JPH028721Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ラジアル・アーム・ソーにおける刃
物部のロアーガード取付装置に関する。

〔従来の技術〕

上記刃物部には、安全対策として丸鋸の上半分
を覆うセフテイーガードの外に、非切削時は丸鋸
の下部を覆つており、切削作業に追従して被切削
物により上方へ押し上げ回転されるロアーガード
が取付けてある。

従来、上記ロアーガードは、その一端を刃物部
構成部材の適所に枢着して上下方向へ回転するこ
とだけを意図して取付けてある為、その回転方向
と直角な前後方向や、その他の方向へ傾動する等
して回転動作が不円滑となつたり、丸鋸を覆つた
状態での保持が不確実となり易い等の問題点を有
している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は上記問題点を解消しようとしたもの
で、ロアーガード外の一端をセフテイーガードに
回転自在に枢着すると共に、該ロアーガード外
に、その回転中心と同心の円弧状リブを設け、該
リブをセフテイーガードに設けたリブと回転方向
へのみスライド可能に係合することによつて当該
ロアーガード外の回転方向以外の方向へのガタを
無くすよう構成することによつてロアーガード外
が切削作業に追従して所定方向へ確実、かつ円滑
に回転するようにすると共に、上記リブと、一箇
の枢支点でロアーガードが保持される為、構造を
簡素化できて、しかも、その保持が確実化される
ようにしたのが、その目的である。

〔問題点を解決する為の手段〕

即ち本考案は、ラジアル・アーム・ソーの刃物
部にあつて、丸鋸の略上半分に覆つてギヤケース
に固定されるセフテイーガードの前面下方部に、
一端をセフテイーガードの適所に枢着してロアー
ガード外を回転自在に取付け、該ロアーガード外
に、その回転中心と同心の円弧状リブを設け、該
リブを上記セフテイーガードに設けたリブと回転
方向へのみスライド自在に係合することによつて
当該ロアーガードの回転方向以外の方向のガタを
無くすよう設けて構成して、上記問題点を解決し
たのである。

〔実施例〕

以下本考案の一実施例を示す図面に基づいて詳
述すれば、第１図ないし第５図に示したように、
刃物部１のモーターケース２がフレーキ３に横軸
４によつて回動、かつ固定可能に支持されてい
る。

上記刃物部１のモーターケース２の前端にはギ
ヤケース５が固定され、モーター６のモーター軸
７と、ギヤーシヤフト８は、夫々のケース２，５
に軸受９，１０，１１，１２にて回転自在に支持
されていて、モーター軸７に設けたギヤー１３
と、ギヤーシヤフト８にロツクプレート１４と共
にキー１５等により固定したギヤー１６は噛合さ
れていて、該ギヤーシヤフト８はモーター６によ
り駆動回転されるよう設けられている。

上記一方の軸受１１はスラストプレート１７に
よりギヤーケース５に保持されており、又、上記
ロツクプレート１４の外周には図示しない孔が適
当数設けられていて、上記ギヤーケース５に設け
た図示しない孔から挿入されるピンを上記孔に差
し込むことでギヤーシヤフト８の回転を阻止し、
該ギヤーシヤフト８に対して丸鋸１８の脱着を行
なうようにしてある。

上記ギヤーシヤフト８の延出端には、内フラン
ジ１９と、外フランジ２０との間に上記丸鋸１８
を挾み込み、皿バネ２１を介して六角ナツト２２
により丸鋸１８を脱着可能に装着させてある。

一方、上記モーター軸７の他端には、コレツト
ナツト２３とコレツトチヤツク２４を設け、該コ
レツトナツト２３の孔に適合する図示しないルー
ターピツド等をコレツトチヤツク２４の締付けに
より装着可能としてある。

セフテイーガード２５は横断面略逆向きＵ字形
状に形成されていて、その前後両壁２６，２７の
内、後壁２７の中央部下縁には下向きのＵ溝２８
が設けてあり、該Ｕ溝２８を、上記ギヤケース５
の円筒部５ａに嵌合させてあると共に、該円筒部
５ａの中心より僅かに下部で、セフテイーガード
２５にネジ込んであるノブボルト２９の締付けで
当該セフテイーガード２５はギヤケース５に脱着
可能に固定されていて、丸鋸１８の略上半分を覆
つている。

又、上記セフテイーガード２５の前端部に貫通
した孔３２にはキツクバツク装置３０が貫通され
ていて、ノブボルト３１により脱着可能に固定さ
せてある。

又、上記セフテイーガード２５の下方部位には
ロアーガード外３３と、ロアーガード内３４が、
丸鋸１８の下半分の前面と後面を覆うように配置
されるもので、上記ロアーガード外３３の前端に
設けた孔３３ａを、上記セフテイーガード２５に
おける前端部の前面に突設したボス部３５に嵌合
した後、平座金３６を介して上記ボス部３５に小
ネジ３７を螺着することによつて、上記ロアーガ
ード外３３は上記ボス部３５を支点として上下方
向へ回転自在に枢着されている。

