JPH0283001A - ケトル型蒸発缶 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は腐食性流体を取り扱うジャケット付ケトル型蒸
発缶に係り、特に、原子燃料再処理施設のように厳しい
腐食環境下で使用するのに好適なジャケット付ケトル型
蒸発缶に関する。

〔従来の技術〕

従来の再処理高レベル廃液を対象とした硝酸蒸発缶は、
ＢＮＦＬ版１′ハイリイー　アクティブリキッド　ウェ
イスト、エバポレーション　アンド　スト−リッジ”（
Ｈｉｇｈｌｙ　ａｃｔｉｖｅ　ｌｉｑｕｉｄｗａｓｔｅ
、　Ｅｖａｐｏｒａｔｉｏｎ　ａｎｄ　ｓｔｏｒａｇｅ
）　に記載されており、それは次の様なものである。

まず、硝酸蒸発缶の目的は、■廃液濃縮、■酸回収する
ことにある。その目的を達成するため、タンクをジャケ
ットとコイル内に高温の水蒸気を通して加熱し、タンク
内溶液を蒸発・濃縮させる。

更に、高濃度の硝酸を扱うので、腐食条件を軽減するた
めに、タンク内の圧力を５０＋ｎｍＨｇ〜７゜■Ｈｇ程
度としている。これによって操作温度は１００℃以上か
ら６０℃程度となる。

ここで、タンク内の溶液について考えてみる。

タンク内には撹拌装置の類はないので、溶液が流動する
ための駆動力は、浮力のみとなり、タンク内は自然対流
の形をとっている。又、熱伝達は、流体の速度が速い方
がよく伝わる。そして、自然対流では、大きな速さは望
めないため、ジャケット伝熱面は熱を蓄積し、かなりの
高温となり、腐食条件を厳しくしている。

〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来技術では、缶液は、加熱コイルと加熱ジャケッ
トにより加熱されて蒸発する。加熱コイル表面では、入
熱量を多くとれるため沸騰を生じ、加熱コイル表面温度
は低くなるが、加熱ジャケットは１人熱量が低いので、
缶液の自然対流による熱伝達となり、加熱蒸気温度に近
づき、加熱コイル表面温度より高くなり、加熱ジャケッ
ト内表面が厳しい腐食条件に曝されること、および、加
熱ジャケットの伝熱効果が低いことが考慮されておらず
、腐食、及び、ジャケット部が大きくなるという問題が
あった。

本発明の目的は、缶内における流速を上げることにより
、伝熱効率の値を高くし、加熱ジャケット伝熱面の温度
上昇を抑え、腐食条件を緩和し、ジャケット付ケトル型
蒸発缶の長寿命化を図ること、及び、伝熱効率を上げる
ことでジャケット部の小型化を図ることにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的は、ジャケット付ケトル型蒸発缶の加熱ジャ
ケットの内側に加熱ジャケット伝熱面の表面温度を、比
較的低温の導入缶液を自然対流以上の流速で加熱ジャケ
ット伝熱面を通過させることが可能なように、加熱ジャ
ケットに相対して減温ジャケットを設けることにより達
成される。

〔作用〕

ジャケット付ケトル型蒸発缶では減温ジャケットは、加
熱ジャケット伝熱面に対して、間隔を狭くすることによ
り、導入管液を自然対流の流速より速い流速とすること
ができる。それによって加熱ジャケット伝熱面は、熱伝
達効果が高くなるので、加熱ジャケット伝熱面の温度を
低減でき、腐食条件を緩和できる。

また、加熱伝熱面の伝熱効率を高くできるので、加熱ジ
ャケット伝熱面を小さくでき、加熱ジャケット部を小型
化することができる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を、第１図ないし第４図によって
説明する。

本実施例は、第１図、第２図に示されるように、加熱蒸
発部１１分留部２２缶液導入管３．減温ジャケット４．
加熱蒸気入口管５．加熱ジャケット６、ドレン出口管７
．加熱コイル８．蒸発蒸気出口９．及び、フルデツクス
ポンプ１０により構成される。

