に空気などの他のガスが入り込むことはなく、燃料としての精製コークス炉ガス2を安定して製造することができる。
なお、図1〜図3に示す本発明において、精製コークス炉ガス2の吹き込み量は、脱硫吸収液3をサンプリングして、脱硫吸収液3中に交じっている固形物(閉塞原因物質)の有無を目視で確認し、固形物が有る場合は精製コークス炉ガス2の吹き込み量を多くし、一方、固形物が無い場合は精製コークス炉ガス2の吹き込み量を維持または少なくすることで、制御している。また、固形物の量を計測して制御してもよいし、遠心分離機から排出される固形物の量を基準に精製コークス炉ガス2の吹き込み量を調節することもできる。
図4は、本発明の閉塞防止方法の対象となるコークス炉ガスの脱硫設備のさらに他の例の構成を示す図である。図4に示す例において、図3に示す例と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図4に示す例においては、溜まり部21の脱硫吸収液3中に吹き込むガスは、精製コークス炉ガス2に代えて、他の可燃性ガス41を用いている。その場合、吹き込まれた可燃性ガス41は精製コークス炉ガス2とともに回収され、燃料として使用可能となる。また、吹き込まれる他の可燃性ガス41中に硫化水素が含まれる場合には、その硫化水素も脱硫処理できる。
図3に示した設備を用い、精製コークス炉ガス2の一部を、エジェクター31を介して溜まり部21の脱硫吸収液3中に吹き込んで、閉塞原因物質を浮上させた。溜まり部21には6基のエジェクター(長さ2055mm、ポンプからの吐出液を供給する一次側内径125mm、精製コークス炉ガスを供給する吸込み側内径100mm)31を設置した。図5に、エジェクター31の配置図を示す。図5は溜まり部21の液中の平面図であり、エジェクター31はほぼ同一の平面上にほぼ水平に配置されている。エジェクター31からの液および随伴ガスにより溜まり部内に旋回流が形成されるように、エジェクター31からの吐出方向を調整した。
循環ポンプ34による脱硫吸収液3の供給量750m/hの条件で400〜500Nm/hの精製コークス炉ガス2を吹き込むことができた。この吹込み量は、この脱硫設備で処理される全コークス炉ガス量の約1〜2%に相当する。精製コークス炉ガス2の吹込み量は吸収液の供給量によって調整できるが、吹込み量が多すぎると脱硫吸収塔6内を流れるガスの量が増えすぎるため、吹き込み量は、脱硫設備で処理される全コークス炉ガス量の30%以下とすることが好ましい。
上記実施例において、溜まり部21から50〜500kg/日の浮上物を回収することができた。精製コークス炉ガス2を吹き込まなかった場合の溜まり部21からの浮上物回収量は10kg/日以下であり、本発明の効果が認められた。なお、エジェクター31を介さずに精製コークス炉ガス2を溜まり部21に吹き込んだ場合の浮上物回収量は20〜50kg/日であり、エジェクター31を用いない条件でも若干の浮上物の増回収効果が認められた。
なお、上述した図1〜図4に示す閉塞防止方法では、未精製のコークス炉ガス1を、触媒を含む脱硫吸収液3と接触させ、未精製コークス炉ガス1中の硫化水素を脱硫吸収液に吸収させて除去することで精製コークス炉ガス2を生成する脱硫吸収搭6と、硫化水素と反応して還元された触媒を酸化させて再生する脱硫再生搭8と、を含むコークス炉の脱硫設備を対象としたが、脱硫再生搭8が存在せず、脱硫吸収搭6のみの脱硫設備においても、例えば脱硫再生塔8の代わりに放散塔を用いて吸収液から硫化水素を除去する操作を行って再生した吸収液を再び脱硫吸収塔6の上部に戻すことで、本発明の閉塞防止方法を適用することができる。
1 未精製コークス炉ガス
2 精製コークス炉ガス
3 脱硫吸収液
4 閉塞原因物質が濃縮された脱硫吸収液
5 触媒再生用空気
6 脱硫吸収搭
7 充填物
8 脱硫再生搭
9 循環ポンプ
12 遠心分離機
13 固形物
14 清澄液
21 溜まり部
22 ブロワー
23 バッファータンク
24 ポンプ
31 エジェクター
32 ポンプ
33 吐出液
34 搭底循環ポンプ
35 吐出液
41 可燃性ガス

Claims (5)

  1. 硫化水素を含む未精製のコークス炉ガスを、脱硫吸収液と接触させ、前記未精製のコークス炉ガス中の硫化水素を脱硫吸収液に吸収させて除去することで精製コークス炉ガスを生成する脱硫吸収搭を含むコークス炉の脱硫設備の閉塞防止方法において、
    前記脱硫吸収搭の搭底部の、前記未精製のコークス炉ガスと接触した後の脱硫吸収液中に前記精製コークス炉ガスの一部を吹き込むことで、脱硫吸収液中に含まれる閉塞原因物質を浮上分離させて除去することを特徴とするコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法。
  2. 前記脱硫吸収液中への精製コークス炉ガスの吹き込みを、前記脱硫吸収液中に配置したエジェクターを用いて行うことを特徴とする請求項1に記載のコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法。
  3. 前記エジェクターの1次側に、脱硫吸収液の搭底循環ポンプを接続し、脱硫吸収液の循環液を供給するとともに、前記エジェクターの吸い込み側に、前記精製コークス炉ガスを供給することで、精製コークス炉ガスを循環液と混合させて、前記エジェクターの2次側から前記脱硫吸収液へ吹き込むことを特徴とする請求項2に記載のコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法。
  4. 前記コークス炉の脱硫設備は、硫化水素を含む未精製のコークス炉ガスを、触媒を含む脱硫吸収液と接触させ、前記未精製コークス炉ガス中の硫化水素を脱硫吸収液に吸収させて除去することで精製コークス炉ガスを生成する脱硫吸収搭と、硫化水素と反応して還元された触媒を酸化させて再生する脱硫再生搭と、を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法。
  5. 前記未精製のコークス炉ガスと接触した後の脱硫吸収液中に、前記精製コークス炉ガスに代えて、可燃性ガスを吹き込むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコークス炉ガスの脱硫設備の閉塞防止方法。
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