又、上記ロアーガード外３３の適所、図示例で
は略中間部には、上記ボス部３５を中心とする仮
想円周上に沿つて円弧状リブ３８が半径方向へ一
体に突設させてあり、一方、上記セフテイーガー
ド２５における前壁２６にあつて、上記円弧状リ
ブ３８と対応するリブ３９が、第２図に明示した
如く平面略Ｌ字形状に設けられていて、該リブ３
９に上記円弧状リブ３８が回転方向へのみスライ
ド自在にして、かつ回転方向と直角な前後方向
や、その他の方向にはガタ無く係合させてあり、
これによつて、ロアーガード外３３は回転方向以
外の方向への移動は規制されている。

又、ロアーガード外３３の上縁にはリブ４０が
外向きに設けてあり、一方、セフテイーガード２
５における前壁２６にあつて、上記リブ４０と対
応する位置にはリブ４１が外向きに設けてあり、
ロアーガード外３３が下動した位置で上記両リブ
４０、４１は相互に係合されて、当該ロアーガー
ド外３３の下方への回転は規制され、丸鋸１８の
前面を覆つた状態に保持されている。

一方、ロアーガード内３４は、その前端部に設
けた孔３４ａを、セフテイーガード２５における
前端部の背面にあつて、上記ボス部３５と略同軸
上に突設したボス部４２に嵌合した後、平座金４
３を介在してボス部４２に小ネジ４４を螺着する
ことによつて上記ボス部４２を支点として上下方
向へ回転自在に枢着させてある。

こゝで、上記ロアーガード外３３は正面略半円
形の板状に形成してあるのに対して、ロアーガー
ド内３４は、上記ギヤケース５の円筒部５ａ等に
突き当ることなく上方へ回転できるよう、適当な
幅を持つて正面略円弧形状に形成させてある。

又、上記ロアーガード内３４の回転端部、即ち
後端部には係合片４５が内向きに曲成させてあ
り、一方、上記セフテイーガード２５における後
壁２７の下縁には上記係合片４５と対応するリブ
４６が設けられていて、相互に係合されることに
よつて、ロアーガード内３４は下方への回転が規
制され、第１図のように丸鋸１８の内面を覆つた
状態に保持されている。

又、上記ロアーガード内３４は弾性に富んだ鋼
板等により形成されていて、その後端部を自体に
弾性に抗して外側へ引くことにより弾性変形し
て、上記係合片４５と上記リブ４６との係合が外
され、これにより回転範囲を大きくできて、セフ
テイーガード２５及びロアーガード外３３と一体
的に上記ギヤーケース５に対して脱着できるよう
にしてある。

第４図はラジアル・アーム・ソーを示したもの
で、ベース４７から立設したコラム４８に、ガイ
ドプレート４９が昇降手段５０を介して昇降動作
可能に水平に支持されていて、該ガイドプレート
４９に前後移動可能に係嵌案内されるベアリング
ホルダー５１に上記刃物部１を支持したフレーム
３が図示しない縦軸により回転可能に支持されて
構成されている。

尚、５２はベース４７に取付けたテーブル、５
３は刃物部１の操作ハンドルを夫々示している。

〔考案の効果〕 以上説明したように本考案に係るラジアル・ア
ーム・ソーにおけるロアーガードの取付装置は構
成されたものであるから、ロアーガード外３３に
設けた円弧状リブ３８と、セフテイーガード２５
に設けたリブ３９を、ロアーガード外３３の回転
方向へのみスライドするよう係合させたので、そ
の回転方向と直角な前後方向や、その他の方向に
対してガタが無くなることにより、切削作業に追
従してロアーガード外３３は確実、かつ円滑に回
転できると共に、セフテイーガード２５とロアー
ガード外３３は一点で枢着保持される為、構断的
に簡素化できて安価に製作できる等の効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るラジアル・アーム・ソー
におけるロアーガードの取付装置の一実施例を示
す正面図、第２図は同実施例の回面図、第３図は
同実施例の縦断側面図、第４図は同実施例の側面
図、第５図は同実施例を備えたラジアル・アー
ム・ソーの一例を示す側面図である。 １……刃物部、５……ギヤーケース、１８……
丸鋸、２５……セフテイーガード、３３……ロア
ーガード外、３８……円弧状リブ、３９……リ
ブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ラジアル・アーム・ソーの刃物部１にあつて、
   丸鋸１８の略上半分を覆つてギヤケース５に固定
   されるセフテイーガード２５の前面下方部に、一
   端をセフテイーガードの適所に枢着してロアーガ
   ード外３３を回転自在に取付け、該ロアーガード
   外に、その回転中心と同心の円弧状リブ３８を設
   け、該リブを上記セフテイーガードに設けたリブ
   ３９と回転方向へのみスライド自在に係合するこ
   とによつて、当該ロアーガード外の回転方向以外
   の方向のガタを無くするよう設けてなることを特
   徴とするラジアル・アーム・ソーにおけるロアー
   ガードの取付装置。