まず、本発明の実施例１を第１図に沿って、工程順に説
明する。実施例１は減温ジャケットを設けたものである
。ケトル型蒸発缶の中は、５０ｍｍＨｇ程度の減圧下で
操作される。缶液は缶液導入管３より注入され、減温ジ
ャケット４と加熱ジャケット６の間を通って、加熱蒸発
部１へ導入される。そして加熱蒸発部１は、加熱蒸気入
口管５より、約１３０℃の水蒸気を加熱ジャケット６、
及び、加熱コイル８へ吹き込むことによって加熱され、
目的の濃度まで、蒸発・濃縮する。発生した蒸気は１分
留部を通って蒸気出口２より流出する。　この実施例に
よれば、減温ジャケット４を設けたため、加熱ジャケッ
ト６の表面温度が低下し、腐食条件を軽減させる効果が
ある。又、減温ジャケット４と加熱ジャケット６の間隔
を、溶液の速度が自然対流の速度よりも大きくなるよう
にすると、やはり、表面温度の低下による腐食条件の軽
減と、更に、境膜伝熱係数増加、伝熱量増加に伴う小型
化の効果がある。

第２図のように、フルデックスポンプ１０をつけること
により、加熱蒸発部１を撹拌し、加熱ジヤケット６での
溶液の速度を、自然対流のみのときよりも大きなものと
する。そうすることにより、加熱ジャケット部の表面温
度の低下による腐食条件の緩和、及び、境膜伝熱係数の
増加に伴う伝熱量の増加による装置の小型化の効果があ
る。

又、第三の実施例３は、第１図と、第２図のものを組み
合わせたものである。具体的には、減温ジャケット４、
及び、フルデツクスポンプ１０を兼ね備えた構造とし、
第１図および第２図のものよりも大きな効果をもたらす
。

第３図に示すように、壁面の近くの缶液の流速が０．２
４５ｍ／ｓのときは平均で壁温は１０３℃であったもの
が、この流速が、２．４倍の０．５８８ｍ／ｓになると
、壁温は９９°Ｃとなる。これを第４図の照らし合わせ
てみると、流速０．５８８　　ｍ／Ｓのときの腐食速度
は、０．２４５ｍ／ｓ　　のときの約６０％となる。

又、流速を０　、２４５　ｍ　／　ｓから０．５８８ｍ
／Ｓまで引き上げることによって、境膜伝熱係数も、約
二倍になる。

これらの効果により、温度低下という腐食条件の緩和に
よる長寿命化、及び、伝熱量の増加による小型化を図る
ことができる。

なお、本実施例は濃縮蒸発する酸が水溶性のものであれ
ば何でも使える。

〔発明の効果〕

本発明によれば、腐食性流体を取り扱うジャケット付ケ
トル型蒸発缶の加熱ジャケット部の温度低減、及び、熱
伝達率を増加することができるので、ジャケット付ケト
ル型蒸発缶の耐久性を増し。

機器の小型化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断面図、第２図は。 本発明の他の、実施例の断面図、第３図は、流体速度に
対する缶内壁面温度を表わす特性図、第４図は、硝酸溶
液中での温度によるＳＵＳの減肉速度特性図である。 １・・・加熱蒸発部、２・・・分留部、３・・・缶液導
入管。 ４・・・減温ジャケット、５・・・加熱蒸気入口管、６
・・・加熱ジャケット、７・・・ドレン出口管、８・・
・加熱コイル、 ９・・・蒸気出入口。 １０・・・フルイデックスポ 第１図 第 図 基３ の ６．２ σ３ σ・４ σ・５ σ・６ 遣 膚 （７ＬＩＬｒ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、分留部と加熱蒸発部とからなり、前記加熱蒸発部に
   は加熱用ジャケットと加熱用コイルを備えたケトル型蒸
   発缶において、 減温用ジャケットを設けたことを特徴とするケトル型蒸
   発缶。 ２、特許請求の範囲第１項において、 さらに、缶液の撹拌用にフルイデツクスポンプを追設し
   たことを特徴とするケトル型蒸発缶。 ３、特許請求の範囲第１項において、 前記減温用ジャケットの替りに缶液の撹拌用のフルイデ
   ツクスポンプを設けたことを特徴とするケトル型蒸発缶
   。 ４、特許請求の範囲第１項または第２項において、前記
   減温用ジャケットの内の導入缶液の流速を均一化するた
   め仕切りを設けたことを特徴とするケトル型蒸発缶。 ５、特許請求項第１項、第２項、第３項または第４項に
   おいて、 缶液の流速を上げることにより、前記加熱用ジャケット
   及び前記加熱用コイルの熱伝達係数の向上を図つたケト
   ル型蒸発缶。